同人音声の部屋

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タグ:藤堂れんげ

   ● 【秋音耳かき】道草屋 はこべら日帰り 離れの秘密基地【趣味の音】
   ● 【皆でお鍋】道草屋-すずな6-新装開店バーバーすずな、他【散髪シャンプー】(後編)
   ● 【皆でお鍋】道草屋-すずな6-新装開店バーバーすずな、他【散髪シャンプー】(前編)
   ● ReposerII ~怜・美咲・瞳~
   ● 【大人向け耳かき】道草屋 はこべら5 時計修理のはこべらさん。他【汗の匂い】(後編)
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   ● 鈴の音と歩く(後編)
   ● 鈴の音と歩く(前編)
   ● Reposer ~優子・瞳・香乃~


【秋音耳かき】道草屋 はこべら日帰り 離れの秘密基地【趣味の音】

サークル「桃色CODE」さんの同人音声作品(R-15指定)。

今回紹介する作品は、夏から秋へ移りゆく時期を舞台に
上品な店員さんと昼から夕方にかけてのんびり過ごします。

両方の季節に関する要素を盛り込んだ音重視の作りが魅力で
昼の部は筆記音、三味線、浮き彫りの音を組み合わせて癒しの空間を作り上げ
夕方の部は耳かきや甘噛みといった定番のサービスをしながら何気ない会話を楽しみます。
全編を通じて音が優しく静かですから安眠のお供にも役立ってくれるでしょう。
お店の中にある秘密基地で
道草屋の店員「はこべら」と2人でまったりするお話。

「はい 道草屋でございます」
はこべらは上品で穏やかな声のお姉さん。
とある夏の日、予約の電話をかけてきたお客へ嬉しそうに挨拶すると
来店する日時を確認し、その内容をメモします。

本作品は道草屋を何度も訪れすっかり常連になった彼が
お気に入りの彼女と180分近くに渡って狭い部屋でごろごろします。
場所がお店なので耳かきや甘噛みといったサービスももちろんしますが
今作では友人と秘密基地で過ごしてるような雰囲気を出すことを大事にしながら進めます。

「そういえば 部屋着では初めてですね」
まずお世話する場所を客室ではなく「いつもの四畳半」と呼ばれる彼女の私室に設定し
服装も挿し絵のようなラフな格好をしています。
そしてお昼から夕方にかけては彼が読書、彼女は日記の執筆や浮き彫りと
2人が同じ空間で別々のことをして時間を潰します。

専門店らしさをかなり削いでるので聴き始めた直後は戸惑うかもしれません。
しかし音声を構成するすべての要素が緩く優しく、その結果抜群の癒し効果が得られます。
普段から家庭的なことをよくする道草屋シリーズの中でも一際寄せた作りです。

本作品の癒しに最も貢献してるのは最中に鳴る効果音。
セリフよりも音の割合を大幅に増やし、それらを組み合わせて物語をリアルにお届けします。
お昼の部は30分くらいほとんどしゃべらないシーンもありますから
それを聴きながらボーッとしたり寝るといった使い方もできます。

季節が夏と秋の間にあたるため、環境音が全体的に静かなのも影響してます。
セミの声や虫の声が時々聞こえる程度でそれ以外はほぼ無音です。
効果音に集中できる環境が整っており、それを聴いてれば自然と心が緩むように作られてます。

「はい 積もる話は また後日に 楽しみにしてます」
今回一緒の時間を過ごすはこべらはお淑やかな女性。
店員らしく丁寧な口調で接し、その中に親しみを感じる言葉や行為を込めます。
彼女がヒロインを務めるのは今回で6度目ですから(サークルさんは「はこべら5.5」と命名)
過去に積み上げてきた信頼関係に基づいた距離感でお世話します。

彼女は「道草屋のエロ担当」なんて呼ばれてるそうですが
今回は最初から最後までほぼ健全な手段でお世話します。
お話は完全に独立してるので過去作を無理に聴く必要はありません。

良い意味でお店っぽさを削いだサービスとその最中に鳴る高品質な音。
季節感を出しつつゆるーい雰囲気で進めるほのぼのした作品です。
優しい音たちに包まれて
前半の10パート93分間は昼から夕方にかけてのお話。
はこべらがお客をいつもの四畳半へ案内し
そこでコーヒーを出してから「自由に過ごしていいですよ」と言います。
そして自分は日記に筆を走らせたり、製作中の道具に彫刻刀で模様を入れる作業に没頭します。

「こうして刃物で削って 鉛筆で書いたほうが 記憶に残りそうではないですか」
セリフは何をしてるかなど必要最低限の内容に留め
鉛筆特有の柔らかい筆記音と彼女の吐息だけが流れます。
お客は読書をしてるようですがそれに関する音は入ってません。
彼女と2人でのんびりする様子をできるだけ忠実に音声化して作品の世界へ引き込みます。

筆記音だけが鳴るパート(約25分)も用意されてますから
それをループしながら読書するのもいいでしょう。
自然な音だけが流れるひと時はとても静かで落ち着きました。
そしてこれは今の季節と彼女のキャラにもマッチしてます。

「今度 老人会で伴奏するそうです」
「5-日記の音と遠くの三味線」から三味線の音が流れるのも良いですね。
店主の芹が演奏してるらしく、筆記音とは違った趣があります。
途中からはこべらがリコーダーで参戦するなど
店員よりは普段の彼女と2人きりの時間を楽しむ様子を描いてます。
ここと次の「6-三味線とリコーダー」だけは寝ながら聴くとびっくりするかもしれません。

音で珍しいのはシーン終盤に登場する浮き彫り。
「こつっ ざくっ」という小気味良い音が長めの間隔で流れます。
前半は三味線あり、後半はなしと構成を変えてそれぞれの違い楽しみやすくしてます。
名残惜しさを感じる耳かき
続く後半の6パート70分間は王道のサービス。
一時退室したはこべらがこの夏最後のかき氷を持って再度訪れ
それを食べてからスタンダードな耳かきと軽めの甘噛みをします。

「話さずにいられるお相手は 気楽でいいですね」
かき氷を食べるシーンは本当に何気ない出来事ですけど
昼間のひと時を振り返る彼女のセリフに信頼の気持ちがにじみ出てます。
また「13-舌の色」にはそれをわかりやすく伝える行為も登場します。

あとこのシーンは音も秀逸です。
中央至近距離、丁度口のあたりで「しゃくっ」という氷を噛む音が鳴ります。
シリーズの過去作でも登場した骨伝導マイクを使ったのでしょう。
適度な振動も感じられて彼がかき氷を食べる様子を音で見事に表現してます。

耳かきは膝枕の状態で耳かき棒のみを使って右耳→左耳の順にお掃除&息吹きします(約34分)。
そして「16-色移りあまがみ」ではR-15に収まるように
水分控えめなちゅぱ音を鳴らして左耳だけお世話します。

耳かき棒は「そりゅっ」という若干粗くて乾燥した音が使われており
ゆっくり掻き出すように繰り返し動かします。
道草屋だと普通は洗浄液つきの綿棒も併用するのですが、今回は敢えて耳かき棒のみにしてました。
振動が耳にほとんど伝わってこないほど力を弱めてるのは安眠を重視したからでしょう。
シンプルで質の高い耳かきと言えます。

「春と秋を吸い上げて 夏ばかり長くなって はぁ…」
また耳かき中は色んなことを話して心のほうもほぐします。
学校を卒業した頃のこと、季節のこと、先ほど食べたかき氷のことなど
当たり障りのない話題をセリフの間隔を長めに取りながらゆっくり語ります。

昼の部はかなり音に寄せた作りでしたからここでバランスを取ったのでしょう。
耳かきに関する実況は一切せず、ぽつりぽつりと話すゆとりを持たせた会話です。

「ですから それまで もう少しだけ はむっ」
彼女が残り時間を意識しながらお世話するのも印象的でした。
タイトル通り今回は日帰りなので、バスの時間に間に合わせなければなりません。
それを彼女なりに計算しながらできる限りのお世話をする姿に優しさを感じます。
はっきり口に出すことはありませんけど彼との別れを惜しんでるのでしょう。

このように、シーンによって音とセリフのバランスを変える癒し一色のサービスが繰り広げられてます。
静かなASMR作品
お店よりも実家で寛いでる雰囲気を出してる音重視の作品です。

はこべらはいつもお世話になってるお客を変わった趣向でもてなそうと
自分が私室として使ってる部屋へ案内し、そこで作業しながら一緒の時間をのんびり過ごします。
そして日が傾いてきた後は定番のサービスでお世話し気分良く送り出します。

上品で気配り上手な店員さんと一緒に午後を過ごすノーマル向けのシチュ
癒し系音声でよく聴くものからマイナーなものまで取り揃えた多彩で高品質な音の数々
口数は少ないけど彼に対する思いやりを込めて接する彼女のキャラ。
シリーズの特徴を押さえつつ多少の変化も加えたハイレベルな作品に仕上がってます。

特に音は一部のシーンでまったくしゃべらずそれだけで表現する思い切ったことをされてます。
桃色CODEさんは以前から音に強いサークルさんでしたが
道草屋シリーズはキャラや世界観とのバランスを重視する傾向がありました。
今回はそれを敢えて音に傾けて過去作との違いを出してます。

筆記音、三味線、浮き彫りと専門店ではまず出てこないものばかりで
それ以外の小さな動作にもきちんと専用の音を用意してます。
これらを聴いてるだけでも自然と心が落ち着き眠くなるでしょう。
季節を感じる音も入ってますし、音フェチ作品が好きな人ほど楽しめます。

「今度はゆっくり 泊まりに来てくださいね」
はこべらについてはセリフの量を減らす代わりに
ひとつひとつを磨き上げて存在感を出してます。
「常連さん相手だからこそ見せる顔」とでも言えばいいのでしょうか。
普段通り礼儀正しく振る舞う中に多少の隙を見せて親しみを表現します。

シリーズの過去作を視聴してる人はもちろん、そうでない人も抜群に癒される優れた作品です。

CV:はこべら…琴香さん すずな…藤堂れんげさん(「17-帰り道」にのみ登場)
総時間 2:56:36

オススメ度
■■■■■■■■■■ 10点


体験版はこちらにあります

追記
作品自体の点数は9点。
176分で880円とコスパが良いので+1してあります。

【皆でお鍋】道草屋-すずな6-新装開店バーバーすずな、他【散髪シャンプー】

【皆でお鍋】道草屋-すずな6-新装開店バーバーすずな、他【散髪シャンプー】(前編)」に引き続いての後編です。
今回は「【寝る前】3-炭火と耳かき」の様子を中心に紹介します。
騒いだ後はのんびり就寝
「【寝る前】3-炭火と耳かき」の時間は54分ほど。
鍋の片付けを終えたすずなが主人公の部屋にやって来て耳かきしながら雑談を楽しみます。

「小さい火は眺めてると なんだか眠くなる不思議なものです」
そしてここでは冒頭に囲炉裏を焚くシーンが入ります。
炭を燃えやすい形に整えてから火種を置き
持ってきたふいごで少しずつ風を送る様子を音だけで表現します。
「ぱちぱち」という優しい音が耳に心地よく、これから寝ようとする場の雰囲気にもマッチしてます。

最初の散髪は石油ストーブにヤカンを置いたもの、次のお鍋はファンヒーター
そしてここは囲炉裏とシーンによって使用する暖房器具を別のものにしてあります。
暖を取る点ではどれも一緒ですが音の違いを楽しむ要素が生まれてます。

メインの耳かきは横になった彼の両耳をまずは手で揉みほぐし
3分程度の耳舐めを挟んでから右耳→左耳の順に耳かき棒を使って綺麗にします。
そしてどちらも終了直後に湿り気を帯びたタオルで外側を拭きます。

耳のマッサージは弾力のある摩擦音が左右同時に鳴り
耳かき棒は「ずずずっ」という乾いてて硬さのある音を
奥から手前へ掻き出すようにゆっくり繰り返し動かすなど
引き続き音の質感と動きにこだわったうえで安眠を妨げないようのんびり進めます。

道草屋シリーズは耳かきをする時、耳かき棒の後に洗浄液つきの綿棒を使うことが多いのですが
今作では綿棒を敢えて省く代わりに囲炉裏を焚く動作へ時間を割いてます。
そうしたほうが季節感を出しやすいですからね。
拍子木を叩く音も遠くで聞こえたりと色んな音を組み合わせてリアリティを上げてます。

もうひとつ、右耳と左耳で彼女の姿勢が変わるのもポイント。
右の時は膝枕をしてるようなのですが、左になると主人公の布団へ潜り込み寝た体勢でお世話します。
そしてこうすることで左耳の時だけ彼女の吐息が聞こえるようになります。
効果音や環境音以外の音も活用してるASMR(音フェチ)色の強いサービスです。

「お正月って 色々特別で 楽しいですよね ご飯も 飾り付けも 過ぎたばっかりですけど もう恋しいです」
最中の会話は先ほどやった鍋のこと、そこに参加してた芹やすずしろのこと
今年の正月、2月、間もなく来る春の話題など彼女たちを取り巻くものが中心。
「耳の奥を掃除しますね」といった耳かきに関する実況は完全に取り除き
ある程度しゃべったら無言になるのを繰り返しながらゆっくり語りかけます。

後になるほど彼女が眠そうな表情を見せるので、それに釣られて眠くなる人がきっといるでしょう。
静かに散髪して、賑やかな鍋を楽しみ、再び静かに耳かきと会話をする。
3つあるシーンにメリハリを持たせてひとつの物語を作り上げてます。
心の芯から温まる作品
冬から春に移りゆく時期をそのまま切り抜いた作品です。

すずなは今年初めて道草屋を利用してくれたお客を癒そうと
まずは自分が最も得意とする散髪をゆっくり行い、それと同時にリアルな音をたっぷり鳴らします。
そして続くお鍋は他の店員との会話を楽しみ、最後に一対一でシンプルな耳かきをします。

全編を3つに分けてそれぞれに異なるサービスをする豪華な作り
音とセリフ、静けさと賑やかさのバランスを大幅に切り替える変わった演出
冬の中にある温かさを抽出した音の数々。
キャラ、ストーリー、音を高いレベルで組み合わせた癒しの空間が形成されてます。

以前から言ってますけど道草屋は特定の要素がずば抜けて優れてるのではなく
音声を構成するすべての要素が優れてる稀有な作品です。

今作でも音は散髪、ストーリーは鍋、キャラは耳かきとそれぞれに活躍の場を与えてます。
だからシーンが切り替わるたびに新鮮さが生まれ、別の癒しを感じることができます。
一見するとバラバラなんだけど相互に連携する関係がきちんと出来上がってます。

面白さで選ぶならやはり鍋でしょうね。
そもそも鍋を食べるシーンを音声化してる作品がほとんどありませんし
すずな以外のキャラも登場させ、さらに会話量を多くして囲んでる感じを出してます。

彼女があまりしゃべらないことに対して疑問を抱く人がいるかもしれません。
でもその前後にあたる散髪と耳かきは一対一でやりますから、この作品のヒロインは間違いなく彼女です。
配膳役に回ることで面倒見の良さや責任感の強さが表現されてます。

音を楽しみたいのなら最初の散髪が一番です。
これまでやってきたことに顔剃りを加えてより充実したサービスに成長してます。
もうこれで完成したような気もしますが、次回作でまた何か新しい試みが登場するのも期待したいです。

冷えた心に燃料を与えてくれる良作です。

CV:すずな…藤堂れんげさん すずしろ…御崎ひよりさん 芹…雁庵うずめさん
総時間 2:41:21(ご予約電話…3:07 お昼…1:03:50 夜…39:58 寝る前…54:26)

オススメ度
■■■■■■■■■■ 10点


体験版はこちらにあります

【皆でお鍋】道草屋-すずな6-新装開店バーバーすずな、他【散髪シャンプー】

サークル「桃色CODE」さんの同人音声作品(R-15指定)。

今回紹介する作品は、素朴で頑張り屋な店員さんが
すっかり常連になってるお客を昼から夜にかけてもてなします。

最初の散髪は様々な音を使い分けてのんびりと
続くお鍋は他の店員も交えて賑やかに、といったように
シーンによってセリフと音のバランスを切り替え違った癒しを与えてくれます。

総時間が3時間近くあるため前編(お昼~夜)、後編(寝る前)の2回に分けてお送りします。
寒い季節を暖かく
道草屋の店員「すずな」が3種類のサービスをするお話。

「はい 道草屋でございます」
すずなは素朴で可愛い声の女の子。
2月初めに予約の電話をかけてきた主人公に新年の挨拶をすると
宿泊の日数、日取り、到着時間を確認してからアレをするか尋ねます。

本作品は年が明けて春に近づきつつある季節を舞台に
彼女が160分ほどを使ってお店に宿泊中の彼に色んなお世話をします。
昼、夜、寝る前と全編を3つのシーンに分け
それぞれでやることや登場人物を切り替えながら会話と音でバランスよく癒します。

今回は寒い時期のお話ということで自然に関する音はあまりなく
ストーブ、その上で沸き立つヤカン、鍋などの生活音が中心になってます。
過去作に引き続き音のレベルが極めて高く、目を瞑って聴けばその場にいるような感覚が味わえます。

「寒くないように 冬の間は暖かいところで切りますから ご安心ください」
すずなと言えば道草屋の中で唯一散髪ができる店員さんです。
今作でも一番最初の昼の部でおよそ1時間もかけて丁寧に行い
その様子をほぼ音だけで伝える凝った演出がされてます。

散髪だけにここまで時間を割いてる音声作品はなかなかないです。

過去3作では野外だったのが初めて専用の部屋を用意し
これまでやってきたことに新たな要素を加えてパワーアップさせてます。
ASMR(音フェチ)成分の強いサービスですから、聴いてるうちに眠くなる人が続出するでしょう。
そして散髪が静かだからこそ、その次にあるお鍋が一層賑やかに感じます。
音を中心に据えた散髪
電話での予約を終えた後日、主人公が道草屋にやって来たところで最初にするのは散髪(約64分)。
元は倉庫だった土間に置かれた専用の椅子に腰掛け
カット、すきバサミ、クラシックシェービング、シャンプーなどを慣れた手つきで行います。

「バーバーすずなにようこそ! 冬限定の屋内店舗です」
彼女は彼以外の人々にも日常的に散髪をしており
店主の芹にテナントを与えられるほどまで腕を上げました。
その成果を披露しようとどのサービスもとても熱心に取り組みます。
作品を重ねるごとに店員たちが少しずつ成長していくのが道草屋の魅力です。

時間に余裕があるのを活かして全体的にのんびり進め
霧吹きは「ぷしゅー」という噴出音、カットはシャクシャクと小気味良い金属音
すきバサミはそれよりもやや低く力強い音を適度な間隔で鳴らします。
頭全体をケアしてるのがわかるように音の位置が小まめに切り替わるのが良いですね。
音だけで何をしてるかが簡単にイメージできるから頭を空っぽにして聴くことができます。

「産毛より 硬い髭のほうが 手応えがあって楽しいです」
このシーンで最も個性的なのは中盤に登場するクラシックシェービング。
温めたタオルを顔にかけて毛穴を広げ、その間に彼女はクリームを泡立てて準備します。
そして左→右の順に「じじじじー」という泡混じりの音をゆっくりスライドさせます。
刃物を肌に直接当ててるのですずなも黙々と手を動かします。

頬と顎で効果音のざらつきに違いがあるのが印象的でした。
男性は大人になったら多少なりとも髭が生えますから、当然顎を剃る時はそれにぶつかって音が粗くなります。
こういう細かな部分にまでこだわるからこそすごくリアルに感じるわけです。
質量ともに優れた文句なしの散髪と言えます。

「社務所でお守りも売ってますし お餅つきもやってますし いつもあれくらい人がいたら 神様も寂しくなさそうで いいですけど」
最中の会話は正月のこと、この部屋や使ってる器具のことなどが中心。
音を無理なく楽しんでもらえるよう多少話したらしばらくは無言になり吐息だけを漏らします。
環境音はストーブとそこに置かれてるヤカンだけなので静かに感じました。
時間がいつもよりゆっくり流れてるような落ち着いた空気が漂ってます。
酒に酔った店主たちと
続く「【夜】-お鍋の日」はおよそ40分間。
夕食を食べお風呂から上がった主人公が部屋に戻る途中で店主の芹とばったり出会い
彼女に誘われてすずなやすずしろが待つ鍋パーティーに参加します。

芹「いや去年あの子が種をもらってきたんですけどね 植えるにはちょーっと時期遅れてるけど ま、いけるいけるって軽い気持ちで蒔いちゃったんですよ」
芹は登場した時点でお酒を飲んでおりかなりのハイテンション。
お鍋に入れた白菜のことや一緒に出すおせち料理のことなどをガンガンしゃべります。
それに対しすずなは配膳役を務めてるのでセリフの量はあまりありません。
ヒロインよりも他の登場人物の会話量を増やして賑やかさを出してます。
こういう演出を敢えてする作品は初めて聴きました。

芹「酒は飲んでも飲まれるな!」
すずしろ「飲まれてるじゃないですか」
芹とそれ以外の掛け合いが軽妙でテンポが良いです。
芹がボケて、すずなとすずしろがそれにツッコむ構図が出来上がっており
先ほどの散髪とはまるで違う会話主体の物語が楽しめます。
芹が突然言い出した「いい子ポイント」という概念も面白味を引き立ててます。

最近の道草屋は主人公が入浴してるところへ偶然出くわしそのまま体を洗ったり
帰宅する際バスに乗り遅れた彼をお店に戻して再度もてなすなど
サービス以外の店員たちにも光を当てることが多いです。
普段見せない彼女たちの素の表情や反応を見せることでキャラの魅力を引き出すのが狙いでしょう。
本作品でもお酒を飲んだ店員と、それを介抱する店員を用意してサービスっぽさを打ち消してます。

最中の音は鍋がぐつぐつ煮える音、部屋に置かれてるストーブの音
主人公が料理を食べた時の咀嚼音など食事に関するものが控えめに鳴ります。
雰囲気作りに役立ってるのは間違いないですけど、このシーンはやはり会話が主役かなと。
総合力の高さが売りの道草屋シリーズらしいバランスに配慮した組み合わせ方をしています。

後編へ続く…。
【皆でお鍋】道草屋-すずな6-新装開店バーバーすずな、他【散髪シャンプー】(後編)

CV:すずな…藤堂れんげさん すずしろ…御崎ひよりさん 芹…雁庵うずめさん
総時間 2:41:21(ご予約電話…3:07 お昼…1:03:50 夜…39:58 寝る前…54:26)


体験版はこちらにあります

ReposerII ~怜・美咲・瞳~

サークル「Butterfly Dream」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、それぞれに違った個性を持つ3人のセラピストが
寒い季節にピッタリなサービスで癒しと安眠を提供します。

音を中心に据えつつキャラの存在感も出すバランスの良い作りが魅力で
サービスはもちろん、それ以外の細かな部分にもリアルな音を用意し
それらを鳴らしながらシーンごとに異なる会話をして心身両面を温めます。
寒い季節を乗り切るパワーを
Reposerで瞳、美咲、怜の施術を受けるお話。

「いらっしゃいませ リラクゼーションサロン Reposerへようこそお越しくださいました」
瞳は明るくて澄んだ声のお姉さん。
予約した時間ピッタリに来店した主人公を迎えると
ソファに座ってもらいお茶の準備に取り掛かります。

本作品は今年1月に発売された「Reposer ~優子・瞳・香乃~」の続編。
前作でストレスや疲れがある程度改善された彼が、より深い癒しを求めておよそ90分に渡る施術を受けます。
足湯+肩のマッサージ、耳かき、音を使った安眠誘導とパートによって異なる癒しを用意し
さらに担当者も変えて会話のほうにも違いを出しながら進めます。
お話が完全に独立してますから前作を未視聴でも大丈夫です。

全体を通じて言える大きな特徴は2つ。
効果音の質と量に力を入れてること、キャラごとの個性を大事にしてることです。

前者は施術だけでなく細かな動きにも専用の音を用意し
それらを違和感なく組み合わせて彼女たちが何をやってるかをリアルに表現します。
例えば一番最初の「ご来店ありがとうございます」は開始前のカウンセリングをするパートなのですが
足音、瞳がお茶を淹れる音、ソファに座ってる彼が体勢を変える音
コースの流れを決める際にペンで文字を書く音など早速様々な音が登場します。

肝心の施術も耳かきやマッサージに複数のパターンが存在し
状況説明をわざわざしなくてもイメージできるクオリティの音と動きをします。
先ほど話したように本作品はキャラにもかなり力を入れてるので
そこをしっかり出すために音だけでほぼすべてが伝わるように作られてます。

美咲「気持ちいいですか? うふふっ そう言ってもらえると 張り切っちゃいますね」
怜「え? そんなことない? えー? マッチ棒ってすぐ燃えて 指焼けどしそうにならない?」
後者は美咲が年下、怜が年上、瞳はその中間と年齢にある程度の幅を持たせ
さらに口調や施術中の話題も変えて彼女たちらしさを出してます。
瞳以外の2人は初登場だからでしょうけどやや尖らせてる印象を受けました。
施術中は完全に一対一でその後のドラマパートに掛け合いがあります。

ユキトさんとhana10さんはいずれも無料の音声によく出演されてる声優さんです。
バイノーラル6音さんの作品を視聴したことのある方ならご存知だと思います。

ASMR作品でキャラも立ってると感じる理由は音とセリフのバランスにあります。
音はどのパートもできるだけ多く鳴らし、その合間にある程度固めて会話するスタイルを取ってます。
彼女たちが全然話さなかったらわざわざ担当を変える意味がありませんから
しゃべる時とそうでない時をそれなりに分けて両方楽しめるようにしてるわけです。

質量共に充実した音とそれらを鳴らすセラピストたちの存在感。
音と会話の両方から癒す総合力の高い作品です。
温かみを感じるサービス
瞳のカウンセリングを受け施術室に移動した後、最初にするのは足湯と肩のマッサージ(約19分)。
担当が美咲へと変わり、アロマ入りの湯桶に足を浸したまま手で揉みほぐします。

「とぽとぽとぽー うーん、温度は… うん 大丈夫かな」
彼女はまだ20歳ということで声や仕草が初々しく
マッサージの時も多少の人懐っこさを出しながら熱心にお世話します。
それでいて健康に役立つ簡単なアドバイスもするなどプロらしい部分をちゃんと持ってます。
足湯はお湯の揺れる音が少し鳴る程度ですからマッサージと会話がメインです。

マッサージは「すすーっ」という滑らかな摩擦音が使われており
左右同時に横へ撫でる、片方ずつ小刻みに擦る、長いストロークで流すように動かすなど
肩から腕にかけてに的を絞り変化に富んだ動きを見せます。
開始後はセリフの量がやや減るのでそれ以前より静かな感じがするでしょう。
シンプルなサービスを幅広く表現するところに本作品のレベルの高さが窺えます。

続く耳かきは32分間。
美咲から怜へバトンタッチし最大3つの器具を使い分けて隅々まで綺麗にします。

「耳にはたくさんツボがあるって聞いたことある? あぁ この店で聞いた? そう たくさんツボがあるから 寒い時に耳を揉むだけでも 体温上がるんだよ?」
「くしゃみ出そうになったら 教えてね 急に動くと危ないから」

彼女はアラサーのベテランなだけあって良い意味で店員らしくないキャラをしており
初対面の彼にも友達に接するような砕けた話し方をします。
それでいて耳かき中は細かなところまで気遣う繊細さも持ってます。

このパートを聴き始めた直後は馴れ馴れしい人だと思うかもしれません。
でもしばらくすると気配り上手な女性に印象が変わるでしょう。
彼の急なリクエストにもすぐさま対応する柔軟さも持ってますし
ゆるーい空気を出しつつやることはしっかりやる、この店にピッタリなお姉さんキャラに描かれてます。

耳かきは膝枕の状態で温かいタオルを使って片方ずつ拭くところから始まり
右耳は耳かき棒、粘着綿棒、洗浄液つき綿棒
左耳は耳かき棒と粘着綿棒だけを使ってお掃除します。
そして最後に弱めの風圧で4回ほど息を吹きかけます。

耳かき棒は「くしゅっ じじっ」という平べったくて乾燥した音
粘着綿棒は湿り気を帯びた弾力のある摩擦音
洗浄液つき綿棒は「ぷしゅっ ぱちぱち」というやや湿った布系の音、といったように
それぞれの特徴が出る音と動きを組み合わせて癒しの空間を作り上げます。
マッサージは動き、耳かきは器具で多彩さを出してるのが面白いです。

癒しパート最後の「おやすみなさい」は安眠させるサービス(約28分)。
3種類の本を持ってきた瞳がそれらをめくったり体をとんとんと叩いて寝かしつけます。

「今までの本とは 紙の質や大きさが違うので 音も少し違いますね」
硬めの音、軽い音、広い音と使用する本ごとに音が微妙に変わり
その合間に季節のことなど当たり障りのない会話をして心をさらに落ち着けます。
本の内容を読み聞かせるのではなく、ぱらぱらめくり続ける音フェチ系の内容です。
終盤にはわざと何も話さない時間を設けて眠りやすくする工夫もされてます。

このように、個性的な音と会話を組み合わせた質の高いサービスが繰り広げられてます。
温まる作品
癒しや安眠に絶大な効果を発揮する作品です。

瞳、美咲、怜は前回の施術で癒やされた主人公をもっと癒やそうと
それぞれがひとつずつ分担しリアルな音と会話を駆使して心地よい気分に浸らせます。

サービスだけでなくそれ以外の動作にも専用の音を入れたASMR色の強い作り
担当者が変わるたびに口調や話題が大きく変わるキャラを活かした演出
それらの良さを損なわないように気をつけて融合させたバランス感覚。
キャラの影が薄くなりがちなASMRの弱点を上手く克服して作品全体に温かみを持たせてます。

このシリーズが他の癒し系作品と決定的に違う点は複数人で手分けして癒すところです。
大抵の作品は担当者を1人で固定し、その子が耳かきやマッサージを全部行います。
それはそれで良いものなのですが、長時間になるほどどうしても間がもたなくなります。
だから状況説明を挟む、擬音語を言う、無言になるなど会話以外の割合が増えます。

それに対しReposerは毎回担当が変わるおかげで1人の時より会話や表現の幅が広がり
その中にその人ならではの部分を入れて魅力の違いを出すこともできます。
他にも声優さんが違うので声そのものを楽しめるなどキャラを引き立てやすいシステムです。
彼女たちの日常風景を描いたドラマパートを別に用意してるのもそれを出すための演出なのでしょう。
ただしガンガン話すと今度は音が弱くなることを踏まえて両者のバランスに気を遣ってます。

シンプルに見えて結構奥深い作品だと思います。
前作で疑問を感じた安眠パートも改良が加えられて安定感が増してます。

以上のことからサークルさんでは3本目の満点とさせていただきました。

CV:怜…ユキトさん 美咲…hana10さん 優子(ドラマパートのみ出演)…藤堂れんげさん 瞳…浅見ゆいさん
総時間 1:38:23

オススメ度
■■■■■■■■■■ 10点


体験版はこちらにあります

追記
作品自体の点数は9点。
98分で800円とコスパが良いので+1してあります。

2018年11月25日の24時まで30%OFFの560円で販売されてます。
前作も11月30日まで50%OFFの400円で販売されてます。

【大人向け耳かき】道草屋 はこべら5 時計修理のはこべらさん。他【汗の匂い】

【大人向け耳かき】道草屋 はこべら5 時計修理のはこべらさん。他【汗の匂い】(前編)」に引き続いての後編です。
今回は「二泊目-前半 時計修理のはこさん」以降の様子を中心に紹介します。
花火大会も大人っぽく見物
二泊目の前半にあたる時計修理のはこさんはおよそ46分間。
次の日、花火を会場ではなく道草屋で見ることにした主人公は
留守番ついでに壊れた時計を修理するはこべらの様子を観察します。

「あっ 音楽 かけてもよろしいですか?」
木や金属をカチャカチャと動かす物音と
彼女が持参したポケットラジカセから戦前のジャズが流れるひと時は昭和の匂いが漂っており
一泊目の耳かきと同じく懐かしさを感じる要素で溢れてます。

はこべらはまだ20代のはずですが彼の年齢に合わせたのかもしれませんね。
これらの音と彼女の吐息だけが流れる10分程度のパートもあったりと
引き続き落ち着きのある大人びた雰囲気で物語を進めます。

シーン後半から登場する花火も会場から結構距離があるのか音量控えめです。
質感も「どーん」ではなく「ぱーん」と振動があまりないものを使ってます。
大きなものが一発ずつ上がったり小さいものが連続するなど変化に富んでおり
夏の華やかさと秋のしめやかさを兼ね備えたこの季節にふさわしい演出がされてます。

同じ非エロのサービスでも主人公に直接何かをしていた一泊目と違い
こちらは色んな音を聴かせて癒す音フェチ成分の強い内容
です。
音の位置、距離、組み合わせがどれも優れていてしっかりした世界観が出来上がってます。
ちょっぴり意地悪な大人の遊び
エッチシーンは5パート28分間。
プレイは汗の匂いを嗅ぐ、耳舐め、体を舐める、手コキです。
手コキの際に効果音が鳴ります。

「今は 少し汗をかいておりますけど お嗅ぎになりますか?」
花火大会の前半が終わりその休憩中に着物から浴衣へ着替えたはこべらは
自分と同じく汗の匂いが好きな主人公に体を近づけそれを嗅がせてあげます。

エッチは終始彼女が責め続けます。
最初の2パート10分間は当初の予定通り汗を嗅ぎ合うシーン。
彼女の声が一気に近づき耳、胸、お腹の汗を舌で舐め取ります。

「ございませんよね? 下心なんて」
道草屋は風俗店じゃありませんからエッチな行為はNGです。
それを踏まえて彼女は興奮気味な彼にその気がないことを確かめつつ性感帯を刺激します。
本心はやる気満々なんだけど体裁を取るためにわざとそうする感じです。
その証拠に耳舐め音は一泊目のあまがみより明らかにエロさが増してます。

これまでの18禁作品と同じくストレートな淫語を言うことは一切ありません。
効果音や息遣いといった別の要素で抜かせようとします。
音に強いサークルさんだからこそできる雰囲気重視のエッチです。

残りの3パート18分間はいよいよおちんちんへの責めに取り掛かります。
着物の中に手を滑り込ませてまずは勃起や濡れ具合を確認し
少し経つと熱くなったそれを冷ます名目でローションも使い始めます。

「あら? 不思議ですね 旦那様のお汗って こんなにぬるぬるしておりましたっけ?」
最中にこういうセリフを言うあたりがいかにも彼女らしいですね。
ちょっぴり意地悪に振る舞ってこちらのM心を適度にくすぐってくれます。
手コキのペースはゆっくり目ですが、ローションの泡だった音でエロさを上手く補ってます。
耳舐めも引き続きやりますし、時間内に1回抜くくらいなら問題なくいけると思います。

このように、他のことをするフリをしながらお世話する独特なエッチが繰り広げられてます。
艶のある作品
癒し重視ですがエロにも光るものを持ってる作品です。

はこべらは二泊三日の予定で道草屋に滞在してる主人公に安らいでもらおうと
一泊目は耳かきを中心とした王道のサービスと昔語りで真っ直ぐ癒し
二泊目は一緒に何気ない時間を過ごしつつ性欲解消のお手伝いもします。

夏よりも秋らしさを感じるリアルで優しい効果音と環境音
シーンごとに異なる目的や方向性を持たせ、そのすべてを高いレベルで表現する凝った作り
花火の音を聞きながら体を寄せ合い温もりと匂いを楽しむエッチ。
懐かしさ、品の良さ、落ち着きなどある程度年齢のいった人をターゲットにしたサービスを行います。

あくまですずしろやすずなに比べての話ですから、おっさんじゃないと楽しめないわけではありません。
ただ昔話、ボンボン時計の修理、レトロな音楽など古びた素材が多いのも事実です。
エッチも含めて全体を緩く進めるので聴けば聴くほどのんびりした気分になります。

非エロのサービスは耳かきが会話重視、二泊目の前半は音重視と住み分けができてます。
両者の共通点は鈴虫の声くらいで本当に音の種類が豊富です。
時計を修理する音も音声作品だとレアで面白いなと。

エッチはオナホコキだった前作「道草屋 はこべら-移動珈琲店/よるの動物さん」から再び一歩前進しました。
この流れならフェラもやってくれるかもとうっすら期待してましたが
さすがにそれはあからさま過ぎると思われたのか回避してます。
道草屋のエロ担当として今後どこまで攻めるのかが楽しみです。

射精シーンは1回。
くちゅ音それなり、ちゅぱ音そこそこ、淫語と喘ぎ声はありません。

以上のことから今回も満点とさせていただきました。

CV:はこべら…琴香さん いのこ…箱河ノアさん すずな…藤堂れんげさん
総時間 2:49:42(一泊目…1:17:02 二泊目…1:32:40)

オススメ度
■■■■■■■■■■ 10点


体験版はこちらにあります

【大人向け耳かき】道草屋 はこべら5 時計修理のはこべらさん。他【汗の匂い】

サークル「桃色CODE」さんの同人音声作品。

今回紹介する作品は、上品でおっとりした店員さんが
お客にあれこれお世話しながら夏から秋に移り変わる季節をのんびり過ごします。

セリフと音をバランスよく配置した総合力の高い作りが魅力で
間を長めに取りながらゆっくりのんびり語りかけて落ち着ける雰囲気を出し
それと同時にリアルで優しい音をたっぷり鳴らして疲れや緊張を取り除きます。

総時間が3時間近くあるため前編(一泊目)、後編(二泊目)の2回に分けてお送りします。
終わりゆく夏を大人っぽい雰囲気で
道草屋の店員はこべらが2日間に渡ってお世話するお話。

「旦那様 はこべらです お飲み物をお持ちいたしました」
はこべらは上品で穏やかな声のお姉さん。
とある晩夏の夜、ティーセットを持って主人公の部屋にやって来ると
紅茶が好きかどうか確認してからその場で作り始めます。

本作品は暑さのピークが過ぎてこれから涼しくなろうとする時期に
彼女が2時間50分近くをかけて色んなサービスをします。
全編を大きくふたつのシーンに分け、今回紹介する一泊目は耳かきを中心とした非エロ
次回の二泊目は時計の修理・花火鑑賞・エッチと内容を大幅に切り替えゆっくりのんびり進めます。

サークルさんご自身が「全体的に大人っぽい感じ」とおっしゃられてる通り
夏から連想される賑やかさや力強さよりも、秋の静けさや落ち着きを強調して作品を組み立ててます。

例えば一泊目、二泊目いずれも時間帯を夜に設定しバックで鈴虫の声を流します。
サービスについても長めの間を取りながら耳に優しい音を鳴らします。
会話量は割と多いのですが、はこべらが話し方を工夫してるおかげで騒がしさをまったく感じません。
聴いてる最中は普段よりも時間がゆっくり流れていく気分がするでしょう。

「いつの間にか 氷を含む程度で 凌げる時期になったのですね」
これらを行うはこべらは過去作と同じく気候や情景といった当たり障りのない話題を提供し
そこに自分自身の体験を交えてノスタルジックな雰囲気を醸し出します。
一時的にせよ童心に帰れればいいリフレッシュになりますからね。
一泊目の時点ではエロさを出さずにひたすら癒す方向で進めます。
音と言葉が織りなす癒しの空間
はこべらが主人公の部屋にやって来て最初にするサービスはお茶出し(約13分)。
持参した器具を使って手際よく紅茶を淹れます。

容器の蓋を開ける音、お湯を注ぐ音、蒸らしてる間にグラスへ氷を入れる音
棒状のものでかき混ぜて冷ます音など行為の一部始終をリアルな音だけで表現します。
具体的に今何をしてるのかはほとんど言いませんけど音だけでその様子がだいたいイメージできます。

「実際 虫の声は気温で速さが変わるようですから ですから コオロギは落ち着いて 日中のセミは 叫ぶように鳴くのです」
そしてパートの後半はもうひとつの柱にあたる会話で癒します。
効果音や環境音の邪魔にならないようセリフごとの間を意識して長く取り
大人の女性らしい品のある声で話す姿は静かな夜に大変マッチしてます。
作品を構成する各要素のバランスが取れており、かつすべてが優れてるのが道草屋シリーズの大きな特徴です。

お茶で一息ついた後は本格的なサービスに取り掛かります。
グラスの中に入ってる氷を口に含んだまま左右の耳をゆっくり舐め
さらに耳かき棒、綿棒、安全カミソリを使い分けてその内外を隅々まで綺麗にします。

「(氷が)解けてしまいました …んっ」
耳のあまがみは状況を踏まえて舐め音をソフト路線にし
吐息をやや多く挟んだり氷を補充する動作を加えて個性をつけてます。
刺激が弱めなので直接舐めてるよりも耳元で氷を頬張ってるように聞こえるかもしれません。
事後の耳をティッシュで拭く動作もかなり緩やかです。

メインの耳かきは2パートあり合計で29分間。
膝枕の状態で右耳→左耳の順にまずは耳かき棒を使って大きな汚れを取り
ある程度経ったら洗浄液つきの綿棒に切り替えて細かな汚れを落とします。
そして左耳の最後にだけ長めに1回息を吹きかけます。

耳かき棒は「そりっ ずすー」という乾いた平べったい音が使われており
間隔を長めに取りながらゆっくり掻き出すのを繰り返します。
質感はとても良いですが動きの多彩さの面でやや物足りなく感じるかもしれません。
しかしこの耳かきにはもっと別の魅力があります。

「5枚で1綴り 1枚で1日 列車に乗り放題 鈍行のみのきっぷですが 中学生の時間には丁度いい速度です」
それは最中に交わされる会話。
彼女が夏休みに青春18きっぷを使って友達と旅行した時のことや
二泊目と関連性がある夏祭りの思い出を懐かしそうな表情で語ります。
前者は学生時代に同じことをした人がそこそこいるのではないでしょうか。

一般的な耳かき音声は効果音が主役でそのついでに会話をすることが多いです。
しかし道草屋の場合は会話をメインに据えてそのバックに耳かき音を鳴らす傾向があります。
だから会話に集中できるよう耳かきの動きをわざとシンプルにしてるわけです。
耳かきという行為そのものよりも、それをされてる時間と空間を大事にしてます。

そのことをわかりやすく物語ってるのが右耳を終え左耳に移る前に行う産毛剃り(約17分)。
泡をまぶしてから安全カミソリで片方ずつ丁寧にお世話し、最後に化粧水を塗り込みます。

「手間は愛着 今日の思い出です 手間を増やすくらいで 丁度いいのですよ」
他の作品だと電動式を使うこともあるサービスを敢えて手動にしたのは無駄を楽しむためです。
時間が長ければ慌ただしさが薄れるし、純粋に音をより多く聴くことができます。
鈴虫が鳴いてる静かな空間でモーター音を鳴らしたらせっかくのいい雰囲気が台無しです。
こういう細かな気配りにも大人っぽさを感じました。

後編へ続く…。
【大人向け耳かき】道草屋 はこべら5 時計修理のはこべらさん。他【汗の匂い】(後編)

CV:はこべら…琴香さん いのこ…箱河ノアさん すずな…藤堂れんげさん
総時間 2:49:42(一泊目…1:17:02 二泊目…1:32:40)


体験版はこちらにあります

【思い出す音】道草屋-稲3 どろたんぼ。他【静かめ耳かき】

サークル「桃色CODE」さんの同人音声作品(R-15指定)。

今回紹介する作品は、態度はのほほんとしてるけどやることはしっかりやる店員が
お店の中や近くの神社で初夏の1日をお客と一緒に過ごします。

前半は他の店員との掛け合いでのどかさや賑やかさを出し
後半はセリフをあまり挟まず一対一でまったりお世話する、といったように
シーンごとにスタイルを変えながらリアルな音をたっぷり鳴らして癒しと没入感を与えます。
緩やかな時の流れを感じながら
道草屋の店員「稲」と「すずな」があれこれお世話するお話。

「旦那様 神社にお散歩ですか?」
すずなは素朴で可愛い声の女の子。
ある日の昼頃、散歩へ出かけたお客と神社で偶然出会い声をかけると
お参りの後で近くの池にいる鯉の餌やりに誘います。

本作品は道草屋の店員の中で一際マイペースな彼女が
夏を間近に控えた時期のお昼から夜にかけておよそ2時間に渡る癒しのサービスをします。
昼間は神社での餌やり、夕方は田んぼでの草笛、夜は自室での甘噛み&耳かきと
時間の流れに合わせてやることを大きく切り替える雰囲気重視の作りです。

「旦那さん? これはだらしないところを…」
今回の主役を張る稲はとことんのんびりしてる女の子。
彼が来てものほほんとした声と態度で迎え、ふと思いついたことをいきなり始める風変わりな性格をしてます。
ある意味店員らしくないキャラなのですが道草屋の舞台となる田舎にマッチしており
聴いてる最中は普段よりも時間が緩やかに流れていく気分がします。

最中に流れる効果音と環境音もそれに大きく貢献してます。
水の流れる音、参拝時に鈴を鳴らす音、ラムネを開けたり飲んだりする音、鯉に餌をやる音など
自然や季節にまつわるものをタイミングよく鳴らしてリアルな空間を作り上げてます。


今回は総時間の約半分が野外での活動ということで、道草屋の中で過ごす時よりも音の種類が豊富です。
中でも生物はウグイス、カエル、鯉、カラス、ネズミと幅広く取り揃えており
それらを組み合わせることで彼らがいる場所や時の移りゆく様子を表現します。
もちろんサービスに関する音も定番のものから他では聴けないものまで多種多様です。
前半は賑やかに、後半はしめやかに
一番最初の「つちとお昼寝」は神社でのお話(約39分)。
すずなと2人でここに来ていた稲がお客と出会い、鯉に餌をやりながらまったり寛ぎます。

稲「枕が欲しい」
すずな「ダメです」
店員が2人、しかもお店の外ということで他愛もないやり取りをするシーンが多く
ずぼらな稲としっかり者なすずなの性格の差がよく出てます。
それでいてお客に対して自分から積極的にお世話するプロらしいところも見せてくれます。

お話の流れは参拝から入って稲に膝枕されながらラムネを飲む
寝転びながら彼女がスコップで土いじりする音を聴く、と個性的なものを取り揃えてます。
すべての行為に専用の効果音が用意されてますからそれらだけでも相当に癒されるでしょう。

すずな「ラムネは思い切って乗るくらい押さえるのがコツです」
稲「ドヤ顔」
全編を通じてセリフごとの間を長めに取ってあるのがいいですね。
無理に聴こうとしなくても効果音を楽しみやすく、まったり感の強化にも繋がってます。
それでいてキャラの存在感が薄くなってないのは個々の会話が自然で面白いからです。
道草屋シリーズの売りである総合力の高さが最初のシーンで早速発揮されてます。

続く「どろたんぼ」は道草屋へ帰る途中の出来事(約26分)。
昼寝を終え先に戻ろうとしてたお客に2人が後から合流し
稲の家が所有する目の前の田んぼに踏み入れたり、その場で作った草笛を吹いて遊びます。

すずな「田んぼの泥って 乾くとすごいさらさらですよね」
稲「毎年混ぜてるから」
稲は実家の農業を手伝ってるだけあって田んぼの知識に詳しく
珍しい体験にはしゃぐすずなに色んなことを教えます。
環境音も田んぼに住んでるカエルの声が二重三重に鳴り響いてかなり賑やかです。

お客と一緒に泥遊びするだけなのでお店のサービスとはやや違うのですが
初夏の1日を田舎で過ごす雰囲気がリアルに表現されていてとても和みました。
すずなの歌に合わせて稲が「ぴぷー」という高い草笛の音を鳴らすなど
道草屋にしかできない素朴な手段で彼を上手にもてなします。

最後の「ぐだぐだ耳かき」は夕飯を終え寝る直前にするサービス(約59分)。
これまでと違い1人で部屋を訪れた稲が添い寝しながら耳拭き、甘噛み、耳かきをします。
耳に息を吹きかけるシーンはありません。

「すぐ耳かきもなんですしねぇ このねぇ 寝る前のごろごろ 幸せですよねー」
お店に戻った後も彼女の態度は引き続きのんびり。
今日を楽しく過ごせたことに満足しつつ慣れた手つきでお世話します。
かなり眠そう声と口調で話しかけてきますから、それに釣られて眠気を催す人が結構いるでしょうね。
添い寝スタイルでの耳かきも彼女の性格に合ってます。

この耳かきを聴いて眠く感じるもうひとつの理由はセリフよりも音のほうがずっと優勢だから。
耳拭きは「くしゅっ ぞすぞす」というやや湿り気を帯びた音
甘噛みは18禁との違いを出すために水分とペースをかなり落とした癒し系の音
耳かき棒は「じじっ」という細めで乾燥した音、綿棒は「ぽしゅっ」という広くてぱちぱちした音をたっぷり鳴らします。
そしてこれらが後になるほど緩やかなペースに変わります。

眠そうな状態できびきび耳かきしたら不自然ですし、彼女の心情が音や動きにしっかり反映されてます。
バックで流れ続けるカエルの声も田んぼの時よりずっと控えめで耳に心地いいです。
すべての要素をまったり、のんびりしたものに揃えることで安眠できる環境を整えます。

このように、都会での慌ただしい生活とほぼ正反対の穏やかなサービスが繰り広げられてます。
すべてがゆるーい作品
聴けば聴くほど心が安らいでいく癒し効果の高い作品です。

稲は遠路はるばる道草屋へやって来たお客に楽しいひと時を送ってもらおうと
普段通りののんびりした態度で接しながら田舎ならではの遊びをすずなと一緒に提供します。
そして店に戻ってからは王道の耳かきをまったり続けてぐっすり眠らせます。

気が抜けてるようでしっかりしてる彼女のキャラ
すずなとの掛け合いによって魅力を引き出すお昼から夕方にかけてのシーン
多くを語らず音と雰囲気でさらに癒す夜の耳かき。
彼女たちが1日を楽しく過ごす様子を彼の視点で何気なく、そしてリアルに描きます。

「昼間ねぇ 餌やったじゃないですか? ふやけたパンって 美味しいんですかねぇ」
この作品を一言で言うなら「すべての要素が緩い」です。
まずは稲が終始のほほんとしてますし、作中でやることも専門性の低いものが主体です。
色んな環境音が鳴るのも作品全体に柔らかさを与えてます。

稲は過去作でも安眠を意識した作風でしたし
そこに季節感を持たせたり、たびらこ以外の店員を絡めることでさらなる個性を生み出してます。
最近の道草屋は今までなかった店員の組み合わせに挑戦していて新鮮さを感じます。

サービスについては昼から夕方にかけてのシーンに面白い音が登場します。
何をしてるか説明されなくても簡単にイメージできるものばかりで高い没入感が得られました。
耳かきも音フェチ成分が強くてよく話す普段の道草屋との違いが出てます。

忙しい日々を送っていて心に余裕のない人ほどよく効く作品です。

CV:稲…真宮ひいろさん すずな…藤堂れんげさん
総時間 2:06:06(お昼…39:44 夕方…26:29 夜…59:53)

オススメ度
■■■■■■■■■□ 9点


体験版はこちらにあります

鈴の音と歩く

鈴の音と歩く(前編)」に引き続いての後編です。
今回は「08 随分と早く来たな」以降の様子を中心に紹介します。
急速に縮まる2人の距離
3番目の「また別の日」は4パート68分間。
「別のある日」からそれほど経ってない日に再び神社を訪れた主人公が
テンと出会い休憩所で寛いだりこれまでと違った耳かきをしてもらいます。

「やはり茶請けは団子じゃな ほれ ぬしも あーんじゃ」
彼女にお団子を食べさせてもらい、お返しに彼女の口についたあんこを拭くなど
物語の最後を飾るシーンに相応しい今まで以上のイチャラブっぷりが楽しめます。
これまではテンの側から好意を伝えることが多かったのですが
ここでは彼の心情描写も加えて2人が相思相愛の関係であることを表現してます。

メインのサービスにあたる耳かきは32分間。
いつものように膝枕の状態で右耳→左耳の順に綿棒と梵天でお掃除し、最後に軽く息を吹きかけます。
今回は雨戸を開けてるので川の流れる音がバックで流れ続けます。

「今日はこれで耳かきをしてやろう 黒い色をした綿棒じゃ」
内容だけを見るとごく普通の耳かきに思えるでしょうけど
凹凸のあるスパイラル綿棒と彼女の尻尾を梵天代わりにして個性を出してます。
「ずすっ ぞりぞり」というざらつきのある摩擦音が刺激的で心地よく
奥と手前を前後に往復させる動きも一般的な綿棒とは明らかに違います。

尻尾梵天についても「ふすっ さっさっ」というふんわりした滑らかな音
面積の広さ、毛先の長さで尻尾らしさが表現されてて大変リアルです。
3つのシーンで効果音と環境音をまったく被せないところにサークルさんのこだわりを感じました。

「この縁側で 初めて綿棒をつこうたんじゃったな あの時から わしもすっかり好きになってしまった」
最中のテンはこれまでと同じく時間に対する会話量を減らし
これまでの出来事を振り返りながら感謝の気持ちを伝えます。
シリーズの序盤ではなかなか素直になれなかった彼女がこういう顔を見せるようになったのは
主人公に対して愛情や信頼といった特別な感情を抱いてるからです。
セリフをあまり多く入れられないからこそ、思いを込めてひとつひとつの言葉を紡ぎます。

また耳かき終了後の「変わったのはわしか」「気持ちは嬉しいが」パートでは
2人の心の距離が一気に縮まるイベントも用意されてます。
最終的にどうなるかは聴いてのお楽しみとさせてください。
サークルさんでは珍しい描写もありますし、あまりの甘さに聴いてるこっちが恥ずかしくなってきます。

このように、2人の絆が感じられるあまあまラブラブな耳かきが繰り広げられてます。
イチャブラ系音フェチ作品
音重視でありながらキャラやストーリーもしっかりしてる名作です。

これまで色んな耳かきをしながら一緒の時間を過ごしてきた男女が
同じ流れでそのことを振り返りさらに心を通わせます。
そしてその様子を高品質な効果音と環境音を組み合わせてリアルにお届けします。

セリフよりも音の比重を上げて癒す音フェチ系の作り
シーンごとに異なる音を使って違いを出す凝った耳かき、テンの初々しい仕草と表裏のない言葉。
シリーズが持つ長所をそのまま引き継ぎ、物語がきちんと締めくくられるように進めます。

本作品最大の魅力は何か?と訊かれたら私は即座に「耳かきです」と答えます。
それはこのシリーズがどの作品も耳かきに最も長い時間を割き、内容にも力を入れてるからです。
でも耳を綺麗にする事を目的にした一話完結型の作品や専門店でのサービスとは違い
本作品の耳かきは2人が親睦を深める手段のひとつに位置づけられてます。

単に耳を綺麗にするだけなら毎回同じ器具を使ったほうがずっと楽だし出来栄えも安定します。
でもテンは敢えてシーンごとに器具や場所を変えてお世話します。
それは結局のところ彼に楽しんでほしいから、また来てほしいからです。
耳かきという行為そのものに彼女の気持ちが込められてるから音重視でも聴いてて心が満たされるわけです。

サークルさんがこれまで積み上げてきたものを凝縮した珠玉の一作です。
これだけ高品質で3時間20分もあるのに価格がたったの300円なのも驚異的。
以上を踏まえてサークルさんでは14本目の満点とさせていただきました。

おまけは「結婚すればいいのに」です。

CV:テン…藤堂れんげさん ビャク…小日向さくらさん
総時間 3:23:44(本編…3:18:52 おまけ…4:52)

オススメ度
■■■■■■■■■■ 10点


体験版はこちらにあります

鈴の音と歩く

サークル「とみみ庵」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、ひと気のない神社に長く住んでる狐巫女が
何度も参拝に来てる男性に色んなお世話をしながらまったり過ごします。

およそ4年間の活動を通じて磨き上げてきた珠玉の耳かきに加え
場所や季節によって変化する環境音や彼女との和やかなやり取りなど
音声作品を構成するすべての要素を使って癒しに満ちた空間を作り上げてます。

総時間が3時間以上あるため前編(01~07)、後編(08~11)の2回に分けてお送りします。
移りゆく季節を2人で一緒に
神社の狐巫女「テン」に耳かきや添い寝をしてもらうお話。

「うぅ 寒い 人の身にこの寒さはこたえるじゃろうな」
テンは古風な言葉遣いをする愛らしい声の女の子。
とある冬の日、神社の入り口まで主人公を迎えに行くと
彼がお参りするのを待ってから一緒に休憩所へ移動します。

本作品は「鈴の緒を引けば」「鈴の音を聞きに」「鈴の音と共に」「ビャクといっしょに」に続くシリーズ第5弾。
ひと気のない神社で弟子と一緒に暮らしてる彼女が、そこの参拝客にあたる彼と冬から春にかけてをのんびり過ごします。
「ある日」「別のある日」「また別の日」の3部構成になっており時間はどれも60分程度です。
通しで聴くのは大変ですし途中で寝落ちする可能性が高いのでシーンごとに分けて聴くのがいいでしょう。

お話の流れはどのシーンも神社で2人が出会い、休憩所や離れへ歩いて移動し
そこでじっくり耳かきしてから添い寝で眠る非常にシンプルなものです。
しかし最中の効果音、環境音、登場人物、セリフの量と内容など
音声を形作る色んな要素が大きく変化する
ため実際に聴いてみると随分違った印象を受けます。

中でも効果音と環境音は現在数多く存在する癒し系サークルさんの中でも群を抜いて優れてます。
質感、位置、距離、動き、力加減、間のとり方すべてが完璧で
目を瞑って聴くとテンがすぐそばにいるんじゃないかと思えるほどの臨場感があります。
耳かきをひたすら追求してきたサークルさんの経験と実力が今作でも遺憾なく発揮されてます。

「おっ 来た来た おそーい! 風邪を引いたらどうするつもりじゃ」
これらを行うテンも魅力的な女性です。
主人公と会いたい気持ちが押さえきれず寒い外に出てわざわざ迎えに行き
合流後は嬉しそうな表情で彼を耳かきする場所へと案内します。
過去作ではツンデレ系のキャラだったのですが、これまでのお話を通じてかなり素直になっており
口には出さないもののほぼ恋人同士と言っていい態度で接します。

また今回はシリーズ最終作ということで過去に行ったサービスが再登場するシーンもあります。
今作からでも普通に楽しめますが1作目から聴いてみるとより楽しめるでしょう。
お話が進むほど彼女の表情がどんどん柔らかくなっていくのがわかります。
癒しの音と言葉に包まれて
一番最初の「ある日」は3パート58分間。
いつも通りに参拝した彼を神社内の休憩所へ案内し、お茶を振る舞ってから30分程度の耳かきをします。

玉砂利を踏みしめる足音、鳥の鳴き声、拝殿にぶら下がってる鈴を鳴らす音、主人公から借りた上着を着る音など
音声の序盤から色んな音が登場してその場の雰囲気を作り上げます。
テンが体を動かすたびに鳴る鈴の音も涼やかで癒やされます。

彼らが休憩所に近づくにつれて付近を流れる川の音が大きくなるのもいいですね。
この後のシーンも含めて環境音をリアルタイムに変化させて移動する様子や位置の変化を表現します。
この演出を取り入れてるサークルさんは現在でも非常に少ないです。

耳かきは膝枕の状態で右耳→左耳の順に特製の耳かき棒で汚れを取り
それから梵天と息吹きで仕上げる家庭的なものです。
寒さ対策に雨戸を閉めてるので環境音は川の音ではなくストーブの稼働音が流れます。

耳かき棒は「ぞり すり」と乾いたやや平べったい音が使われており、ゆっくり掻き出したり耳の壁をなぞります。
音質、動き、力加減、ストロークの大きさが目まぐるしく変化する高度なもので
穴の奥のほうを掃除されてる時はこそばゆい刺激が耳のあたりに感じられます。

続く梵天は「さしゅっ ぷすぷす」という柔らかく広がりのある音で
素早く掻き出したり軸を持って左右に回転させる感じに動きます。
時間は両耳合わせて6分程度と短めですが、梵天特有のふわふわした質感が音で見事に表現されてます。
レビューするたびに言ってますけどとみみ庵さんの梵天は絶品です。

「このように 耳の中を匙の裏で撫でるのも良いぞ」
「梵天の良いところは その表情じゃな 安心しきった顔を見ておると わしも心が温かくなる」

最中のテンは吐息を漏らして黙々と手を動かす時間を長めに取り
その合間に彼のリクエストを受けて耳かきのやり方を軽くレクチャーします。
耳かきの心地よさにすっかり緩んだ彼の顔を見て穏やかな笑みを浮かべるなど
2人きりのひと時を彼女も楽しんでる様子が自然と伝わってきます。
耳かきパートと添い寝パートは彼女の態度を母親っぽく感じる人もいるでしょう。

続く「別のある日」は4パート72分間。
前回よりもずっと暖かくなったある日、再び神社を訪れた主人公を今度は離れへ案内します。

「ちょい ちょいちょい あ、あのな あれじゃ 手を取らんか」
この場所に入るには手を繋がなければならないしきたりがあるらしく
恥ずかしそうな表情で彼女の側から手を差し伸べてきます。
長い年月を生きて落ち着いた物腰をしてる女性が見せるこの初々しさがとても愛らしいです。
場所が前回と違うのを受けて環境音は湧き水の流れる音や鹿威しの音へと変化します。

テン「おぉ ビャクよ 腕を上げたな」
ビャク「いえいえ 茶葉を変えただけですよ」
またこのシーンはテンの弟子にあたるビャクも登場します。
耳かき前の爪切りを担当したり、用事を片付けながら2人の邪魔をしないように気を遣うなど
作品の雰囲気作りやテンの魅力を引き出す重要な役割を果たします。
また一部でサークルさんの別シリーズとの繋がりを匂わせるセリフも登場します。

サービスのほうはビャクの爪切りから入ってテンが特殊な音叉を両耳元で鳴らし
さらに右耳→左耳の順に乾いた綿棒、梵天、息吹きと繋ぎます。

「ゆったりとした音の動きに ぬしの呼吸も 心も 安らかなものになってきておるのを 感じるわ」
中でも音叉は「ヴォォォォン」という透き通った振動音が高低2種類登場し
耳元へ近づけたり遠ざけたりして独特な振動を耳と脳へ送ります。
「鈴の音を聞きに」でもやったサービスですから視聴済みの方は懐かしく感じるでしょう。
爪切りも「ビャクといっしょに」からの再登場ですし、このシーンは過去作のリスペクトを意識して作られてます。

最中の会話は彼が途中で寝入ったのを受けて前のシーン以上に少なくなってます。
効果音、環境音、吐息だけが流れるひと時はとても静かで
彼女の安らいだ表情からもこの瞬間を心地よく思ってるのがわかります。
寝る前あるいは就寝中に聴くのに適したサービスです。

おまけは「結婚すればいいのに」です。

後編へ続く…。
鈴の音と歩く(後編)

CV:テン…藤堂れんげさん ビャク…小日向さくらさん
総時間 3:23:44(本編…3:18:52 おまけ…4:52)


体験版はこちらにあります

Reposer ~優子・瞳・香乃~

サークル「Butterfly Dream」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、それぞれに違った個性を持つ3人の女性が
とある悩みを抱えてる男性に心のこもった癒しのサービスをします。

癒しパートはサービスごとに担当するスタッフを切り替えリアルな音を多めに鳴らし
ドラマパートは音の割合を一気に下げ彼女たちの会話や反応を楽しむ、といったように
音フェチとボイスドラマ要素をはっきり分けた作りになってます。
癒しの音で安眠をサポート
Reposerの店員「優子」「瞳」「香乃」からサービスを受けるお話。

「いらっしゃいませ リラクゼーションサロン Reposerへようこそお越しくださいました」
優子は上品で穏やかな声の女性。
予約を取って来店したお客を丁寧な挨拶で迎えると
履物を脱ぎソファに座ってもらってから温かい飲み物を差し出します。

本作品は現代人の多くが抱えてるストレスを軽減し安眠できる環境を整えることを目的に
彼女たちがおよそ1時間30分に渡って3種類の癒されるサービスを提供します。
耳のマッサージ、耳かき、会話しながらの安眠と癒し系作品では定番の行為を用意し
担当者を切り替えながらどれも一対一でゆっくりじっくりお世話します。
ちなみに店名のReposerはフランス語で「休息」を意味するそうです。

また今回はサークルさん初のシリーズ作品ということで
代表者の浅見ゆいさん以外に藤堂れんげさんと藍月なくるさんも登場します。
全年齢向けでは人気の高い方ばかりですから声による癒しも相当なものです。
大人の女性、子供っぽさの残る女性、その中間とそれぞれのキャラにも違いを持たせてます。

全体の特徴としてまず挙げられるのが音とセリフのバランス。
最初の癒しパートは施術風景を描きながら癒し系の音をたっぷり鳴らし
続くドラマパートは彼女たちの日常風景に焦点を当てて魅力が引き立つ会話をします。


音フェチ(ASMR)作品は落ち着いて聴ける反面、それらを行う女性たちの存在感が薄くなりがちです。
その部分を解消するためにドラマパートを別途用意されたのでしょう。
といっても時間は全部合わせて13分程度ですからメインはあくまで癒しパートです。

一番最初の「ご来店ありがとうございます_優子」パートはサービスを始める前のやり取り(約6分)。
店長にあたる優子がお店のコンセプトを説明してからお客の症状を確認し
これから何をすれば最も効果的に癒せるかを探ります。

「当サロンでは お客様のストレスを少しでも癒やして差し上げることを 目標としています」
Reposerには彼と同じくストレスを抱えてやって来る人が多いらしく
彼女がそのことに触れながらちょっとしたアドバイスをしてリラックスを応援します。
履いてる靴を脱ぐ、ソファに座る、飲み物を用意するなど小さな動作に専用の効果音が入っていてリアルです。
サービスを始める前に聴き手を作品の世界に引き込む役割を果たしてます。
音とセリフが織りなす癒しのひと時
カウンセリングで方針を決め、施術室に移動した後にするのは耳のマッサージ(約18分)。
お店で最年少のスタッフである香乃が初めての経験に緊張してるお客を軽くほぐし
それから膝枕の状態でオイルを馴染ませた手を使い丁寧に揉みます。

香乃「こうすると 耳全体がほぐれて 血行も良くなるので 体もぽかぽかしてくるはずです」
最初は「そりゅっ」という滑らかな摩擦音を鳴らしながら両方同時に
次は右耳→左耳の順に短いストロークでやや力強く、と同じマッサージでも音に明確な違いがあり
最中は両耳に微かな振動も伝わってきて心地いいです。
中でも終盤の両手で耳を覆ったり倒すサービスは軽い圧迫感や空気の振動まで伝わってきます。

音を通じて触覚を刺激してくる作品はまだ数が少ないですから
初めて聴く人は実際にそうされてる感覚がして驚くでしょうね。
サービスの前後は割としゃべり、最中はそれを控えて音に集中させるメリハリのある作りです。

続く「耳かき_瞳」は名前の通り瞳がする耳かき(約32分)。
前のパートと同じく膝枕で左耳→右耳の順にまずは濡れタオルで外側を拭き
それから耳かき棒、粘着綿棒、梵天を使い分けて中の汚れを落とします。
息吹きは最後に弱めの風圧で4回程度行います。

耳かき棒は「ずすっ」という乾いた平べったい音でゆっくり何度も掻き出す
粘着綿棒は「ぷちゅっ ぷすぷす」と粘性のある音で中の壁をなぞる
梵天は「しゅるー」というふわふわぱちぱちした音で軸を持って回転させる、と器具ごとにまったく異なる音や動きをします。
マッサージと同じくどれもリアルで聴けば聴くほど眠くなってきます。

瞳「粘着綿棒っていう綿棒なんですけど 使ったことあります?」
中でも粘着綿棒は耳かき音声でもあまり使われない道具なので音と動きが新鮮です。
従来の綿棒よりも湿気が高く動きも滑らかで違いがよく出てます。
効果音と彼女の吐息だけが流れ続けるひと時は静かでとても癒やされました。

最後の「おやすみなさい_優子」は最終目的にあたる安眠させるサービス(約29分)。
冒頭で相手を務めた優子が再び現れ、最初は同じく膝枕のまま色んな会話をし
彼が十分眠れる状態になったところでベッドに移り体をとんとんと優しく叩きます。

「お客様は 春 夏 秋 冬 どの季節がお好きですか?」
「なで なで なで なで いーっぱい甘えてくださって よろしいですよ」

最中の話題は季節のこと、寝る時にする習慣や部屋の明るさなど当たり障りのないものばかり。
普段以上にセリフごとの間を長く取ってのんびり話す彼女の姿には母性が漂っており
成人男性にとって不足しがちな甘えたい欲求を満たしてくれます。

ですが安眠目的ならパート全体で散発的に話すよりも
前半に固めてしゃべり、後半は吐息だけを漏らす構成のほうが良かったんじゃないかなぁと。
ぐっすり眠れそうになったところで体を起こしてベッドに移らせる流れも首を捻ります。

このように、多くの人が癒しを感じる音を中心に据えた堅実なサービスが繰り広げられてます。
雰囲気のいい作品
リアルな音を違和感なく組み合わせた比較的安眠しやすい作品です。

優子、瞳、香乃は仕事でストレスを抱えなかなか寝つけずにいるお客の悩みを解消しようと
まずは耳を中心に指や道具を使って凝りと疲れを取り除き
それからお話しながら彼がぐっすり寝るのを見守ります。

全編を通じて鳴るリアルで優しい効果音、パートごとに担当を切り替えゆっくり取り組む流れ。
彼の症状に合わせたプロらしい施術で眠気を膨らませます。

耳のマッサージと耳かきは耳をケアする点では一致してますが
その内容、方向性、音のタイプ、得られる刺激が随分違います。
前者は外側がメインなので圧迫感や振動、後者は内側に移ってこそばゆい感覚を与えます。
安眠させるのは最後のパートですけど、これらを聴いてる最中に寝落ちする人がそれなりにいるでしょうね。

ドラマパートについては時間が短いことやネタバレするとつまらなくなることから
どんな内容かを敢えて伏せさせていただきました。
明るくて砕けた彼女たちの様子が描かれていて癒しパートとの違いがよく出てます。

音フェチ要素を多めに持たせつつキャラにも焦点を当ててる作品です。

CV:優子…藤堂れんげさん 香乃…藍月なくるさん 瞳…浅見ゆいさん
総時間 1:39:26

オススメ度
■■■■■■■■■□ 9点


体験版はこちらにあります

追記
作品自体の点数は8点。
99分で800円とコスパが良いので+1してあります。

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