サークル「.␣ [Dot-Space]」さんの催眠音声作品(全年齢向け)。
今回紹介する作品は、声も態度も穏やかなお姉さんが
丁寧かつ健全な催眠で心地よさと落ちる感覚を与えます。
催眠をかけた後に何かするのではなく催眠そのものを楽しむのが特徴で
事前に何をするか、どのようにやるか、その際のコツを教えて聴き手の心をほぐし
開始後は深呼吸、キーワード、イメージを組み合わせて少しずつ深いところへ導きます。
意識を内側に向けて心地いい世界に
「ようこそ、いらっしゃいました。今日は催眠の技法を用いて、貴方を不思議なトランスの世界へ、ご招待致します」
お姉さんは素朴でお淑やかな声の女性。
自分に会いに来た主人公に催眠とは何か教えると
深い催眠に入りやすくするためにまずはリラックスさせます。
本作品は催眠に入ったり漂う感覚を漫喫してもらうことを目的に
彼女がおよそ40分に渡ってリラックスや深化の誘導をします。
全年齢向けなのでほぼすべての時間を催眠に費やし
音声を聴けば聴くほど催眠状態が深まるように丁寧に進めます。
「今日は、深いトランス状態となった貴方に、何か暗示を入れる…ということはいたしません」
一般的な催眠音声は誘導した後に感度強化などの暗示を入れますが
本作品は誘導そのものを目標にしてるので最初から最後まで専念します。
体の脱力はあまりやらない代わりに意識のぼやけや落ちる感覚を入念に伝えますから
催眠音声を聴き始めたばかりの人や、被暗示性が低くて上手くかかれない人には特に向いてます。
サークルさんの過去作だと「【催眠音声】ムゲントランス」が最も近いです。
催眠に関する小話やコツも出てきますし、初心者を強く見据えた内容になってます。
3つの要素で落とす催眠
横になって目を瞑り、まずはお姉さんの話に耳を傾けます。
「私の催眠誘導では、貴方の意識を身体の外側から、内側に移動させていく、という方法を用います」
今回の催眠は意識を少しずつ内側へ向けることをテーマにしており
特に前半のシーンはそれを促すアプローチを随所でかけます。
彼女があるキーワードを言い、その直後にリラックスや集中力が高まる暗示を入れます。
また視聴中に体が痒くなったら掻いていいとか
催眠の感覚を実感しやすくする言葉をかけるといった初心者向けのアドバイスも挟みます。
誘導の合間に時々言うのでテンポが悪くなってる印象はありません。
1人でも多くの聴き手に催眠を楽しんでもらえるように優しく優しくリードします。
「息を吐く。ふーーーっ……と、意識と感覚がぼやけながら、沈んでいく。もう一度… ほら、ふーーーっ……ぼやける。混ざる。溶ける。そう、この感覚が、トランスの心地よさにつながるのです」
5分ほど経つと今度は深呼吸の合図を出すようになります。
最初は吐く時だけ、しばらく後になると吸う/吐く両方のタイミングを取り
さらに「溶ける」「ぼやける」といった意識の力を弱める暗示を小まめに入れます。
キーワードも出てきますから後になるほど内容がどんどん濃くなります。
逢坂成美さんの声と演技も穏やかで別の癒しを与えてくれます。
昨年頃から見かけるようになった、アニメ声優の早見沙織さんに近い声質で語り掛けます。
2番目の「03_エンド・トランス」でやるのは主に深化。
先ほどとは別のキーワードを新たに用意し
さらにお菓子のイメージも盛り込んで心をとろとろにします。
「私が「○○」というと、貴方はぼんやりと目を覚ます…けれど、実際には深い催眠状態のまま」
「最高級のベッドに、とぷんと沈み込んでいるよう。安心して、ふうっと息をつく。うすーいピンクの…マシュマロみたいに柔らかい世界へ、ずぶずぶ沈み込んでいく」
ここは軽く目を覚ましてから深化するのを何度も繰り返します。
やればやるほど目を開けるのが辛くなるでしょうね。
イメージもベッドやマシュマロといった柔らかさを感じるものが多くてシチュに合ってます。
「沈む」「落ちる」などの暗示を入念に入れてくるから
疲れてる人が聴いたらそのまま寝落ちするかもしれません。
深化以外のことは特にやらないので頭を空っぽにしたままのんびり聴けます。
このようにキーワード、深呼吸、イメージを組み合わせた親切丁寧な催眠が繰り広げられてます。
シンプルで濃厚な作品
お姉さんは主人公に催眠そのものの感覚を存分に楽しんでもらおうと
何をするか説明してからキーワードに合わせて暗示を入れたり
深呼吸を長めにやってまずは心身をリラックスさせます。
そして2番目のパート以降は深化に専念して少しずつ確実に際限なく落とします。
穏やかなお姉さんがいつまでも落ち続ける感覚を味わわせるシチュ
総時間のほとんどを催眠誘導に割いてリラックスと深化をみっちりやる重厚な作り
3つの要素を上手く組み合わせて聴き手にその感覚を伝えるアプローチ。
単に技術を行使するのではなく、聴き手に寄り添った誘導をすることを心がけてます。
「もしかすると、少しずつ…眠たくなってきたり、するかもしれません。催眠誘導で眠たくなってしまうのは、仕方のないこと」
催眠の質が高いのに加えてさり気ない配慮が随所に散りばめられてるのが印象的でした。
音声は性質上催眠者が一方的に働きかける形になります。
でも彼女は目の前に聴き手がいると想定し、今どんな状態かを確認しながら進めます。
キーワードに合わせてある言葉を言うように指示するのも臨場感を出すための工夫です。
聴き手を完全な受け身にせず、彼女と協力しながらかかるスタイルにしてるのが実に良いです。
総時間が約40分なのも繰り返し聴きやすくしたかったのでしょう。
催眠は全体の流れを割とシンプルにしたうえで
後になるほど新しい要素を追加したり、暗示の表現に幅広さを持たせて単調さを薄めます。
脱力感は軽めにして意識のぼやけや落ちる感覚を入念に伝えます。
私が聴いた時はすごく深いところまで入れてとても満足しました。
以上を踏まえて今回はこちらの点数とさせていただきました。
初心者向けの作品を探してる人には特におすすめします。
CV:逢坂成美さん
総時間 42:13
オススメ度
■■■■■■■■■□ 9点
体験版はこちらにあります
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