同人音声の部屋

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タグ:浅見ゆい

   ● 声付き耳かき音を作ってみた41【ASMR earpick】
   ● 苦い貴方にお砂糖を
   ● 2人のメイドと甘美な時間
   ● 【耳かき・逆耳かき・マッサージ】魅惑に眠る【甘々吐息・催眠・バイノーラル】
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   ● 休日屋 ━真家━
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声付き耳かき音を作ってみた41【ASMR earpick】

サークル「とみみ庵」さんの無料の同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、明るくて気さくな女の子が
ポテチの代わりに膝枕で丁寧な耳かきをします。

耳かき棒、綿棒、梵天と時間に対する器具のバリエーションが比較的多く
それぞれの違いを音や動きだけでリアルに表現してるのが最大の魅力です。
親しげに語りかけてくる彼女のキャラにもホッとするものを感じるでしょう。
多彩な手段でお耳を綺麗に
女の子に耳かきしてもらうお話。

「へーい おるかー? おっじゃまー」
女の子は砕けた話し方をする優しい声の女の子。
主人公の部屋にやって来て以前借りたスマホのバッテリーを返すと
ポテチを持ってこなかった埋め合わせに耳かきしてあげます。

本作品は恋人よりも友達っぽく接してくる彼女が、膝枕の状態で20分程度の耳かきをします。
これのひとつ前に公開された「声付き耳かき音を作ってみた40」の続きとなってますが
サービス自体は独立してるのでこちらから聴いてもさほど問題はありません。
サークルさんの過去作と同じくセリフよりも音を重視した音フェチ成分の強い作りです。

今回する耳かきのポイントはお世話する手段の多彩さ
耳かき棒から始まり綿棒、梵天、息吹きと耳かきでは定番のサービスを丁寧に行います。
片耳10分でこれだけ色々やると普通は慌しくなるのですが
最中のセリフを最低限に抑え、器具をゆっくり動かすおかげで時間の流れが緩やかに感じます。

効果音の品質も非の打ち所がないほど優れてます。
器具ごとの質感だけでなく動きの違いもしっかり表現されてるので
彼女が説明的なセリフを言わなくても何をしてるのかが音だけで簡単にわかります。

耳垢が取れた音や耳垢が耳の中で転がる音も入ってるのがいいですね。
ほんの少しだけ混じるパリパリした音が耳かきにさらなるリアリティを与えています。
前半の右耳より後半の左耳の方がよく聞こえました。

「げ、そっちも覚えてたか 買ってくるから ポテチ今度ってことでよくない?」
女の子についてはノリの軽い口調が特徴的です。
前作で彼女が持ち去ったポテチを返さない代わりにやる設定がされてますが
彼女自身が元々耳かき好きなので嫌々やってる感じはまったくしません。
むしろ彼のリクエストに恥ずかしがりながら応えてあげる優しい仕草を見せます。
音の違いを楽しめる高品質な耳かき
耳かきはほぼ全編にあたる22分間。
膝枕の状態で右耳→左耳の順にまずは耳かき棒で大きな汚れをはがし
それを綿棒と梵天で絡め取り、最後に弱めの風圧で3回程度息吹きします。

耳かき棒は「そりっ ずずっ」とやや平べったくて乾いた音、綿棒は耳かき棒より広くて引っ掛かりのある音
梵天は「さすさす しゅるっ」と滑らかでふわふわした音が使われており
奥から手前に掻き出すようにゆっくり大きく動かす、少し力を入れて特定の部位を小刻みに擦る
軸を持ってゆっくり回転させるなど、器具の持ち味を活かしたリアルな音と動きをします。

どの器具も3~4分で切り替わるため聴き比べる楽しさがあります。
同じ器具でも10秒程度の短い間隔で位置や動きが目まぐるしく変わりますし
内容はシンプルでも音のバリエーションが豊富で聴いてて飽きが来ません。
音に強いサークルさんだからこそできる洗練された耳かきです。

「知らない? あるんだよ イヤーエステって あーでもそういうとこは もっとちゃんとやるんだろうね」
「このふわふわ 取れてるって感じがしなくて あんま好きじゃないんだけどさ 気持ち良さそうな顔してるの見ると…ね 悪くないかもって ふふっ」

最中の女の子は説明的なことを一切言わずに雑談したり彼の様子を嬉しそうに観察します。
セリフよりも微かな吐息を漏らす時間の方がずっと長く
2種類の音だけが流れ続けるひと時はとても静かで落ち着きます。
黙ってるというよりは耳かきに集中してる感じですね。

このように、最大の武器であるリアルな音を駆使した耳かきが行われています。
安定感のある作品
ほのぼのした雰囲気漂う音フェチ作品です。

女の子は借り物のついでに持って行ったポテチ代を返そうと
主人公を自ら膝枕に誘い、彼がリクエストした器具を使って左右の耳を綺麗にします。
耳かき棒の適度な硬さと細さ、綿棒のざらつき、そして梵天の柔らかさとほのかな圧迫感。
耳かきでよく使用する器具の特徴をうまく捉えた音の数々が心地いい刺激を与えてくれます。

そして質の高い音の良さを動きによってさらに引き出してます。
どんなに音がリアルでも耳かきに合った動きをしてなければ魅力は大きく減衰します。
音と動きの両方がハイレベルだからここまで洗練された耳かきになるのです。

この耳かきのキーは意識して器具をゆっくり動かしてる点にあると思います。
時間に対して使用する器具が多い場合、音を多めに聞かせようとつい動きを速くしてしまいがちです。
でもそれをやると全体の雰囲気が慌しくなり最終目的である「癒し」が得にくくなります。
時間が限られてるからこそ敢えて個々の音をじっくり鳴らしてるように映りました。

多彩な音が詰まった大変癒される作品です。
無料ですから前作も含めて興味の湧いた方は是非お試しください。

CV:浅見ゆいさん
総時間 24:22

声付き耳かき音を作ってみた41【ASMR earpick】
https://www.youtube.com/watch?v=1f8I1tVDWm4

苦い貴方にお砂糖を

サークル「アクア・アルタ」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、同じ学校の教師と生徒にあたる年の離れた男女が
二人きりの場所でのんびり過ごしながら心を深く通わせます。

キャラや人間関係の描写に力を入れたドラマ性の強い作りが魅力で
自分を救ってくれた彼に恩返ししようと健気にサービスする姿や
禁断の恋と知ってても添い遂げたいと願う強い想いが心を温めてくれます。
教師と生徒が紡ぐ温かい物語
教え子のアリスと二人きりでまったり過ごすお話。

「話 聞いていますか?」
アリスは礼儀正しくて穏やかな声の女の子。
教師にあたる主人公に「話がしたい」と言われてリビングの椅子に座った彼女が
眠そうな様子で何も話そうとしない彼に軽く抗議するところから物語は始まります。

本作品は学校では教師と生徒、プライベートでは友達以上恋人未満の関係にある男女が
ある日の夜、彼の家で色々なことを話しながらより親しくなる様子を描いたボイスドラマです。
主役となるのは会話ですがコーヒーを淹れる、耳かき、抱き合って心音を聞かせるなど
パートごとにサービスを切り替えそれぞれをリアルな音で表現してもいます。

また本編31分に対して35分ほどのおまけも用意されており
そこではセリフを一切挟まず効果音や彼女の息遣いといった音だけを使ったサービスを行います。
まとめるとボイスドラマとASMR(音フェチ)両方の側面を持ってる作品です。

ストーリーを簡単に説明すると、アリスはその独特な容姿のせいでクラスメイトからいじめを受けてた時期があり
辛い思いをしてたところを彼に助けられて仲良くなります。
それからおよそ一年、両親が海外で働いてることもあって彼の家で過ごす機会も増え
冷え切っていた心が徐々に温まり以前に比べて随分とおしゃべりになりました。
この日も自分でインスタントコーヒーを淹れつつ、なかなか口を開かない彼がその気になるのをのんびり待ちます。

「このコーヒーの味も まったく変わりませんね 苦くて 温かくて でもとても安心できる味です」
「あなたってば 背が高いじゃないですか だから… あなたへの 大切な2cmなのですよ」

彼女は彼に対して感謝してるだけでなく異性としても相当な好意を抱いており
年下らしい丁寧な言葉遣いで自分の思ったことをはっきり言います。
また一部で全年齢向けとしてはかなり踏み込んだアプローチをするなど
言葉ではなく行為によって「好き」という気持ちを彼に伝えようとします。

聴いた限りだと彼女は彼が何を言おうとしてるのかを理解してるのだと思います。
だから会話や耳かきをして彼が勇気を振り絞れるように応援します。
難しい関係にある男女がどのようにくっつくかも本作品の聴きどころと言えます。
徐々に近づいていく心の距離
一番最初の「プロローグ」は主に会話を楽しむパート(約7分)。
二人がどういう仲なのか、この日どうしてここにいるのかなどをアリスの口から語ります。

「とりあえず コーヒーでも飲みますか?」
ここでは作品のキーアイテムとも言えるコーヒーを淹れるシーンがあり
袋を開けてコーヒーの粉を取り出し、カップに入れてお湯を注ぎかき混ぜる様子を音だけで表現します。
背景説明についても聴き手が違和感を抱かないようにナチュラルな流れで行います。
時間は最も短いですが、物語の世界に引きこむ役目を担う重要なパートと言えます。

メインのサービスは次に始まる耳かき(約15分)。
彼がお疲れ気味なのを見て自ら膝枕を志願し丁寧にお掃除します。
耳に息を吹きかけるシーンはありません。

綿棒だけを使って左耳→右耳の順にするシンプルなもので
「ずりずり くしゅっ」という乾いた柔らかい音と、ゆっくり掻き出すような動きが耳に心地いい刺激を与えます。
耳かき棒と違って先端が柔らかく質感はかなりリアルと言えます。

「俗に言う 「当ててるのよ」ってやつですよ 柔らかかったですか?」
最中の会話も仲の良さを感じさせるものばかり。
特にパート中盤頃にある彼女が一旦手を休めてコーヒーを飲むシーンでは
体を動かした際におっぱいが顔に触れて戸惑う彼に上のような大胆なことを言います。

誘ってるのではなく「そういうことがあっても気にしないほど信頼してる」といった感じですね。
立場上なかなか切り出せない彼の背中を彼女なりのやり方で押してあげます。
膝枕もスキンシップの一種と言えますし、耳かきを通じて彼女の覚悟もきっちり描いてるのがこの作品らしいなと。

二人の心の距離がぐっと近づくのは最後の「告げられる想い~心音~」パート(約8分)。
耳かきが終わった後、とある行動に出た彼の顔を優しく抱きかかえてその気持ちに応えます。

「これだけ密着してると 私の心臓の音も聞こえますか?」
彼女が彼を抱きしめた直後に心音が流れ始めるのがいいですね。
普段通りの落ち着いた態度とはやや違う速めの鼓動が内なる高ぶりを遠まわしに伝えてくれます。
彼女もこの瞬間をずっと待ち焦がれてたのでしょう。
「好き」とストレートに言われるよりもずっと心に響きました。

このように、サービスと並行して登場人物の心情も伝えるドラマ性の強い物語が楽しめます。
静かで温かい作品
年の離れた男女がより親密になる瞬間を描いた純愛色の強い作品です。

アリスは暗い青春時代から自分を開放してくれた主人公への恩を返すため
そして一人の女性としての純粋な好意から親しげな態度でいくつかのお世話をします。
どのパートも専門店ではなく家庭らしさを意識し、腕の良さよりも気持ちの強さが出るように進めます。

「確かに 私は生徒です あなたは先生 でも そんなのどうでもよくなるくらい 私 今幸せです」
彼女はとても真っ直ぐな性格で最初の段階から彼への好意が伝わってきます。
でも露骨にそういう言葉を言うのではなく主に態度で示します。
そして彼の気持ちを受け取った後で素直に応えます。
不器用な彼に合わせて動く思いやりのある女性に映りました。

サービスについては二人の会話を引き立てる脇役っぽい位置づけです。
といっても音質や動きは良いですからこれらからも十分な癒しが得られるでしょう。
音だけを楽しみたい人向けのパートが用意されてるのもありがたいです。

年下の女性が愛情をいっぱい注いでくれる作品です。
おまけは「耳かき音セリフ無し」と「寝息・心音」です。

CV:浅見ゆいさん
総時間 1:06:33(本編…31:29 おまけ…35:04)

オススメ度
■■■■■■■■□□ 8点


体験版はこちらにあります

2人のメイドと甘美な時間

サークル「アクア・アルタ」さんの同人音声作品(R-15指定)。

今回紹介する作品は、それぞれに違った特徴を持つ2人のメイドが
愛するご主人様の耳へ左右から同時に丁寧なお世話をします。

セリフよりも音をずっと重視したASMR(音フェチ)系のサービスが魅力で
すべてを2人が同時に行い頭の中を効果音で包み込み続けてくれます。
ペースや動きが目まぐるしく変化するので耳に心地いい刺激が伝わってくるでしょう。
2人のメイドが同時にご奉仕
メイドの雫と咲乃から癒しのサービスを受けるお話。

「んー ご主人様 ご主人様ったら」
雫はやや幼さを感じる甘い声の女の子。
話しかけても読書に夢中で気づいてくれないご主人様を見て
すぐさま寄り添い左耳をゆっくり舐め始めます。

本作品は普段から仕事を精力的にこなしてる彼が少しでも安らげるように
彼女たちがローションを使った耳マッサージ、耳かき、添い寝をします。
短いものでも15分、長いものだと37分近くの十分な時間を取り
どのサービスもセリフより効果音をたっぷり聞かせる形で進めます。

彼女たちと会話するのは冒頭のプロローグパートからサービス開始までの4分程度で
それ以降は音質や動きにこだわったリアルな音を楽しんでもらうことに力を入れてます。
昨年あたりから一際注目を浴び始めてるASMR(音フェチ)要素が極めて強い作品です。

じゃあメイドが2人いるのが無意味かと言われればそうではありません。
どのパートも雫は左、咲乃は右に陣取り必ず左右同時に行います。
左右の効果音はペースや強さが微妙に異なり別々の刺激を与えてくれます。
そして効果音の戸切れがほとんどないので聴いてる最中は別の場所にいるような感覚が味わえます。

耳かきやマッサージ自体は色んなサークルさんが数多くの作品を出されてます。
しかしダブルでお世話してくれる作品はまだまだ少ないです。
セリフではなく音を特徴づけるためにメイドを複数登場させてるところが実に面白いです。

咲乃「頭の中が 空っぽになっていく」
雫「すべてが流されて消えていく」
それ以外に挙げられる特徴はほんの少しだけ催眠の成分を含んでること。
一番最後の添い寝パートでは2人が左右に寄り添いながらリラックスさせたり軽い暗示を入れます。

といっても本作品は催眠音声ではありませんから深い催眠状態に入るほどではありません。
耳マッサージや耳かきでほぐれた心と体をそのまま眠りに導く橋渡しとして行います。
あくまでおまけレベルのものと思ってください。
作中で彼女たちが言ってることや進め方は催眠の技術を考慮してます。
変化に富んだ音の数々
2人が一番最初に行うサービスは耳マッサージ。
専用のローションを手にまぶし、左右の耳をおよそ21分に渡ってひたすら揉みほぐします。

「しゅるしゅる こりゅっ」という粘性控えめで滑らかな水音が耳に心地よく
多少力を入れて擦ったり、手で覆ったり、揉んだりと
30秒くらいの短い間隔で音や動きがめまぐるしく変化するので単調さもありません。
長時間聴いても頭が痛くならないレベルに力も抑えられていて聴きやすいです。

ただし、最中に2人がローションを継ぎ足すとか疲れた手を休めるシーンはありません。
人によっては垂れ流しと思える内容になってることをご了承ください。
サービスのリアリティよりも音をたくさん聞かせることを重視した作りです。

最も時間の長いサービスは次の耳かき(約37分)。
椅子に座ったご主人様の耳に左右両方から器具を挿入し汚れを取ります。
使用する器具は明言されてませんが綿棒か梵天だと思います。

「さすさす ぷしゅっ」と面積が広く柔らかい音に時折パチパチした音が混じり
穴の入り口と奥を前後させたかと思えば内部の壁を優しく撫でるなど動きが実に多彩です。
耳かき棒を選ばなかったのは長時間聴き続けると頭に響く恐れがあるからでしょう。
また左右同時にやる場合の危険性や安眠に適した音かどうかも考慮してるのだと思います。

雫「気持ちいい? ご主人様」
咲乃「もっとしてほしいところなどありましたら 言ってくださいね」
そして2人はご主人様を気遣うセリフを言う以外は微かな吐息だけを漏らして熱心にお世話します。
音がしっかりしてるおかげで実況が入らなくても何をしてるのかがなんとなくイメージできます。
穴の奥に入ると低く鈍い音に変化するのもリアルで良いです。

最後に登場する添い寝は安眠に最も適したパート。
耳かき中に眠ってしまった彼をベッドへ運び、一緒に潜り込んで抱きしめながら眠りに導きます。

咲乃「頭の中が 空っぽになっていく」
雫「すべてが流されて消えていく」
催眠は入りやすくなる簡単な心得を説明してから全身を上から下に流すように意識を向けて脱力し
それと同時に「すーっと」「力が抜ける」などの暗示をリズミカルに入れます。
催眠音声を聴き慣れてる人なら意識のぼやけを感じるかもしれません。
パートの終盤は2人の寝息だけが流れ続けて安眠を後押しします。

このように、リアルかつ多彩な音をたっぷり聞かせる特徴的なサービスが繰り広げられています。
ふたつの音で癒してくれる作品
一般的な音フェチにサークルさん独自の要素を盛り込んだ癒される作品です。

妹属性と姉属性を持つ2人のメイドがご主人様の弱点である耳を集中的にご奉仕します。
総時間の8割近くで効果音だけが流れる尖った作りや
飽きを感じさせない動きに飛んだ音の数々が自然な癒しを与えてくれます。

どちらも音フェチ作品における基本的な要素ですが、ここまで極端なものはなかなか珍しいです。
音だけで楽しんでもらえるように考えて作られてますから、内容を理解したうえで聴くなら満足できるはずです。
耳マッサージはやや細く筋っぽい音、耳かきはふんわりした音とサービスごとに特徴を変えてるのも良いです。

それ以外の要素、具体的にはメイドのキャラと催眠は効果音の引き立て役に近い位置づけです。
ただ添い寝パートで催眠音声の双子っぽいアプローチをしてくるシーンもあったりと
今後に向けてさらに面白くなりそうな気配が見られます。
現時点でも十分に聴けるけど改良の余地もあって次回作以降が楽しみです。

最近の流行をさらに先鋭化させた音特化の作品です。
声より音を聴くほうが好きな人には強くおすすめします。

CV:浅見ゆいさん、柚萌さん
総時間 1:16:35

オススメ度
■■■■■■■■□□ 8点


体験版はこちらにあります

追記
作品自体の点数は7点。
76分で700円とコスパが良いので+1してあります。

【耳かき・逆耳かき・マッサージ】魅惑に眠る【甘々吐息・催眠・バイノーラル】

サークル「Project E.L.C」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、色っぽい声とドSな性格を持つお姉さんが
近所に住む男性を自宅に連れ込み音を使って心を引き寄せます。

オイルマッサージの音、耳かき音、彼女の吐息など「音」を主役にしたサービスを行っています。
実際の施術通りにするよりも音をとことん聞かせることを意識して進めますから
多彩かつリアルな音だけを浴びるほど楽しむことができます。
大好きな人を音で虜に
お姉さんに催眠をかけられ耳マッサージや耳かきのイメージをするお話。

「あら 目が覚めた?」
お姉さんは穏やかで色っぽい声の女性。
隣に住む主人公と映画を見ている最中に眠らせると
目覚めた彼に体が動かなくなる催眠術をかけたことを教えます。

本作品は大きく3つのパートに分かれており
耳のオイルマッサージ、添い寝、耳かきと異なるサービスをおよそ90分に渡って行います。
Project E.L.Cさんは以前からASMR(音フェチ)作品を数多く作られてるサークルさんです。
今回もその作風を踏襲し、彼女のセリフよりも効果音のボリュームをずっと多くしています。

音に関する本作独自の要素は彼女が吐息を多めに漏らしてくれること。
中でも耳かきパートはセリフが極端に少なく効果音と息遣いだけがずっと流れ続けます。
大人の女性らしい色っぽいものですからちょっぴり股間に来るかもしれません。
物と人が生み出す音を上手に組み合わせて作品の世界を作り上げています。

「はははっ 恐い? ねぇ 恐い? 目が覚めたらベッドの上にいて 催眠術をかけられて 動けなくなってるの」
音以外で特徴的な部分は催眠っぽい要素を織り交ぜてることです。
冒頭のシーンでは催眠によって体を動けなくしたと告げ
その先にも深呼吸、カウント、指パッチンなど催眠でよく見かける行為が適度に登場します。

勘違いされると困るのではっきり言っておきますと、この作品は催眠音声ではありません。
催眠に関する技術が特に使われていない、つまり聴いても催眠には入れないようになってます。
二人がこういう行為に及ぶきっかけ作りと雰囲気を出すための演出として使われています。

「このまま眠ったら 君 永遠に催眠状態のままになっちゃうから」
中盤の添い寝パートでこんなことを言ったりもしますが現実にはあり得ないことです。
ですから催眠に関して彼女の言ってることを決して鵜呑みにしないようお願いします。
本作における催眠は技術よりも超能力に近い扱われ方をしています。
質感や動きが異なるリアルな音の数々
お姉さんが一番最初に行うサービスは耳のオイルマッサージ(約36分)。
前半は指、後半はタオルと材質を変えながら両耳同時にたっぷり揉みほぐします。

指の場合は「くしゅっ」と若干水分の混じったざらつきのある摩擦音
タオルは「すりゅっ しゃぷっ」と滑らかで幅の広い音が使われており
どちらも左右で別々の動きをしながらペースや力強さを数分置きに変化させます。

指のほうが尖ってるので耳に伝わってくる感触は強めです。
対するタオルは軽く撫でられてるような優しい刺激が伝わってきます。
同じ耳マッサージでも色んな部分に違いがあって面白いです。

ちなみに本作品のサービスはどれも「音をできるだけ多く聴いてもらう」ことを意識して進めます。
効果音ごとの途切れは極端に少なく、彼女が疲れた腕を休ませるシーンも特にありません。
悪い言い方をすれば垂れ流しなのですが音のバリエーションは結構豊富です。

「このオイルの音は 私が手で触れてるだけなのか? それともやっぱり オイルではなく別の音なのか」
最中のお姉さんは自分にお世話されてるイメージをするよう適度に呼びかけます。
事前に催眠をかけてる関係で実際にやってると明言することはありません。
催眠に入り、耳を責められてる様子を疑似体験させるスタイルで進めます。

もうひとつの大きなサービスは最後に行う耳かき(約39分)。
綿棒だけを使い右耳→左耳の順に同じくらいの時間を割いてじっくりお掃除します。
息を吹きかけるシーンはありません。

「ずずっ じりじり」と柔らかくてややざらつきのある綿棒の音が心地よく
パチパチした音がちょっぴり混じってるのもリアルで実に良いです。
また耳の奥と手前を何度か移動させ、そのたびに音のトーンや重さが変化します。
マッサージの時よりもずっとセリフの量が少ないので吐息もがっつり聞けます。
安眠のお供にかなり役立ちそうなパートですね。

「で、どう? 私の耳に伝わる音と刺激 あなたにも伝わってる?」
ちなみにこの耳かきは彼女が彼にやってるわけではありません。
彼女が自分で綿棒を持ち、自分の耳を掃除する様子を彼にイメージさせます。
そして催眠にかかってることを利用し、二人の感覚がリンクしてると告げます。

これが作品説明文に書いてある「逆耳かき」の正体です。
耳かき音自体はそのままに、セリフでそうなった気分にさせようとします。
実際に聴いた限りでは一般的な耳かきとほぼ同じです。

このように、変化に富んだ音を使って癒しを与えるサービスが繰り広げられています。
多彩な音が楽しめる作品
サークルさんの持ち味とも言えるリアルな音を存分に聴ける作品です。

ヤンデレを若干こじらせてるSっ気たっぷりな女性が
隣に住む男性をなんとかモノにしようとあれこれ画策します。
やってることは癒し系音声で定番のものばかりです。
それを彼女のキャラや催眠をかけてる状況を使って特徴づけてます。

耳マッサージ、耳かきいずれも時間が長く効果音のレベルも高いです。
専門店で女性にお世話されてる気分をリアルに味わいたい人には不向きですが
とにかく色んな音を聴いて気持ちを落ち着けたい、眠りにつきたい人には相当役立ちます。

催眠については完全なおまけです。
私が催眠音声を色々聴いたり多少勉強してるのもあるのでしょうが
全体の流れやお姉さんのセリフにかなりの違和感を覚えました。
催眠をまったく知らない人ならそれっぽく感じるのかもしれません。

ちょっぴり変わった要素を含んだ音特化の作品です。
95分で300円とコスパに優れてますから内容を理解したうえで聴くなら損はしないはずです。

CV:浅見ゆいさん
総時間 1:35:47

オススメ度
■■■■■■■■□□ 8点


体験版はこちらにあります

追記
作品自体の点数は7点。
コスパがいいので+1してあります。

癒しガール -sayuki-

サークル「Butterfly Dream」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、口下手だけどとっても献身的な女の子が
小さい頃から仲良くしてる親戚の男性を3つのサービスで癒します。

音フェチ要素が強い作りでありながらキャラも立ってるバランスの良さが魅力で
耳かき、マッサージ、寝息といった音がもたらすリラックスだけでなく
それらを一生懸命行いながら自分の気持ちをなんとか伝えようとする彼女の姿も心を潤します。
あと一歩が届かない微妙な関係
親戚の女の子「紗雪」に色々お世話してもらうお話。

「あ、もしもし ユキ 紗雪だけど」
紗雪はたどたどしい口調で話すややトーンの低い声の女の子。
親戚にあたる主人公の携帯に彼女が電話をかけ
これから泊まりに行っていいか尋ねるところから物語は始まります。

本作品は小さい頃から彼を実の兄のように慕ってる彼女が
泊り込みで耳かき、肩のマッサージ、添い寝をします。
ほぼ家族と同じ関係なので挨拶や自己紹介といった他人行儀なやり取りは一切なく
最初から親しげな態度で何気ない会話を交わします。

ちなみに耳かきパートは「【耳かきボイス】ロリっ子が耳かきしてくれる音声」というタイトルで
ニコニコ動画にまったく同じものが公開されてます。
ですからとりあえずこれを聴いて、他のサービスや前後のストーリーが気になった人は製品版を聴くといいでしょう。
1時間ちょっとで300円とコスパは良いです。

この作品が持つ特徴は大きくふたつ。
ひとつは効果音や息遣いといった「音」を中心に据えたサービスをすること、もうひとつは紗雪のキャラです。

前者は耳かきだと耳かき棒や梵天の音を鳴らしながら微かな息遣いが流れ
添い寝では寝息を多く漏らすなど音だけが流れる時間を長めに取ってます。
マッサージも動きや音の種類が比較的多彩で耳に心地いい刺激を与えてくれます。
詳しくは次項で説明しますが、有料二作目としてみる分には音のレベルが高いです。

「うん いないよね 知ってた だから ユキが(ご飯を)作りに来てあげる」
後者は感情をあまり表に出さずぽつりぽつりと話す素朴さや
16歳の年齢相応な恋愛に対する不器用さが見られて愛らしいです。
彼のことを異性として好きなんだけど、その性格からうまく伝えられないもどかしさがセリフに出ています。

紗雪役の浅見ゆいさんは、はきはきと話す明るくて穏やかな女性を演じることが多いので
こういう内気で大人しいキャラは聴いてて新鮮に思えます。
彼女の作品を数多く聴いてる人ほど声や演技の違いに驚くのではないでしょうか。
セリフの総量が少ないからこそ、ひとつひとつ言葉を選んで大事に話します。
初々しくて健気なサービス
主人公の家に着いた後、紗雪が最初にするのは耳かき(約25分)。
膝枕の状態で右耳→左耳の順に耳かき棒と梵天を使って綺麗にします。
仕上げの息吹きはありません。

耳かき棒は「ずりずり じじー」と若干硬さのある音
梵天はパチパチした音の混じった面積が広く柔らかい音が使われており
前者は奥から手前に掻き出したり耳の壁を優しくなぞるように、後者は軸をゆっくり回転させるように動きます。

耳かき棒の音に若干ノイズが混じってるものの音・動きいずれも質が高いです。
耳の中が乾燥してる人ほどリアルに感じるでしょうね。
彼の耳が結構汚れてるのか、耳垢を掻き分けるようなガサガサした音が適度に混じります。
梵天は圧迫感をもう少し音で表現できれば完璧と言えるほどに優れてます。

「耳かきするの ちょっとだけ 慣れてきた…けど ゆっくり 慎重に」
彼女が他人に初めて耳かきする状況を踏まえて、どちらもゆっくり丁寧に進めてるところが印象的でした。
キャラの性格に合った耳かきをしてるので音と声に一体感があります。
わざと下手に振舞うのではなく意識してペースを緩くしてます。

「ユキも小さい頃はしてもらってたけど 今は自分でやるから こういう風に 誰かにしてもらうこと あるのかなって」
最中のやり取りも彼女らしいものばかり。
彼に最近の耳かき事情を尋ねて恋人がいるかを遠まわしに確認したり
学校生活のことをきかれた際に彼が心配してくれたことを喜んだりと、控えめながらも純朴な反応を見せます。
セリフそのものよりもその裏に隠れてる彼女の意図や心情で癒しを与えます。

次に行う肩のマッサージはおよそ8分間。
手のひらで揉む、左右にスライドさせて擦る、拳でトントン叩くなどを順に行います。

「ユキは 一緒にいるの 好きだから 毎週でも来たいなって 思うけど 迷惑になってるなら 言って…ね?」
「さすさす しゅしゅっ」と布を擦るような音や左右交互に鳴る拳の振動が心地よく
彼女とのやり取りも表裏のないものばかりでほのぼのした雰囲気が漂ってます。
普段から両親にしてるだけあって耳かきよりも慣れた手つきでそれぞれを行います。

そして最後は一緒の布団に入りゆっくりと眠りにつきます。
およそ25分の間流れ続ける寝息を聴いてるとこちらもつられて眠くなってきます。
パートの後半には彼女らしいシーンも登場するなど、音重視でありながらキャラもきちんと立たせて締めくくります。

このように、音や動きに紗雪のキャラを反映させた癒しのサービスが繰り広げられています。
キャラ萌え要素も強い音フェチ作品
キャラ好きでも音好きでも楽しめる珍しい作品です。

親戚の男性に幼い頃は妹として、現在は異性として一定以上の好意を抱く女の子が
週末に泊まりこみで彼を癒しながら自分の想いを控えめに伝えます。
そしてどのパートもサービスの様子を音で表現し、その合間にセリフを挟む形でゆっくり進めます。

「うん 最近は頑張って 思ったことを言ってたりして …よかった わかってもらえてた」
この作品が音フェチとキャラ萌えを両立できてる最大の要因は彼女のキャラにあります。
内気で話すのが苦手、でも自分の気持ちを何とかして彼に伝えたい。
その方法を考え、投げかける言葉を選ぶ時間を音だけにしています。

ただ黙ってるのではなく、演出としての側面を持ってるから個々のセリフの価値が上がってます。

私も最初は「随分と音に寄ってるなぁ」と思いながら聴いてました。
でも全部聴き終わった後に彼女の存在が妙に大きく感じました。
その理由がこのへんにあるのではないかと見ています。
「音をたっぷり聴かせたいから黙る」という一般的な音フェチ作品のコンセプトとはやや違う部分を持ってます。

サービスは家庭らしさを意識した素朴なものが多いです。
どれも十分優れてますから効果音が好きな人も普通に楽しめます。
個人的には梵天の音が最も優れてると思います。

可愛くて健気な女性が一生懸命癒してくれる作品です。
浅見ゆいさんのお声が好きな人には強くおすすめします。

CV:浅見ゆいさん
総時間 1:04:58

オススメ度
■■■■■■■■■□ 9点


体験版はこちらにあります

追記
作品自体の点数は8点。
コスパがいいので+1してあります。

後日家

サークル「とみみ庵」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、店員と客から恋人同士の関係になった男女が
様々なことをしながら休日をまったり過ごします。

料理や洗濯、散歩、買い物など日常生活に根ざしたやり取りを
質の高い効果音や環境音を使ってリアルに表現しています。
耳かきやマッサージといった定番のサービスもじっくり時間をかけて行いますから
多種多様な音が作り出す空間に多くの人が癒しを感じるでしょう。
いつもと逆の立場で休日を
休日屋の店員「安土日向(あづちひなた)」と家で一日を過ごすお話。

「こんにちはー 日向です …あれ いないのかな?」
日向は明るくて澄んだ声の女の子。
休日屋から都会に住む主人公の家にやって来ると
買ってきた食材を使ってまずはご飯を作ります。

本作品は今のところ三作出ている「休日屋」シリーズの後日談。
様々なやり取りを経て親密な関係になった二人が、お店ではなく彼の家で過ごす様子が描かれています。
過去作を聴いてなくても一応大丈夫ですが、以前のストーリーを知ってたほうがずっと楽しめます。
どれも2時間以上のボリュームでたったの200円とコスパに優れてます。
休日屋」「休日屋 ━丹の家━」「休日屋 ━真家━

休日屋シリーズの一番の魅力と言えば多種多様かつリアルな音の数々です。
本作でもその長所は受け継がれており、二人が何かをする様子のほぼすべてを音だけで表現します。

「それじゃあご飯にしましょう ささっと作っちゃいますね」
例えば彼女が家に着いて一番最初にする料理のシーンでは
冷蔵庫から食材を取り出して袋を開ける、鍋に水を入れて火にかける、お肉に衣をまぶし油で揚げるなど
献立の内容に合った様々な音がタイミングよく鳴ります。
わかりにくい部分はセリフで多少フォローするものの、それ以外はほぼ全部音です。

料理ができた後には一緒に食べる音もちゃんと鳴りますし、音に対するとてつもないこだわりを感じます。
実際のところ音だけで十分にわかるくらいクオリティが高いです。
環境音は都会のものでは癒しに不適と判断されたのか、以前に比べるとボリュームは少なくなってます。
しかし音の位置や距離感をリアルタイムに変化させて車が近づき、通り過ぎていく様子などを表現しています。

本作品が持つもうひとつの特徴は日常生活の何気ないひと時を描いたシーンが多いこと。
耳かきやマッサージといった音声作品ではお馴染みのサービスに加え
先ほど説明した料理風景や洗濯、近所を散歩して買い物する様子まで登場します。

休日屋は彼女と一緒に休日を過ごす気分を味わえるのが醍醐味ですから
各サービスの合間に入る無駄な部分も敢えてカットしません。
普段の生活でよく聴く音だからこそ余計にリアリティを感じます。

「なんだか新婚さんみたいじゃないです? 一緒の家庭って感じで こういうの憧れだったんですよ」
日向は主人公と恋人同士なだけあって最初からとても親しく接してきます。
音重視といっても総時間が3時間近くあるのでセリフのボリュームは結構多いです。
店員だった時よりも自分の気持ちを素直に伝えられるようになったと思います。
浅見ゆいさんの声や演技も相まって相当な癒しのパワーを秘めています。
臨場感のある音とサービス
ここからは各パートの内容をいくつかピックアップして紹介します。

都会ならではのやり取りが登場するのはご飯を食べた後に始まる「街ははじめてがいっぱい」パート。
主人公の衣類が溜まってるのを見た日向が洗濯機にかけ、それを乾かそうと近所のコインランドリーに行きます。
さらに乾燥を終えるまでの暇つぶしにコンビニで買い物をします。

家のドアを開けた瞬間に微かな環境音が流れ始め
コインランドリーに入った後はそれが弱まり、代わりに乾燥機の稼動音が重なって鳴ります。
そしてコンビニでは入店音や店内BGMを初めとする様々な音が耳を楽しませてくれます。

「あっ おにぎりがありますよ おにぎり!」
中でも是非聴いてほしいのがコンビニのシーン。
飲み物が入ってる大きな冷蔵庫を開けた時にだけ「ブーン」という微かな機械音が鳴ったり
会計の時には店員が商品を手に取ってバーコードにかざしたり袋に入れる音まで入ってます。
現実世界で購入する様子をそのまま切り取ったような極めてリアルな演出です。

日向の優しさや彼に対する想いの強さがよく出てるのは
帰宅後に始まる「重くないですか?」と「お風呂なんて聞こえませーん」パート。
前者は彼の背中に乗って肩・首筋・腕へのマッサージ、後者はお風呂で石鹸&シャンプーをかけます。

肩のあたりを優しく擦る時は「さすさす しゅるっ」という滑らかな摩擦音だったのが
首筋に差し掛かると髪交じりのじょりじょりした音へと変化し
さらには拳を使って左右をリズミカルに叩いたり、手のひらで軽くぺしぺししたりと
特別な器具を使わずに上半身を隅々まで丁寧にお世話します。

外にいた時とは違って環境音が流れませんから静かな印象を受けるでしょうね。
彼女も多くを語らずに二人だけのひと時を過ごします。

「体洗うんですか? べっべつに どうぞご勝手に」
またお風呂ではマッサージの最後にあったやり取りのせいで彼女がちょっぴり機嫌を悪くし
彼の背中を流しながら仲直りするほのぼのしたシーンがあります。
一緒にお風呂まで入る仲なのにそれ以上のことを彼女は敢えてしません。
そのことの意味や自分の正直な気持ちを語ってくれます。
リアルな音を背景に二人の心情を描いたドラマ性のあるサービスと言えます。

メインのサービスとなるのはその後に始まる耳かき(約40分)。
膝枕の状態でオイルマッサージをするところから始まり
綿棒で細かい汚れを、耳かき棒で大きな汚れを取ってから梵天と息吹きで仕上げます。

オイルマッサージは「じゅりー すりゅすりゅ」という水分控えめで若干ざらつきのある水音
綿棒は「すしゅっ ずりずり」と面積が広く滑らかでふわふわした質感の音
耳かき棒は表が「ぞり ずぞっ」と綿棒よりも細く固い音、裏は「ずりゅっ ぞぞ ずず」と表より柔らかい音
梵天は綿棒以上に広くて柔らかい音、といったように音の質感が器具によって大きく変化します。

「今度は 耳かきの裏を使って 耳の中をマッサージしますね」
特に印象的だったのが耳かき棒の表と裏を使い分けてるところです。
表(曲がってる側)は耳垢を取り出すように奥から手前へ、裏は耳の壁を前後に擦るような動きをします。
同じ耳かき棒でも面積の広さや刺激の強さに違いがあるのがわかるはずです。

他にも穴の入り口と奥のほうで音のトーンやクリアさが微妙に変化するなど
シンプルなサービスを幅広い音で面白く表現しています。
ここまでレベルの高い耳かきはそうそう聴けません。
耳かきを最大の武器とするサークルさんの実力の高さが遺憾なく発揮されています。

このように、音と二人のやり取りを上手に組み合わせた癒しのサービスが繰り広げられています。
家庭的な作品
様々なイベントを経てくっついた男女が一緒に過ごす様子を臨場感たっぷりに描いた作品です。

日向は仕事を頑張ってる主人公が充実した休日を過ごせるように、そして自分自身も満たされるように
最初から最後まで常に一緒に行動しお世話します。
食事を作ったり、洗濯物を洗ってあげたり、お風呂で背中を流したりと
恋人よりは夫婦に近いサービスが数多く登場して癒しを与えます。

「またね 休日屋で 待ってます」
私は休日屋シリーズを「癒しの中に若干の寂しさや物悲しさを含んだ作品」と見ています。
二人の住んでる場所が遠くてなかなか会えないですし、彼女の曰くつきな境遇のこともあります。
しかし今作ではそういった部分を一切見せず限りある時間を楽しく過ごします。
終わり方もすごくあっさりしていて聴きやすかったです。

サービスについては環境音の比重を減らし、その代わり効果音を今まで以上にパワーアップさせてます。
中でも先ほど紹介した外出パートと耳かきパートが秀逸です。
前者は「他のサークルさんでは作れないんじゃないか」と思えるほど音の扱いにキレがあります。
後者は奇抜な器具や要素を取り入れてないのに驚きを与えてくれます。
もう十分優れてるのにまだまだ上を目指そうとするサークルさんの姿勢には本当に頭が下がります。

最高級の耳かきと音を使ったサービスが楽しめる名作です。
これだけの質とボリュームで価格がたったの300円とコスパも抜群。
以上を踏まえて今回も満点とさせていただきました。

CV:浅見ゆいさん
総時間 2:46:25

オススメ度
■■■■■■■■■■ 10点


体験版はこちらにあります

【期間限定価格】Cure Face2-美菜

サークル「ディーブルスト」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、顔や頭部を専門にケアするお店を舞台に
新人店員さんが長時間に渡るきめ細かなサービスをします。

顔を綺麗にする、髭を剃る、顔のツボを押すなど
すべてのサービスを臨場感抜群の効果音を使ってリアルに表現しています。
セリフよりも音をたっぷり聴かせる音フェチ向けの作りになってますから
普通に聴くのはもちろん、寝ながら聴いて安眠するのにも大いに役立ちます。
初々しい店員さんの丁寧なおもてなし
メンズフェイシャルケア専門店Cure Faceの店員「美菜(みな)」にお世話してもらうお話。

「いらっしゃいませ、Cure Faceへようこそ」
美菜は明るくて清らかな声のお姉さん。
来店したお客に今回行うサービスの希望を確認すると
最近の体調に関するチェックシートへの記入をお願いします。

本作品は4パート2時間近くにも渡り肌の洗浄、髭剃り、ツボ押しによる症状改善など
顔や頭部にターゲットを絞った癒しのサービスを行います。
時間に余裕があるからといって途中に耳かきを挟んだりすることは一切ありません。
内容も専用の器具が登場したり専門知識に基づいた施術をする本格的なものです。

フェイシャルケアだけをする音声作品が今のところCure Faceシリーズしかありませんし
現在多様化が進んでいる癒し系作品の中でも一際個性的と言えます。
前作「Cure Face」にあったエッチシーンを完全に取り除いてるのも
サークルさんが本作品の品質に十分な自信を持たれている証拠です。

もちろん本作品の凄さはサービスの珍しさだけではありません。
器具を使ったり指で肌を擦るシーンでは施術内容に沿ったリアルな効果音が必ず鳴ります。
顔のマッサージひとつを取っても部位ごとに音の位置が小まめに移動し
指の動かし方やストロークの大きさがちゃんと変化するほど細かく作られています。

そして音だけを存分に楽しんでもらえるように美菜のセリフは最小限に留めています。
どこをどうお世話するかを説明するとか、健康に関するちょっとした知識を披露する以外は
諸々の効果音とバックで流れる様々な鳥の鳴き声だけが聞こえる静かなひと時が味わえます。
環境音についても効果音に負けないリアリティを持っています。

彼女にまったく特徴が無いわけではありませんが、音に特化した作りなのは間違いないです。
リアルな音を組み合わせてサービスの雰囲気を出し、癒す。
これまで多種多様な癒し系作品を作られてきたサークルさんの持ち味がとても良く出ている作品と言えます。
音の力を最大限に活かしたサービス
ここからは各サービスの詳細について説明します。

手続きを終え部屋に移動した後、最初に行うサービスは肌の洗浄。
蒸しタオルをかけて毛穴を広げ、クレンジングオイルを汚れの溜まりやすい場所を中心に塗り
ティッシュで軽く拭き取ってから2種類の器具で仕上げる専門的な内容です。

オイルクレンジングの時に鳴る「すりゅっ さすさす」というかなり滑らかな水音
ティッシュの「さっ ぽん」という布を優しく押し付ける音
吸引機の「ぶぅぅぅん」という弱めのモーター音
スチーマーの「ことこと ぷしゅしゅ」という霧が吹き出るような音、などなど
どのサービスも専用の効果音が登場し、現実さながらの動きを見せます。

本作品で特に注目して欲しいのが音の動きです。
顔のケアは場所がそんな広くないので音そのものの違いが出しにくいという弱点があります。
だからこそケアする部位の位置や凹凸を考えて音を動かしています。

「仕上げにこの吸引機を使って、毛穴の汚れを取っていきますね」
このパートでその長所が特に出ているのが吸引機を使うシーン。
音を左右にゆっくりスライドさせるだけでなく
器具が肌に触れた時と離れた時で音の質感が微妙に変化します。
音声だと伝わりにくい前後の動きも表現しているわけです。

2番目に登場するのは髭剃り。
シェービングクリームをつけてもみ上げ、顎、鼻の下、唇の下など
男性の髭の生えやすい部分をゆっくり丁寧にケアします。

「ゆっくりと…優しく… 泡と一緒に髭を剃り落とすようにして…」
しゅわしゅわと弾ける泡の音、「じょりっ しゅっ」と泡交じりの効果音を鳴らす剃刀
そしていつも以上に真剣な表情で剃刀を扱う美菜の姿。
他のパートよりも静けさを感じる演出に癒しを感じます。

彼女は新人ですがわざとミスをするシーンは一切無く
施術中はプロらしい流れるような手つきでそれぞれを行います。
声の担当が癒し系作品では大人気の浅見ゆいさんなので
彼女の声が与えてくれる癒しも相当に大きいと言えます。

メインのサービスにあたるのは3番目のフェイシャルケア。
このパートだけで65分もの時間を取り
先ほどのチェックシートにお客が書いた3つの悩みを順に解消していきます。

「最初は瞳孔の真上にありますツボ「陽白」…この辺りですね。こちらから2センチほど上の額の所に指を当てて…」
ここではツボを指で擦ったり押すシーンが非常に多く
事前に美菜がどこをどういう風に押すのか、そうするとどんな効果が得られるのかを教えてくれます。
実際にやる指示は出ませんが一緒に押してみると多少は効果があるかもしれません。

部位ごとに長めの時間を割いて目、顎、鼻、頬、側頭部、頭頂部を満遍なくケアします。
ここも指だけを使ってのマッサージなので音の動きにこだわって進めてます。

そして最後は仕上げに肩の周りを拳や手のひらで優しく叩きます。
家庭でよくやる肩叩きに比べてどちらもペースが緩くしてあり
お客の筋肉を痛めないよう美菜が気をつけてお世話してるのがよくわかります。
効果音から伝わってくる微かな刺激が耳に心地よい感覚を与えてくれます。

このように、多種多様な音を駆使したハイレベルな癒しのサービスが繰り広げられています。
リアリティを追求した作品
現実世界で行うフェイシャルケアに近いサービスが楽しめる作品です。

美菜は心や体にストレスを抱えているお客を癒すために
ひとつひとつ手順を踏む形でじっくりとお顔をケアします。
そもそもの時間がとても長いこと、個々の内容が個性的かつ本格的なことなど
耳かきに負けない質と量を持ったサービスが繰り広げられています。

フェイシャルケアと一言で言っても純粋に肌を綺麗にするものから
血流を良くしたり疲労を回復させるものまで様々な目的を持っています。
それらをできるだけ幅広く抑え、しかも臨場感を持たせながら行う本作品は
まさしくフェイシャルケアを扱う音声作品の最高峰と言えます。

何度も言ってますがとにかく動きが素晴らしいです。
同じ指を使ったマッサージでも部位ごとに違いがちゃんと出てます。
そしてどの音も音量をやや抑えて静かな印象を持たせてます。
大人しい音に感じる人もいるでしょうが、サークルさんがリアルさを重視した結果だと思います。

「首の側面の筋肉も凝っているようですね。デスクワークなどで同じ姿勢を長時間続ける事が多いと、こういった部分が凝りやすくなってしまいます」
美菜については最初のパートでちょっぴり初々しいことを言う以外は
他の店員と同じく自信を持ってサービスに取り組んでいます。
内容を説明する合間合間にちょっとした心遣いを見せてくれますし
事務的な女性に感じる人はほとんどいないでしょう。

耳かきとは違う方向から癒してくれる良作です。
これだけ時間が長いにも関わらず価格が700円とコスパも抜群。
以上のことから本作品をサークルさんでは4本目の満点とさせていただきました。

おまけはPRボイスとフリートークです。

CV:浅見ゆいさん
総時間 本編…2:10:36 おまけ…6:07

オススメ度
■■■■■■■■■■ 10点


体験版はこちらにあります

追記
本作品は2016年6月8日頃まで200円引きの500円で販売されています。

Butterfly Dreamさんで配布されている無料の催眠音声作品(全年齢向け)。
声優として活躍されている浅見ゆいさんのサイトです。

今回紹介する作品は、声も態度も温かいお姉さんが
たんぽぽのイメージを用いた催眠をかけて安らかな眠りに導きます。

たんぽぽが風に乗って浮かび上がり、時折休みながら目的地に向かう様子に
技術を組み込んで眠らせる柔らかな催眠を施してくれます。
彼女のホッとする声や事前にしっかりとリラックスさせてくれるおかげもあって
聴いていくほど心がポカポカしたり意識が薄れる心地よい感覚が湧いてきます。
爽やかな風に乗って大空へ
お姉さんに安眠できる催眠をかけてもらうお話。

「おかえりなさい お疲れ様でした」
お姉さんは素朴で温かい声の女性。
自己紹介など前置きにあたる部分はすべて省略し
主人公が気持ち良く眠れるように早速安眠誘導を開始します。

本作品は催眠音声wikiに掲載されているフリーの台本を浅見さんが音声化されたもので
最初に深呼吸を長めに行って心身を適度にリラックスさせた後
タイトルにもなっている綿毛のイメージを聴きながらゆっくりと眠りにつきます。

浅見さんのバージョンが最近たまたま公開されたので今回紹介してますが
実はこの作品は彼女以外に男女合わせて8名もの方が読まれているほどの人気を誇ります。
企画モノ以外でここまで多くのバージョンが存在する作品はおそらく他にありません。
全年齢向けですから男女を問わず楽しめます。
(リンクが死んでいて現在はDLできませんが野上菜月さんのバージョンもあります)

浅見さんバージョンの特徴として挙げられるのはお姉さんの声と口調。
男性なら聴いてるだけで自然と安心できるような柔らかさと温かさを兼ね備えています。
彼女は耳かきなどの癒し系同人音声に数多く出演している大変人気のある声優さんで
催眠初挑戦となる今回も読むペースを意識的に抑えた安定感のある演技をされています。
雰囲気を大事にしたリラックス重視の催眠
催眠はほぼ全編にあたる19分間。
まずは自分のペースで深呼吸しながらお姉さんの言葉に耳を傾けます。

「すーっ って吸うと 体の中に新鮮な空気が入っていく 新鮮な空気はあなたの中に浸透していく きれいな心地よい空気が入っていきます」
安眠にとって大事なのはまずリラックスです。
だからこそ彼女は最初の7分近くを深呼吸に割き
新鮮な空気がもたらす爽快感と、息を吐き出したときに得られる安心感を言葉で上手に伝えます。

他の催眠音声のように術者の合図で行うスタイルにしなかったのも
聴き手に無理の無いペースで取り組んでもらいたかったからだと思います。
タイトルに相応しいゆったりとした調子で彼女は物語を進めます。

深い催眠に入る準備が整った後は爽やかな草原をイメージ。
緑豊かな大地、空に浮かぶ白く柔らかい雲、降り注ぐぽかぽかした日差しを思い浮かべながら
そこにあるたんぽぽの綿毛になり、風に乗って新たな命を生み出せる場所へと旅立ちます。

「ちょうどタイミング良く吹いてきた風に乗って ふわり ふわり と 飛んでいく」
ここからは「ふわり ふわり」などの擬声語をセリフに数多く組み込み
綿毛が宙を舞って空を泳いでいく感覚をリズミカルに伝えます。
テーマに即した柔らかい暗示がより大きなリラックスを与えてくれます。

「ふわり ふわり   ふっ また 風が止みました ゆっくりと降りていく感覚」
途中で何度か別の場所に降り立つシーンがあるのですが
彼女が「ふっ」と言ったところで軽く意識が飛ぶ感覚のする人がきっといるでしょう。
とても眠いときに一瞬だけ意識を失い頭がガクッと落ちる感覚に似ています。
「浮かぶ」感覚と「落ちる」感覚を交互に感じさせて催眠状態を少しずつ深めていきます。

「暖かな心地よいこの場所で あなたはゆっくり眠れます ふかふかで心地よいこの場所で あなたはゆっくり 眠れます」
そして最後はようやくたどり着いた安住の地で深い眠りに落ちます。
遠い場所へと冒険してきたことによるちょっとした疲れと達成感
そしてこの場から感じられる癒しの感覚がより強い眠気を生み出します。

このように、綿毛が移動する様子に暗示を絡めた癒される催眠が繰り広げられています。
柔らかく温かい作品
たんぽぽの綿毛が持つ印象をそのまま言葉にしたかのような作品です。

春の暖かい風に乗ってたんぽぽの綿毛が宙に舞い、芽を出すのに適した場所へとたどり着く。
そんな自然の風景に催眠の技術を上手に組み込んでいます。
内容だけを見るとリラックスさせてからイメージで深化と眠りに導く至ってシンプルなものです。
しかし作品の世界に聴き手がどっぷり浸れるよう様々な工夫がされています。

「何か思い出したり浮かんだり 音が気になったりするなら 私の言葉を 文字にして 思い浮かべながら聞き流してみてください」
催眠を開始する前にこんなセリフを投げかけて緊張感を解くことから始まり
ペースを敢えて指定せずその分長めに行う深呼吸
春の草原のイメージからリラックスを誘い、綿毛の様子を擬声語で表現した深化など
どのシーンも「緩さ」を感じる描写やアプローチを徹底しています。

お姉さんの声も終始温かく、セリフの間を意図的に長くとってのんびり語りかけてくれます。
イメージの多くを自然物にしているのも大衆的かつ癒しに適しています。
「すべての要素が安心できるから眠くなる」そんな作品です。

中でもたんぽぽが風に乗って移動する深化パートが見事です。
古典催眠のとある技法をテーマに合わせてアレンジしています。
催眠っぽさを適度にぼかしてあるおかげで堅苦しさをまったく感じないのも良いです。

聴いてるだけで自然と安らげる安眠特化の良作です。
無料ですので興味の湧いた方は是非お試しください。

CV:浅見ゆいさん
総時間 19:50

Butterfly Dream
http://butterfly.holy.jp/161.html
(ページ中上部「Activity」にある「安眠用音声無料公開中」からダウンロードできます)

凛茶屋
http://rinne11.blog.fc2.com/blog-category-5.html
(台本作者さんのブログ 他の読み手さんのバージョンがまとめられてます)

休日屋 ━真家━

サークル「とみみ庵」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、人里離れた場所にある癒し系専門店で
素朴な店員さんとのんびりまったり休日を過ごします。

一緒にご飯を食べる、散歩するといった家庭らしさを重視したサービス
シリーズ3作目に相応しい登場人物の心情もわかりやすく描いたセリフなど
従来の専門店系作品とは違った切り口で癒しを与えてくれます。
休日屋で過ごす最後の一日
休日屋の店員「安土日向(あづちひなた)」と一日を過ごすお話。

「お久しぶりです 安土日向です 首をながーくしてお待ちしてました」
日向は明るくて可愛い声の女の子。
再び休日屋にやって来たお客を最寄りの駅まで迎えに行くと
世間話をしながらお店まで徒歩で一緒に向かいます。

本作品は昨年4月に発売された「休日屋」、同8月の「休日屋 ━丹の家━」に引き続き
彼女がほぼ一日中つきっきりで多種多様なサービスを提供します。

耳かきやマッサージといった専門店ではお馴染みのサービスに加えて
お店の中を探検する、風呂上りにアイスを食べるといったあまり見かけないシーンも登場したりと
店名通り彼女と休日を過ごす様子をありのままに描いているのが特徴です。
家庭らしさを感じる要素がとても多いので聴いてると自然にほっこりします。

とみみ庵さんと言えば効果音のクオリティが極めて高いことで有名なサークルさんです。
本作品もその例に漏れず、日向やお客のありとあらゆる動作に専用の効果音を用意し
それらを組み合わせることで休日屋の雰囲気をリアルに表現しています。
同じ足音でも外と中では当然違いますし、登場人物の心情を音だけで演出する面白いシーンもあります。

「手…繋いで えへへ ぎゅっ」
お相手を務める日向のキャラも大きなポイント。
3回目ということで最初からお客ともすっかり打ち解けており
店員よりも友達や恋人に近いスタンスで終始親しげに接します。
最中に2人が何度も手を繋いでいることからも仲の良さが伝わってきます。

「都会の喧騒を忘れて「私の最後のお休み」を一緒に過ごしていただけませんか?」
しかし彼女はサービスの最中しきりに今回が最後のおもてなしであることを告げます。
彼を嫌いになったようにはとても見えないだけに
彼女がどういった事情でこの決断をしたのか、そして最終的に2人はどうなるのか
物語が進むにつれて事の真相が少しずつ明らかになります。

終盤にはほろりと泣けるシーンもありますし
癒しだけでなく心の汗を洗い流すのにも役立ってくれます。
キャラ、ストーリー、サービスと様々な部分が優れている総合力の高い作品です。
効果音を中心に据えたリアルなサービス
ここからは各サービスについて説明していきます。
総時間が2時間30分と長くサービスの種類も豊富なため
個人的に気になったパートをいくつかピックアップする形で紹介します。

お店に着いて軽い挨拶を済ませた後、最初に登場するのはマッサージ。
肩や背中を手で揉みほぐす至って普通のサービスなのですが
最初はお客が日向に、その後でお返しに彼女が彼にしてあげます。
専門店でお客が店員にサービスをするというのは初めて聴きました。

「覚えててくださったんですね 私にマッサージしてくれるって」
そしてこれは1作目で彼が言った約束を果たす結果に繋がります。
彼女も多少戸惑いつつ受け入れ、最中は気持ちよさそうな表情を見せます。
音声作品ではお馴染みのサービスを別の形で行い2人の親密な様子を描いています。
お金をいただかないお店だからこそできる面白いシーンです。

マッサージに必要不可欠な効果音もハイレベル。
「すりゅっ すすー」と滑らかな摩擦音が鳴り
擦ったり、揉んだり、叩いたりと動きが小まめに変化します。
しかも日向にする時はやや遠くで、お客にする時はかなりの至近距離で音が鳴ります。
マッサージをする感覚とされる感覚の両方を味わわせてくれるのが実に見事です。

ストーリーが大きく進展するのが6番目の「いつもの道をお散歩」パート。
昼食で膨れたお腹をへこませようと近くを散歩する最中
彼女が自分のことや今回を最後に決めたいきさつを思いつめた様子で語ります。
詳しい内容は伏せますが、物語の中盤でこれを語ることにより
その後のサービスの雰囲気や2人の心情がやや変化しているのがわかります。

このパートのもうひとつの魅力は環境音。
2人が歩くにつれて小川の流れる音が徐々に大きくなり、その後遠ざかっていきます。
移動する様子を音だけでここまでリアルに表現している作品はまだまだ少なく
サークルさんの音へのこだわりが強く表れています。
盛り上がるシーンだからこそ、バックの演出にもこだわっているのがわかります。

特徴的な音が楽しめるのはその次の「すっかり冷えちゃいましたね」パート。
冷えた体を温めようとお風呂に入り、日向が背中を流したりシャンプーをかけてくれます。
全年齢向け作品なのでエッチな描写はありません。

「気づきました? そうなんですよ シャワーがついたんですよ」
今までは桶でお湯を掬って流していたのが今回からシャワーへと変化し
わしゃわしゃという小気味良いボディソープやシャンプーの音と一緒に耳を楽しませてくれます。
音の位置や動かし方も実際のサービスさながらでとてもリアルです。

そして最後を飾るのはサークルさんが最も得意とされている耳かき(約25分間)。
膝枕の状態でまずは両耳を温かいタオルで拭き
右耳→左耳の順に綿棒で汚れを取り、仕上げに梵天と軽い息吹きをする家庭的なものです。

綿棒は「しゅりっ ずずっ」と若干ざらつきのある柔らかな音
梵天は「すりゅっ じりじり」と面積が広くふわふわした音が使われており
前者は耳の壁をなぞるようにゆっくり優しく
後者は軸を回転させたり優しく掻き出す動きをします。

耳かき棒に比べて幅広い音なので刺激が耳全体に届きやすく
最初は手前、次に奥と掃除する位置の変化に応じて音の質も微妙に変わります。
どちらも力加減が弱めに設定されており長時間聴いても耳が痛くなりません。
梵天も柔らかさが音によく出ていてこそばゆく感じます。
いつも通り安心して聴けるハイレベルな耳かきです。

「ずっと こうしていれたら いいのにな…」
最中の日向は微かな吐息を漏らしながら真剣にやるシーンが多くあまりしゃべりません。
ですが最後の一日が間もなく終わることを名残惜しく思うセリフを時々呟きます。
このほんのり感じられるもの悲しさがシーン全体に静かな雰囲気を与えています。

このように、様々な音と2人の心情を織り交ぜたサービスが繰り広げられています。
何気ない日常を切り取った作品
温かい女性が温かいサービスを提供してくれる癒しに満ちた作品です。

日向は大好きな人と過ごす最後の日に悔いを残さないように
最初から自分ができる限りの技術と思いやりをもってお客をもてなします。
途中で立場が逆転するシーンもありますが、基本的には彼女が終始尽くしてくれます。
その飾らない姿や一生懸命な様子が自然と心を温めてくれます。

そして最中に時折見せるちょっぴり寂しそうな顔が彼女の魅力を引き出しています。
普段が明るいキャラだからこそ余計に儚く感じるでしょうね。
彼女の複雑な心境がセリフや動作から伝わってきます。

…といった感じのお話なのですが、最終的にはハッピーエンドを迎えます。
ですから聴き終えた段階で気落ちする人はまずいないはずです。
ただこの終わり方だと休日屋シリーズは今作がひとつの区切りになるのだと思います。
今後引き続き彼女が活躍するのか、はたまた姉の日登魅の出番が増えるのかが気になるところです。

サービスは専門店の要素を押さえつつ家庭的なものも取り入れています。
レビューでは紹介できなかった昼食を作るシーンなどは
その一部始終を音だけで表現する凝った作りをしています。
耳かきも休日屋の特性を踏まえてわざと家庭っぽさを出しながら行っています。

ストーリーは終盤が割と泣けるシーンですね。
今まで我慢してきた日向の想いが一気に爆発します。
その後の展開も面白いですし最後まで楽しく聴けるでしょう。

田舎の家庭にいる雰囲気を大事にした質の高い癒し系作品です。
このクオリティとボリュームで200円とコスパも驚異的。
以上を踏まえてシリーズ3作すべてを満点とさせていただきました。

おまけは後日のお話です。

CV:安土日向…浅見ゆいさん 安土日登魅…藤堂れんげさん(終盤とおまけにのみ登場)
総時間 本編…2:24:18 おまけ…6:00

オススメ度
■■■■■■■■■■ 10点


体験版はこちらにあります

気になるあの子

サークル「添音亭」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、小さい頃はよく遊んでたけど近頃すっかり疎遠になった幼馴染が
一緒の部屋で勉強したり耳かきをしながら再び心を通わせます。

サークルさん最大の特徴とも言える効果音だけですべてを表現する静かな作りや
少ないながらも心を打つセリフの数々が心をたっぷり癒します。
久しぶりに先輩の部屋で
後輩と一緒に勉強したり耳かきをしてもらうお話。

「あっ! 先輩 よかった 今LINEしようかと思ってたんです」
後輩は明るくて可愛い声の女の子。
試験を間近に控えたある日、先輩を呼び止めると
彼の家で一緒に勉強させて欲しいとお願いします。

2人は小学生くらいの頃からの幼馴染で
その頃は実の兄妹のようによく遊んでいました。
しかし先輩が中学に上がったのをきっかけに出会う機会が一気に減り
最近は同じ高校に通ってるのにほとんど会話をしない関係になっています。
成長するにつれて性の違いを意識するようになったのかもしれません。

「先輩って普段どれくらい勉強するんですか? 課題やるだけ?」
そこで彼女が昔の関係を取り戻そうと彼に声をかけ
試験勉強を名目に彼の家でお話したり耳のお世話をしてあげます。
恋人や友達のような親しい間柄ではないため、彼女は基本的には丁寧語を使い
彼に自分の気持ちを悟られないようやや遠回りをしながら様々なやり取りをします。

男女が過ごすごくごく普通の日常なのですが
2人が数年ぶりに同じ時間を過ごすことになった背景や
時折見せる彼女のとても嬉しそうな様子が心を潤します。
年齢相応のピュアで献身的な女の子ですね。

そして2人が部屋で過ごす様子を多種多様な効果音を使ってリアルに表現しています。
耳かき棒や勉強の際に鳴るペンの音はもちろん、物を置いたり体を動かす時の小さな物音
鳥の鳴き声、車やバイクの通る音、付近の子供の話し声など
一般的な癒し系音声作品以上に音を重ねて臨場感を出しています。

しかも勉強や耳かきの最中は後輩のセリフが一気に減ります。
音だけが流れ続ける空間に多くの人が心落ち着くものを感じるでしょう。
効果音をただループさせるのではなく、状況に応じて変化させているおかげで
実際にその場にいるかのような自然さがあります。

彼女のキャラと効果音、この2つの要素が本作品の癒しの大きな源です。
音をメインに据えつつキャラも立たせているサービス
先輩の部屋に移って最初に行うのは試験勉強。
後輩が数学の問題を解きながら先輩にあれこれ質問する様子が描かれています。

ノートに書き込む際に鳴る「コツ コツ」というリズミカルなペンの音が耳に心地よく
他の環境音もそれを邪魔しないレベルで適度に鳴ります。
ページをめくったり消しゴムで消す音が入るのもリアルでいいですね。
勉強ですから彼女も用がない限りは黙々と手を動かしています。

「でも 先輩と一緒に勉強するなら 楽しい気がするな…」
数分ごとに彼女が投げかけるセリフも大きなポイント。
この時点では2人は他人同士に近く、彼女も彼にかなり遠慮している様子が伺えます。
そこを改善しようと自分の気持ちをほんのり伝えたり
勉強に付き合ってくれたお礼に耳かきの約束を取り付ける積極的なアプローチを見せます。

このなんとかして彼に振り向いてもらおうと頑張る彼女の健気な姿が胸を打ちます。
登場するセリフが少ないからこそ、ひとつひとつの言葉を選んでいるようにも思えます。
音重視なんだけど2人の心情や心の距離の近づき具合もしっかり描かれています。

「ほんと? じゃあ勉強が終わったら(耳かき)してあげますね」
個人的には彼女が丁寧語の中にちょっぴり友達らしい言葉使いもしているところが印象的でした。
年上、しかも仲が冷え切っている状況だから馴れ馴れしく話すのはあまりよくない。
でも相手に親しくしたい、そう思われたいという仄かな想いが言葉に表れています。

次の「うたた寝」パートは勉強で疲れた彼女が昼寝をするシーン。
彼女の寝息と周りの環境音だけが流れ続ける前パート以上に音特化な作りですが
寝ぼけた彼女が踏み込んだことを言うドキッとする場面も登場します。
重要パートなので詳しい内容は伏せさせてください。

そして最後は勉強が終わった後、少し空いた時間を利用し彼女が耳かきをします。
膝枕の体勢で左→右の順に耳かき棒を使ってお掃除し、最後に1回ずつ息を吹きかける家庭的なものです。

耳かき棒は「そりそり ずずっ」と面積広めのざらついた音が使われており
ゆっくりペースで前後に擦ったり掻き出したりを繰り返します。
そして奥に入るとパチパチとした綿棒っぽい音へと変化します。
力加減がかなり抑えられているため耳への刺激は弱めですが
寝ながら聴いても邪魔にならない優しさがあります。

ちなみに使用器具は作中で明確な表現がされていません。
彼女のセリフや動きから耳かき棒だろうと判断しました。
耳かき棒にしては音が幅広いし粗すぎるように思えます。
まとめると、動きはいいのだけど音の質感がややリアルさに欠ける耳かきです。

「やっぱり 先輩が先に中学に上がって 学校で会わなくなった一年間が大きいんだろうなぁ」
最中の後輩は微かな吐息を漏らして耳かきに集中するシーンが多いです。
そして時折これからのことや昔のことをぽつりぽつりと語ります。
昔のような楽しいひと時は送れなくても好きな人とできるだけ長く近くにいたい。
はっきりとは言いませんがそんな気持ちが言葉の端々から滲み出ています。

このように、リアルな音をふんだんに使った心温まるサービスが繰り広げられています。
心を綺麗にしてくれる作品
サークルさんの過去作にあった強い音フェチ要素を維持しつつ
後輩の魅力もしっかりと表現されている総合的な癒し系作品です。

開幕の後輩が駆け寄ってくる足音から始まり、荷物を置く音、飴の袋を開ける音など
ありとあらゆる動作に効果音を用意し、それを組み合わせて現実世界さながらの空間を作り上げています。
そして後輩のセリフを意識して減らし、効果音だけを聴ける時間を長く用意しています。
音声作品は声優さんがしゃべってこそ成り立つ印象が強いからこそ
こういう極端なまでに音に寄せた作りはむしろ新鮮味を感じます。

またすべてを音だけで表現できるおかげで
後輩のセリフに説明的なものがほとんどなく自然な会話が成立しています。
これも作品の臨場感を高めるのに大いに役立っています。

「あの 迷惑じゃなかったら また一緒に勉強してもらってもいいですか?」
そしてここまで音に傾倒しているのにも関わらず
後輩に十分以上の存在感があり、音とは違う癒しも与えてくれるのが素晴らしいです。
彼女は彼のことを異性として相当に好きなのでしょう。
勉強や耳かきをしている最中、次回以降も会えるように約束を取り付けようとします。

この控えめであり積極的でもある彼女の態度がとても愛らしいです。
とにかくまずは失った時を取り戻したい、そして自分の良さを改めて知ってもらいたい。
「こんな女性が近くにいたらすぐさま告白するのになぁ」と思わせる健気さに溢れています。

その一方で最後まで彼女の気持ちに気づかなかった彼にやきもきする人もいるでしょう。
彼女がここまで頑張ってるのだから彼も多少は男気を見せて欲しかったです。
ここだけがどうしても気になりました。

一途な女性の溢れんばかりの愛が感じられる良作です。
総時間80分に対し500円とコスパも抜群。
以上踏まえて条件付きではありますがサークルさん初の満点とさせていただきました。

CV:浅見ゆいさん
総時間 1:22:15

オススメ度
■■■■■■■■■■ 10点


体験版はこちらにあります

追記
作品自体の点数は9点。
コスパがいいので+1してあります。

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