時を繋ぐ想い

サークル「アクア・アルタ」さんの同人音声作品。

今回紹介する作品は、明るくてとっても積極的な女の子が
恋人にあたる男性と温泉旅行に行き親密度をさらに深めます。

キャラと音のバランスが取れたドラマ性の強いサービスが行われており
温泉の音、耳かき音、海の音といった癒しにプラスに働く音を上手に鳴らしながら
世間話や二人が恋人になるまでの思い出話をして没入感を高めてくれます。
恋人とする様々な初体験
恋人のナミと旅行先でイチャイチャするお話。

「着いたー! 見て見て ここの客室 評判通り最高な眺めだよ」
ナミは明るくて元気な声の女の子。
恋人にあたる主人公と温泉旅行に出かけると
記念撮影したりお互いの荷物に関する話をします。

本作品は付き合い始めてまだ半年の初々しいカップルが
旅行先で温泉に一緒に浸かったりエッチな事をしながら色んなことを話します。

アクア・アルタさんはこれまで全年齢やR15作品をメインに作られてきたサークルさんで
感情豊かなキャラとリアルな音を使ったサービスを組み合わせたドラマ性の高い作りが魅力です。
本作でも18禁のキーとも言えるエロさよりも作品の世界に入り込むことを見据えた演出に力を入れてます。

物語の背景を簡単に説明しますと、二人は中学時代からの知り合いですが当時はまったくしゃべらず
高校生の頃から一緒に遊ぶようになり最近ようやく恋人同士になりました。
しかし主人公が相当な奥手のため今までキスすらしたことがありません。
そこでナミが温泉旅行を提案し、より踏み込んだ関係になるきっかけ作りをするわけです。

「こんな香り嗅いでたら お腹空いてきますなー だったら閉めればって? これだからアルパカ系彼氏君は」
「…いいんだよ 見ても 君に見られるなら嬉しいし」

そんな経緯もあって作中では彼女が彼に積極的に話しかけたり
露骨に感じないレベルで誘惑するシーンが度々登場します。
そしてエッチに入ると恥ずかしそうにしたり切ない声を漏らすなど、普段とはまるで違う乙女な仕草を見せます。

彼女は処女なのでエッチしたいというよりは、彼のことをもっと知りたいからこういうことをします。
そしてこれらを通じて二人が単なる恋人同士よりもずっと深い絆で結ばれてる事が次第に明らかになります。
音声を聴き終える頃にはタイトルの「時を繋ぐ想い」が何を意味するかわかるようになるでしょう。

旅行先に着いて荷物を下ろし、浴衣に着替えた後にまずするのは入浴と耳かき(約15分間)。
部屋に備え付けてある露天風呂でタオル一枚の格好になった彼女が
湯船に浸かりながら右耳→左耳の順に綿棒を使ってお掃除します。
耳舐めや息を吹きかけるシーンはありません。

綿棒は「くしゅっ ぷずっ」とふんわり乾燥した音が使われており
耳の壁を小刻みに擦ったり、軸を回転させるような動きをします。
元々非エロを得意とされてるサークルさんなだけあって音質、動き共にレベルが高く
微かな圧迫感やこそばゆい感覚も伝わってきます。

音声の開始から終了までずっとバックに温泉の音が流れ続けるのもいいですね。
普段は控えめの音量でやや遠くから聞こえるのが、入浴シーンに入ると一気に近づき音もクリアになります。
耳かき音も相まって聴けば聴くほど気持ちが落ち着くでしょう。

「サッカーとかよくしてたかなぁ あと野球とか 全然女の子っぽくないでしょ? ふふっ」
「今こうやって一緒に温泉に入ってることだって 女友達ともないよ」

しかし、それらの音よりもずっと大きな存在感があるのは最中に交わされる会話。
彼女の子供の頃のこと、彼と出会ってから今に至るまでのこと、胸に秘めてる彼への想いなど
恋人同士だからこそできる色んな話題を振ってきます。

耳かき音もずっと流れるのですが、それ以上に会話の密度とボリュームが高いです。
エッチに向けての意思表示とも取れる仕草を見せるシーンもありますし
彼女が相当な覚悟を持って今回の旅行に臨んでるのがなんとなく伝わってきます。
セリフを中心に据え、その周りを効果音や環境音で固める最近では珍しいタイプの耳かきです。
初々しく健気なエッチ
エッチシーンは19分間。
プレイはキス、手コキ、フェラです。
手コキの際に効果音が鳴ります。

「だったらさ もっと甘いデザート 食べたくない?」
お風呂の後に豪華な夕食を食べて満足げな主人公に
ナミはいよいよ本題となるエッチを遠まわしに持ちかけキスをします。

エッチは草食系の彼に彼女がご奉仕する形で進みます。
前半の10分間にするのはキスと手コキ。
間隔を長めに置いて軽く吸うようなちゅぱ音を鳴らしてから
彼のおちんちんを観察したり、後になるほど激しくしごいて気持ちいい射精へ導きます。

「あっ め、目の前で見ると すっごいね… 男の子のおちんちんて」
「たくさん出たね ドロドロしててとっても熱い…」

本作品のエッチは「初体験」を強く意識しており
キスの音や手コキ音は一般的な18禁作品に比べてかなり抑えてあります。
そしてプレイの合間合間で彼女が初めて触れる男性の体に興味津々な表情を見せます。

とても元気だった非エロシーンとはまるで違う儚げな仕草を見せるのが印象的でした。
愛する人を満足させようと不得手なりに頑張る姿も健気で可愛いです。
純粋なエロさよりも彼女らしさが出るようにエッチを組み立ててます。

手コキで1回射精させた後にするプレイはフェラ。
おちんちんにこびりついた精液を舐め取りながら、再度硬くなったそれを鎮めようと心をこめてしゃぶります。

「ちょっと苦かったけど 君の匂いが濃いから 好き」
前半と同じく責めるペースは緩いものの、キスよりずっといやらしいちゅぱ音を積極的に鳴らしてくれます。
2回目の射精シーンで躊躇することなく口で精液を受け止め
そのまま喉を鳴らして飲み干す姿にも彼女の想いの強さを感じました。

ただし、会話を小まめに挟みながらフェラするので時間に対するちゅぱ音の量は少なめです。
ある程度固めて舐め、一旦口を離してしゃべるようにしたほうがエッチに不慣れな彼女に合ってるかなと。
18禁を初めて製作されたからでしょうが、前半も含めて実用面にやや難があります。

このように、初々しい女性が精一杯ご奉仕をするあまあまなエッチが繰り広げられてます。
キャラ重視の純愛作品
付き合い始めたばかりの男女の恋愛模様を通じて癒してくれる作品です。

ナミは主人公と恋人同士になったものの関係がなかなか進展しない状況を打開しようと
彼を二人きりになれる温泉旅行へと誘い
会話をしたりお風呂に入りながらエッチなことをできる雰囲気を作ろうと頑張ります。
そしてエッチが始まってからは普段よりもずっと可愛らしい態度で彼のために尽くします。

「でもすごいね なんか運命感じちゃう」
そして最初は単に内気で素っ気無いだけに映っていた彼が意外な魅力を持ってることが徐々にわかります。
音声作品における主人公は女性に比べてどうしても地味に描かれることが多いです。
でも本作品では彼の性格やナミとの浅からぬ繋がりが作中でしっかり語られています。

登場人物のキャラが立っており、その魅力を引き出すセリフも充実してるのが一番の魅力です。
感情移入度が高いのでナミに対して可愛いとか、初々しいと感じる人がそれなりにいると思います。

サービスについては耳かきは綿棒のみで温泉とのセット
エッチは旅行先でするにはソフトなものと色々抑えられてます。
以前からサークルさんの作品を聴いてる人ならなんとなく予想もつくでしょうが
本作から触れる方にとってはこの内容だと物足りないかなと。

エッチな音を固めて鳴らすとか、彼女もある程度肌を露出するプレイを用意するなど
次回作があるならもっとエロにシフトさせたほうが全体のバランスは良くなります。
対等な恋人同士なのに彼だけおちんちんを晒すのがどうにも引っ掛かりました。

射精シーンは2回。
ちゅぱ音そこそこ、淫語とくちゅ音ごく僅か、喘ぎ声はありません。

サービスよりも会話を楽しむタイプの作品です。
おまけは耳かき音、温泉音、海の音を組み合わせた音声(セリフ一切なし)です。

CV:民安ともえさん
総時間 1:03:56(本編…49:01 おまけ…14:55)

オススメ度
■■■■■■■□□□ 7点


体験版はこちらにあります