東方入眠抄14 クラウンピースのドキドキ★狂気催眠

サークル「Re:Volte」さんの催眠音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、東方シリーズに登場するキャラ「クラウンピース」が
ちょっぴりエッチな要素を含んだ催眠で癒しと安眠を提供します。

ネタ要素を多少盛り込んだり、松明の音や動きを使って催眠状態を深めるなど
彼女の特徴を活用しながらイメージを膨らませていく一風変わった催眠が楽しめます。
地獄への道を照らす温かい炎
クラウンピースを地獄に送り届けるお話。

「呼ばれて飛び出てクラウンピース ピスピス!」
クラウンピースは明るくてノリの軽い女の子。
主人公の目の前に突然現れ親しげな挨拶をすると
ここに来た事情を説明し一緒に寝させてもらいます。

本作品は上司にあたるヘカーティアの怒りを買って地上へと放り出された彼女が
彼と一緒に洞窟を探索しながら住処の地獄へ戻る様子を彼の視点で楽しみます。
彼女は原作だと自由奔放な性格のキャラに描かれており
手に持った松明の光を浴びせて対象を狂わせる能力があるそうです。

「ご主人様以外の人と寝るなんて 初めてだから ちょっとドキドキしちゃう 初めてだから ドキドキしちゃう! あ、大事なことだから2回言ったよ?」
それを踏まえて本作品の彼女も冒頭シーンを中心にネタトークをちょこちょこします。
上のセリフ以外だと真夏の夜の淫夢やけものフレンズに関するものがありました。
これらを使って催眠をかけるわけではないので知らなくても大丈夫ですが
知ってる人ならニヤリとするかもしれませんね。

また全年齢作品では珍しくちょっぴりエッチなイメージを交えて催眠を施します。
といっても直接的な表現は一切使わず遠まわしにイメージを膨らませる感じです。
熱に関するイメージや暗示が多めなので、聴き終える頃には体がほんのりぽかぽかするのを感じるでしょう。

催眠は2パート29分30秒ほど。
最初に軽く深呼吸してから地獄へと続く洞窟に潜り、彼女の松明を見ながら奥へ奥へと進みます。
ちなみに催眠が始まると彼女の声にエフェクトがかかります。

「ぱちぱち ぱちぱちと松明が音をたてて燃えているね 君はもう その炎から目が離せない」
「揺れる揺れる 炎が揺れる 揺れる揺れる 意識が揺れる」

真っ暗な空間を照らす炎の明るさ、温かさ、動き。
そういった要素に暗示を絡めて少しずつリラックスを強めていきます。
バックで流れる「ぱちぱち」というリアルな効果音もそれを後押しします。
イメージを中心に据えて催眠を施すのが東方入眠抄シリーズの大きな特徴です。

「上っているのか 下っているのか わからなくなりそうな闇の中 繋いだあたいの手の温もりだけが 君の感覚を繋ぎ止めているよ」
お次は洞窟の最深部へと進みながら催眠状態をさらに深めます。
カウントを数えて合間に深化の暗示を入れるオーソドックスなもので
すぐそばにいる彼女の存在や手の温もりを通じて安心感を与えます。

冒頭のやり取りを聴いた時点ではひょうきんで騒がしいキャラに映ったのですが
催眠開始後は声のトーンが落ち着いたものになり、途中で感謝の言葉を言うなど素直な態度を見せます。
彼女のトレードマークである松明を使って暗示を入れるところも良いです。

続く「蜜愛」パートはいよいよ最終目的となる安眠へ彼女がゆっくり導きます。
無事地獄への入り口に到着した後、名残惜しそうな彼をぎゅっと抱きしめ
柔らかい肌の感触や心臓の鼓動を通じて自分の存在をより身近に感じさせます。

「松明の炎が揺れる ゆらゆら ゆらゆら 重なった体から とくん とくん」
「こつん こつん 下りる 下りる 洞窟を下りていく 下りる 下りる 無意識の中に 下りていく」

ここでは松明が「ゆらゆら」、お互いの鼓動が「とくんとくん」、足音が「こつんこつん」といったように
セリフに擬声語を多く組み込みリズミカルに暗示を入れます。
東方シリーズの二次創作ではありますが、使用するイメージは誰でもわかるものばかりです。

一番最後には短いカウントを小まめに数えてその都度眠くなる暗示を入れるなど
二人がいる場所や状況を使って少しずつ眠気を膨らませます。
試しに昼間聴いてみたら結構眠くなったので十分な安眠効果が見込めると思います。
風変わりな安眠作品
クラウンピースの性格や特徴を盛り込んだ癒される作品です。

彼女は地獄から追い出された自分を受け入れ、帰るのを手伝ってくれた主人公への感謝の気持ちに
その道中や到着後に催眠を施し眠りやすい環境を整えます。

最初から親しげに語りかける明るくて屈託のないキャラ
そして洞窟を歩くイメージにリラックスや深化の暗示を込めて落とす催眠。
術者の個性を強調した東方入眠抄らしいサービスが繰り広げられてます。

「あたいの松明はね 人を狂わせてしまうんだ」
最後のシーンで彼女がこんなことを言いますが、ここでの「狂う」は愛情や信頼を意味するのだと思います。
彼女は地獄、彼は地上に住んでるので一度別れたら再会は難しくなります。
その名残惜しい気持ちを聴き手に伝えることが本作品における狂気なのではないかなと。
実際のところ序盤が明るかっただけに終盤はちょっぴりしんみりした気分になりました。

催眠は従来通り使用する技術はシンプルなもので揃え
それを取り巻くイメージ、効果音、BGMで個性を出してます。
特に松明は音声作品だとあまり聴きませんし、優しくて力強い音もリアルで心地いいです。

他のシリーズ作品を視聴済みの方なら同じ感覚で楽しめるでしょう。
音声終了後にそのまま眠るため解除音声がないことだけご注意ください。

適度な温もりを感じながら眠れる作品です
おまけは2つの音声とBGMです。

CV:NAOKAさん
総時間 1:04:32(本編…39:18 おまけ…25:14)

オススメ度
■■■■■■■□□□ 7点


体験版はこちらにあります

追記
2017年5月15日まで半額の200円で販売されてます。