ほわいとよーぐる。さんで配布されている無料の催眠音声作品。

今回紹介する作品は、童話「シンデレラ」の主人公シンデレラが王子に愛される様子を
催眠の技術を使って主観的に楽しませてくれます。

テーマとなっているシンデレラの世界観を踏まえた催眠
王子との初々しさを匂わせたラブラブなエッチなど
タイトルにふさわしいメルヘンチックな要素を多分に含んでいるのが特徴です。
シンデレラになりきりながら催眠の世界へ
シンデレラになって王子とエッチするお話。

「遠い昔の物語 ヨーロッパのある王国に 母と三姉妹がおりました」
語り手のお姉さんは明るく透き通った声の女性。
今回の物語に登場する三姉妹の特徴などを説明してから
シンデレラ自身になりきるための催眠を施し始めます。

本作品は元々女性向けとして作られたシナリオを男性向けにアレンジしたもので
シンデレラの物語をそのまま描く形で催眠を深めていき
それからお城で王子とダンスやエッチな事をします。
男性向けの女体化は触手に陵辱される、苗床になるといったハードなものが結構多いのですが
それらに比べてノーマル志向の作りになっている分聴きやすさがあります。

本格的な催眠を始める前に簡単なあらすじも語ってくれますので
シンデレラのことをよく知らない、あるいは覚えていない人でも問題なくついていけます。

催眠はおよそ21分30秒。
最初はシンデレラの日常風景として朝の新鮮な空気を吸い込むイメージをしながら深呼吸をしたり
ベッドに体を預けながら主に両手両足を脱力します。

「力が抜けると 体は次第に重たくなる そして重力を感じるとともに 少しずつ 少しずつ 女性のものへと変化していく あなたの体」
「ますます沈む (女性らしい)細い右腕が沈む 力が抜けて 重たくなる」

やってることは他の催眠音声で見かける内容とそれほど大差ないのですが
彼女はそれらを行いながらしきりに自分の体が女性になったことを意識させます。
この催眠導入と女体化を並行して進めるところが本作品の大きな特徴のひとつです。

お次は本格的な女体化として髪・顔・肩口・胸と全身を上から下になぞりながら
パートごとに変化していく様子やその姿をイメージしていきます。

「髪に光がさします わずかな暖かさを感じます そして髪はみるみるうちに長くなる」
「あそこに 意識を集中 すると 下腹部が温かくなる 温かくなる 温かい 温かさに あなたの下腹部は軽くとろける 体の中に まず 子宮が作られる」

この先のエッチにあまりの関係のない部分は比較的手短にする一方で
胸や性器はできるだけ入念に行っているところが印象的でした。
精神的な女性化は敢えて切り捨てて肉体面の変化を充実させています

女体化作品のほとんどが十分に深化させてから女体化に取り掛かるため
人によっては戸惑うかもしれません。
ですが女体化に関する描写はしっかりしており、ある程度経験を積んでる人ならいけると考えています。
全然聴いたことがない人にはさすがに厳しいかなと。

そして最後は舞踏会の当日、カボチャの馬車に乗ってお城に向かう様子をイメージしながら
催眠状態をさらに深めていきます。

「かたん ことん かたん ことん 座席はぽかぽか ふんわりしたシートの感覚 とても気持ちがいい」
温かく柔らかいシートの感触、馬車がもたらす心地よい揺れ
そういった感覚を「かたん ことん」などの擬声語を交えて上手に伝えてくれます。

実際に聴いてみるとお姉さんのセリフの間やリズムが
丁度落ち着けるあたりに取られているのがわかるでしょう。
イメージ・暗示・声といった諸々の要素をうまく活用しながら
聴き手の意識の力を弱め、彼女の言葉を自然に受け入れられる状態へと導いています。

童話「シンデレラ」の前半部分に催眠の技術を絡めた面白味のある催眠です。
この先のエッチを違和感なく楽しめるようシンデレラ自身になりきらせることを目的に
物語のイメージに古典系の技法を溶け込ませ、シーンごとに最適な暗示を入れています。

女体化の進め方や織り交ぜ方に若干引っかかる部分もあるのですが
女性向けがベースの作品ですから多少齟齬が出るのも無理からぬことです。
元ネタが童話ということでイメージはとてもしやすいです。

そして聴き手に催眠を受け入れやすく感じてもらえるようにと
分割弛緩のシーンでは意識的にトーンを下げて緩やかに
最後の深化ではやや間を開けながら一定のタイミングで語りかける、といった感じで
お姉さんがシーンごとにかなり練られた演技をされています。
シナリオが奇抜なのはもちろんそうなのですが、私個人はこの演技力の高さにより感銘を受けました。

まとめると、シンデレラの世界に入りやすい雰囲気を持っている催眠です。
王子との秘めやかで熱いエッチ
エッチシーンは14分ほど。
プレイはキス、耳舐め、乳首責め、手マン、クンニ、SEX(体位不明)です。

エッチな効果音はありません。
セルフもありません。

王子「君は 何と美しい女性なんだろう 実を言うと私は今 舞踏会からこっそりと抜け出してきたところなのだ」
無事お城へと到着し偶然王子と出会ったシンデレラは
彼に誘われ静かな場所でダンスを踊っている最中、不意にキスをされます。

エッチは王子にリードされながら乳首責めで1回、SEXで1回絶頂します。
プレイの一覧を見ていただければわかるように、作品の世界観を維持したラブラブなプレイが多く
それらによってもたらされる感覚を暗示の形でお姉さんが上手に伝えてくれます。

「唇と唇が触れ合う 軽いキス 瞬時に体が熱く火照ります 心臓はますます高鳴り 思わず続きを求めてしまう」
「深いキスとともに首筋を撫でられればもう 止められない疼きが 下腹部へ集まり始めます」

プレイの序盤はドライに向けての準備動作的な意味合いが強く
キスや愛撫をしながらしきりに体が熱くなったり性感が高まる暗示を入れてくれます。

エッチ全体で言えることなのですが、お姉さんの声が後になるほど熱っぽくなるおかげで
プレイの様子を聴いているとなんとなく心が高ぶるのを感じる人がいるでしょう。
男性向けとしては控えめなプレイを彼女の声や雰囲気が適度に補っています。

「王子に気付かれたらどうしよう その羞恥心は快感を助長し 秘められた場所からはさらに蜜が溢れます」
プレイ以外にシチュによって興奮を促すシーンも登場します。
お城、しかもパーティーの最中に初めて出会った男性とエッチをするわけですから
当然相手に対する遠慮もあるし、見られたらどうしようという不安もあります。
そういった「恥ずかしさ」を聴き手に感じさせ、エッチな熱へと変えています。

「媚薬のように甘美なキスに あなたの体はさらに感度を増します」
「子宮にドクドクと注がれているのは 王子の精液 流れ込む体温が熱くて気持ちよくてたまらない」

1回絶頂しおまんこが十分に解れた後はいよいよ本番のSEXです。
2人が繋がりお互いを求める様子を描きながら、更なる感度上昇の暗示を入れてくれます。
エッチシーン全編で何度も体の熱が高まる暗示を入れてくるだけあって
このあたりまで来ると股間を中心に妙な熱を感じるのではないでしょうか。

ラストも時間を長めに取ってカウントを数える取り組みやすい形式ですし
1回目よりもこちらの方がドライを狙いやすいと思います。

このように男性に優しく、そして熱っぽく責められるエッチが繰り広げられています。
世界観を大事にしている作品
「シンデレラ」という誰にでも親しめるテーマを上手に料理した作品です。

お姉さんは最初にシンデレラの物語を聞かせることで、聴き手にこれからの流れを予めイメージしてもらい
それから世界観をできるだけ崩さないよう気をつけながら催眠やエッチを進めます。
催眠はお城に向かうまでの様子を描いた深化シーンが特に原作に忠実ですし
エッチも比較的ソフトなプレイに留めながら王子の優しさ、想いの強さを感じさせてくれます。
聴き終えた今でも「やっぱりこのお話はシンデレラだったな」と思える内容にきちんと仕上がっています。

そしてこの個性的なシナリオの魅力をお姉さん役のCKさんが十二分に引き出しています。
シーンや催眠の目的に合わせて声のペース・トーン・間を適切に変化させ
言葉だけではどうしても伝えきれない部分を補っています。
初めてお声を聴く方だったので余計に驚いたのもあります。

催眠音声はシナリオがしっかりしているのが第一だと思っているのですが
それでも読み手によって印象が大きく変わってくるのも事実です。
本作品の場合はこの部分が非常に良い方向に影響しています。

エッチは男性がとことんまで優しくしてくれます。
男性向けの女体化作品は逆に手ひどく扱われるケースが多いため
その甘さや温かさに新鮮な気分を抱くのではないでしょうか。
ですが女性向けではこういう相手を常に気遣うプレイがよく見られます。
淫語そこそこ、ちゅぱ音ごく僅か、喘ぎ声はありません。

メルヘンな雰囲気を大事にしながら楽しませてくれる珍しいタイプの作品です。
できれば女体化音声を10本くらい経験してから聴いてみることをお薦めします。

CV:CKさん
総時間 本編…44:47 睡眠移行…2:29

ほわいとよーぐる。
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