魔鏡のいざない ~痴女化体験~

サークル「魔転狼」さんの同人音声作品。

今回紹介する作品は、表面は穏やかだけど心の内にとある野望を抱くお姉さんが
男性の心と体を女性に変えてから性感帯をいじる喜びや男性に責められる喜びを教えます。

催眠誘導をせずに暗示をひたすら入れ続ける作り
BGMや背景音を数多く織り交ぜて雰囲気を盛り上げる演出など
催眠よりも洗脳に近い方法でお話を進めるのが特徴です。

ちなみに本作品は催眠音声ではありません。
理由は追々説明するとして、当サイトでは同人音声側で紹介させていただきます。
心も体も男から女へ
エリナに催眠をかけられ男性とエッチするお話。

「これは何度目の夜でしょうか? それとも これが初めての夜なのでしょうか?」
エリナは上品で柔らかい声のお姉さん。
注意事項や自己紹介といった前置きはすべて省略し
主人公にリラックスしながら自分の話すことをイメージするよう呼びかけます。

本作品は催眠音声で既にメジャーなジャンルとなってる「女体化」をテーマに
彼女が鏡にまつわる催眠を施してからいくつかのエッチを通じて女の喜びを教えます。

一般的な催眠音声では古典催眠あるいは現代催眠の技術を用いて意識の力を弱め
催眠状態が十分に深まったところでメインの暗示を入れたりエッチします。
しかし本作品ではそういった手順をほぼ全部飛ばしていきなり暗示を入れ始めます。

作中でエリナが聴き手に自分の暗示を受け入れやすくしようと働きかけてこないため
この音声を聴いて催眠に入れる可能性は極めて低いです。
意識のぼやけを感じたとしてもそれは音響効果によるものであって催眠をかけられたからではありません。
ただし、彼女が投げかける暗示だけは催眠音声のそれに近いです。

本作品における催眠は2パート18分30秒間。
最初の導入パートは洋館の中にある廊下をイメージし、足音を聴きながら奥にある扉へと進みます。

「そこはきっと 男性用の部屋 ですがこの横にある扉は ただの通過点」
「扉を一枚無視して進む するとあなたは 何かから解放されたような気分になります」

この廊下には目的地以外にも扉があり、そこはすべて男性が使うものだそうです。
それらをすべて無視し進むことでまずは男性の自分から遠ざけようとします。
そして通過するごとにスッキリする暗示をごくごく僅かですが入れたりもします。

私はてっきりバックで流れる足音に暗示を込めてリラックスさせるのだと思ってたのですが
作中でそういったアプローチは行われておらず、ただの演出に留まってます。
パート後半で彼女の声に強めのエフェクトがかかるので、それを聴いて意識が多少ぼやける人がいるかもしれません。

次の女性化パートはお目当ての扉を開け、鏡が沢山ある部屋でいよいよ心と体を女性に変えます。

「あなたは 女 あなたは 女 これからあなたの存在は 女性へと生まれ変わる」
「柔らかそうな体は 優美な女性のラインを描き あなたの胸にはふたつの膨らみ 広く丸い乳輪 その中央で乳首が興奮して 少し勃起している」

ここでも自分が女性になったことをストレートに告げ
男女の違いが出やすい部分を中心に変化した後の様子を実況します。
さらに女体化が完了した後は心のほうも女性になったことを教え、最後にカウントを数えて定着させます。

またここからはシーンに応じて何種類かのBGMや女性の喘ぎ声が流れ始めます。
BGMは雰囲気に合ってるとも思えるのですが音量が彼女の声と同じくらい大きく
その結果セリフがやや聴き取りにくくなってます。
喘ぎ声についてもそれを使って催眠を深めようとする意図は特に見られませんでした。

正直なところ催眠と呼ぶには引っ掛かる部分が多すぎる内容です。
聴き手との信頼関係を構築したり、暗示を受け入れやすい状態へと誘導し深化させるといった
催眠という行為を形成する要素がことごとく省略されてます。

個人的に最も気になったのはBGMです。
催眠は簡単に言うとリラックス+集中の状態ですから
本作品のように大音量のBGMを至るところで流し続けたら気持ちが落ち着きませんし
セリフと被ったら当然声に対する集中力も削がれてしまいます。
BGMを流すタイプの催眠音声はそういう部分にも気を遣ったうえで作られてます。

サークルさんご自身がわざと催眠に入りにくくしてることが本当に残念です。
製作者に催眠をかけようとする意思が見られないのも同人音声側にカテゴライズした大きな理由です。
清純な女性から妖艶な娼婦に
エッチシーンは5パート50分ほど。
プレイはオナニー 着替え、フェラ、SEX(立ちバック)です。
オナニー、SEXの際に効果音が流れます。

「さぁ 鏡の前に今の自分を曝け出しなさい」
催眠を使って主人公の心と体を女性に変えたエリナは
目の前にある大きな鏡に向かっておまんこを開かせ、さらに指でいじらせて女性の快感を教え込みます。

エッチは彼女のリードに従い女性視点で楽しみます。
一番最初の淫乱化パートでするのはオナニー(約11分)。
おまんこの外側を指でゆっくり撫でるところから始まり
クリトリスをいじったり、中を指で激しくかき回す快感を味わいます。

「股間に伸びる手が そっと局部に触れる 既にぐしょぐしょに濡れている股間の湿り気を感じながら 人差し指が ゆっくりと股間を這うように円を描き始める」
「快楽の波紋は全身へと反響し 女としての本能を呼び起こし 淫猥な微笑が 顔に形成され始める」

エッチの全編で言える大きな特徴は多くのセリフを聴き手視点で語ること。
主人公がどこをどういじってるか、それによってどんな快感を得ているかを細かく実況します。
プレイのイメージがしやすいので女性になった気分が多少味わえるかもしれません。
また彼が気持ちよくなってるときは「あぁん」などの喘ぎ声がセリフとは別に流れます。

本格的に女になりきるのはその次から。
サンプル画像にあるマイクロビキニを着て娼婦になり、隣の部屋で待ってる男性客の相手をします。

「なんて立派なんだろう あなたは思わず感嘆のため息を漏らす」
「あぁ いいわぁ そう もっと突いて そう 妖しくよ」

魅力的な体で男性を誘惑する快感、硬く勃起したおちんちんにご奉仕し精液を受け止める快感
そしておまんこに挿入され激しく出し入れされる快感。
男女がする一般的なプレイのすべてを女性視点で描いて女性化をさらに強化します。

催眠では手厳しいことを書きましたがエッチは比較的臨場感が高いです。
また最後のSEX中にエリナが自分の正体と野望を明かすシーンもあったりします。
女体化プレイをやりつつボイスドラマらしさも出してる感じです。

このように、女性になりきることを大事にしたエッチが繰り広げられてます。
独特な切り口の作品
催眠をかけずに女体化プレイをする異色の作品です。

エリナは主人公の心に潜む女体化願望と自身の願いの両方を叶えるために
鏡のイメージを使った催眠で体→心の順に彼を女性に変え
オナニーする快感や男性に奉仕する、あるいは求められる喜びを味わわせます。

エッチシーンにおけるプレイ構成や展開がテーマにマッチしており
細部の描写も女性としてエッチを楽しむことを目指したものになってます。
元々ノベルを製作されてるサークルさんなだけあってセリフの表現方法も幅広いです。
本作品が普通のボイスドラマだったらもっともっと良いものが生まれてたと思います。

ですがエッチの土台となる催眠が・・・うーん。
これまで書いてきたように聴き手を主人公になりきらせるには色々と厳しいところがあります。
サークルさんは「催眠音声風味のボイスドラマ」とおっしゃられてますが
私個人は催眠音声風味にすらなってないと見ています。
音声を聴いた時も催眠に入った感覚はまったくしませんでした。

絶頂シーンは1回(ドライ)。
淫語と喘ぎ声それなり、くちゅ音とちゅぱ音そこそこです。

以上のことから今回は大変厳しい点数とさせていただきました。

CV:口谷亜夜さん
総時間 1:25:18

オススメ度
■■■□□□□□□□ 3点


体験版はこちらにあります