同人音声の部屋

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タグ:小日向さくら

   ● 鈴の音と歩く(後編)
   ● 鈴の音と歩く(前編)
   ● ビャクといっしょに
   ● 鈴の音と共に
   ● 鈴の音を聞きに
   ● 【シャンプー】声付耳かき音を作ってみた番外編【マッサージ】


鈴の音と歩く

鈴の音と歩く(前編)」に引き続いての後編です。
今回は「08 随分と早く来たな」以降の様子を中心に紹介します。
急速に縮まる2人の距離
3番目の「また別の日」は4パート68分間。
「別のある日」からそれほど経ってない日に再び神社を訪れた主人公が
テンと出会い休憩所で寛いだりこれまでと違った耳かきをしてもらいます。

「やはり茶請けは団子じゃな ほれ ぬしも あーんじゃ」
彼女にお団子を食べさせてもらい、お返しに彼女の口についたあんこを拭くなど
物語の最後を飾るシーンに相応しい今まで以上のイチャラブっぷりが楽しめます。
これまではテンの側から好意を伝えることが多かったのですが
ここでは彼の心情描写も加えて2人が相思相愛の関係であることを表現してます。

メインのサービスにあたる耳かきは32分間。
いつものように膝枕の状態で右耳→左耳の順に綿棒と梵天でお掃除し、最後に軽く息を吹きかけます。
今回は雨戸を開けてるので川の流れる音がバックで流れ続けます。

「今日はこれで耳かきをしてやろう 黒い色をした綿棒じゃ」
内容だけを見るとごく普通の耳かきに思えるでしょうけど
凹凸のあるスパイラル綿棒と彼女の尻尾を梵天代わりにして個性を出してます。
「ずすっ ぞりぞり」というざらつきのある摩擦音が刺激的で心地よく
奥と手前を前後に往復させる動きも一般的な綿棒とは明らかに違います。

尻尾梵天についても「ふすっ さっさっ」というふんわりした滑らかな音
面積の広さ、毛先の長さで尻尾らしさが表現されてて大変リアルです。
3つのシーンで効果音と環境音をまったく被せないところにサークルさんのこだわりを感じました。

「この縁側で 初めて綿棒をつこうたんじゃったな あの時から わしもすっかり好きになってしまった」
最中のテンはこれまでと同じく時間に対する会話量を減らし
これまでの出来事を振り返りながら感謝の気持ちを伝えます。
シリーズの序盤ではなかなか素直になれなかった彼女がこういう顔を見せるようになったのは
主人公に対して愛情や信頼といった特別な感情を抱いてるからです。
セリフをあまり多く入れられないからこそ、思いを込めてひとつひとつの言葉を紡ぎます。

また耳かき終了後の「変わったのはわしか」「気持ちは嬉しいが」パートでは
2人の心の距離が一気に縮まるイベントも用意されてます。
最終的にどうなるかは聴いてのお楽しみとさせてください。
サークルさんでは珍しい描写もありますし、あまりの甘さに聴いてるこっちが恥ずかしくなってきます。

このように、2人の絆が感じられるあまあまラブラブな耳かきが繰り広げられてます。
イチャブラ系音フェチ作品
音重視でありながらキャラやストーリーもしっかりしてる名作です。

これまで色んな耳かきをしながら一緒の時間を過ごしてきた男女が
同じ流れでそのことを振り返りさらに心を通わせます。
そしてその様子を高品質な効果音と環境音を組み合わせてリアルにお届けします。

セリフよりも音の比重を上げて癒す音フェチ系の作り
シーンごとに異なる音を使って違いを出す凝った耳かき、テンの初々しい仕草と表裏のない言葉。
シリーズが持つ長所をそのまま引き継ぎ、物語がきちんと締めくくられるように進めます。

本作品最大の魅力は何か?と訊かれたら私は即座に「耳かきです」と答えます。
それはこのシリーズがどの作品も耳かきに最も長い時間を割き、内容にも力を入れてるからです。
でも耳を綺麗にする事を目的にした一話完結型の作品や専門店でのサービスとは違い
本作品の耳かきは2人が親睦を深める手段のひとつに位置づけられてます。

単に耳を綺麗にするだけなら毎回同じ器具を使ったほうがずっと楽だし出来栄えも安定します。
でもテンは敢えてシーンごとに器具や場所を変えてお世話します。
それは結局のところ彼に楽しんでほしいから、また来てほしいからです。
耳かきという行為そのものに彼女の気持ちが込められてるから音重視でも聴いてて心が満たされるわけです。

サークルさんがこれまで積み上げてきたものを凝縮した珠玉の一作です。
これだけ高品質で3時間20分もあるのに価格がたったの300円なのも驚異的。
以上を踏まえてサークルさんでは14本目の満点とさせていただきました。

おまけは「結婚すればいいのに」です。

CV:テン…藤堂れんげさん ビャク…小日向さくらさん
総時間 3:23:44(本編…3:18:52 おまけ…4:52)

オススメ度
■■■■■■■■■■ 10点


体験版はこちらにあります

鈴の音と歩く

サークル「とみみ庵」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、ひと気のない神社に長く住んでる狐巫女が
何度も参拝に来てる男性に色んなお世話をしながらまったり過ごします。

およそ4年間の活動を通じて磨き上げてきた珠玉の耳かきに加え
場所や季節によって変化する環境音や彼女との和やかなやり取りなど
音声作品を構成するすべての要素を使って癒しに満ちた空間を作り上げてます。

総時間が3時間以上あるため前編(01~07)、後編(08~11)の2回に分けてお送りします。
移りゆく季節を2人で一緒に
神社の狐巫女「テン」に耳かきや添い寝をしてもらうお話。

「うぅ 寒い 人の身にこの寒さはこたえるじゃろうな」
テンは古風な言葉遣いをする愛らしい声の女の子。
とある冬の日、神社の入り口まで主人公を迎えに行くと
彼がお参りするのを待ってから一緒に休憩所へ移動します。

本作品は「鈴の緒を引けば」「鈴の音を聞きに」「鈴の音と共に」「ビャクといっしょに」に続くシリーズ第5弾。
ひと気のない神社で弟子と一緒に暮らしてる彼女が、そこの参拝客にあたる彼と冬から春にかけてをのんびり過ごします。
「ある日」「別のある日」「また別の日」の3部構成になっており時間はどれも60分程度です。
通しで聴くのは大変ですし途中で寝落ちする可能性が高いのでシーンごとに分けて聴くのがいいでしょう。

お話の流れはどのシーンも神社で2人が出会い、休憩所や離れへ歩いて移動し
そこでじっくり耳かきしてから添い寝で眠る非常にシンプルなものです。
しかし最中の効果音、環境音、登場人物、セリフの量と内容など
音声を形作る色んな要素が大きく変化する
ため実際に聴いてみると随分違った印象を受けます。

中でも効果音と環境音は現在数多く存在する癒し系サークルさんの中でも群を抜いて優れてます。
質感、位置、距離、動き、力加減、間のとり方すべてが完璧で
目を瞑って聴くとテンがすぐそばにいるんじゃないかと思えるほどの臨場感があります。
耳かきをひたすら追求してきたサークルさんの経験と実力が今作でも遺憾なく発揮されてます。

「おっ 来た来た おそーい! 風邪を引いたらどうするつもりじゃ」
これらを行うテンも魅力的な女性です。
主人公と会いたい気持ちが押さえきれず寒い外に出てわざわざ迎えに行き
合流後は嬉しそうな表情で彼を耳かきする場所へと案内します。
過去作ではツンデレ系のキャラだったのですが、これまでのお話を通じてかなり素直になっており
口には出さないもののほぼ恋人同士と言っていい態度で接します。

また今回はシリーズ最終作ということで過去に行ったサービスが再登場するシーンもあります。
今作からでも普通に楽しめますが1作目から聴いてみるとより楽しめるでしょう。
お話が進むほど彼女の表情がどんどん柔らかくなっていくのがわかります。
癒しの音と言葉に包まれて
一番最初の「ある日」は3パート58分間。
いつも通りに参拝した彼を神社内の休憩所へ案内し、お茶を振る舞ってから30分程度の耳かきをします。

玉砂利を踏みしめる足音、鳥の鳴き声、拝殿にぶら下がってる鈴を鳴らす音、主人公から借りた上着を着る音など
音声の序盤から色んな音が登場してその場の雰囲気を作り上げます。
テンが体を動かすたびに鳴る鈴の音も涼やかで癒やされます。

彼らが休憩所に近づくにつれて付近を流れる川の音が大きくなるのもいいですね。
この後のシーンも含めて環境音をリアルタイムに変化させて移動する様子や位置の変化を表現します。
この演出を取り入れてるサークルさんは現在でも非常に少ないです。

耳かきは膝枕の状態で右耳→左耳の順に特製の耳かき棒で汚れを取り
それから梵天と息吹きで仕上げる家庭的なものです。
寒さ対策に雨戸を閉めてるので環境音は川の音ではなくストーブの稼働音が流れます。

耳かき棒は「ぞり すり」と乾いたやや平べったい音が使われており、ゆっくり掻き出したり耳の壁をなぞります。
音質、動き、力加減、ストロークの大きさが目まぐるしく変化する高度なもので
穴の奥のほうを掃除されてる時はこそばゆい刺激が耳のあたりに感じられます。

続く梵天は「さしゅっ ぷすぷす」という柔らかく広がりのある音で
素早く掻き出したり軸を持って左右に回転させる感じに動きます。
時間は両耳合わせて6分程度と短めですが、梵天特有のふわふわした質感が音で見事に表現されてます。
レビューするたびに言ってますけどとみみ庵さんの梵天は絶品です。

「このように 耳の中を匙の裏で撫でるのも良いぞ」
「梵天の良いところは その表情じゃな 安心しきった顔を見ておると わしも心が温かくなる」

最中のテンは吐息を漏らして黙々と手を動かす時間を長めに取り
その合間に彼のリクエストを受けて耳かきのやり方を軽くレクチャーします。
耳かきの心地よさにすっかり緩んだ彼の顔を見て穏やかな笑みを浮かべるなど
2人きりのひと時を彼女も楽しんでる様子が自然と伝わってきます。
耳かきパートと添い寝パートは彼女の態度を母親っぽく感じる人もいるでしょう。

続く「別のある日」は4パート72分間。
前回よりもずっと暖かくなったある日、再び神社を訪れた主人公を今度は離れへ案内します。

「ちょい ちょいちょい あ、あのな あれじゃ 手を取らんか」
この場所に入るには手を繋がなければならないしきたりがあるらしく
恥ずかしそうな表情で彼女の側から手を差し伸べてきます。
長い年月を生きて落ち着いた物腰をしてる女性が見せるこの初々しさがとても愛らしいです。
場所が前回と違うのを受けて環境音は湧き水の流れる音や鹿威しの音へと変化します。

テン「おぉ ビャクよ 腕を上げたな」
ビャク「いえいえ 茶葉を変えただけですよ」
またこのシーンはテンの弟子にあたるビャクも登場します。
耳かき前の爪切りを担当したり、用事を片付けながら2人の邪魔をしないように気を遣うなど
作品の雰囲気作りやテンの魅力を引き出す重要な役割を果たします。
また一部でサークルさんの別シリーズとの繋がりを匂わせるセリフも登場します。

サービスのほうはビャクの爪切りから入ってテンが特殊な音叉を両耳元で鳴らし
さらに右耳→左耳の順に乾いた綿棒、梵天、息吹きと繋ぎます。

「ゆったりとした音の動きに ぬしの呼吸も 心も 安らかなものになってきておるのを 感じるわ」
中でも音叉は「ヴォォォォン」という透き通った振動音が高低2種類登場し
耳元へ近づけたり遠ざけたりして独特な振動を耳と脳へ送ります。
「鈴の音を聞きに」でもやったサービスですから視聴済みの方は懐かしく感じるでしょう。
爪切りも「ビャクといっしょに」からの再登場ですし、このシーンは過去作のリスペクトを意識して作られてます。

最中の会話は彼が途中で寝入ったのを受けて前のシーン以上に少なくなってます。
効果音、環境音、吐息だけが流れるひと時はとても静かで
彼女の安らいだ表情からもこの瞬間を心地よく思ってるのがわかります。
寝る前あるいは就寝中に聴くのに適したサービスです。

おまけは「結婚すればいいのに」です。

後編へ続く…。
鈴の音と歩く(後編)

CV:テン…藤堂れんげさん ビャク…小日向さくらさん
総時間 3:23:44(本編…3:18:52 おまけ…4:52)


体験版はこちらにあります

ビャクといっしょに

サークル「とみみ庵」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、とある神社で新米巫女をしてる女の子が
師匠の代わりに顔なじみの男性を色んなサービスでもてなします。

サークルさん最大の武器である耳かきはもちろん、ヘッドスパやマッサージなど
お世話する範囲を上半身全体にまで広げ、その一部始終をリアルな音で繊細に表現しています。
女性ごとの違いも持たせてますから、同じサービスでもそれぞれで異なる印象を抱くでしょう。
音が織り成す幅広いサービス
神社の巫女ビャクが参拝客を癒すお話。

「あら? こんにちは この日差しですからね お二人とも汗をかいたのではないですか?」
ビャクは明るくて穏やかな声の女の子。
参拝を終えてから休憩所にやって来た主人公に声をかけると
テンが戻ってくるまで代わりに彼をお世話することを志願します。

本作品は「鈴の緒を引けば」「鈴の音を聞きに」「鈴の音と共に」と続いてきた人気シリーズの番外編。
いつも彼を迎えに行っていた師匠のテンが外出中なのを受けて
彼女が2時間以上にも及ぶ色んなサービスで彼に普段とは別の癒しを与えます。

「景色を見ながら ゆったりと飲むお茶はいいですね 私が淹れたお茶なので 自画自賛になってしまいますが ふふっ」
ビャクは過去作でも脇役としてたびたび登場してるキャラ。
テンとは違って今風の言葉遣いをし、特に恋愛の話になると目をキラキラさせる女の子らしい性格をしてます。
そして巫女の仕事やテンの世話をする以外に癒し系専門店の手伝いもしており
作中では流れるような手つきで彼の頭や上半身をケアします。

耳かきの質、量、バリエーションに力を入れてた過去3作に対し
本作はサービスの種類をできるだけ多くして変化をつけてます。

耳かき自体も44分近くありますから耳かき目当てで聴いても十分楽しめるでしょう。

そしてこれらを根本から支える音がどれも極めて高い品質を持ってます。
例えば一番最初の主人公とビャクが出会うパートでは
開始から2分30秒頃までセリフを一切入れず、彼が参拝し休憩所に移動する様子を音だけで表現してます。
他にも道具を準備する音、体を動かした際に鳴る布の擦れる音、休憩所の近くを流れる川の音など
様々な音を絶妙な位置、距離、タイミングで鳴らして作品の世界を作り上げてます。

サービスもすべてが非の打ち所がないほど優れてますし
ASMR(音フェチ)系の作品が好きな人ほど強い癒しと満足感が得られます。
総時間が長いのでセリフも結構ありますが、個々の間隔を長めに取って音を聴きやすくしています。

幅広さにこだわったサービスとリアルな音の数々。
世界観やキャラを大事にしながらたっぷりお世話する総合力の高い作品です。
上半身の疲れと汚れをじっくりお掃除
事情を説明し主人公の同意を得た後から始まる最初のサービスは顔や頭部のケア(約32分間)。
顔の汗拭き、シャンプーやトリートメントを使った洗髪、炭酸水による頭皮マッサージで隅々までスッキリさせます。

水の入った桶にタオルを浸し、絞ってから横になった彼の顔の上に置き
その間は「ぷすっ」と軽い布の音が至近距離で鳴るなど
序盤から細かな部分にまで専用の効果音を用意しそれらを違和感なく組み合わせて進めます。

音が鳴る行為のすべてに効果音が入ってると思ってもらっていいです。
距離感がバッチリなので顔の周辺をお世話されるシーンは特にリアルに感じます。
タオルの粗さや湿り気などもしっかり表現されてますし、音に強いサークルさんの持ち味が早速発揮されてます。

「そしてここからは炭酸水を…」
この中で最も特徴的なのは炭酸水マッサージでしょうね。
しゅわしゅわと爽やかな音が頭の近くで流れ、それと同時にずりゅっと粗さのある摩擦音が鳴ります。
彼女はテンと主人公のやり取りを以前から見てるので、同じことをできるだけしないようにサービスを組み立てます。
音を通じて耳や頭にもたらされる適度な刺激も心地いいです。

「石鹸もあるのですが 最近はテン様もシャンプーを使ってますよ」
最中に交わされる会話も大きなポイント。
専門店員らしく健康知識を披露しながらテンに関する情報をこっそり教えます。
顔見知りなだけあってよそよそしく感じる部分は特になく
師匠と特別な関係にある彼を自分なりのやり方で癒そうと張り切って取り組みます。

続く3パート39分間は上半身のマッサージ。
上着を脱ぎうつ伏せになった彼の肩、首、腕を手や指で丁寧にほぐし
爪切りを挟んでから今度は耳に移って血行を良くします。

「リンパには流れがありますので 鎖骨 首 腕と 出口から順番に 流れに沿ってマッサージすると 体に溜まった老廃物やむくみを取る効果があるんですよ」
どちらも専用のオイルを使ってケアすることを考えて
このシーンは音の位置、距離、動きによって違いを出してます。
どちらかと言うと耳のほうが音フェチ要素が強いでしょうね。
彼女が手で耳を覆う時に「ごごごご」とこもった音が両方から鳴りますし
その後には泡を塗って綿棒で落とすサービスが入ります。

ひたすらマッサージだけするのではなく、小技を絡めて音の違いを楽しませてくれます。
またこのあたりから彼女が思ってることをぽつりぽつりと漏らし始めます。

状況が大きく変化するのは音声開始からおよそ80分後。
外出中だったテンが帰宅し、軽いやり取りを挟んでからいよいよ耳かきを始めます。
そして後日、テンがいない時を見計らってビャクも彼に耳かきします。

サービスだけを見ればどちらも同じ耳かきなのですが内容はそれぞれに大きな違いがあります。
テンは綿棒+特別な梵天、ビャクは耳かき棒+市販の梵天と使用する器具が別ですし
スタイルや最中の会話も二人のキャラや主人公との関係を強く意識しています。
テンが帰宅したときに見せる反応や耳かき中の会話は聴いてのお楽しみとさせてください。

テンの耳かきはおよそ26分間。
膝枕の状態で右耳→左耳の順にお世話し、最後に弱めの風圧で短く12回程度息を吹きかけます。
綿棒は「ずずっ しゅりしゅり」と滑らかで柔らかい音、特性梵天は筆のような先が細く柔らかい音が使われており
それぞれ穴の縁をなぞったり中をゆっくり撫でるように、優しくくすぐるように動かします。

綿棒が奥に進んでいくにつれて音もやや低く鈍い音に変化しますし
汚れを取るだけでなくマッサージも兼ねてるので耳にこそばゆい刺激を感じます。
何度もやってきただけあって雰囲気も非常によく、耳かきを通じて二人の仲の良さも伝わってきます。
過去3作で積み上げてきたものをそのまま活かした素朴で温かい耳かきです。

対するビャクの耳かきは18分ほど。
睡眠中の彼にテンと同じく膝枕をして右耳→左耳の順に取り組みます。
耳かき棒は「ぞすっ」とやや引っかかりのある平べったくて乾いた音
梵天はふわふわした音と被らないように気をつけて同じく丁寧に動かします。

雨戸を閉めてるのかテンの時には流れていた川の音が聞こえず一層静かに感じました。
彼女も寝てる彼を起こさないようあまり話しかけずに進めます。
そしてこれらを終えた時、テンにあって自分にないものをようやく知ることができます。

このように、多種多様な音を違和感なく組み合わせた重厚なサービスが繰り広げられてます。
音重視だがキャラも立ってる作品
音とキャラの両方で癒してくれる作品です。

ビャクはテンがいない時に神社を訪れた主人公に満足してもらおうと
専門店で習った技術を中心にした本格的なサービスをします。
耳かきやシャンプーといった王道はもちろん、炭酸頭皮マッサージや泡洗浄など比較的マイナーなものも用意し
それらを順序良く組み合わせて上半身を隅々まで綺麗にします。

とみみ庵さんはニコニコ動画などで耳かき音声を数多く投稿してるサークルさんです。
そんな背景もあって耳かきは大変優れた品質を持ってます。
しかし今回は耳かきの割合を敢えて減らし、他のサービスとのバランスで勝負してます。

過去3作に比べて専門店のサービスに近づけてるなと。
ビャクのキャラを反映させてこういう作りにしたのでしょう。
さらにどのサービスも完璧と言っていいレベルに仕上げてるのだから見事です。
総時間が長いおかげで慌しさも特になくじっくり楽しませてくれます。

「テン様のこと よろしくお願いいたします」
ビャクについては積極的にお世話しつつ自分の役割も理解してるしっかり者です。
だからテンと主人公の仲が進展するように立ち回ります。
テンが登場したあたりから会話や心情描写が一気に面白くなるので
最初は音重視だと思って聴いてた人も最後までいけば印象が変わると思います。

ビャクが主役なのは間違いないですけど、テンに萌える人もそれなりにいるでしょうね。
耳かきや添い寝に二人の性格がよく出ています。

全年齢向け同人音声の魅力がぎっしり詰まった作品です。
これだけの品質とボリュームで価格がたったの300円とコスパも驚異的。
以上を踏まえて本作品をサークルさんでは12本目の満点とさせていただきました。

CV:ビャク…小日向さくらさん テン…藤堂れんげさん
総時間 2:31:22

オススメ度
■■■■■■■■■■ 10点


体験版はこちらにあります

鈴の音と共に

サークル「とみみ庵」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、優しくて恥ずかしがり屋な狐巫女が
参拝に来た男性と冬から春にかけての季節をまったり過ごします。

音とキャラの両方が立ってる総合力の高いサービスが行われており
暖かくなるにつれて賑やかさを増す環境音や抜群にリアルかつ多彩な効果音
そして最中に交わされる彼女との心温まるやり取りが様々な癒しを与えてくれます。
寒い冬を二人で暖かく
神社の狐巫女「テン」に耳かきしてもらうお話。

「うぅー 寒い寒い 日差しはよいがまだまだ外は冷えるのう」
テンは古風な言葉遣いをする愛らしい声の女の子。
お参りの際に主人公が鳴らした鈴の音を聞きつけてやって来ると
一緒に休憩所に移動し耳かきしてあげます。

本作品は「鈴の緒を引けば」「鈴の音を聞きに」に続くサークルさんの人気シリーズ第3弾。
まだ寒い日、少し暖かい日、春のある日と3つのシーンに渡って
彼女と出会ってから境内にある休憩所に移動し、癒しのサービスを受けるまでを彼の視点で楽しみます。

過去作から続けて聴いたほうが楽しめるのは間違いありませんが
お話が完全に独立してますし展開もシンプルですから本作からでも問題ありません。
各シーンの時間が60分程度あるので3回に分けて聴くのが丁度いいでしょう。

とみみ庵さんと言えば効果音や環境音に並々ならぬこだわりを持ってるサークルさんです。
本作品でも寒い時期はまばらだった小鳥の声が春に近づくと賑やかになったり
二人が休憩所に近づくにつれて川の流れる音が聞こえ始めたりと音に変化をつけて違った雰囲気を出してます。
音質も本当にリアルですからそれらを聴いてるだけでも相当な癒しが得られます。

効果音についてはメインの耳かきは堅実に行い、それ以外の部分で面白いサービスをします。
主人公が最後に寝入ることを踏まえてどのシーンも安眠に適した優しい音で統一し
耳かき中はセリフを最低限に抑えて眠りやすい環境を整えます。
「仕事などで疲れてる人が聴いたら高確率で寝落ちする」と言えるくらい心安らぐひと時が送れます。

「勘違いするな 迎えに来たわけではないぞ 呼び鈴代わりに鳴らす不届き者がおるから見に来ただけじゃ」
本作品が持つもうひとつの魅力はテンのキャラ。
色んな意味で大事に思ってる主人公が来るたびに嬉しそうな表情を見せ
それを指摘されるとツンデレっぽい態度を取って恥ずかしさを隠します。

過去に何度も耳かきしてる関係なので堅苦しい部分は一切ありません。
それどころか彼に少しでも喜んでもらおうと色々考えてお世話します。
ロリババアっぽいキャラですが尊大に振舞うこともなく純粋に可愛らしい女性です。

リアルかつ多彩な音と親しみを感じる彼女のキャラ。
音フェチ系でありながらキャラも立ってるバランスの取れた作品です。
季節の変化を感じる高品質な耳かき
ここからは各シーンの内容や特徴を紹介します。

一番最初の「まだ寒い日」はおよそ59分間。
いつものように鈴の音に反応して現れたテンが主人公を休憩所に案内し
こたつに入ったまま2種類のカネを聞かせたり耳かきします。

「雨戸があると 同じ居間でも違って見えるじゃろ?」
季節が冬ということで縁側の雨戸は閉めたままにしており
近くを流れる川の音の代わりにストーブの稼動音がバックで流れ続けます。
室温を一定に保つために音量や火の勢いが適度に変化するのがいいですね。
他にもみかんの皮を剥く音が鳴るなど寒い日を二人で過ごす様子を音でしっかり表現しています。

「音が違うということは 伝わる振動も異なるということじゃ」
耳かきを始める前に登場するカネを使ったサービスも個性的。
「ぶぉぉぉぉん」という心地いい振動音を左右同時に鳴らして癒しを与えます。
それぞれでトーンが違いますから同じものでも違った印象を抱くでしょう。
音楽的な美しさがあるのに加えて脳を軽く揺さぶられるような感覚がしてかなり眠くなります。

メインの耳かきは膝枕の状態で右耳→左耳の順に綿棒で大きな汚れを
彼女の尻尾で小さな汚れを取り弱めの風圧で数回息を吹きかけます。

綿棒は「じゅりっ ぷすぷす」と若干ざらつきのある柔らかい音
尻尾は「すすっ ずりずり」と梵天よりも若干硬さがあって毛の長い音が使われており
前者は耳の縁をなぞったり小刻みに擦る、後者は穴のあたりを優しく撫でる動きをします。

これまで有料・無料いずれも数多くの耳かき音声を製作されてるサークルさんなだけあって
「素晴らしい」と言う他に言葉が見つからないレベルの耳かきをされてます。
耳かき音声が数多く出てる現在でもとみみ庵さんの耳かきは間違いなくナンバーワンです。
音質、動き、力加減、間の取り方などすべてがパーフェクトで本当に癒されます。

「わしは好きだぞ ぬしに構うのも こうして耳かきをするのも 楽しんでおる」
最中のテンは何をするかを話す以外はあまり多くを語らず
彼と一緒に過ごすこのひと時をのんびり楽しみます。
冒頭シーンよりもずっと柔らかい声と間を長く取る口調には母親のような穏やかさが漂ってます。

耳かき中に込み入った話題を彼女が投げかけてこないのも本作品の耳かきが安眠に適してる理由のひとつです。
終了後は子守唄を歌ったり肩をぽんぽん叩いて寝かしつけてくれますから
普通に聴くのはもちろん、寝ながら聴くのにも大いに役立ちます。

2番目の「少し暖かい日」はそれより少し後のお話(約56分)。
たまたま境内の掃除をしていた弟子のビャクに案内されて移動し
そこにいたテンに泡洗浄や耳かきをしてもらいます。

ビャク「この方に気持ちよくなって欲しかったんですよね?」
テン「ぬ… ま、まあな」
ビャクが加わり会話しながらサービスするおかげで前のお話よりも賑やかな印象を受けるでしょう。
外が暖かくなってきたのを受けて今回からは雨戸を開けて川の音がバックで流れ始めます。
ビャクは言葉遣いが普通で恋愛に興味があるごく普通の女の子に近いキャラです。

ここでのサービスでポイントとなるのは泡洗浄。
テンとビャクが共同で左右の耳にハケで泡を塗り、綿棒と手ぬぐいで汚れを落とします。
泡を塗る時のぽりぽりした小気味いい音や耳を拭く際の微かな圧迫感と振動が心地よく
二人の明るい会話も相まって雰囲気的にも春が近づいてるのを感じます。

耳かきについてはテンが一人で綿棒と尻尾でお世話しビャクがそれをサポートします。
前のシーンと敢えて同じ内容にしてそれ以外の部分で違いを出す感じですね。

最後の「春のある日」はさらに時が流れた後のお話(約60分)。
今度は最初から境内にいたテンに連れられて移動し
お茶を少し楽しんでから彼女にとあるプレゼントをもらいます。

「おぬしに会うまではただの縁側じゃったが 今ではすっかり 二人の縁側になってしまったの」
今まではまばらだった鳥の声が一気に賑やかになり、春の使者であるウグイスも鳴き始めます。
二人が縁側でお茶を飲むのも空気が暖まってきた証拠です。
セリフではなく周りの情景や登場人物たちの様子で季節の移り変わりを伝えます。

耳かきについては事前のサービスは特に行わず、専用の耳かき棒と梵天で丁寧にお世話します。
主に綿棒を使ってた今までとは音の質感が随分違うと感じるでしょう。
力が適度に抑えられた「ぞり すり」という細くやや硬さのある音が程よい刺激を耳にもたらします。
梵天もふわふわした感触や耳の穴を優しく塞がれる質感が出ていてとてもリアルです。

またここでの耳かきは今まで以上にテンが黙々と手を動かし続けます。
耳かき音声の王道とも言える器具や流れですから、サークルさんの実力が最もよくわかるのではないかなと。
彼のリクエストを受けて珍しいマッサージを一部するなど音の良さを前面に押し出した耳かきが楽しめます。

このように、季節や環境の違いを出しつつじっくり行う面白味に溢れたサービスが行われています。
キャラと音の両方で癒す作品
耳かき音声を構成するありとあらゆる要素が優れた大変癒される作品です。

神社の狐巫女として長い間ここを守り続けてきた女性が
参拝客の男性と三度出会い耳かきや会話をしながら同じ時間をまったり過ごします。
季節の変わり目が舞台となってることを踏まえて各シーンとも環境音の違いや変化に力を入れ
そこに耳かきを中心とした効果音を盛り込み作品の世界を作り上げてます。

「また、来てくれるか? …よかった」
彼より遥かに年上なのに対等な立場で接しようとする彼女の姿にも癒されます。
実際に聴く時の楽しみを奪わないようにレビューでは彼女に関するかなりの部分を伏せました。
耳かき以外のシーンは会話が充実してますので彼女の魅力も十分わかっていただけると思います。

サービスについては耳かきはできるだけシンプルに仕上げて、それ以外の部分にシーンごとの違いを持たせてます。
中でも「まだ寒い日」に登場するカネを鳴らすサービスは音声作品でも非常にレアで
そのリアルな音と振動に多くの人が意識のぼやけや眠気を感じるでしょう。

私はレビューを書くために通しで聴いたのですが
途中で飽きることがまったくなかったし聴いた後は気持ちがスッキリしました。

耳かき音声に興味がある人全員におすすめしたい作品です。
これだけのクオリティとボリュームを持ってるのに価格が300円なのも驚異的と言う他ありません。
以上を踏まえて今回も満点とさせていただきました。
おまけはテンとビャクの両耳かきです。

CV:テン…藤堂れんげさん ビャク…小日向さくらさん
総時間 3:18:29(本編…2:54:42 おまけ…23:47)

オススメ度
■■■■■■■■■■ 10点


体験版はこちらにあります

鈴の音を聞きに

サークル「とみみ庵」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、古風な言葉使いをするちょっぴりツンデレな巫女が
神社を再び訪れた主人公に様々な耳かきをしてあげます。

シーンごとに雰囲気・道具・場所が異なる多彩な耳かきが行われており
最中に鳴るリアルな効果音やバックで流れる涼やかな環境音が癒しや眠気を与えてくれます。
真夏を彩る涼やかな物語
神社の巫女テンに3種類の耳かきをしてもらうお話。

「ふー こうも暑いと掃除も身が入らぬ」
テンは可愛くて落ち着いた声のお姉さん。
とある夏の日、久しぶりに神社を訪れた主人公を嬉しそうに迎えると
境内にある建物へ案内し麦茶とスイカを振舞います。

本作品は今年4月に発売された「鈴の緒を引けば」の続編にあたり
久しぶりの日、別の日、また別の日の3日間を2人が過ごす様子が描かれています。
シリーズ作品ですが内容は独立してますので本作から聴き始めても問題ありません。
むしろ今の時期ならこちらから聴いた方が季節がマッチしていて楽しみやすいと思います。

各シーンの流れは参拝に来た彼が拝殿に吊るされてる鈴を鳴らし
来訪に気づいた彼女が現れ、軽い会話の後耳かきをします。
そして事後は彼女に膝枕されながらゆっくりと眠りにつきます。
基本的な流れや時間はほぼ同じになってますから、一気に聴かずに日を分けたほうがいいでしょう。

マッサージやヘッドスパなど様々なタイプの癒し系作品が出ている現在において
耳かき一本で勝負するのは味気なく感じるかもしれません。
しかし実際は日ごとに耳かきの内容や周りの環境がガラリと変化し
その一部始終を高品質かつ多彩な効果音や環境音で極めてリアルに表現しています。

「耳かき」というひとつのサービスをとことん掘り下げ、磨き上げてる作品です。
耳かき音声を数多く作られてるとみみ庵さんだからこそできる要素がいくつも登場します。
他にも麦茶を入れる音やスイカを食べる音など、耳かき以外の部分でも必ず効果音が鳴ります。
最中は都会の喧騒を忘れ、神社に本当にいるような心安らぐ気分が味わえます。

「いつぞやのこと覚えておるか? 年長者の誘いは 断ってはならぬと言うたからの ふふふ」
耳かきをしてくれるテンの存在も忘れてはいけません。
前作で何度か耳かきしている経緯もあって最初から親しげな態度で語りかけ
その度に喜んだり、すねたり、恥ずかしがったりと多彩な表情を見せてくれます。
そして彼女が体を動かす際には「ちりりん」と涼やかな鈴の音が鳴ります。

口調だけを見ると近寄りがたい雰囲気を感じるのですが
実際は自分の気持ちを素直に伝えられない寂しがり屋な女の子です。
ツンデレっぽい部分も持ち合わせていて愛嬌を感じます。
音が良いだけでなくキャラも立ってる作品と言えます。

ビャク「明日たらふく食べようとおっしゃってたではないですか? この方と食べたかったんですよね?」
テン「ビャークー 余計なことは言わんでよい」
ちなみに今作では彼女の弟子にあたるビャクという女の子も登場します。
各シーンの冒頭や終わりにほんの少し顔を出す程度なのですが
テンが密かに思ってることを代弁して彼女を困らせる和やかなやり取りが交わされます。
一人ぼっちだった前作に比べると賑やかな印象を受けます。
キャラと音の両方で癒すリアルな耳かき
ここからは各シーンの特徴や魅力を紹介します。

一番最初の「久しぶりの日」は二人が久々の再開を喜ぶところから始まり
境内にある建物に移動してから麦茶とスイカを味わい耳かきへと移ります。

夏らしいセミの声がやや遠くから聞こえてたかと思えば
二人が建物に近づくにつれて小川の音が流れ始め、その音量が徐々に大きくなるなど
物語の序盤から持ち味の音を使って作品の世界に引き込んでくれます。
特に小川の音は耳かき中も流れるのでこれだけでも相当な癒しが得られます。

メインとなる耳かきはおよそ30分間。
膝枕の状態でまずは手ぬぐいを使って顔の汗を拭き取り
それから右耳→左耳の順に2種類の耳かき棒と尻尾で綺麗にし、最後に弱めの風圧で息を吹きかけます。

耳かき棒は「そりそり ずずっ」と若干硬くて尖った音が使われており
ゆっくりペースで耳の壁を大きくなぞったり小さく掻き出すように動きます。
サークルさんの過去作と同じく音質・動き・力加減すべてに気を遣っていてとてもリアルです。

「次は耳の奥なんじゃが この匙のところが ハケのようになっている耳かきを使おうと思っていてな」
この日の耳かきで最も特徴的なのが2番目に登場する耳かき棒。
普通のものとは違って先端がブラシ状になっており、耳の奥にある汚れを上手に絡め取ります。
「ぱちぱち ぷちっ」という通常の耳かきよりも細く軽い音も耳に心地いい刺激をもたらします。
本作品の耳かきは音のバリエーションが非常に多彩で聴いていて本当に面白いです。

その直後に登場する尻尾での仕上げも本作品ならでは。
「しゅるっ すりすり」と梵天よりもサイズが大きく滑らかで柔らかな音が耳を包み込みます。
ふわふわとしたきめ細かな感触を音だけでここまで表現している作品はなかなかありません。
耳の中でリズミカルに回転させたり軽く払う動きもリアルです。

「わしも ぬしにする耳かきを 恋しく思うておった」
最中のテンは手を動かしてる間は微かな息遣いを漏らすことが多く
合間合間に入る休憩の際に今の気持ちを素直に語ります。
冒頭のパートよりも穏やかな口調や飾らないセリフに別の癒しを感じるでしょうね。
音重視なんだけど彼女の魅力もきちんと引き立ってるところが見事です。

二番目の「別の日」は雨の日のお話。
大粒の雨がそれなりに激しく降る中、同じ建物でテンが別タイプの耳かきをプレゼントします。

「この道具はな 直接耳を掃除するものではなく 緊張をほぐし 癒しを得るものなのじゃ」
このシーンで最も特徴的な音は最初に出てくる不思議な鐘。
左右の耳に挿入し、鐘を叩く音で耳垢を浮かせたり癒しを与えます。
「ぶぉぉぉん」という軽い振動音が左右交互に鳴り響く感覚はなんとも独特で
耳かき音声を数多く聴いてきた人でも新鮮な感覚で楽しめます。

他のもので例えるならごくごく微弱なモーター音といったところでしょうか。
こういう器具を使う作品は私も初めて聴きました。

耳かきについては膝枕の状態で先ほどの器具を使用し
綿棒・梵天・息吹きを順に使い分けて汚れを隅々まで落とします。
同じ耳かきでも使用する器具が初日とまったく違うわけです。
当然のようにどの器具も非の打ち所が無いほどクオリティが高く
バックで流れ続ける小川の音や雨音も相まって聴けば聴くほど眠くなってきます。

最後に登場する「また別の日」はさらに後のお話。
主人公を普段の建物ではなく離れへ案内したテンが基本に立ち返った耳かきをします。

「今はガラスの風鈴が主流じゃったな 鉄器の風鈴もいい音色じゃろ?」
ここでは今までずっと聞こえていた小川の音に代わって鉄の風鈴が鳴り響き
ガラスよりも反響が弱い澄んだ音に夏の風情を感じます。
獣や虫があまり寄りつかない建物ということで環境音がほとんど聞こえず
以前の2つのシーンに比べて静かで落ち着いた雰囲気が漂っています。

耳かきについては方針を大きく転換し耳かき棒と梵天だけでお手入れします。
しかし耳垢をはがして取り出すシーンになると効果音がジャリジャリしたり
奥をお掃除する際に変わったサービスをするなど、シンプルな中に工夫を込めたご奉仕が楽しめます。
テンのちょっぴりしんみりした会話も心を潤します。

このように、高品質な音を駆使した幅広く奥深い耳かきが繰り広げられています。
風情を感じる作品
純粋な癒しだけでなく涼しさも感じさせてくれる作品です。

夏の暑い日に緑豊かな神社に訪れた主人公が可愛らしい巫女と再会し
他愛もない会話や耳かきをしてゆっくり、のんびり過ごします。
音声の開幕から丁度いい音量で流れ続ける環境音がとても心地よく
現実世界のノイズを遮断し作品の世界にすんなり引き込んでくれます。

音声作品はこのところ声や音の品質が格段にレベルアップしてますが
それでも本作品のように環境音を常に流し、シーンや場所に応じて使い分ける作品は少ないです。
今回は小川が近くにある建物、雨の日、静かな建物と大きな違いを設け
聴き手が自然と「その場にいる」気分が味わえる演出がなされています。
特に水の音のボリュームと質感が良いのでスッキリした気分が得られます。

環境音と対を成す効果音についても砂利道を歩く音、雨粒が傘にぶつかる音
体を動かしたときに微かに鳴る布の摩擦音など、本当に細かいところまできちんと用意されてます。
耳かき自体の音ももちろん大事ですが、こういった脇役が作品の没入感をより強めるのに役立ちます。
全体の作りがシンプルだからこそ、細部にとことんこだわり品質を押し上げています。

「会いにきてくれて ありがとう」
テンについては本レビューではあまり説明できませんでしたが
前作に比べると丸くなったと言いますか、素直に気持ちを伝えることが増えたように感じます。
自分にひたすら甘えてくる主人公に感化されたのかもしれません。
一緒に住み始めたビャクの存在も含めて今後どうなるかが楽しみです。

しっかりした世界観に基づく極上の耳かきが楽しめる作品です。
総時間195分でたったの300円とコスパも抜群。
以上を踏まえて本作品をサークルさんでは9本目の満点とさせていただきました。

おまけはビャクの耳かきです。

CV:テン…藤堂れんげさん ビャク…小日向さくらさん
総時間 3:15:52(本編…2:47:34 おまけ…28:18)

オススメ度
■■■■■■■■■■ 10点


体験版はこちらにあります

【シャンプー】声付耳かき音を作ってみた番外編【マッサージ】

サークル「とみみ庵」さんの無料の同人音声作品(全年齢向け)。

ニコニコ動画に公開されている人気シリーズ初の番外編となる本作品は
お姉さんが耳かきではなくシャンプーとマッサージで癒しを提供します。

耳かき音声と同じく極めて高いレベルの効果音をふんだんに駆使しながら
彼女に頭をケアされている気分を臨場感たっぷりにお届けしています。
諸々の音が生み出す適度な刺激が耳や頭に心地よい感覚をもたらしてくれるでしょう。
お姉さんへのいつもと違ったお願い
お姉さんにシャンプーやマッサージをしてもらうお話。

「いらっしゃーい 今日も耳かき してあげようか?」
お姉さんは素朴で優しい声のお姉さん。
耳かきではなくシャンプーをして欲しいと主人公にお願いされると
多少戸惑いながらも道具の準備に取り掛かります。

とみみ庵さんと言えば中の人が耳かき大好きなこともあり
「声付耳かき音を作ってみた」シリーズを初めとする耳かき音声で大変有名なサークルさんです。
しかし最初から言ってしまうと本作品は耳かきを一切行いません。
その代わりに最近ちらほら普及し始めているシャンプーやトリートメントを行い
そのあと頭部・肩・首筋を手でマッサージしていきます。

得意の耳かきをやらないといっても効果音が中心のサービスですから
サークルさんの持ち味はいささかも失われていません。
質感・位置や距離・動かし方すべてが考え抜かれた効果音の数々が耳を楽しませてくれます。

聴いている間は別の空間にいるような心安らぐ気分を抱くでしょうね。
大げさに感じる人もいるでしょうが、実際のところとみみ庵さんの効果音はずば抜けて優れています。
多彩な音が作り出す癒しの空間
最初に行うシャンプーはおよそ9分間。
シャワーではなく桶に汲んだお湯で髪を濡らしてから
シャンプー→トリートメントの順にかけ、仕上げにドライヤーで乾かします。
シャンプーとトリートメントはもちろんその都度お湯で洗い流します。

「まずは 髪の毛をお湯で濡らすね ざばーっと」
髪を濡らす際は手桶で掬ってかけているかのように間隔を空けながらゆっくりと水音が鳴る
シャンプーはわしゃわしゃした音で大きく撫でたり小刻みに擦る
トリートメントはシャンプーよりもずっと滑らかな音で頭全体を撫でる、といったように
各工程における音に明確な違いを設けながらそれぞれに適した動かし方がされています。

とりわけ優れているのが音の位置と動かし方です。
彼女が実際に後ろにいる感覚を出すためにやや後ろの至近距離から音が鳴りますし
シャンプーでは20秒くらいの短い間隔で音を鳴らす位置や動かし方が小まめに切り替わります。
サークルさんのことですから実際にダミーヘッドに向かってやられているのでしょう。
すべてが自然だから音だけでも何をやってるかが手に取るようにわかります。

さらに面白いのが音なのに触覚を刺激されるシーンがあることです。
シャンプーで側頭部を擦っている時やドライヤーをかけている時がわかりやすいのですが
聴いてみると頭を軽くごしごしされている感覚や耳に程よい風圧を感じるはずです。
これもバイノーラル録音による効果で、サービスをよりリアルに演出するのを助けています。

続くマッサージは4分ほど。
肩を手のひらで擦る、こめかみのあたりを指の腹でなでる、首周りを拳で軽く叩くなど
複数の動作を短い間隔で切り替えながら行います。

「痛くない? 気持ちいい? うん 嬉しいかも」
お姉さんがマッサージをあまりやり慣れていないこともあって時間は短めですが
指・拳・手のひらの違いによって動かし方や面積がきちんと変化しますし
特に拳で叩いた際は適度な振動が伝わってきます。

このように、様々な音を上手に用いたハイレベルなサービスが繰り広げられています。
濃いエキスがたっぷり詰まった作品
すべての部分がパーフェクトと言っても過言ではないほどの優れた作品です。

部屋でお姉さんにシャンプーやマッサージをしてもらっている様子をありのままに表現しています。
やってるサービス自体は至って普通なのですが、その再現率が半端なく高いため
聴いていて実際にされているかのような感覚やそれに付随した心地よさが沸いてきます。
聴き手にそう感じさせるための音の使い方がされているのだからある意味当然です。

音声作品における効果音は現在においても平面的なものが多く
本作品のようなクリアさに加えて距離や位置が微妙に変化していく音はまだまだ少ないです。
それを作り出すだけでなくサービスに違和感無く定着させている手腕は見事と言う他ありません。
耳かき無しでもサークルさんの実力が遺憾なく発揮されています。

…ここまで書くと贔屓しているように見られるかもしれませんが
色々な作品を日々聴いている中で一際優れているのは紛れもない事実です。
このレベルの音を出せるサークルさんは他に片手で数えられるほどしかいません。
だからこそ、作品を無料で楽しませてくれることは本当にありがたいことだと思います。

短時間のリフレッシュにもってこいな作品です。
耳かき以外の癒し系作品を聴いてみたい人には特にお薦めします。

CV:小日向さくらさん
総時間 16:26

【シャンプー】声付耳かき音を作ってみた番外編【マッサージ】
http://www.nicovideo.jp/watch/sm26582932

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