同人音声の部屋

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エイリアン・アブダクション《催眠音声》

サークル「Hypnotic_Yanh」さんの催眠音声作品。

今回紹介する作品は、とある女の子が過去に味わったとされているエイリアンとのエッチな体験を
催眠の技術を駆使してその子自身になりきりながら楽しませてくれます。

サークルさんご自身が「催眠アニメ」と言われているように
アニメーションをふんだんに盛り込みながら催眠やエッチを進めているのが大きな特徴です。
催眠誘導の方法やエッチの演出が従来の催眠とはまったく違いますので
数多くの作品に触れてきた玄人でも新鮮な気分で聴くことができます。
女の子の無意識に眠るおぞましい体験の記憶
女の子になりきってエイリアンからエッチな生体実験を受けるお話。

「こんばんは いや こんにちは かしら? フフフ まあ どっちだっていいわね」
お姉さんは落ち着いた口調と色っぽい声の女性。
物語の案内役として作品を観る際の諸注意を簡単に説明すると
主人公を不思議な精神世界へと誘導するためのお話を始めます。

本作品は「虚偽記憶」をテーマに、とあるカウンセラーが女の子に対して退行催眠を施し
体験していないはずのエイリアンとの遭遇を事実だと思い込ませる様子が描かれています。
そして聴き手はそれを聴きながら少しずつ自分と女の子を重ね合わせていきます。
本作品におけるメインの催眠者はカウンセラーで、お姉さんはそのサポート役を務めます。

カテゴリとしては女体化に属するのですが、体が変化するなどの直接的な表現はせずに
流れに任せていれば自然に彼女になったように思えるアプローチがされています。
ですから女体化催眠に不慣れな人でも割とやりやすいほうだと思います。

カウンセラー「見えますか? 目の前に 丸ーい光がひとつ 現れましたね この光を 両方の目で じーっと 見つめて下さい」
そして本作品の全体を通じて最も大きな特徴はアニメーションしまくること。
冒頭ではヒプノディスクらしき渦巻きが画面に表示されてゆっくりと回転したり
上のセリフが出た際は画面上部に白い円が現れ、カウンセラーの声に合わせて左右に動いたりと
どのシーンでも視覚を最大限に駆使しながら催眠やエッチを行います。

実際に聴いてみると目を瞑って聴くのが当たり前な催眠音声とは随分違った印象を受けるでしょう。
今年5月に発売されたキャンドルマンさんの「瞳を覗けば熔かされる」のように画像をスライドさせるのではなく
特にエッチシーンでかなりきめ細かなアニメーションがされています。
具体的にどんなものかはDLsiteに掲載されている動画をご覧いただくのが早いです。

催眠は28分30秒ほど。
深呼吸と同時にカウンセラーに言われた部分を意識して全身を軽く脱力してから
画面を左右にスライドする白い円をぼんやりと見つめます。

「頭がクラクラと まるでお酒に酔ったかのように 気持ちよーく 揺れ始める 光の動きと 響く音の効果で あなたの心は ゆーらゆーら ゆーらゆーらと 揺れ続けます」
徐々にスピードを増していく円を見つめ、同時に鳴る鐘っぽい効果音や彼女の声を聞いていると
平衡感覚が崩れるような意識のぼやけを感じたり、瞼に強烈な重さを感じるかもしれません。
そして彼女に言われて目を閉じた瞬間、何とも言えない心地よい感覚が全身を覆います。
催眠音声ではあまり重要視されなかった「視覚」を活用しながらしっかりと催眠状態を深めてくれるわけです。

「このあとも この子と同じようにすれば ずっと ずっと 心地よくなれますよ」
そして催眠の合間にお姉さんが女の子と自分を同調させるよう語りかけてきます。
カウンセラーのセリフのほとんどが聴き手に対するもので統一されていますし
お姉さんに言われなくても自分が催眠を受けているように感じるでしょうね。
そうやって序盤から女の子と聴き手の心の距離を縮めていきます。

「あなたは 制服の女の子 夕暮れ 学校の帰りに このクリニックの看板を見つけて 立ち寄った そうでしたよね?」
「その前の日 さらに前の日と、遡っていって下さい そうやって どんどん どんどん 過去に戻っていくと あなたの意識は 今よりもさらに深くて 心地いい状態になっていきます」

お次は現在の状況を確認する形で自分が女の子であるのを自覚させてから
エイリアンに襲われた記憶をより鮮明にするための退行催眠を施します。
ここでは1週間、1ヶ月、1年と実際に時が戻る様子を描写しながら深化を促すところが面白いですね。
バックで流れる時計の音もきちんと反時計回りに動かしていたりと
目を瞑っていてもしっかりイメージできるような演出がされています。

「光の輪と共に あなたの意識が 真ん中の光に吸い込まれる感覚に 気づいて下さい ほら スーッ スーッと 吸い込まれる感じ」
そして最後は再び目を開け、画面中央に見える黄色い円と周りにある4重の輪を見ながら
カウンセラーの暗示に耳を傾けます。
一定のリズムで黄色い円へと吸い込まれていく輪に
自分自身も吸い込まれていくような不思議な感覚を抱く人もいるでしょう。
合間に入る的確な暗示やカウントも深化を大いに助けています。

女の子がエイリアンに襲われた記憶を辿る様子を描く形で進める独特な催眠です。
この先のプレイを存分に楽しめるよう彼女自身になりきることを目的に
視覚を利用するタイプの古典催眠の技法を的確に繋げて少しずつ確実に落していきます。

Hypnotic_Yanhさんと言えば現代催眠型の誘導もできる方なのですが
今回は細かな言い回しに使う程度で古典色のかなり強い内容になっています。
それでも的確な技術によって催眠に入った時の感覚が強く味わえました。
一切の隙が無い緻密でハイレベルな催眠という印象を受けています。

「あなたは目を開いても 今の心地いい 不思議な状態のまま ゆらゆら ふらふらした意識のままで 目を開ける事が出来ます」
最も面白いところは音声だけの催眠とは違う技法を中心としていることです。
目を開けている時間が比較的長いからこそ、瞑ったときの感覚の変化がより大きく実感できます。
再度目を開ける時にはきちんとフォローするセリフも入れていますし
集中力の低下など、目を開けることによるハンデを軽減することにも努めています。
イメージを実体化しやすい奇抜なエッチ
エッチシーンはおよそ35分間。
プレイはマニピュレーターによる愛撫、クリ責め、受精管挿入、尿道・アナル責め、出産です。
すべてのプレイでリアルな効果音が鳴ります。

「人間は 受精の前に 性的に興奮する事が必要だって事を だから 今からあなたは 思う存分 興奮し 欲情しなければなりません この 触手のようなマニピュレーターで ほうら!」
催眠によって女の子の過去の記憶を呼び起こすことに成功したカウンセラーは
その時の出来事をより鮮明に思い出してもらうために
エイリアンに成り代わって彼女の体を機械で責めるイメージを再現します。

エッチはエイリアンの宇宙船に拉致された彼女が
生体実験の材料として膣内に彼らの遺伝子を数回注ぎ込まれ
最後にその子供を出産するというかなりぶっ飛んだ内容です。

事前に約10分を使って宇宙船の内部の様子、エイリアンたちの容姿や生態、実験の目的を説明してくれますし
プレイの最中は画像やアニメーションをふんだんに駆使しながら進めてくれますから
少なくとも何をやってるのかさっぱりわからない、ということはまずないです。
また目を瞑っていたほうがプレイを楽しみやすいと感じる人への配慮として
基本的には目の開閉は自由とし、カウンセラーが言ったときだけ目を開けるという措置が取られています。

alien01

エッチが始まると上のような映像が画面に表示されます(画像はDLsiteのサンプルです)。
機械が彼女のどこを何で責めているのか、それによって彼女がどう感じ、どれくらい興奮しているのか
膣やアナルにどんなものが挿入され、どのように動き、何が注ぎ込まれているのかまでが
音声に合わせてリアルタイムに変化する非常に凝った作りをしています。

特に3番のオーガズムゲージと4番の断面図は
ドライのタイミングや体内の責めの様子が視覚的にわかる点で面白いと言えます。
ちなみに出産シーンだけは絵がちょっぴりグロいのでご注意ください。

「体が だんだん火照ってきます 全身の皮膚が むずがゆくなります 頭がぼーっとして 徐々に 徐々に 感情がエッチに変わっていきます」
プレイの様子はというと、上記の映像を流しながら女の子が責められている状況をセリフでも表現し
その合間に感覚操作の暗示を使って得ている快感を聴き手にも伝えていきます。

随分難しいことをやっているように思えるかもしれませんが
「断面図の受精管を見て下さい」とか映像によってイメージを膨らませてくるシーンがそれなりにあるため
一部始終を説明する必要がある従来の催眠音声に比べると結構あっさりしています。
映像と音声がお互いの長所と短所を支え合ってプレイに臨場感を与えているわけです。

中でも最もハードで背徳感溢れるシーンは1回射精した後の2~4回戦。
ここでは尿道やアナルに特殊な液体を注入して女の子に卵子を3つも生み出し
そこへすかさず膣に受精管を挿入し、立て続けに3度中出しする
責めが繰り広げられます。

「射精する そしてあなたも絶頂する さっきイったばかりなのに さっきよりも強く絶頂してしまう そして また1個 卵が受精した エイリアンの遺伝子と融合した」
ランプが点灯した後にエイリアンの精液が吐き出され、卵子と結合する様子が生々しく
Mな人ほど大きな快感がこみ上げてきそうなゾクゾクするものを感じます。
連続絶頂形式ということで脳内物質の分泌や心地よい股間の痙攣が比較的長く味わえました。

「おぞましいエイリアンの胎児が あなたの小さな股間から出てくる 気持ちいい それも気持ちいい 出産は気持ちいい あまりの快感に意識が飛びそうになる」
最後に登場する出産シーンも大きなポイント。
先ほどとは違いわざと絶頂を我慢させて快感を限界まで蓄積し
それから解き放つ別タイプのドライオーガズムが楽しめます。
かなり人を選ぶプレイなのですが、その描写や進め方はしっかりしていてレベルの高さを感じます。

このように、仮想的なプレイを最大限にイメージしやすくしたエッチが繰り広げられています。
新しい切り口の作品
エイリアンによる変態的なプレイ、視覚を最大限に活用した構成など様々な個性を持っている作品です。

カウンセラーは女の子がエイリアンから性的な仕打ちを受けたと実感させるために
的確な技術によって十分な深さにまで誘導してから年齢を逆行させ
そしてプレイの様子を映像を交えながら非常にわかりやすく描きます。
この手のプレイはイメージ力が重要になるため、人によってはなかなかついていけない部分があります。
そのハンデを視覚的な要素で見事に補っています。

催眠についても分割弛緩などの定番な技法を敢えて避け
「見る」ことで意識がぼやけたり催眠が深まっていくよう的確に誘導しています。
聴く前の段階では視覚をどれくらい活用するのか図りかねていたのですが
必要不可欠と言えるほどにまで寄った作りにしていることに正直驚きました。
挑戦的に見えてきちんと理に適った内容になっているバランス感覚も素晴らしいです。

イメージが視覚で明確に表現されているが故に
催眠音声を聴き慣れている人にとってはそれが逆に窮屈に感じるかもしれません。
私はどんなプレイでも割と頭の中で補完できてしまうので
本作品でも目を瞑っていたほうがエッチを楽しみやすく感じました。
そういう聴き手に配慮してエッチでは開眼を必須にしなかったのでしょう。

エッチは陵辱色を前面に押し出したかなり人を選ぶ内容です。
ですがプレイに反してカウンセラーの口調が明るく言葉遣いが繊細ですし
プレイ自体を受け入れられるのならば途中で投げ出すことはまずないです。
むしろこういうプレイだからこそ、言葉のかけ方に慎重さが見られます。
くちゅ音それなり、淫語そこそこ、ちゅぱ音と喘ぎ声はありません。

エイリアンとの交合をリアルに楽しめる異色作です。
ニッチなテーマやプレイによるハンデを簡単に跳ね除ける完成度の高さと価格の安さを考慮し
今回は以下の点数とさせていただきました。
こういうプレイに興味や耐性のある方にのみお薦めします。

CV:紅月ことねさん
総時間 1:26:28


オススメ度
■■■■■■■■■□ 9点


体験版はこちらにあります

ほわいとよーぐる。さんで配布されている無料の催眠音声作品。

今回紹介する作品は、童話「シンデレラ」の主人公シンデレラが王子に愛される様子を
催眠の技術を使って主観的に楽しませてくれます。

テーマとなっているシンデレラの世界観を踏まえた催眠
王子との初々しさを匂わせたラブラブなエッチなど
タイトルにふさわしいメルヘンチックな要素を多分に含んでいるのが特徴です。
シンデレラになりきりながら催眠の世界へ
シンデレラになって王子とエッチするお話。

「遠い昔の物語 ヨーロッパのある王国に 母と三姉妹がおりました」
語り手のお姉さんは明るく透き通った声の女性。
今回の物語に登場する三姉妹の特徴などを説明してから
シンデレラ自身になりきるための催眠を施し始めます。

本作品は元々女性向けとして作られたシナリオを男性向けにアレンジしたもので
シンデレラの物語をそのまま描く形で催眠を深めていき
それからお城で王子とダンスやエッチな事をします。
男性向けの女体化は触手に陵辱される、苗床になるといったハードなものが結構多いのですが
それらに比べてノーマル志向の作りになっている分聴きやすさがあります。

本格的な催眠を始める前に簡単なあらすじも語ってくれますので
シンデレラのことをよく知らない、あるいは覚えていない人でも問題なくついていけます。

催眠はおよそ21分30秒。
最初はシンデレラの日常風景として朝の新鮮な空気を吸い込むイメージをしながら深呼吸をしたり
ベッドに体を預けながら主に両手両足を脱力します。

「力が抜けると 体は次第に重たくなる そして重力を感じるとともに 少しずつ 少しずつ 女性のものへと変化していく あなたの体」
「ますます沈む (女性らしい)細い右腕が沈む 力が抜けて 重たくなる」

やってることは他の催眠音声で見かける内容とそれほど大差ないのですが
彼女はそれらを行いながらしきりに自分の体が女性になったことを意識させます。
この催眠導入と女体化を並行して進めるところが本作品の大きな特徴のひとつです。

お次は本格的な女体化として髪・顔・肩口・胸と全身を上から下になぞりながら
パートごとに変化していく様子やその姿をイメージしていきます。

「髪に光がさします わずかな暖かさを感じます そして髪はみるみるうちに長くなる」
「あそこに 意識を集中 すると 下腹部が温かくなる 温かくなる 温かい 温かさに あなたの下腹部は軽くとろける 体の中に まず 子宮が作られる」

この先のエッチにあまりの関係のない部分は比較的手短にする一方で
胸や性器はできるだけ入念に行っているところが印象的でした。
精神的な女性化は敢えて切り捨てて肉体面の変化を充実させています

女体化作品のほとんどが十分に深化させてから女体化に取り掛かるため
人によっては戸惑うかもしれません。
ですが女体化に関する描写はしっかりしており、ある程度経験を積んでる人ならいけると考えています。
全然聴いたことがない人にはさすがに厳しいかなと。

そして最後は舞踏会の当日、カボチャの馬車に乗ってお城に向かう様子をイメージしながら
催眠状態をさらに深めていきます。

「かたん ことん かたん ことん 座席はぽかぽか ふんわりしたシートの感覚 とても気持ちがいい」
温かく柔らかいシートの感触、馬車がもたらす心地よい揺れ
そういった感覚を「かたん ことん」などの擬声語を交えて上手に伝えてくれます。

実際に聴いてみるとお姉さんのセリフの間やリズムが
丁度落ち着けるあたりに取られているのがわかるでしょう。
イメージ・暗示・声といった諸々の要素をうまく活用しながら
聴き手の意識の力を弱め、彼女の言葉を自然に受け入れられる状態へと導いています。

童話「シンデレラ」の前半部分に催眠の技術を絡めた面白味のある催眠です。
この先のエッチを違和感なく楽しめるようシンデレラ自身になりきらせることを目的に
物語のイメージに古典系の技法を溶け込ませ、シーンごとに最適な暗示を入れています。

女体化の進め方や織り交ぜ方に若干引っかかる部分もあるのですが
女性向けがベースの作品ですから多少齟齬が出るのも無理からぬことです。
元ネタが童話ということでイメージはとてもしやすいです。

そして聴き手に催眠を受け入れやすく感じてもらえるようにと
分割弛緩のシーンでは意識的にトーンを下げて緩やかに
最後の深化ではやや間を開けながら一定のタイミングで語りかける、といった感じで
お姉さんがシーンごとにかなり練られた演技をされています。
シナリオが奇抜なのはもちろんそうなのですが、私個人はこの演技力の高さにより感銘を受けました。

まとめると、シンデレラの世界に入りやすい雰囲気を持っている催眠です。
王子との秘めやかで熱いエッチ
エッチシーンは14分ほど。
プレイはキス、耳舐め、乳首責め、手マン、クンニ、SEX(体位不明)です。

エッチな効果音はありません。
セルフもありません。

王子「君は 何と美しい女性なんだろう 実を言うと私は今 舞踏会からこっそりと抜け出してきたところなのだ」
無事お城へと到着し偶然王子と出会ったシンデレラは
彼に誘われ静かな場所でダンスを踊っている最中、不意にキスをされます。

エッチは王子にリードされながら乳首責めで1回、SEXで1回絶頂します。
プレイの一覧を見ていただければわかるように、作品の世界観を維持したラブラブなプレイが多く
それらによってもたらされる感覚を暗示の形でお姉さんが上手に伝えてくれます。

「唇と唇が触れ合う 軽いキス 瞬時に体が熱く火照ります 心臓はますます高鳴り 思わず続きを求めてしまう」
「深いキスとともに首筋を撫でられればもう 止められない疼きが 下腹部へ集まり始めます」

プレイの序盤はドライに向けての準備動作的な意味合いが強く
キスや愛撫をしながらしきりに体が熱くなったり性感が高まる暗示を入れてくれます。

エッチ全体で言えることなのですが、お姉さんの声が後になるほど熱っぽくなるおかげで
プレイの様子を聴いているとなんとなく心が高ぶるのを感じる人がいるでしょう。
男性向けとしては控えめなプレイを彼女の声や雰囲気が適度に補っています。

「王子に気付かれたらどうしよう その羞恥心は快感を助長し 秘められた場所からはさらに蜜が溢れます」
プレイ以外にシチュによって興奮を促すシーンも登場します。
お城、しかもパーティーの最中に初めて出会った男性とエッチをするわけですから
当然相手に対する遠慮もあるし、見られたらどうしようという不安もあります。
そういった「恥ずかしさ」を聴き手に感じさせ、エッチな熱へと変えています。

「媚薬のように甘美なキスに あなたの体はさらに感度を増します」
「子宮にドクドクと注がれているのは 王子の精液 流れ込む体温が熱くて気持ちよくてたまらない」

1回絶頂しおまんこが十分に解れた後はいよいよ本番のSEXです。
2人が繋がりお互いを求める様子を描きながら、更なる感度上昇の暗示を入れてくれます。
エッチシーン全編で何度も体の熱が高まる暗示を入れてくるだけあって
このあたりまで来ると股間を中心に妙な熱を感じるのではないでしょうか。

ラストも時間を長めに取ってカウントを数える取り組みやすい形式ですし
1回目よりもこちらの方がドライを狙いやすいと思います。

このように男性に優しく、そして熱っぽく責められるエッチが繰り広げられています。
世界観を大事にしている作品
「シンデレラ」という誰にでも親しめるテーマを上手に料理した作品です。

お姉さんは最初にシンデレラの物語を聞かせることで、聴き手にこれからの流れを予めイメージしてもらい
それから世界観をできるだけ崩さないよう気をつけながら催眠やエッチを進めます。
催眠はお城に向かうまでの様子を描いた深化シーンが特に原作に忠実ですし
エッチも比較的ソフトなプレイに留めながら王子の優しさ、想いの強さを感じさせてくれます。
聴き終えた今でも「やっぱりこのお話はシンデレラだったな」と思える内容にきちんと仕上がっています。

そしてこの個性的なシナリオの魅力をお姉さん役のCKさんが十二分に引き出しています。
シーンや催眠の目的に合わせて声のペース・トーン・間を適切に変化させ
言葉だけではどうしても伝えきれない部分を補っています。
初めてお声を聴く方だったので余計に驚いたのもあります。

催眠音声はシナリオがしっかりしているのが第一だと思っているのですが
それでも読み手によって印象が大きく変わってくるのも事実です。
本作品の場合はこの部分が非常に良い方向に影響しています。

エッチは男性がとことんまで優しくしてくれます。
男性向けの女体化作品は逆に手ひどく扱われるケースが多いため
その甘さや温かさに新鮮な気分を抱くのではないでしょうか。
ですが女性向けではこういう相手を常に気遣うプレイがよく見られます。
淫語そこそこ、ちゅぱ音ごく僅か、喘ぎ声はありません。

メルヘンな雰囲気を大事にしながら楽しませてくれる珍しいタイプの作品です。
できれば女体化音声を10本くらい経験してから聴いてみることをお薦めします。

CV:CKさん
総時間 本編…44:47 睡眠移行…2:29

ほわいとよーぐる。
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女性向けはこちら
http://boushiya.net/work_f.html

見習いサンタからのクリスマスプレゼントfor men

サークル「Tuberose kiss」さんの無料の催眠音声作品。

本日紹介するこちらの作品は、現在修行中の見習いサンタのお姉さんが
クリスマスに催眠とエッチなサービスをプレゼントしてくれます。
オーソドックスながらも冬の寒い日にちなんだ温かさを重点的に感じさせる催眠
大人な主人公にぴったりなおもちゃを使ったプレイなど
テーマ色を出しながらしっかり催眠オナニーを楽しませてくれる作りが魅力です。

合計3名の声優さんが思い思いの演技をされているのもポイント。
好みの声優さんを選ぶのもいいですし、全部を聴き比べるのもいいでしょう。
今回は最も時間の長い綾瀬桂吾さんのバージョンを紹介します。



一緒の布団で温まりながら催眠の世界へ
見習いサンタに催眠を扱ったクリスマスプレゼントをもらうお話。

「メリークリスマース! …って あら? 折角プレゼント持ってきたのに まだ寝てないの?」
見習いサンタは明るく可愛い声の女の子。
子供ではなく大人な主人公にプレゼントを渡しにやってきた彼女は
その儀式を正しく行うために彼を催眠を使って眠らせようとします。

「んー… 悪いんだけど ちょっと眠ってくれない? あっ フリだけでいいのよ フリだけで」
今回お相手を務める見習いサンタは結構ハイテンションなノリの軽いキャラ。
初対面の主人公に対してもかなり砕けた口調で親しげに語り掛けます。
何かをする際に「んしょ」とか「よいしょ」と軽い掛け声を出すのも可愛らしいです。

聴き始めた時は「催眠にやや不向きな声かな?」とも思ったのですが
催眠が始まるときちんとリラックスできる落ち着いた声に変化します。

催眠はおよそ24分間。
最初の5分間は彼女の「すってー はいてー」の声に合わせて深呼吸をします。

「体中に新鮮な酸素が行き渡って血行が良くなる 血行が良くなると手足の指先からじんわりとした温かさを感じるようになる」
「温かさが心地よくてぼぉーっとしてくる 体中がぽかぽかして気持ちがいい」

深呼吸の最中に時々彼女が声をかけてくるシーンがあるのですが
上のセリフのように主に体の温かさに意識を向けるアプローチがされています。

寒い季節であることや、直前に彼女がこちらの布団に潜り込み
温かそうに寛ぐシーンがあるのも手伝って
聴き進めていくうちにだんだんと手足の先がじんわりするのを感じるでしょう。
ストレートにクリスマスのイメージを絡めるのではなく
その時期の雰囲気を盛り込んだ催眠を行ってくれます。

「温まった指先の体温が血管を通って じーんわりと手のひら 肘、二の腕を通って肩の方まで広がっていくのを感じる」
お次は体を右腕、左腕、右脚、左脚、胴体の5つのパーツに分けて
それぞれに更なる温かさを感じさせながら脱力を促します。

先ほど生まれた感覚を流用するから温かさが実感しやすいですし
どのパーツも意図的に暗示の言い回しを同じにして
頭を空っぽにしたまま声に集中できるようにしてくれています。
私は言われた部位がリアルタイムではなく1つ遅れたタイミングで
温かさが少しずつ広がり、その後妙に体が重くなるのを感じました。

「ただぼぉーっとしながら沈んでいく 沈めば沈むほど体の力は抜けて 力が抜けるほど意識は深く沈んでいく」
そして最後は「沈む」を意識的に多く織り交ぜたセリフで更に催眠状態を深めます。
深呼吸と脱力におよそ20分もの時間を費やしたこともあって
心も体も十分に暗示を受け入れやすいリラックス状態になっていると思います。

そんな中彼女の声を聴いていると
布団に自分の体が吸い込まれていくような感覚がするかもしれません。
すとーんと落ちるのではなくずぶずぶと沈む形で催眠に入ることになるでしょう。

プレゼントあげるために眠らせることを目的に掲げ
分割弛緩法を中心にしっかり催眠を深めてくれる安定感のある催眠です。
やること自体が至ってシンプル、かつ体を動かすシーンも一切ありませんし
寝たまま声を聴いているだけで勝手に体がぽかぽかしたり意識がぼんやりしてきます。

リラックス重視の内容ですから途中で寝落ちする人もきっといるでしょうね。
それくらいにとても落ち着いた気分で気持ちよく取り組むことができます。

カウントなど明確なトリガーが無いことから「深化がやや弱いかな?」とも思ったのですが
実はエッチの序盤に催眠に入る感覚がガッツリ味わえるシーンが用意されています。
そういった2段構えの体勢にも、より多くの聴き手に催眠を楽しんでほしいという
作者さんのきめ細かな心遣いを感じます。

季節モノとしての面白さもありますし、初心者にも自信をもってお薦めします。



大人のおもちゃで快感の世界へ
エッチシーンは25分ほど。
プレイはローター責め、乳首舐め、オナホコキです。

ローター責めの時に控えめなボリュームの振動音
オナホコキではくちゅ音が鳴ります。(効果音無しも選択可能)
セルフはありません。

「それじゃ 今からいい事して遊ぼっか」
丁寧な催眠によって主人公を深い催眠状態へと導いた見習いサンタは
プレゼントの大人のおもちゃの使い方を教えると称して彼を責め始めます。

エッチは彼女に2種類の器具を使って全身を責められます。
最終的には3個以上のローターとオナホを同時に使う結構ハードなプレイなのですが
彼女の声が相変わらず明るいことや、プレイのレベルを段階的に上げる流れから
ノーマル~ややM向けの雰囲気に留まっています。

一番最初に登場するのはローター責め。
その独特の鈍い音を響かせながら首、鎖骨、乳首、そして股間に
序盤はパジャマやパンツ越しに、しばらくすると直接押し当てます。

ローター音のボリュームが小さいと思う方がいるかもしれませんが
作者さんが催眠状態の維持にやや不適な音と判断し、わざとそうされたのでしょう。
私もこれくらいのボリュームが丁度いいと思います。

「乳首 気持ちいいよね ローターの振動を感じる度に ゾクゾク快感が込み上がってくるの 乳首が気持ちいい 気持ちいい」
そしてバックでローター音を鳴らしながら
見習いサンタは感覚操作の暗示を使って気持ちよさをダイレクトに心に刻み付けます。
乳首は開発度合いで感度に大きな差が出るためその効果は保証できかねますが
妙に熱さが集まってくる、みたいな感覚の変化は比較的掴み取りやすいと思います。

「乳首と会陰に与えられている振動が急激に強くなる 強制的に快感が高められて抑えきれなくなる」
中盤で登場する会陰責めも珍しくて面白いプレイです。
(会陰…おちんちんの付け根と肛門の間あたりのこと)
会陰オナニー経験済みな私は声に合わせて会陰のあたりがきゅんきゅんしました。
男性の場合前立腺に近いのもあって、軽く圧迫するだけでも結構気持ちよくなれます。

「全身へ広がった快感が膨らんで高まって また頭の中は快感でいっぱい 全身が快感で満たされる 気持ちがいい」
一番盛り上がるのはもちろん最後のオナホコキシーン。
中に触手がたっぷり詰まっている特注オナホと刺激を強めたローターの振動
さらにやや語気を強めた見習いサンタの声が一体となって心と体を責め立てます。

彼女が意図的にエッチな声に変えてこないからこそ
暗示だけで感覚を操られる気分がかなり味わいやすくなっています。
射精の直前に来るような、体の中から熱いものがせり上がってくる感覚でした。
じっくり時間をかけて気持ちを高めてくれますし、比較的ドライは狙いやすいと思います。

このように、大人のおもちゃを使った催眠重視のプレイが繰り広げられます。



体の熱さを感じやすい作品
催眠音声ではあまり見かけない季節ネタを絡めたドライ系の良作です。

見習いサンタというクリスマスならではのキャラを使って雰囲気を出しながら
サークルさんらしい古典系のしっかりした催眠をかけてくれます。
こういう系統の作品だと無理矢理クリスマスネタを当てはめる場合もあるのですが
催眠音声にとって大事な「しっかり落とし、気持ちよくする」ことを守りながら
作品を組み立てているところに大きな感銘を受けました。

エッチは子供へのプレゼント=おもちゃを大人に当てはめ
それらを前面に押し出しプレイの様子を描きながらしっかり暗示を入れてくれます。
催眠パートで温かさを重点的に伝えてくれることもあって
それがそのままエッチな熱へと変わっていくのが感じられました。
プレイについてもローター責めや会陰責めで十分な個性を打ち出しています。
くちゅ音そこそこ、淫語とちゅぱ音ごく僅か、喘ぎ声はありません。

作品を聴き終えた直後の最初の感想は「作りがえらく丁寧だなぁ」でした。
記事を書くにあたって付属の台本を読んでみたら
「深呼吸の吸う息の間隔を4秒、吐く息は6秒にする」とまできちんと書かれています。

なんで吐く時の方が長いのかを説明すると脱線するので省略しますが
そういったかなり細かい部分にまで気を配りながら作品が作られています。
そしてそのすべてが理に適っているからこそ催眠に入りやすく感じるのです。

季節ネタだからといって手を抜いている部分は一切ありません。
ガチで催眠に入れるし気持ちよくなれるハイレベルな作品です。
若干過ぎてしまいましたが寒い時期ならいつでも楽しめますので是非一度お試しください。

CV:綾瀬桂吾さん、三森愛乃さん、ふくぱんさん
総時間 綾瀬さんver…1:00:46 三森さんver…50:51 ふくぱんさんver…56:40

あのん・Lyricism・
http://anosis.blog.fc2.com/blog-entry-80.html
女性向けもあります
http://anosis.blog.fc2.com/blog-entry-78.html

うでまくら

サークル「ラブリリィ」さんの催眠音声作品(全年齢向け)。

紗藤ましろさんの個人サークル「ラブリリィ」さん初の催眠音声にあたる本作品は
彼女の声優活動5周年を記念して作成されたもので
穏やかな声のお姉さんが腕枕をしながら優しく安眠へと導いてくれます。

聴き手がリラックスできるようにとできるだけ柔らかい表現を心がけた催眠や
バイノーラルを利用した彼女との距離が段階的に近くなる演出など
催眠・音の両方のレベルが高く、割と早い段階に眠くなる感覚が湧いてきます。

また音声に少女をイメージした高音版と少年をイメージした低音版があり
男性、女性どちらでも音声を楽しむことができます。
今回は高音版を聴いてのレビューになります。



心に棘を感じない柔らかいセリフの数々
お姉さんに腕枕をされながら眠りにつくお話。

「あなたは普段 寝つきが良いかどうかは 私にはわかりません」
お姉さんは甘く穏やかな声の女の子。
事前に軽く注意事項を説明してから、早速主人公を眠りの世界へと導き始めます。

催眠はほぼ全編にあたる28分30秒ほど。
最初はお姉さんの眠りに関するお話に耳を傾けます。

「そして 眠る寸前 あるいは それは既に眠っているのかもしれませんが いつの間にか 軽い夢を見ていることも多いでしょう」
「起きている時から 睡眠に入る瞬間 それって とても気持ちのいいことですよね?」

お姉さんは我々が寝る時に体に起こる状態や感覚を尋ねるように言ってきます。
文面を読めばわかるように、ほぼ普通に会話をするようなセリフなのですが
これらを聴いているだけでほんのり眠くなってくる人もおそらくいるでしょう。
簡単に言えばこれらは本格的な催眠を行う前の準備運動の役割を果たしています。

そして催眠音声ではお馴染みの深呼吸や脱力を行って心身をよりリラックスさせます。
特に脱力は8分近くの長い時間をとって部分ごとに丁寧に行ってくれます。

「両腕の力が抜けたと感じたら その重さにも 気付くことができるかもしれませんね」
ここでもただ単に「体が重くなる」と暗示を入れるのではなく
時折こちらの脱力具合を確認するかのようなセリフを交えながら進めます。
そうすることで聴き手が自発的にその感覚を察知し
自分自身の力で脱力していくような状況を作り上げているのです。

彼女は自然なリラックスができるように極力感覚を押し付けるような表現を使わず
「~かもしれない」「~することもできる」といった許容的な表現を数多く使います。

おかげでセリフが丸みを帯びており、その声を受け入れやすく感じるでしょう。

「こたつの中でうとうとし 睡魔に負けたこともあるかもしれません ストーブに当たってるときに うとうとしてしまったかもしれません」
お次は自分が子供だった頃のことをイメージしながら
その時どんな様子で眠っていたかを思い出します。

子供の時は今に比べると思い悩むことが少なく
おかげで布団に入ったら割とあっさり眠ることができたのではないでしょうか。
そういった感覚を具体的な状況を列挙しながら喚起することで
さらに眠りやすい心理状態へと持っていきます。



お姉さんの温もりを近くに感じながら
心身が十分にほぐれたところで、いよいよお姉さんが腕枕をしてくれます。
ここからは彼女の声が耳元に一気に近づいて囁き声に変化しますから
バイノーラルの効果もあって耳を軽くくすぐられるような感覚が得られたり
声にほんのり熱を感じることになるでしょう。

「温かくて 優しい そう 今いるこの世界のような 幸せな夢を」
ここでの話題は夢について。
柔らかな光、温かな空気、そして優しいお姉さん。
癒しの要素満載なイメージの数々が心を盛り上げたり温めたりしてくれます。
単に眠らせるだけではなく、眠った後のことまで考えてくれているのがいいですね。
セリフの内容に加えて彼女のそういった姿勢にも心満たされるものを感じます。

「どろどろの状態で 何を考えるのも めんどくさい状態 お布団も 温かくなっていることに気づき とても気持ちがいい」
そして最後に長めのカウントをゆっくりと刻んで心地よい眠りへと落ちます。
数が減れば減るほど眠そうなものへと変化するお姉さんの声に
つられてあくびが出る人が続出するはずです。

聴き手を眠らせるためにはまず催眠者自身が眠そうに振る舞うことが大事です。
眠くなる雰囲気づくりをきちんと考えている本作品は
まさしく安眠に打ってつけの作品と言えるでしょう。

このように、常に聴き手の状態を見ながら優しく誘導するきめ細かな催眠が繰り広げられます。



幸せな気分で眠らせてくれる作品
催眠の技術を上手に活用して効果的に癒しを与えてくれる作品です。

現代催眠を7割、古典催眠を3割程度の用量でブレンドしたハイブリッドなタイプの催眠で
いきなり安眠へと誘導するのではなく、まずは聴き手自身が眠りたくなるように誘導し
それから落ち着ける雰囲気づくりを常に心がけながら段階的に眠らせます。

催眠音声では現代催眠型を扱えるサークルさんが非常に少なく、作品もあまりないため
「あれ?なんかちょっと違うな?でもいい感じ」といい意味での違和感があるかもしれません。
しかしこれも立派な催眠で、かつレベルの高い催眠です。
経験によってまちまちでしょうが、かなりの確率で比較的強力な催眠の感覚が味わえます。

ちなみに私は深呼吸をする手前、開始2分の時点で催眠に入っていました。
ここまでサクッと入れたのは本当に久しぶりでかなり驚きました。
この事実だけでもこの作品がいかに優れているかがわかっていただけると思います。

そしてこの作品の何より素晴らしい点は
彼女の意思を押し付けるようなことを極力避けて
無意識に眠っている記憶や感覚を呼び起こす形で働きかけてくることです。


「だってもう 起き上がるの めんどくさいですもんね」
もう少しわかりやすく言うと、暗示をかけて眠らせるのではなく
聴いたら眠くなるようなセリフを彼女は言ってきます。
だから無理矢理眠らされている感じがしなくてすんなりと眠くなるのです。
実際に聴いてみると一般的な催眠音声よりずっと柔らかい印象を受けるでしょう。
どういう環境なら聴き手が眠りやすいかを考えてくれているのがよくわかります。

中の人の記念すべき節目を飾るにふさわしい優れた作品です。
最近新サークルを立ち上げるなど新たな動きも見られますし
声優としても製作者としても今後の活躍が大いに期待されます。

CV:紗藤ましろさん
総時間 高音…28:55 低音…26:13

ラブリリィ
http://masirokediary.blog.fc2.com/blog-entry-19.html

追記
本作品は聴いたまま睡眠することを想定しているため解除音声がありません。
聴き終えた後で外出するなど用事のある方は
無料でいいので必ず別途解除音声を用意して聴いてください。
声優さん繋がりで「新ピンクの部屋」あたりがいいでしょう。

ヒプノガストリップ

サークル「エロトランス」さんの催眠音声作品。

本作品は研究施設での実験台として女研究者に様々なガスを注入されながら
少しずつ心と体を彼女の言いなりになるように作り変えられます。
今回は椅子に拘束されてプレイを行うややハードな内容となっており
人を選ぶ部分もありますが手足の自由や体の感覚を操られる気分は味わいやすいです。

エッチは大人のおもちゃを使って半ば強引に絶頂へと追い込まれます。
襲い掛かってくる彼女の声と器具のモーター音によって
自分の意思とは裏腹に勝手に股間に熱が集まってくるのを感じることでしょう。

作品を聴く前に使い捨てでもいいのでできればマスクを用意してください。
必須ではありませんがあったほうがずっと作品の世界に入りやすくなります。



器具とガスで体を拘束
謎の部屋で気持ちのいい実験を受けるお話。

「こんばんは ようこそ私の部屋へ」
お姉さんは優しく清らかな声の女性。
とある部屋の前にやってきた主人公に対して
ここへ入れるようにするために早速催眠をかけ始めます。

催眠はおよそ37分間。
最初は部屋に入るための準備として深呼吸・脱力・カウントダウンをしながら
聴き手を軽い催眠状態へと導いてくれます。

「ずしーんと思い そう 最初は 腕が重いような そんな気がする というように なんとなくでいいんです」
脱力は全身をいくつかのパーツに分けて、特に手足を入念に行います。
別にこの段階で手足に重さを感じるほどまで脱力する必要はありませんが
彼女の言う通り気持ちだけでも重くなったフリをしてみましょう。
そうすることでこの先の物語により没入しやすい環境ができあがります。

「はじめまして 私はこの地下研究所の 研究長をしている者です」
その後ようやく部屋へと招待されるのですが…
そこはコンクリートの壁に椅子が1つだけ置かれた牢屋のような場所。
ここからは大人っぽい妖艶な声の研究長がメインの語り手に切り替わって
ガスを使った様々な実験をすることになります。

「いつのまにか 肺いっぱいに満たされ 頭が あの気持ちいい催眠状態へ 切り替わっていく」
今回登場するガスは催眠ガス、神経ガス、感度を鋭くするガス、そして興奮ガスと
いずれも被験者の精神や感覚への働きかけを目的としたものばかり。
それらを吹きかけながら同時に暗示を入れることで
聴き手に実際にガスを吸い込んでいるような感覚を引き起こさせる
わけです。
こういう表現方法を思いつくアイデア力が素晴らしいですね。

「ほら 何もかもわからなくなりぼーっとしていく 体の力はぐったりと抜ける」
中でも神経ガスによる体の制御が最も味わいやすい感覚と言えるでしょう。
冒頭のやや入念な脱力に始まり、部屋に入ってからも椅子に拘束されたりと
研究長は言葉だけでなく雰囲気によっても手足が動かせないことをしきりに伝えてきます。
ガスと暗示による効果も加わって「動かせない」「動かしたくない」といった感覚が
他の作品よりかなり実感しやすいのではないでしょうか。

聴き手に実験を被験者になりきって楽しんでもらうために
イメージしやすい描写と内容やタイミングが的確な暗示を使って
少しずつ彼女の言った通りの感覚を心と体に浸透させていく割と手堅い催眠です。

今回は内容が内容なだけあって催眠音声にありがちなお願いするようなスタンスではなく
「拘束」「強制」などの押さえつけるような単語を遠慮なく使って
彼女の声に逆らえない実験の雰囲気を植え付けてきます。
ただ暗示の表現は聴き手の立場に立った柔らかいものばかりですから
聴いていてそこまで嫌な印象は受けないでしょう。

またメインの語り手が途中でお姉さんから研究長に切り替わるのも珍しいです。
交代する際にすんなり移行できるようにきちんと暗示を入れてくれていますし
声優さんが同じ、かつ意識してか声質をそこまで大きく変えてはこないので
不安や戸惑う感覚はそこまで湧いてこないと思います。



意思とは関係なく絶頂させられる感覚
エッチシーンは11分ほど。
プレイは電マ責めとオナホ責めです。

電マとオナホを動かす際にリアルな効果音が流れます。
セルフはありません。

「さーて 今からあなたのおちんちんに 電マを当ててあげる」
4種のガスを代わる代わる吹きかけて主人公を骨抜きにした研究長は
実験の仕上げとして器具を使っておちんちんへの刺激を開始します。

エッチはガスの時と同様研究長に一方的に責められるスタイル。
しかも目的が気持ちよくするためではなくただ射精させることに絞られているだけあって
その責めには一切の容赦がありません。
女性から文字通り精液を搾り取られるような感覚が味わえます。

「息が 自然と荒くなる 気持ちいい 気持ちよすぎて 溶けてしまいそう」
またどちらのプレイにも効果音が用意されているのも大きいです。
イメージ重視の内容ですし雰囲気づくりに気を配ってくれているのはありがたいですね。
最初の電マの「ヴイィィン」と響く音と暗示を同時に聴いていると
おちんちんのあたりにじんじんとした感覚が湧いてくるかもしれません。

「おかしくなる でも おかしくなりたくない でも 気持ちいい でもこれ以上は辛い」
そして最後はおまんこの感覚そのものを味わえる特注オナホで果てます。
最後に僅かに残った理性すらも完全に消し去るために
SEXとは段違いの超高速なピストン音を鳴り響かせる彼女の怒涛の責めに
性的興奮の度合いとは関係なく一気に股間が熱くなる方もいるでしょう。
声による責めも十分なパワーがありますしドライは狙いやすい方だと思います。

このように、愛や優しさが微塵も感じられないとてもハードなエッチが繰り広げられます。



没入感がカギになる作品
若干のドラマ性を含んだ個性的な世界観が耳を惹く作品です。

今回は調教を通り越して拷問に近いような内容で
研究長はこちらの抵抗感や拒絶感を一切無視して強引に実験を進めます。
しかしかける言葉に細心の注意が払われているため
えげつない展開でありながら受けていてなぜかちっとも嫌な気がしません。

最終的に気持ちよくしてくれるからというのもあるのでしょうけど
作品を最後まで聴いてもらうための作り手の心遣いが随所に見られます。

今回はただ催眠をかけるのではなくストーリー性があるのもいいですね。
作品の世界に入っていくのと同時に催眠も深めていく。
面白いゲームをプレイしている時のような「ハマる」感覚もある程度味わえます。
没入感が強くなればなるほど暗示による感覚もより得やすくなるでしょう。

催眠は序盤が恐ろしくシンプルだったので少々不安だったのですが
部屋に入った後は実に個性的かつ効果的で非常に楽しめました。
進め方も丁寧ですし、前に施した暗示が後々活きるように組み立てられていたりと
色々と考えて作られているのがよくわかります。
内容に抵抗さえ無ければ初心者が聴いても大丈夫。

エッチはセリフ以上に効果音がプレイのハードさを物語っています。
されるがままに女性に心と体を蹂躙されることから
ややM以上の属性を持っているのが望ましいでしょう。
私はそこまでM性が強いわけではないので股間が軽く痙攣した程度でしたが
ハマればとてつもない感覚が体に押し寄せるのではないでしょうか。
そんな大きな可能性を聴いていて感じました。
くちゅ音そこそこ、淫語ごく僅か、ちゅぱ音と喘ぎ声はありません。

エロトランスさんらしいチャレンジ精神に溢れた作品です。
作品によっては「?」と感じる場合もあるサークルさんなのですが
今回はテーマと催眠の親和性が高く完成度はかなり高いと言えます。

CV:男性向け…紅月ことねさん 女性向け…あきらさん
総時間 男性向け…55:13 女性向け…43:57


オススメ度
■■■■■■■■■□ 9点


体験版はこちらにあります

2020年3月12日追記
再レビューをアップしました。
http://doonroom.blog.jp/archives/82423981.html

サークル「催眠日記」さんの無料の催眠音声作品。

本作品は男性向け、女性向けの両方が用意されており
男性向けはメイドの催眠、女性向けは執事の催眠とタイトルだけが違います。
軽く聴いた限りではどちらもほぼ同じ流れでしたから
女性の方も参考にしていただければと思います。

内容の方はメイドがご主人様に催眠を使ってリフレッシュさせるというもの。
残念ながら彼女が性的なご奉仕をしてくれる展開にはなりませんが
的確な暗示でゆっくりしっかり導いてくれます。



ストレートなわかりやすい催眠
メイドに催眠で気持ちよくしてもらうお話。

「失礼します ご主人様 何かご不満でもおありでしょうか」
メイドは礼儀正しい整った声の女性。
どうも顔色の優れないご主人様の様子を見た彼女は
リフレッシュしてもらうために催眠をかけることにします。

催眠はおよそ14分間。
まずは深呼吸をしながら彼女の言葉を聞いていきます。

ここではただ合図に合わせて深呼吸をするだけではなく
自分がリラックスしきって脱力する様子を同時にイメージさせることで
うまく脱力分の時間を短縮しています。
暗示も息を吐いた時にのみ入れるなどとても丁寧な作りです。

「だんだん 言葉に従うことが あなたの幸せになっていく」
お次はビルの屋上にいるのをイメージ。
軽く日光の心地よさを意識させることでさらにリラックスさせてから
カウントを刻む形でビルのエレベーターを下りていきます。

カウントは結構長めに取られていますから
下りるのに合わせて少しずつ意識をぼんやりとさせていきましょう。
メイドも適度に暗示を入れながらそれをサポートしてくれます。

短時間なことを考慮して工程を2つまで絞り
それぞれにしっかりと取り組むことで催眠へ落としてくれます。
ある意味テンプレートのような内容ですから熟練者には物足りないかもしれませんが
始めたばかりの方にはかなり効果的だと思います。
被暗示性が高ければ高いほどより深く入れるでしょう。



刻むような暗示で少しずつ導く
エッチシーンは9分ほど。
プレイはオナニーのみです。

エッチな効果音はありません。
セルフはありになります。

「あなたは 私の事が大好きになります 私も あなたのことが大好きです」
ご主人様を暗示に従いやすい状態へと導いたメイドは
更にエッチを楽しんでもらうために
彼に愛の言葉を投げかけながら心を預けたくなる暗示をかけていきます。

シーンの前半は心身の感度強化に時間が割かれており
「前暗示→カウント→後追い暗示」この催眠の基本形を的確に使いながら
メイドへの好意とエッチでの気持ちよさを少しずつ上げていきます。
わかりやすい分非常に強力に感じると思います。

「大好きな人のために 愛する証拠のために オナニーを見せてください」
実際にオナニーをするのはおよそ5分間。
頭が真っ白になるような感覚を味わいながら
彼女の暗示でイケなくなった体を必死に慰めることで
絶頂時の爆発力をどんどん溜めていきましょう。
もちろん最後はしっかりと射精させてくれます。

催眠音声らしいメイドに誘導される形でのエッチです。
特にカウント後の暗示がしっかりしているおかげで
射精を食い止められる暗示あたりは結構感じ取れるのではないかなと。
「なんとなく射精しちゃいけない気がする/したくない気がする」
こんな感じでしょうか。



基本に忠実な作品
催眠、深化、そしてエッチと全編にわたってそつのない手法が使われている作品です。
30分弱と短いですがそれなりの催眠効果を得られるでしょう。

暗示の言い回しや使い方が色々と工夫されているおかげで
特に飽きることなく最後まで楽しんで聴くことができました。
催眠における暗示の大切さを再認識させてくれた作品です。

催眠は他の作品でもそこそこ見られる流れでありながら
事前のやり取りや合間の細かいイメージで個性を打ち出しています。
暗示を入れるタイミングや間がしっかりしていて
有料作品を数多く作られている実力を十分に窺わせます。
初心者が聴いても問題はありません。

エッチは暗示で入念に準備をしてから始めています。
おちんちんや射精といった男性特有の言葉を使っていないのは
執事の催眠とできるだけ内容を一緒にしたかったからでしょう。
元々淫語でイカせるような作品ではありませんし
何を意図しているかがわかれば十分ではないでしょうか。

短時間でスッキリするのに打ってつけの作品と言えます。

CV:椎那天さん
総時間 29:25

音催眠日記
http://432hypno.blog.2nt.com/blog-entry-44.html
執事の催眠(CV夜櫻さん 34:05)
http://432hypno.blog.2nt.com/blog-entry-43.html

ヒプノルーレット

サークル「エロトランス」さんの催眠音声作品。

催眠音声は複数回聴くことが多く、それを想定した作品もあります。
そのような場合に障害となるのが内容を知っていることから来るマンネリ感です。
こればかりは人間である以上仕方がありません。

しかし本作品は「運」を題材にプレイをランダムで選択することによって
この問題を打破しようとしています。
プレイの内容はもちろん、順番もランダムですからまず予想は不可能です。
このシステムは非催眠の方でqpStudioさんが導入されていますが
催眠では他に聞いたことがありません。

何が来るかわからないワクワク感と、運だからこそ起きてしまう想定外のプレイ。
こういった要素をふんだんに駆使した作品と言えます。

今回はサークルさんがプレイのバランスを考えてあらかじめ用意した
「男性向け作者制作」を聴いてのレビューとなります。



導入と覚醒以外は完全ランダム
お姉さんにルーレットを回されながら「シーエ」という女の子に責められるお話。

「あなたは ベッド あるいは 布団の上で寝転がっている」
お姉さんは丁寧で優しい声の女性。
案内役として主人公をルーレット会場へ連れていくために
作品のテーマに沿った内容の催眠をかけてくれます。

本作品最大の特徴はエッチシーンの内容が完全ランダムであることです。

「mp3_mix」と「mp3_mix look ver」という2つのEXEファイルが同梱されており
それを実行すると合計23個のファイルの中からランダムに10~16個のファイルを選んで
結合された一つの音声ファイルを同じフォルダ内に生成します。
最初の導入と最後の覚醒ファイルだけはきちんと順番が固定されていますので
再生したらプレイだけだった、なんてことはありません。

「mp3_mix look ver」は実行後に結合したファイルの中身を見ることができます。
プレイの内容を知りたくない方は「mp3_mix」を実行したほうがいいでしょう。

催眠はおよそ19分間。
お馴染みの深呼吸と脱力を行ってから、作品のテーマであるルーレットをイメージします。

「何もわからない けど 一つ思い出す ルーレットと
あなたの体が 連動しているということに」

カジノによくあるルーレットが回り、それとは反対方向にボールが転がっていく
そんな様子を思い浮かべながら頭を空っぽにしていきます。

その後シーエが登場し、お姉さんがこれから始まるプレイの説明をして終了です。

ランダムに行われるエッチがメインだからか
あまり多くの時間や手間を割かず軽めに行っています。
ただ深呼吸と脱力がしっかりしているおかげで割と頭がぼんやりしてくることでしょう。
催眠の強さは弱と中の中間くらいでしょうか。



順を追わないまったく予想不可能なプレイ
エッチシーンは34分30秒ほど。
プレイは登場順に首筋舐め、胸愛撫、乳首責め、手足舐め、手コキとなっています。

エッチな効果音はありません。
セルフは男性向け作者制作だと無しですが
オナニーをさせるファイルもありますので、組み合わせによっては有りにもなります。

「自分がこれからどうなるか わからないからこそいいの」
プレイはお姉さんがルーレットを回して数字を決め
それに合わせた行為をシーエが行っている様子をお姉さんが実況します。
つまりお姉さんとの絡みは一切ありません。
またシーエが話すこともありません。

ここでの売りはもちろんランダム性を活かしたプレイにあります。

普通は最初にキスをして、愛撫をして、手コキやフェラをしてSEXと
後になるにつれてプレイの内容がハードになっていくわけですが
本作品ではその常識が一切通用しません。
だから最初から手コキをされて、その後で胸を愛撫という流れも普通にあります。
これを面白いととらえるかは人それぞれでしょうが
珍しいことだけは間違いないでしょう。

「ねっとりと絡みつくように前後され あなたはその感覚を噛みしめる」
男性向け作者制作バージョンの場合は無難に落ち着けたかったのか
指や舌を使った比較的ソフトなプレイから始まって
合間に徐々に感度を高めるシーンを挟みながら手コキで〆ています。

お姉さんはあくまで観察者の立場ですから
割と淡々とした声でプレイの様子を客観的に聴き手に伝えてくれます。
だからプレイの雰囲気を感じ取って興奮する流れになるでしょう。

「はい タイムオーバー イケたかな? イケなかったかな?」
絶頂については男性向け作者制作バージョンだとカウントは行われず
そろそろ次のルーレットの時間が近いことを告げる形で
時間内の絶頂を促すように作られています。
でもオナニーをするファイルを聴いてみたらはカウントを行っていましたから
フィニッシュの形式についても割とまちまちです。

最後までスッキリできるのも、不完全燃焼で終わるのもルーレットの運次第。
そんなすべてをランダム性に支配されたプレイを楽しむことができます。



コンセプトは面白いのだが
「次にどんなプレイが来るのだろう?」
そんな期待感を聴き手に持たせたいサークルさんの意図が窺えます。

時間の関係で実際に聴くことはできなかったのですが
何度もファイルを生成していると確かにファイルの構成がバラバラで
色々なプレイを楽しめそうな気はします。
ただ、残念ながら催眠音声としては形になりきっていないと感じました。
エロボイスならこういう作品が実在するし、十分有りだと思うんですけどね…

催眠はエロトランスさんの他作品に比べるとかなり簡略化されています。
お姉さんの声が終始淡々としているおかげで、私は催眠状態を維持できたのですが
経験の浅い方も果たしてそうかと言われると首をひねってしまいます。
エッチに入ると催眠的な要素はそこまでありません。

エッチは全体的にプレイがソフト、かつ客観描写ということで
ある程度聴き手に努力を求められるように感じます。
描写が色々と細かいのでイメージはしやすいと言えます。
淫語そこそこ、喘ぎ声とちゅぱ音は無しです。

運に左右されることを楽しめるかそうでないか
このあたりが本作品の評価を大きく左右することになるでしょう。

CV:紅月ことねさん、あきらさん
総時間
男性向け作者制作…1:00:30 女性向け作者制作…47:06
男性向け総時間…2:04:12 女性向け総時間…1:26:00
(総時間はすべての音声ファイルを合計した時間になります)


オススメ度
■■■■■■□□□□ 6点


体験版はこちらにあります

FANZAの体験版はこちら
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リミットマリオネット

サークル「エロトランス」さんの催眠音声作品。
今から3年半前と比較的初期に作られた作品です。

ドライオーガズムを目指す作品の場合
聴き手を立て続けに絶頂させようとするものがそれなりにあります。
本作品もそのようなタイプなのですが
ぶっ飛んでいると言えるほどに、プレイがとてつもなくハードです。
それこそタイトルの「リミット」を軽く突破してしまうほどに。

しかし、連続絶頂による快感を十分に得るためには
深い催眠状態に入らなければなりません。
その点もしっかりと考慮されており、長めの時間を使って少しずつ沈めてくれます。

今回は女性声(男性用)でのレビューになります。



湧きあがってくる感覚をうまくつかみ取ろう
お姉さんに人形にされて連続絶頂するお話。

「さぁ 今から 私の催眠が始まります」
お姉さんはやや厳かな佇まいを感じさせる、端正な声の女性。
「気持ちよくなりたい」そんな思いを抱く主人公の願いを叶えるために
ゆっくりと時間をかけて彼をお人形に変えていきます。

催眠は2パートに渡っており、合計でおよそ30分。
軽く深呼吸をした後、体の各部分にあるスイッチを切っていくことになります。

スイッチは首、肩、足など部位ごとに細かく設置されており
お姉さんが「切ってみましょう」と言うのに合わせて
力が抜けていくのをイメージしていきます。
基本的によくやる脱力とそれほど違いはありません。

お姉さんの声は穏やかというよりは無機質に近く
その口調は厳しいほどではないものの、何か抗い難いような力を感じます。
この声の性質を今のうちに心と体に叩き込んでおくと
後半の調教時に、体がより彼女の言うことに勝手に従うようになるでしょう。

「心地のいい温度 心地のいい揺れ 心地のいい音が 眠気を誘う」
後半は感覚をイメージすることに重点が置かれています。

自分が電車の席に座って、うとうとしているシーンをイメージするなど
表現が具体的かつ分かりやすくなっていますから
多くの方がやりやすいと感じるはずです。

彼女の言葉によってもたらされるイメージを感じ、うまく心につかみ取る。
それができればできるほど、より深く催眠に入ることができるでしょう。

大まかに言えばリラックスしてイメージする、それだけの催眠なのですが
合間合間に聴き手を納得させるような細かい描写や説明があるおかげで
一般的な作品よりもずっとすんなり頭に入ってきます。
人によっては途中で手足にピリピリするような感覚が走るでしょう。



まだ、イケるよね?
エッチシーンはおよそ22分間。
プレイは全身愛撫、乳首責め、言葉責め、オナニーです。

エッチな効果音はありません。
セルフは有りになります。

「全身をさわさわと 好きなように触ってみて」
全身を不思議な感覚に包まれた主人公は
お姉さんの言われる通りに、敏感になった全身をまさぐり始めます。

冒頭でも触れたとおり、本作品一番の特徴は
このエッチシーンにおける容赦のない連続絶頂です。

物語の途中にキーワードを設定し、それをトリガーとすることで
聴き手に更なる絶頂を促してくるのですが
とにかくいつまで経っても終わる様子がありません。
何度も、何度も、本当に何度も彼女は絶頂を求めてきます。

タイトルの通り、主人公は彼女のお人形にされてしまいます。

「さぁ 私のお人形 イキなさい イキなさい 何度でもイケ!」
お人形だから、人間じゃないから何度でもイケる、だからイカせる。
催眠にうまくかかっていれば、まるで彼女に操られているかのように
自分の意思に関わらず、体が勝手に何らかの反応を示すことになるでしょう。

そしてさらに追い打ちをかけるように
彼女は途中でおちんちんへ刺激を与えるのを絶対に許しません。
「気持ちいいんだけど、なんだかもどかしい」
そんな感覚を味わえる方がきっといるはずです。

私の場合は先の股間がもどかしくなる感覚から始まって
ピリピリするような感覚が股間に集まって熱くなり
その後おしっこを漏らしてしまったかのように
股間から生温かい感覚が全身へ広がっていきました。
いや、本当に漏らしたりとかしてませんからね…

とにかく、そんな複合的な面白い感覚を割と長時間に渡って味わえます。
私は聴いている間に3回絶頂できました。
何回も聴いていけばもっとイケるのではないでしょうか。



ドライオーガズムを嫌と言うほど味わわせてくれる名作
いい意味でとんでもない作品です。
これを聴いた後、10分ほど体を動かすことができませんでした。
股間を中心に色々な感覚が立て続けに走ったおかげで、非常に疲れたからです。
全身がガクガクするような感覚を、本当に体験できた作品です。

たぶんこれを読んでいる方は、表現が大げさだと思うでしょう。
私は普段ここまで大げさなことは書かないし、書きたくない主義なのですが
ちょっとこの作品に関しては書かざるを得ません。
それくらいに素晴らしい作品でした。
これを書いている今でも股間がジンジンしています。

催眠はどちらかというと深化に重点が置かれています。
深化パートでは沈む、ジンジンする、温かくなるなど
聴き手に感覚を誘発させることに力が入れられていますから
その感覚をうまく自分のものにできれば、その後のエッチがやりやすくなるかなと。
作り自体はそれほど難しくありませんから、誰にでも聴ける内容です。

エッチはドライオーガズムに特化しています。
お姉さんに鞭のような声を叩きつけられながら、ドライ特有の感覚に浸ってください。
ドライに慣れていればいるほどに楽しめるでしょう。
未経験者にはちょっとついていけないかもしれません。
もちろんM向けです。

一応最後の最後で射精もさせてはくれますが
個人的には無理に射精させる必要はないような…
時間もかなり短いですし、やっぱりドライがメインです。

価格については時間だけ見ればごくごく標準。
でもこのクオリティなら若干安く感じるくらいです。

「ヒプノドラッグレディ」以来、催眠では実に3か月ぶりの満点となりました。

CV:紗藤ましろさん(女性声)、かずみやさん(男性声)
総時間
女性声(男性用)…1:00:24
男性声(女性用)…48:16
女性声(男女共通)…1:00:19


オススメ度
■■■■■■■■■■ 10点


体験版はこちらにあります

2019年6月1日追記
再レビューをアップしました。
http://doonroom.blog.jp/archives/79922659.html

ヒプノリラクゼーション

サークル「Ak Voice」さんの催眠音声作品。
同サークルさんとしては初の催眠音声になります。

作品名の通り、テーマは「癒し」です。
仕事などで疲れた聴き手の心と体を癒すために
紅月ことねさんが演じるお姉さんが、とっても優しい声で語り掛けてくれます。

そして「満たすだけでは満足できない、開放されたい」そんな方のために
ドライでの連続絶頂も用意されているなど、目の行き届いた作りの作品です。

本作品はエッチシーンだけ、男性用と女性用にファイルが分かれています。
今回は男性用でのレビューとなります。



とてもとても時間をかけての脱力
お姉さんが催眠を使って癒してくれるお話。

「寝る前に 今日の疲れを癒しましょうね」
お姉さんはふんわりとした、温かい声の女性。
聴き手を心地よいトランスの世界へ導くため
挨拶もそこそこに催眠誘導を始めてくれます。

催眠導入はおよそ40分間とやや長め。
2つの音声ファイルに分かれており、最初の32分間は深呼吸と脱力のみを行います。
本当にその2つしか行いません。

「まるで蒸発しているかのように 力がどんどん抜けていく 消えていく」
本作品は脱力に特に力が入れられており、体を13のパーツに分けて
カウントダウンを交えながら、1パーツあたり2分ほどの時間をかけて行います。
26分間を脱力だけに費やす作品はなかなかありません。

「ただ気持ちいいだけ それ以外は何も感じない 何も感じないから気持ちいい」
時間に余裕があるからか、お姉さんは本当にゆったりと間を持って進めてくれます。
そのすべてを包み込んでくれるような、穏やかな声を聴いているだけで
自然にうとうとと眠くなってしまうことでしょう。

「私があなたを もっともっと 幸せな気持ちにしてあげますね」
心と体をからっぽにした後は、自分がとある空間にいることをイメージ。
気持ちいいトランスの世界へと、少しずつ意識を沈めていきます。

かなりオーソドックスな作りで、進め方も丁寧であるため
初心者向けの内容と言えます。

ただ、メインとなる脱力パートにおけるお姉さんの言い回しが
各パーツともほぼ同じであるため
人によっては途中でだれてしまうかもしれません。

せめて腕・足・胴体、この3種類くらいは
別々の表現を使って進めてほしかったなと。



カウントに合わせてドライを目指そう
エッチシーンは23分間。
プレイはお姉さんの声による快楽、とでも言えばいいのでしょうか。
一般的なプレイとして分類できるものとは違います。

エッチな効果音はありません。
セルフでもありません。

「私がトランスに入ったあなたを エッチな快感で染めて 幸せにしてあげます」
全身を脱力して動けなくなった聴き手を、さらに幸せにするために
お姉さんがエッチなエネルギーを注入してくれます。

DLsiteさんの作品説明に書いてあるように
本作品のエッチシーンは「暗示(エロ)」と表現されています。

つまり、お姉さんの声によってもたらされるものをイメージして
それを掴みとり、感じ、そして絶頂する
直接的なエロではなく精神的にイク、つまりドライオーガズムを目指しています。
内容的にエッチは中上級者向けと言えるでしょう。

「白いエネルギーが どんどん ピンクのエネルギーに変わっていく」
カウントダウンを中心としたお姉さんの指示によって
少しずつエッチで気持ちいいエネルギーを増幅させていきます。

表現がやや抽象的に感じる部分もありますが
あまり深く考える必要はありません。
うまく催眠にかかっていれば、体のどこかに何らかの感覚が芽生えてくるでしょう。
私の場合はストレートに股間でしたが、そのへんは人それぞれです。

「私を愛して 私に愛されて 幸せ たまらない」
そして最後は、カウントダウンに合わせての連続絶頂が待っています。
本当に何度も何度もカウントしてくれますから
無理にすべてに合わせようとは考えずに
皆さんのお好きなタイミングで、快感を爆発させてみてください。



コンセプトは初心者向けだが、内容は中級者向けの作品
催眠は初心者向け、エッチは中上級者向け
合わせて見ると中級者向けの作品と判断しました。

癒しを与えることをテーマにしているだけあって
本当に終始ゆったりとした雰囲気が流れ続けます。
安眠目当てに前半だけ聴くのも十分有りでしょう。
属性は万人向けです。

催眠はやることがスマートなおかげで、簡単に頭を空っぽにできます。
お姉さんの声を聴きながら呼吸をして、体をだらーんとする。
それだけで自然と意識がぼんやりしてきます。

ただ前述のように、内容が単調な部分もありますから
声によって生み出される「音」そのものに、できるだけ意識を向けた方がいいでしょう。

エッチはドライの時点で、初心者にはあまりお薦めしません。
イメージはもう少し何かに例えるとか、具体的な表現ならついていけるのですが…
淫語は少々、喘ぎ声はラストに少しだけ流れます。

喘ぎ声はバイノーラルを採用されているようで
声が右へ左へと移動するのが良いですね。
ただ時間は2分弱とかなり短いです。

CV:紅月ことねさん
総時間
48:32(共通パート)
23:56(暗示(エロ)男性用)
23:55(暗示(エロ)女性用)


オススメ度
■■■■■■■□□□ 7点


体験版はこちらにあります

2017年7月2日追記
再レビューを公開しました。
http://doonroom.blog.jp/archives/71467369.html

催眠ゲーム 〜術師の挑戦〜

サークル「エロトランス」さんの催眠音声作品。

催眠においてまず大切なのは「催眠にかかろうとする心」
これは催眠に関する本やサイトでもよく言われていることです。

本作品はその常識に真っ向から対立して
「催眠にかからないように気を付ける」ことを念頭に置いて聴く催眠音声です。
この手の催眠音声は本作品以外に聴いたことがありません。

タイトルの通り、催眠にかからないように勝負をすることになります。
果たしてこの勝負、聴き手側は勝つことができるのでしょうか。

本作品は男性声版と女性声版が同梱されているため
女性でも楽しむことができます。
今回は女性声版でのレビューとなります。



ルールは単純明快
お姉さんと催眠に関する勝負をするお話。

「今回は ちょっと面白い催眠をしてみようと思うの」
お姉さんは気さくで元気そうな声の女の子。
普段通りに催眠にかけるのは面白くない、ということで
一風変わった形式で催眠のゲームをすることになります。

ルールは簡単。
「催眠にかからないように気を付ける」
「お姉さんの言うことに抵抗してみる」

このいずれかを順守するだけです。

本作品最大の特徴は
術者が催眠にかからないようにと何度も警告してくること。
最初のルール説明だけではなく
「あの気持ちのいい催眠状態なんて 思い出したら大変だから 意識をそらさないと」
「今から言う通りイメージしてしまうと 気持ちよくなってしまうので イメージしちゃダメ」

物語の合間合間にもこのように注意されます。
非常に面白い趣向ですね。

他には催眠やエッチのパートに明確な線引きがされていない点です。
一応エッチな要素が出てくるタイミングがあって
私はそこからをエッチシーンと定義付けてはいますが
催眠自体は最初から最後まで続きます。
だから前半は催眠、後半は催眠+エッチと表現するのが正しいかもしれません。

催眠は雑談形式で、呼吸や脱力など
催眠において基本的な部分を、真逆に確認するところから始まります。
つまり、手足やお腹の力を抜かないようにしたり
呼吸は規則正しく深く行わないようにする。
もちろん意識も空っぽにしてはいけません。

実際やってみるとわかりますが、これが結構難しい。
ある事を意識すればするほどに、それ以外の部分が疎かになってしまい
そこをお姉さんに突かれてしまいます。
そして、次第にお姉さんの心理的陥穽に嵌っていくことになります。



疲れて投げ出したくなる感覚
エッチな要素が出てくるのは後半の18分頃から。
プレイはキス?、フェラ?、オナニー
「?」がついているのは、聴き手に対して実際に行っているのか
それとも疑似的に行っているのか、判断がつかなかったからです。

「エッチな事 想像しちゃ ダメ」
勝負の次の段階として
聴き手は自分の感じるところ(乳首、お尻、おちんちん等)を触りながら
エッチな事を想像しないようにすることになります。

ここからお姉さんの口調が一気に艶めかしく変化
キスやフェラを想像してはいけないと言いつつも
実際にそれらを行っているかのようなちゅぱ音を鳴り響かせます。
これらを聴いて意識しないのはまず無理でしょう。

エッチパートでは、聴き手の好みに合ったキーワードを敢えて言うことで
どうしてもそれが頭から離れられないように誘導していきます


例えば巨乳が好きな人に対して
「君は巨乳が好きらしいけど、巨乳の女性の事なんか考えちゃダメ」
と言われると、かえって気になってしまう。
そんな感じです。

直接的なエロの表現は少ないながらも
次第にお姉さんの言葉に引き込まれてしまい
最終的には絶頂を迎えてしまうことになります。



知らず知らずのうちに催眠に入っている作品
正直なところ、言葉で表現するのが難しい作品です。

この作品を聴き終えたとき、最初に頭に浮かんだのは「パンドラの箱」でした。
「決して開けてはいけない」と言われると
どうしても気になり開けてしまうのが人間の心理です。

「意識することから生まれてくる無意識」とでも言えばいいのでしょうか。
この作品でも似たような心理が働くことで
最終的にはお姉さんの術中に嵌ってしまうことになります。
それが例え望まなかったことだとしても
ついつい深い催眠状態に入ってしまっている自分に気が付くはずです。

内容的に普段とはまったく逆の方向で進められることから
初心者には向いていない作品だと思います。
王道と言われる作品を聴いて、ある程度心身を催眠に慣らした上で
このゲームに挑戦してみるのがいいでしょう。

あと、イレギュラーな思考を終始強いられることになりますので
割と精神的に疲れます。
夜寝る前など、直後に精神的に負担がかかる用事の無い時に聴いてみてください。

最後に、この勝負についてですが
聴き手側が勝つのはかなり難しいでしょうね…

CV:女性声…誠樹ふぁんさん 男性声…夜櫻さん
総時間 女性声…34:36 男性声…32:15


オススメ度
■■■■■■■■■□ 9点


体験版はこちらにあります

2015年11月14日追記
再レビューを公開しました。
催眠ゲーム ~術師の挑戦~(再レビュー)

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