同人音声の部屋

同人音声および催眠音声について、平均3000文字程度のオリジナルレビューを掲載しているサイトです

タグ:オカルト

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サークル「ボトムズ」さんの催眠?音声作品。

今回紹介する作品は、名前以外の情報が一切わからない謎の女の子が
音声に興味を持ったマゾに一風変わったオナサポをします。

キーワードや音を絡めて乳首、おちんちん、心を責めるのが特徴で
序盤は乳首オナニーと耳舐め、中盤以降はおちんちんオナニーを加えた3点責めをやりながら
彼女の言いなりになるように洗脳したり言葉責めして気持ちいい負け射精に導きます。
オカルトだけどホラー成分は低めなのでスリルやゾクゾク感が味わえるでしょう。
話術と快感でマゾを支配する女の子
響の指示に従ってオナニーするお話。

「ねぇ、聞いてる? 聞こえてる?」
響は明るくて穏やかな声の女の子。
主人公に挨拶し、これがどんな音声なのか教えると
服の上から乳首をいじる指示を出します。

本作品は肉体を持たず音声の中に存在してる彼女が
それに興味を持った彼におよそ40分間のアブノーマルなオナサポをします。
販売ページのジャンルに「催眠音声」が入ってますけど催眠をかけるシーンは特になく
キーワードを適度に言ったり不思議な音を流して操られてる感覚を与えます。


「【○○】 この言葉は、私の呪い もうこれを聞いたら、言うこと聞くしかない」
催眠の技術がほとんど使われてないところは残念ですが
オカルト系のオナサポ音声として聴くなら割とよくできてます。
彼女が何者か、なぜこういうプレイをするのかが少しずつ明らかになったり
キーワードを言うのに合わせて重低音を鳴らすなど、演出面がしっかりしてるのが大きいです。
やり方が思いっきり洗脳なので私は洗脳音声と呼んでます。

エッチについては総時間が短いことを考慮しやることを絞ってます。
最初は乳首だけをいじりながら同時に片耳舐めもやり
途中からおちんちんオナニーを加えたうえで射精を我慢させます。

乳首オナニーは「かり かり」などの掛け声をよく出す丁寧なリードですが
おちんちんはシコシコボイス、カウント、効果音をほとんど使わず自由にやらせます。
耳舐めや言葉責めも同時にやるから中途半端になるのを防いだのでしょう。
乳首はほぼずっといじるので開発済みな人向けの内容です。
スリルと快感を与えるエッチ
エッチシーンは31分間。
プレイは乳首オナニー、耳舐め、胸の愛撫、オナニーです。
エッチな効果音はありません。

「乳首を……こり、こり 私のリズムに合わせてみてね?」
2分程度の雑談をしてから早速「こり こり」の掛け声を出すと
響は爪で引っかく指示も出したり右耳を舐めて心身をバランスよく盛り上げます。

エッチは終始彼女に言われた通り動きます。
前半の14分間は乳首を重点的にいじるシーン。
中央からコリコリボイスやカリカリボイスを小まめに言いながら
右耳を舐めたりキーワードを言って彼女に操られやすい状況を作ります。

「今度は直接、爪で引っ掻くようにして…… かり、かり、かり、かり」
この時点の彼女は謎の存在ですがSっ気はほとんどなく
何をするかの説明と掛け声を組み合わせてわかりやすくリードします。
服越しにいじってますから薄手のシャツを着てやるといいでしょう。
耳舐めも水分高めのやや下品なちゅぱ音を鳴らしてて割とエロいです。
中央はセリフ&指示、左右はちゅぱ音と役割を明確に分けてました。

またこの段階から「ブブブブブ」という重低音がバックで流れます。
常にではなくしばらく鳴らしてから収まるのを繰り返します。
音量が小さめなので耳や頭に響くほどではないです。

後半の17分間は洗脳を強化しつつ射精も見据えたプレイ。
この音声が何なのか、彼女が何者なのかを話しながら
おちんちんオナニーを加える、先ほどとは別の音を鳴らすと新要素がいくつも出てきます。

「ほら、オナニーもっと激しくしろ! もっともっと、すごい勢いでシゴげ! 射精はダメ」
このへんからややハードな言葉責めを加えるのが良いですね。
彼がすっかり言いなりになったところで本性を現します。
でも乳首、おちんちんいずれも細かな指示は出さずほぼ聴き手任せにしてました。
オナサポ成分を下げる代わりにストーリー性やテーマ性を強化してる感じです。

途中で彼女がある真実を伝えるシーンがありまして
その瞬間に背筋がゾクゾクするのを感じました。
効果音も「ぷぅぅぅぅん」というトーンの高い音を2種類組み合わせておりなかなか凝ってます。
グロさは特に持たせずスリルを与える演出がされてます。

「【○○】私の言うとおりに、射精して? 【○○】私の事、絶対忘れられなくしてあげる」
終盤の射精シーンはカウントを使わずキーワードや彼女の笑い声でタイミングを教えます。
M向けの言葉責めをガンガンやっててキレのある追い込みでした。
ここだけは両耳舐めをするなど、各要素をパワーアップさせて抜きやすくしてます。

このように話術、ストーリー、効果音、指示を組み合わせて負け射精させる独特なエッチが繰り広げられてます。
オカルト系のオナサポ作品
催眠音声としてはイマイチですけど、オカルト要素を盛り込んだオナサポと思えば普通に聴ける作品です。

響は音声に興味を持って購入した主人公に最高のオナニーを提供しようと
自分の素性は一切語らずに乳首オナサポと耳舐めで心と体を温めます。
そして後半からはおちんちんもしごくようになり、今まで伏せてた部分を明らかにして心も揺さぶります。

明るくてSっ気もある女の子がマゾ向けの変わったオナサポをするシチュ
前半は掛け声を多めに出しながら乳首オナニーと耳舐めをやり
後半は指示を減らして言葉責めやストーリーを強化する落差を持たせたエッチ
キーワードや効果音を使って操られてる気分とスリルを与える演出。
一般的なオナサポでは見かけない要素を強化した個性のある作品に仕上げてます。

中でもエッチは乳首をほぼずっといじり続けるので開発済みなら楽しめるし
途中で心の責めに力を入れて別方向からも興奮させます。
おちんちんオナニーの時間は15分程度で乳首や心と組み合わせたバランス型になります。
不明だった部分が徐々に判明する展開も聴き進める楽しさがあって良いです。

射精シーンは1回。
淫語とちゅぱ音そこそこ、喘ぎ声はありません。

以上を踏まえて今回はこちらの点数とさせていただきました。
何度も言いますけど催眠には決して期待しないでください(解除音声すらありません)。

CV:琴音有波さん
総時間 41:59(本編…37:04 フリートーク…4:55)

オススメ度
■■□□□□□□□□ 2点


体験版はこちらにあります

追記
同人音声として見るなら7点です。



サークル「暗中模索」さんの催眠音声作品(男女両用)。

開設初期に紹介した作品を現在の視点から改めてレビューする再レビュー企画。
その第98回目は黒魔術を研究してる怪しいお姉さんが
催眠を交えたエッチな実験で不思議な快感を与えます。

闇や蜜といった作品固有の要素を使って気持ちよくするのが特徴で
催眠は瞼の開閉を起点に闇がどんどん広がるイメージを与えて徐々に落とし
エッチは音と暗示を組み合わせながら耳だけを責めて脳や股間へ快感を溜めていきます。
お姉さんとする気持ちいい契約
お姉さんに催眠をかけられ耳責めされるお話。

「こんばんは 突然ですが 黒魔術って知ってますか?」
お姉さんはややトーンが低く落ち着いた声の女性。
主人公に黒魔術を知ってるか尋ねると
胡散臭いと思ってる彼に昔は自分もそうだったと言います。

本作品は黒魔術を独自に研究してる彼女が
その実験材料になった彼におよそ50分間のエッチな催眠をかけます。
友人や恋人じゃないのでフェラやSEXといった一般的なプレイはやらず
催眠パートはもちろん、エッチも技術を駆使してドライオーガズムに導きます。

かなり催眠重視の構成なのでエロさは低いです。
その代わり催眠音声ならではの快感を味わいやすくなってます。
催眠も入りやすいですし、催眠好きならかなり楽しめる作品と言えます。

「ふかーく きもちよーく 落ちてしまう 暗くて気持ちのいい 闇の世界へ」
もちろんテーマの黒魔術も絡めてきます。
催眠を始める前に簡単な契約をしてから、頭の中が闇に染まるイメージをします。
そしてこれらの中に「深い」「落ちる」といった暗示を小まめに入れて少しずつ確実に落とします。
エッチも特殊な蜜を使って怪しい雰囲気を出してました。

痛みや苦しみを与えることはないので聴いてて嫌になることはありません。
催眠に入る心地よさと性的快感を組み合わせて彼の心をガッチリ掴みます。
お姉さん役のみもりあいのさんも普段とは違う落ち着いた演技をされてました。
ふたつの要素を組み合わせた催眠
催眠はおよそ18分間。
横になって目を開けたままお姉さんの声に耳を傾けます。

「いつの間にか 深く あなたの内側に闇が 深い闇が 広がる感覚に 闇の淵は見えずに 見えぬ闇に気づけずに 自由を奪われた自由は 未開の楽園へといざなわれる」
怪しい雰囲気が出るように中二病っぽいセリフを挟みながら
「深い闇に落ちる」と小まめに言って意識の力を徐々に弱めます。
目を開けたまま聴いてると瞼がどんどん重くなるのを感じるでしょう。
序盤から深化を意識した暗示を入れる独特なアプローチをかけます。

「ゆっくりと開いて おあずけ 頭の中が 闇に飲まれる快感を求めてる 欲してる」
開始から8分くらい経つとようやく目を閉じる指示が出ます。
しかしすぐまた開く指示を出して闇の世界と光の世界を往復させます。
本作品の催眠はまばたきと声をトリガーにして催眠状態が深まるように働きかけてきますから
後になるほど意識のぼやけや体の重さが強くなるのを実感できます。

前半は目を開けたまま、後半は目を開閉させながら誘導する独特な催眠です。
聴き手の頭の中を深い闇で覆い尽くすことを目的に
闇のイメージを絡めた暗示をシーンによって変化させながら入念に入れ続けます。

ほぼすべてで暗示を入れ続けるところは割とシンプルです。
しかしテーマの黒魔術に合ったイメージや言葉選びをしてますし
後半に入ると新しい要素を取り入れて闇の世界へ上手に引き込みます。

セリフの表現が多彩ですから聴いてて飽きることはありません。
深化をものすごく重視してる構成のおかげでかなり深いところまで入れました。
これだけ心地よかったら疲れてる人が聴いたら寝落ちするでしょうね。
耳をとことん責める尖ったエッチ
エッチシーンは21分間。
プレイは蜜を使った耳責め、言葉による絶頂です。

耳責めの際に効果音が鳴ります(鳴らないバージョンは入ってません)。
セルフはありません。

「私の唇から紡ぎ出された音の波が あなたの敏感な耳を撫でまわしていく」
催眠を使って主人公を闇の世界へ招待したお姉さんは
引き続き言葉を駆使して今度は耳の感度を上げます。

エッチは終始彼女が責め続けます。
最初の8分間は絶頂に向けて心と体を敏感にするシーン。
耳の内外が気持ちよくなる暗示を入れたり
「サキュバスの蜜」と呼ばれる液体が入ったビンを開けてその匂いを嗅がせます。

「ほら 声の振動が 穴の内側を撫でまわし 舐めまわし 快感を引き連れて その奥へ 一番奥へ 広がる じーんと響く」
彼女の声と態度は催眠パートとほとんど変わりません。
無防備になった彼を見下したりせず、黒魔術の魅力が伝わるようにゆっくり丁寧に責めます。
このシーンは体への接触を一切しないし淫語も言わないのでエロさは低いです。
エッチに入った後も技術で気持ちよくするところにサークルさんのこだわりを感じます。

続く13分間は多少踏み込んだ責めをします。
左右の耳へ蜜を塗り込む音が鳴り始め、性感が十分に高まったところで絶頂の指示を出します。
そしてその後は少し趣向を変えて2回目、3回目と追い込みます。

「ほら もう限界 腰の奥 ペニスの奥に溜まった快感が 弾けそう あふれ出そう」
1回目の絶頂時は耳や脳に的を絞ってますから脳イキが味わえます。
それに対して2~3回目は脳から溢れた快感が股間へ届きおちんちんでイクと言います。

同じドライでも気持ちよくなる部位が違うから得られる快感も変わります。

耳責めの音は水分控えめのさらさらした音で、声の邪魔にならないよう音量も抑えてました。
雰囲気作りに使うだけで音自体に暗示は入れませんから、音モノとは違うと私は思います。

実際に聴いた感想ですが、まず催眠は時間に対してやることを絞り込んでて結構濃いです。
簡単に説明するなら「暗示を入れ続けて闇の世界へ落とす」ですけど
それに向けたやり方が入念でずるずると引き込まれていく感覚がします。
20分弱でここまで深く入れるならかなり強力と言えます。

エッチは催眠の技術と蜜の音を組み合わせて耳を集中攻撃する尖ったものです。
エロ要素は終盤に淫語が数回出てくる程度ですから
催眠音声特有の快感が味わいやすくなってます。
暗中模索さんはこの後にも「脳イキ妖狐~悦楽至極の脳耳絶頂~」「耳奥触手姦」といった
耳責めをテーマにしてる作品を積極的に制作されてます。

ちなみに2~3回目の絶頂はおちんちんで迎えますけど射精じゃありません。
彼女も「精子は出ない」と言ってますから股間で迎えるドライになります。
私は1回目の脳イキのほうが気持ちよかったです。
催眠重視の独特な作品
怪しい雰囲気を出しながら高品質な催眠とエッチをするノーマル~ややM向けの作品です。

お姉さんは実験に協力する契約を結んだ主人公に黒魔術の素晴らしさを教えようと
まずは総時間の半分近くを使ってテーマ性のある催眠をかけます。
そしてエッチは言葉と蜜で耳を責めながら脳や股間を気持ちよくします。

黒魔術にハマってるミステリアスなお姉さんが催眠を交えたエッチな実験をするシチュ
まばたきと声(=暗示)を組み合わせて頭の中が闇に染まる感覚を味わわせる催眠
純粋なエロさを低く設定し技術、音、イメージで気持ちよくする催眠色の強いエッチ。
催眠の世界にどっぷり浸って絶頂できるように組み立ててます。

中でもエッチは最初から最後まで耳だけを責めるのが個性的ですし
1回目と2~3回目で絶頂する場所と感覚を変えるところも面白いです。
催眠の質がこれだけ高いなら深いところまで入れるでしょうから
その状況を活かして同人音声とはまったく違う不思議なプレイを楽しませてくれます。

絶頂シーンは3回。
くちゅ音それなり、淫語ごく僅か、ちゅぱ音と喘ぎ声はありません。

以上を踏まえて前回のレビューから1点だけプラスしました。

CV:男性向け…みもりあいのさん 女性向け…和水創太さん
総時間 男性向け…45:12 女性向け…47:45

オススメ度
■■■■■■■■■□ 9点


体験版はこちらにあります



サークル「F・A・S」さんの催眠音声作品。

開設初期に紹介した作品を現在の視点から改めてレビューする再レビュー企画。
その第57回目はふたつの数字を信奉してる団体に所属する2人の女性が
興味を持った記者に独特な催眠とエッチをして自分たちの虜にします。

多くのシーンで何らかの音や音楽が流れたり、数字を駆使して深化や絶頂を促すなど
サークルさんと作品の特徴を上手く組み合わせたちょっぴり背徳的なサービスが味わえます。
謎の組織へ潜入取材
案内役と幹部のお姉さんに催眠をかけられ弄ばれるお話。

「それではまず 催眠に入りやすくなる 簡単なリラックス運動をしましょう」
案内役のお姉さんは上品で穏やかな声の女性。
音声を聴く際の注意事項やイヤホンの左右確認をすると
本編へ入る前に立ち上がって10分程度の軽い運動をします。

本作品は神聖惑星団体という教団が載せてた広告に興味を持ったフリーライターが
そこへ秘密の取材を試みたところ、逆に骨抜きにされる様子を彼の視点で楽しみます。
この教団は数字の0と6を崇める不思議なルールを定めており
作中でもそれらを使って気持ちよくする変わったプレイが登場します。

またF・A・Sさんは音楽を流しながらリードする珍しい作風のサークルさんです。
本作品もその例に漏れず4種類くらいの音楽をシーンごとに変化させながら進めます。
基本的には癒し系ですが、終盤は脳を小刻みに揺さぶるような振動音も流れます。
現実世界の雑音が遮断されるおかげで音声に集中しやすくなってます。

催眠は2パート42分間。
最初の「02.事前説明とリラックス運動」は部屋を明るくして立ち上がり
肩幅くらいに脚を開いたまま10分程度腕を自由にぶらぶらさせます。
サークルさんでは毎回やってることなので聴いたことのある人にはお馴染みだと思います。

「これから 頭を落ち着ける音を流していきますので そのまま ぶらーんぶらーんと 前後に手を動かすのを続けてくださいね」
そしてここでは早速癒しの音を流してリラックスを後押しします。
「ぶくぶく」という水の弾ける音が使われており、清涼感のある特徴的な音が耳に心地よいです。
お姉さんは一切しゃべらないので黙々と運動できます。

この後のシーンも含めて本作品はリラックスに力を入れてますから
催眠にかかりにくいと感じてる人も感覚の変化を実感しやすいでしょう。
シチュは特殊ですけど構造は結構初心者向けです。

続く本編(約30分)は物語の背景を主人公の心の声が説明した後
案内役と駅前で合流し、用意した車に乗って教団の本部へ向かいます。

「体が なんだかぽかぽかしてきたような気がするかもしれませんね」
「これから催眠をかけます」みたいなことは言わないのでわかりにくいかもしれませんが
ここでもしっかり催眠の技術が使われてます。
先ほどとは違うゆったりした旋律の音楽がバックで流れ始め
シートに座った後で全身に力を入れる→脱力する動作をカウントに合わせて数回繰り返します。
また催眠っぽさをぼかすためにやや遠回しな言い方をしてました。

リラックス運動をした後にやるので上手く力が入らない人もいるでしょう。
言われた部位を意識するだけの時よりもずっと脱力しやすいです。

この時点からカウントを使うのも本作品らしいですね。
カウントを数えるシーンを多めに用意し、エッチで自然と反応できる準備を整えます。
数字と音楽、本作品の特徴が早速出てきて面白いです。

「右側には オープンカフェで新聞を読みながら うとうとしてる人もいます 日ものぼってきて 暖かいから眠くなるのは仕方ないですよね」
車が動き出した後は彼女が周りの情景を実況します。
ただ言ってるだけのように見えるでしょうけど
ここでも現代催眠の技術を使って聴き手の無意識に働きかけようとする意図が見られます。
体は十分リラックスできたから今度は心を責めるわけです。
たぶんこのシーンから意識のぼやけが強くなるのではないかなと。

幹部「ミクロのものから 限りなく大きなものまで 私たちを構成するものは 六角形の形状で構成されているのです」
案内役「あなたは 6という数字を思い描くたびに 浮遊感も感じることができるようになりました」
そして本部に着いた後は教団の幹部と思しき別の女性が加わり
案内役と協力して自分たちが信奉してる数字のひとつ「6」の素晴らしさを教えます。
多くの具体例を交えて説明しますから強引はそれほどありません。
数字そのものに暗示を込めるなど、彼女たちの思い通りになるよう巧みに誘導します。

ストーリー形式で催眠状態を深めつつエッチの準備を整える高度な催眠です。
教団のシンボルにあたる0と6に反応できる心と体にすることを目的に
リラックス運動から入って古典催眠の漸進的弛緩法、現代催眠の散りばめと思しきアプローチ
カウントを交えた深化、そして6に特別な印象を抱く暗示と
主人公が教団本部へ移動し、案内役と幹部の説明を受ける様子に様々な技術を盛り込んでます。

サークルさんの中では比較的初期の作品なのですが
この時点でもう他のサークルさんにはない強烈な個性を発揮してます。
色んな要素が盛り込まれてるのにそれらが違和感なく共存してるのが素晴らしいです。
実際に聴いてみると物語の情景が頭の中に自然と浮かんでくるでしょう。
数字に感覚を操られる快感
エッチシーンは23分間。
プレイはカウントによる絶頂、オナニーです。

エッチな効果音はありません。
セルフはありです。
途中で服を脱ぐ指示が出ることはありません。

幹部「送り出された快感は 60秒ごとに全身をまわり溶かしていく」
案内役「頭の中にできた快感は ぐるぐると渦を巻き 濃くなってくるでしょう?」
催眠を使って主人公を自分たちと数字の言いなりにした2人は
左右に陣取り大きいカウントを真逆に数えて最初の絶頂へ追い込みます。

エッチはドライ、ウェット両方の絶頂感を与える流れで進めます。
前半の13分間はこれまでを引き継ぎ数字で気持ちよくするプレイ。
100カウントを幹部は数え上げる、案内役は数え下ろしながら暗示を小まめに入れて感度を上げます。

幹部「広がった快感が おちんちんだった場所に収束してくる」
ここまで来ると十分な深さの催眠状態に入ってるでしょうから
カウントや暗示に合わせて何かしらの反応が出る人が結構いるはずです。
股間に快感を集めるアプローチをしてたので、私が聴いた時もそこにエネルギーが集まる感覚がしました。
純粋なエロ要素は「おちんちん」数回言う程度にして技術でイかせることを心がけてます。

またこれが終わった後は0と6を組み合わせて8連続絶頂させる
本作品ならではの変わったプレイが登場します。
さすがに全部は無理でしたけど、それでも数回はドライの感覚が襲ってきて気持ちよかったです。

次の10分間は打って変わってシチュ重視のプレイ。
彼女たちの目の前でオナニーを始め、射精と同時にあるものを失います。

案内役「いいですよ もうなーんにも我慢しなくて どんどん手が速くなる 我慢できない 気持ちいい」
オナニーの指示自体は大まかにする程度に留め
おちんちんを握る、しごく、スピードを上げるタイミングを教えて徐々に追い込みます。
運動支配と感覚支配の暗示を適度に入れて制御するのも催眠音声らしいです。
悪いお姉さんたちに痴態を見られ、絶頂する背徳的な快感が味わえます。

またこのシーンではうねりのある音が流れ続けるので
脳を小刻みに揺さぶられてるような心地よさも得られます。
2人が連携してリードする双子形式を採用するなど
催眠パートと同じく様々な要素を絡み合わせてサービスを作り上げてます。

このように、現実世界だとまず味わえない奇抜なエッチが繰り広げられてます。
巧みに弄んでくれる作品
発売から5年近く経った今でも普通に聴けるし楽しめる良作です。

案内役と幹部は神聖惑星団体に興味を持った主人公を仲間に引き込もうと
まずは本部へ移動する時間を利用して催眠をかけます。
そして到着後は0と6を駆使したプレイや見られる快感をくすぐるプレイでとろとろにします。

声は上品だけど性格は結構悪いお姉さんたちが男性を骨抜きにするややM向けのシチュ
駅から教団本部へ移動する様子に様々な技術を盛り込んだ流れのある催眠
最初は数字を使ってストレートに、次は公開オナニーでスリリングな絶頂を味わわせるエッチ。
作品が持つ様々な特徴を上手に使って没入感と性的快感を与えます。

中でも催眠はほぼ全編で何らかの音や音楽を流す作りや
体を十分にリラックスさせた後に古典、現代の技術を組み合わせて落とす展開など
現在の作品にも使われてる要素が既に取り入れられてます。

これだけ色々盛り込んだら普通はバランスが崩れるものなのですが
それをきちんとクリアしてるところにサークルさんの実力が表れてます。
こういうシチュの作品自体がそもそも少ないですし
悪いお姉さんに優しく弄ばれるのが好きな人ほど楽しめるでしょう。

絶頂シーンはドライ9回、ウェット1回。
淫語そこそこ、ちゅぱ音と喘ぎ声はありません。

以上を踏まえて前回と同じ点数にさせていただきました。

CV:沢野ぽぷらさん
総時間 1:14:24

オススメ度
■■■■■■■■■□ 9点


体験版はこちらにあります

追記
2020年5月18日まで50%OFFの550円で販売されてます。
その場合の点数は10点です。

催眠音声ー淫らな性傀儡の黒魔術

サークル「暗中模索」さんの催眠音声作品(男女両用)。

今回紹介する作品は、黒魔術を研究してる妖しい雰囲気の女性が
自分とほぼ同じ容姿の傀儡人形と一緒にエッチな儀式をします。

2人が左右に寄り添い協力して進める双子形式が魅力で
催眠パートは特殊な楽器を流しながら短い間隔で声を左右に振り分け
エッチは相手する役とそれをサポートする役に分かれて何度も何度も絶頂させます。
人形を動かす源は…
黒魔女子(くろまじょこ)と性傀儡のレムに快楽責めされるお話。

「こんばんは お気づきになられましたね」
レムは淡々と話すややトーンの低い声の女の子。
「レム ありがと それじゃ 魔法陣の続き 代わってもらえるかしら?」
黒魔女子はレムよりも上品で穏やかな声の女性。
目覚めた主人公にレムのことを紹介すると
自分が扱ってる黒魔術の世界に興味があるか尋ねます。

本作品は「淫らな蜜の黒魔術」「淫らな従属の黒魔術」に続くシリーズ第3弾。
黒魔術を研究してる中二病っぽい性格の彼女が
レムの性エネルギーを補充するために70分程度のエッチな催眠をかけます。

魔法陣を組んだり、ちょっとした呪文を唱えるシーンがあるなど
黒魔術っぽさが出るようにちょっぴり怪しい雰囲気を出しながらお話を進めます。
世界観が一緒なだけでストーリーの繋がりはありませんから今作からでも大丈夫です。

頭が少しずつ重く 重たくなる 意識が鈍く 働かなくなる
そして彼女たちは音声の序盤から連携を取って様々なアプローチをかけます。
黒魔女子が左、レムは右に陣取り上のセリフのように文節単位で左右へ小まめに揺さぶったり
1人の時だとまず不可能な息もつかせぬ追い込み暗示を入れてスムーズに落します。

このシリーズで双子を扱うのは今作が初ですが
暗中模索さんは過去に「催眠音声魔界ステージ」という作品で同様のことをやられてまして
品質がかなり高かったのをよく覚えてます。

こちらもそれと同じ、あるいは超えるレベルに仕上がってますから
双子催眠をよく聴いてる人でも満足できると思います。
みもりあいのさんも他のサークルさんで双子を何度も演じられてて安定感があります。

主にエッチシーンで独自のアレンジを加えてるのもポイント。
パートごとに担当を変えながら片方は主人公を直接責め
もう片方はその様子を実況したり気持ちよくなる暗示を入れてサポートします。

通常の双子催眠は催眠パートに引き続き暗示責めすることが多いのですが
本作品ではわざと1人を催眠からやや離しエロさを出す役割を持たせます。

ちゅぱ音や効果音といったエロ要素を結構盛り込んであるおかげで
催眠音声の中では純粋に興奮しやすくなってます。
絶頂形式はドライですけど射精シーンがありますから、人によってはオナニーするのも有りだと思います。
不思議な音に意識を揺さぶられて
催眠は2パート13分間。
楽な姿勢で目を瞑り、まずは2人が言う真っ暗な世界をイメージします。
ここからは読みやすさを優先して交互に話す場合もすべて青字で表記します。

「意識がぐらりと揺らぐ 重さが強くのしかかる あなたの心が闇に落ちることを受け入れたことに気がつきましたか?」
そして彼女たちは早速黒魔術っぽさを出しながらテンポよく暗示を入れます。
「理性が闇に飲まれる」「心が闇に落ちる」など怪しさを感じる言い回しを多めに用意し
双子らしく声を小まめに振り分けて主に頭へ重さを伝えます。

それでいてあまり恐怖を感じないのは同時に心地よさも与えるからでしょう。
「逃げるなら今のうちですよ」と警告するなど、聴き手の抵抗を削ぐ配慮もきちんとされてます。
ネガティブな感情を抱かせたら催眠に入りにくくなりますし
そうならない範囲で黒魔術の要素を盛り込んでます。

催眠で面白いのが2番目の「誘導_闇の侵食」。
シンギングボールと呼ばれる変わった楽器の音をバックで流し
今度は「重い」「沈む」といった深化を促す暗示を厚めに入れて闇の世界へ引きずり込みます。

「あなたの意識の中に闇を流し込む音 意識の中を闇で埋め尽くす音 どんどん重くなる 重く鈍くなる」
シンギングボールは「フォンフォン」といううねりのある神秘的な音で、このパート中ほぼずっと流れます。
質感は振動があまりない音叉とでも言えばいいのでしょうか(体験版で視聴できます)。
初めて聴きましたが脳を軽く揺さぶられる感覚がして気持ちよかったです。
彼女たちも暗示に音を絡めて催眠に入りやすくしてます。

作品固有の要素を違和感なく組み合わせた質の高い催眠です。
レムに性エネルギーを搾取されやすい状態にすることを目的に
闇のイメージを絡めた重感操作→シンギングボールを鳴らしながらの深化と
黒魔術らしさを大事にしながらほぼ一直線に進みます。

13分の催眠誘導は1人の場合ですと結構厳しい部類にあたります。
しかし2人いれば時間内にできることがほぼ2倍になるので慌ただしさは特にありません。
イメージや音と暗示の組み合わせ方も上手であっさり入ることができました。
中でもシンギングボールは言葉とは別方向の心地よさを与えてくれます。

本作品はエッチの序盤も深化の役割を果たしてるので
この時点で多少かかりが悪かったとしても普通に楽しめると思います。
ちゃんと保険をかけてるところも古参サークルさんらしいなと。
初心者向けとは言いませんが大衆性の高い催眠だと私は見ています。
幅広さが光るエッチ
エッチシーンは3パート37分30秒間。
プレイはキス、SEX(騎乗位)、手マン、耳舐めです。

服を脱ぐ、手マン、SEXの際に効果音が鳴ります(鳴らないバージョンは入ってません)。
セルフはありませんが射精表現はあります。

レム「さぁ 今度は私と 共鳴しましょうね」
催眠を使って主人公を骨抜きにした黒魔女子とレムは
性エネルギーをいただく第一歩として濃厚なキスをします。

エッチはパートによって相手を変えながら女性側がリードします。
最初の2パート19分30秒間はレムが相手。
「口吸い」はキス、「膣吸い」は騎乗位SEXで合計3回絶頂させます。

黒魔女子「頭の奥が ぐらりと揺れる ゾクゾクとした快感が頭の奥に広がる」
そしてここからは2人がまったく異なる役割を持って動きます。
レムはエッチのパートナーなので主に中央からねっとりしたちゅぱ音を鳴らし
黒魔女子はその様子を眺めながら聴き手視点で快感を徐々に高めます。

「口吸い」は並行して脳がとろける感覚も与えてくれますから
催眠に深く入った時のドロドロした心地よさを感じる人がそれなりにいると思います。
頭に快感を集めてイかせるため脳イキに近い快感が味わえるでしょう。

「キスで頭の中を溶かされたように おまんこの中で おちんちん溶かされちゃうんですよ」
それに対して「膣吸い」はおまんこの温かさ、柔らかさ、気持ちよさなど
主におちんちんに襲ってくる快感を重点的に伝えます。
同じドライでもパートによって気持ちよくする部位が大きく違うのが
本作品のエッチにおける特徴のひとつです。

私が実際に聴いた時もそれを実感できました。
キスの時は勃起してましたけど脳内のほうがずっと気持ちよかったし
絶頂時も脳に電流が走ったような痺れがありました。
そしてSEXでは股間を中心に生暖かい快感が少しずつ湧いてきました。

ひとつの作品でイかせ方を変えてくるものはあまりないので
催眠に入れるけどドライは未経験な人が練習するのにいいかもしれません。
前々項の最後でも書いたようにエロ要素が充実していて興奮しやすいのも大きいです。

最後の「主従逆転セックス」はややS向けを意識したプレイ(約18分)。
エネルギーを無事補給し終えたレムが黒魔女子の服を脱がせ
自分と同じく騎乗位SEXで主人公のおちんちんを味わわせます。

黒魔女子「あ、当たってる 熱い…」
レム「ぬるぬる擦れて ひと突きするたびに強い快感が腰の奥に突き抜ける」
これまで主に暗示を担当してた黒魔女子のセリフと反応が一気に同人音声寄りになり
レムは催眠者に戻って彼女のおまんこの感覚を言葉で上手に伝えます。
レムが人形だからでしょうけど、「膣吸い」では喘ぎ声は特に漏らしませんでした。
しかしこちらでは熱っぽい吐息や囁きに近い声量控えめな喘ぎ声が頻繁に流れます。

時間が最も長いですし、個人的にはここが一番イキやすいんじゃないかと思います。
パート終盤の絶頂シーンが2分ほどあってタイミングを合わせやすいのもあります。
その中で1回絶頂してもいいし、慣れてる人なら連続絶頂もできる緩いスタイルです。

このように、パートごとに内容を変化させる充実したエッチが繰り広げられてます。
エロさ高めの双子作品
個性が強く品質も高い優れた作品です。

黒魔女子はレムのエネルギー源を主人公からいただこうと
2人で協力してまずは深い催眠状態に導きます。
そしてエッチはレムとのキス&SEX、黒魔女子とのSEXと個別に相手しドライに持っていきます。

怪しい雰囲気の女性とその性傀儡が男性を弄ぶややM向けのシチュ
双子形式と変わった音を組み合わせたコンパクトな催眠
パートナーと催眠者を役割分担し脳とおちんちんを気持ちよくするエッチ。
テーマの黒魔術を活かした独特なサービスが楽しめます。

中でもエッチはキスを起点にした脳イキ、SEXによるおちんちん絶頂と
通常のドライ系作品よりも幅広さを持たせ、かつどれも上手にこなしてて素晴らしいです。
双子形式のおかげで催眠に入る、漂う感覚も味わいやすいですし
作品を通じて催眠に関する色んな感覚を体験できるように作られてます。

前作「淫らな従属の黒魔術」はSMメインのマニアック路線に進んでたので
今作はどうかなぁと思ってたのですが予想以上に聴きやすくて安心しました。
やり方は特殊ですけどプレイは人間の男女がする一般的なもので揃えてます。

催眠は双子の扱い方が柔軟です。
基本形にあたる左右交互に語りかけるアプローチは主に催眠パートで使用し
エッチはそれを崩してエロくする独自の方針を取ってます。
催眠者が2人いれば片方がエッチに専念しても催眠を放棄せずに済むわけで
そういう利点を理解し効果的に使用するところに実力の高さを感じました。

絶頂シーンは4回。
くちゅ音それなり、淫語・ちゅぱ音・吐息・喘ぎ声そこそこです。

シリーズの特徴を維持したままさらに進化させてる作品です。

CV:男性向け…みもりあいのさん 女性向け…和水創太さん
総時間 男性向け…1:09:55 女性向け…1:08:14

オススメ度
■■■■■■■■■□ 9点


体験版はこちらにあります

追記
2019年8月26日まで20%OFFの864円で販売されてます。

催眠音声「真っ白なナニモナイ場所で」

サークル「RubCraft」さんの催眠音声作品。

今回紹介する作品は、黒い髪と黒い服の穏やかなお姉さんが
夢の中にある真っ白な場所へと案内し普段と違う快感を味わわせます。

催眠音声で時々使われる「真っ白になる感覚」を追求したアプローチが魅力で
催眠パートは夢の世界に行くイメージに暗示を絡めて頭の中や体を真っ白に染め上げ
エッチも真っ白な海に潜り全身が溶けていく心地よさと幸福感で絶頂に導きます。
すべてが真っ白な世界へ
お姉さんに催眠をかけられすべてを真っ白にされるお話。

「それでは 催眠に入りやすくなる 簡単なリラックス運動をしましょう」
お姉さんは甘く穏やかな声の女性。
音声を聴く際の注意事項を簡単に説明すると、立ち上がり腕をぶらぶらさせる運動を指示します。

本作品は催眠特有の心地よさや幸福感を深く味わいながら絶頂させることを目的に
彼女が90分近くの時間をかけて催眠を施したりイメージで気持ちよくします。
サークルさんが「真っ白になる感覚」をテーマに制作したとおっしゃられてるだけあって
分量、内容いずれもエッチより催眠を重視してお話を進めます。

それ以外の特徴は大きくふたつ。
ひとつはほぼ全編で何らかの音楽が流れ続けること、もうひとつはお姉さんが二人に別れて語りかけてくることです。

前者はRubCraftさんや姉妹サークルのF・A・Sさんの作品を聴いたことがある人にとってはお馴染みの要素でしょう。
本編に入る前のリラックス運動では癒しを感じる音楽
本編ではやや退廃的な音楽と方向性を変えてシーンごとに異なるものを流します。
シナリオは終盤でやや人を選ぶ表現がある以外は基本あまあまなので心が重くなるほどではありません。
属性の異なる要素を敢えて組み合わせることで非現実感を演出されてるのだと思います。

(右)声が聞こえるほうに意識を向けていると (左)さらに深い場所まで下りていくことができるよ
後者は催眠音声でひとつのジャンルとして確立されてる双子を強く意識したものです。
声質の違いはないものの左右交互に語りかける、重要な暗示を揃えて入れる、畳み掛けるように話すなど
催眠者が一人の場合だと絶対にできないテクニックを数多く駆使して効果的にリードします。
真っ白になる感覚を味わうにはまず催眠に入らないと始まりませんから、保険の意味も込めてこうされたのでしょう。

特定の感覚をひたすら追求した作り、リラックスと没入感を与える音楽、重厚かつリズミカルな双子。
サークルさんがこれまで培ってきたものとテーマをかけ合わせた独特な世界観の作品です。
色とイメージでじっくり落とす催眠
催眠は2パート51分間。
最初のリラックス運動(約11分)は催眠に入りやすくなるための準備として
肩幅くらいに足を開き自分の好きなように腕をぶらぶらさせます。

「そこにあるものすべてが 白に統一された 何もかもが真っ白な世界」
運動の開始と同時に音楽が流れ始め、彼女も癒し系の暗示を入れながら
これから行く場所がどんなところかをゆったりした口調で話します。
サークルさんの他作品でやり慣れてる人も最初の1回だけは聴いておくのがいいでしょう。

二三三二一(にっさん さにー)さんは同人におそらく初めて出演される声優さんだと思うのですが
声がはっきりしていて聴きやすく、催眠に適した変化に富んだ演技をされてます。
アダルトゲームで活躍されてる声優さんの別名義ではないかなと。

続く本編はいよいよ真っ白な世界に少しずつ移動します。
深呼吸をしてから全身に力を入れる→脱力を数回繰り返してさらにリラックスした後
声が左右に分裂し、まずは暗い夜道にあるトンネルを先へ先へと進みます。

「筋肉が弛緩するとともに 心もなんだかリラックスしてくる すーっと力が抜けて とても安らかな気持ち」
深呼吸と脱力はリラックス運動に引き続き準備に近い位置づけですが
体に力を入れようとする時にうまく入らない感じがするかもしれません。
力を入れる時と抜く時で声や口調が大きく変わるのも相まって、自分が催眠に入りつつあるのを実感できます。

どこまで続いているかわからない 真っ暗で先の見えないトンネル でもその先からは 微かな光が見えている
トンネルを通るシーンは聴き手を真っ白な世界へ行く気にさせる工夫がされてます。
具体的には今いる場所に不安を覚えさせ、行く手に見える光が近づくほど安心感を与えます。
バックで流れる音楽もトンネルの薄暗い雰囲気を別方向から伝えてくれます。

トンネルを抜けた先は真っ白な世界。
空、地面、差し込む光までも真っ白な空間を白い猫に連れられてさらに奥へと進みます。

真っ白な雲の塊に誘われるように 真っ白な猫に呼ばれるように 深く 深く
そしてここからは彼女たちが「真っ白」を言う回数が飛躍的に増え
階段を下りながら「深い」と暗示を入れるなど、催眠状態をさらに強化するアプローチをしてくれます。
事前のリラックスがしっかりしてますし、白い世界のイメージもそれほど難しいものではないので
意識がぼーっとするとか体が妙に心地いいといった感覚が強めに味わえると思います。

飲み込んだ白い水が 体全体へ行きわたって行く ふっと意識が消える感覚 どこまでも深く沈んでいくような感覚
個人的に印象的だったのが終着点の白い海でその水を飲むシーン。
水が体内に入る様子を通じて頭以外の部分にも真っ白になる感覚を広げようとします。
深化にとても力を入れてる催眠ですから軽く意識が飛ぶ人もおそらくいるでしょう。
そして体のほうは溶けて感覚がなくなったような心地よさがあります。
単に「真っ白」と言うのではなく、何らかのイメージと組み合わせて伝えようとするところが実に良いです。

白い世界に赴き探索する様子に技術を絡めたテーマ性の強い催眠です。
聴き手を白い世界に招待し頭と体を真っ白にすることを目的に
リラックス運動から始まって深呼吸、漸進的弛緩法、イメージを使った深化と
後になるほど心身の緊張がほぐれ催眠の感覚が強くなるよう誘導します。

ある程度ストーリーを持たせた催眠なので白い世界にいる気分に浸りやすく
それに感化されて心身が徐々に白へ染まっていきます。
意識のぼやけやうとうとしてる時の意識がふっと消える感覚を強く味わえました。
双子による暗示の多さや厚さもこれらに大きく貢献しています。
イメージに苦手意識を持ってない人なら催眠音声初心者でも似たような感覚を体験できると思います。
世界に溶けて混ざり合う快感
エッチシーンは23分間。
プレイはハグ、白い海に沈む、言葉による絶頂です。

エッチな効果音はありません。
セルフもありません。

さぁ 一緒に気持ちよくなろう? 私のことを抱きしめて?
催眠を使って主人公を真っ白な世界の奥深くへ案内したお姉さんは
そのまま軽く抱き合ってお互いの心と体をさらに近づけます。

エッチは一般的なプレイをほとんどやらずにイメージで気持ちよくします。
前半の11分間は絶頂に向けて感度を上げるシーン。
抱き合ったまま軽く愛撫してから目の前に広がる海へと潜り
真っ白な水に全身を包まれて性的快感と幸福感の両方を高めます。

好きだよ 大好き あなたのことが好き
一体化するのは とても気持ちがいいよね 自分がまるで 今ここにいるのか いないのか わからないような不思議な感覚
エッチに入っても彼女は引き続きあまあま。
白い世界とは違う黒い髪と服装で彼に密着し愛の言葉を投げかけます。
そして海に潜った際は自分が白い世界と融合したような感覚を味わわせます。
ここで海に入る理由は彼女の正体が大きく関係しています。

プレイ中にも「沈む」「真っ白」といった深化させる暗示を適度に入れてきますから
催眠パート以上に頭の中がどろどろになるかもしれませんね。
私の場合はそれに加えておちんちんだけが妙にムズムズしました。
エッチな要素がほとんどないのにそうなるのも催眠音声の醍醐味と言えます。

そんな癒し一色の雰囲気が後半に入ると大きく変わります。
彼女の声や口調が今までよりも嗜虐的になり、「マゾ」「変態」と言いながら連続絶頂へと追い込みます。

体がどろどろに溶けていく 粘っこい泡のように溶けて 全身が舌でかき混ぜられるような感覚
体の内外すべてを白く塗りつぶされる快感、女性に詰られ見下される快感、そして何度もイかされる快感。
ややM~Mな人が喜びそうな要素をいくつもぶつけて一気に絶頂感を高めてくれます。
彼女がこういう態度を取る理由もきちんと語られてますから違和感を覚えることはないでしょう。
1回目は連続寸止めスタイル、2回目は溜めを長く取るスタイルと同じドライでもやり方を大きく変えて進めます。

前半の時点で股間にエネルギーが集まってたのでそのままイクのだろうと思ってたのですが
絶頂に向けてのカウントが始まったところから今度は頭のほうにも快感が溜まっていくのを感じました。
割とまったりした責めなのに絶頂シーンの気持ちよさはかなり強烈で驚きました。
意識がとろける感覚を最後まで維持しやすいのが大きく影響してるのではないかなと。

このように、色やイメージを使って感覚をコントロールする変わったエッチが繰り広げられてます。
白く染め上げられる作品
催眠にどっぷり浸かりながらイけるしっかりした作品です。

何もかもが白い不思議な世界を舞台に、謎のお姉さんがそれにまつわる催眠とエッチで心身をリフレッシュさせます。
頭だけでなく体も真っ白に染め上げて気持ちよくするテーマを活かした作り
別の世界にいる気分に浸りやすくする音楽の数々、そして双子ならではのリズミカルで重厚な催眠。
催眠に入る、漂う感覚をどっぷり味わわせながら少しずつ絶頂へと追い込みます。

目の前も真っ白 頭の中も真っ白 とても気持ちいい
頭の中が真っ白になる感覚は催眠音声を数多く聴いたことのある人にはわかるでしょうけど
そうでない人にはいまいちピンとこないと思います。
だから本作品はまずそれがどんなものかを知ってもらうところから始めます。

催眠パートのほうがエッチよりもずっと長いのはそういった事情によるものだと私は見ています。
そしてエッチに入ってもその感覚を増幅させるアプローチを適度にしてきます。
RubCraftさんやF・A・Sさんは割とシチュ重視のサークルさんなのですが
本作品に限って言えば技術や誘導のやり方が最大の魅力です。

催眠の感覚だけでも相当に気持ちいいです。
脳がとろける感覚や頭の中をぐるぐるかき混ぜられる感覚を多くの人が味わうでしょう。
体のほうも適度なだるさや浮遊感がそれなりにしますし、聴いた後はスッキリした気分がします。
何らかのイメージと絡めて感覚を伝える流れも取り組みやすくて良いです。

エッチは催眠パートで生まれた心地よさをそのまま増幅させてます。
女性に弄ばれる、負かされる快感を適度にくすぐってくるので
ある程度のM性を持ってる人のほうが気持ちよくなれるでしょう。
催眠にしっかり入れてれば割とイキやすいです。

絶頂シーンは最低でも2回(連続絶頂)。
淫語ごく僅か、ちゅぱ音と喘ぎ声はありません。

ひとつの感覚を起点に色んな感覚を味わわせてくれる作品です。

CV:二三 三二一さん
総時間 1:39:58

オススメ度
■■■■■■■■□□ 8点


体験版はこちらにあります

追記
販売ページのジャンルタグに入ってる「丸呑み」は彼女に直接食べられるのではなく
真っ白な世界と溶けて融合するという意味でグロさは特にありません。

淫らな従属の黒魔術

サークル「暗中模索」さんの催眠音声作品(男女両用)。

今回紹介する作品は、黒魔術を研究してる怪しいお姉さんが
3つのアイテムを使って催眠をかけたりマゾの快感を教えます。

催眠はベル、エッチは縄や鞭の音を鳴らしながら暗示を入れるSM色の強いサービスが魅力で
彼女に服従し痛めつけられるだけの表層的なものではなく
その先にある心の繋がりや快楽を目指してゆっくりじっくりリードします。

今回は通常版のレビューなので、口枷パートの入ってるバージョンで登場するプレイには触れてません。
音声を聴く前にタオルをご用意ください(通常版なら無しでも可)。
苦痛の先にある快感を求めて
お姉さんに催眠をかけられ調教されるお話。

「こんばんは あなたは黒魔術って知ってますか?」
お姉さんは淡々とした口調で話すぼんやりした声の女性。
音声を聴く際の注意事項や準備物を説明すると、早速黒魔術に関するお話を始めます。

本作品は今からほぼ1年前に発売された「淫らな蜜の黒魔術」の続編。
彼女の誘導に従い催眠に入った後、2種類の器具を交えた比較的激しいエッチを楽しみます。
タイトルに「黒魔術」が入ってますが彼に呪いをかけるシーンは特になく
彼女のキャラ、雰囲気、サービスに怪しさを持たせてそれらしさを出してます。
シリーズものですがお話は完全に独立してますから今作から聴いても大丈夫です。

テーマは「幸福による服従」。
主従関係から連想されるマイナスの要素をできるだけ取り除き
彼女に従う喜びや、責めを受けることによって生まれる苦痛を快感に変換してマゾの醍醐味を味わわせます。
プレイ自体はSMに近いのですが、言葉の表現に気を遣っていて雰囲気はとても穏やかです。
彼女が罵倒に類するセリフをほとんど言わないのもあります。

そしてこの過酷なプレイを聴き手ができるだけ身近に楽しめるように
彼女はいくつかの音に暗示を込めて感覚をコントロールします。
催眠パートは音モノの色が特に強いですから、音に反応して催眠に入る不思議な感覚が味わえるでしょう。

催眠はおよそ28分間。
まずは座った状態で深呼吸しながら彼女が鳴らすベルの音を聴きます。
寝ながら聴いたほうが入れる人はもちろんそうしても大丈夫です。

「硬くなった心 緊張や不安 理性や心の防御壁 心を取り囲む様々な要素がベルの音と共に消えていく」
「りぃーん」という涼やかな音を長めの間隔で鳴らしながら
お姉さんは心身の緊張がほぐれたり催眠状態が深まる暗示を丁寧に入れます。
音と暗示を必ずセットにしてるおかげで最初は単なる効果音としか感じなくても
後のほうになるとそれに連動して体がビクついたり心が震える反応が現れます。

シーンによって暗示の入れ方や内容が切り替わっていくのもポイント。
最初は「心地いい」「まどろむ」などリラックスを促す言葉をメインにしてたのが
少し経つと「落ちる」「消える」といった深化に関わりのあるワードへとシフトします。

他にも声とベルの位置を左右に振り分け、意識を大きく逸らすことで暗示を入れやすくする効果的なアプローチをします。
やってることを簡単に言うと「ベルを鳴らしながら暗示を入れる」なのですが
催眠音声を数多く製作されてるサークルさんなだけあってその流れは変化に富んでます。

「あなたは私と二人だからこそ 限界を超えて乱れることができるし ありふれた関係では決して見ることの出来ない 美しいあなたの姿に 私は酔いしれて 魅了され 溺れる」
ある程度催眠が深まった後はいよいよ本題となるマゾの快感に関するお話をします。
自分ひとりの力ではできることに限界がある。
だから彼女が色んなプレイをし、それによって彼の本当の姿を引き出す。
彼女ではなく彼=聴き手のメリットを強調する形でマゾへの興味をくすぐります。

本作品のプレイは結構人を選びますから心構えも重要です。
この後始まるエッチでも彼女は信頼や愛情を至るところで見せます。
彼女の言葉をある程度受け入れやすくなった段階でこれを切り出すところも秀逸と言えます。

第一のアイテムにあたるベルを活用して催眠状態を深める独特な催眠です。
SMプレイに耐えられる前向きな心を育てることを目的に
序盤は純粋なリラックス、中盤は深化を意識した言葉を盛り込みながらベルをうるさく感じない程度に鳴らし
それからSMの人間関係に関するお話を通じて魅力を伝え、最後に改めてがっちり落とします。

割と特殊な誘導なのですが暗示の量、入れ方、表現が工夫されていて
意識のぼやけや体のだるさが比較的早い段階から実感できます。
途中でイエスセットっぽい言い方をして落とすシーンもあるなど色んな技術が盛り込まれてます。
ベルの少し響く透き通った音も心地いいです。
飴と鞭を織り交ぜたエッチ
エッチシーンは42分間。
プレイは縄による拘束、背中/お尻への鞭打ち、キス、耳舐め(超短時間)です。

拘束、鞭打ちの際に効果音が鳴ります。
セルフはありません。

「これからたくさん可愛がってあげますからね」
催眠を使って主人公の心を従順なマゾへと変えたお姉さんは
彼のために作った特別な縄で体を隅々まで縛ります。

エッチはご主人様にあたる彼女に終始責められます。
最初の12分間でするのは縄による拘束。
体をどんな風に縛ってるか話しながらその感覚を暗示で小まめに伝えます。

「少し硬く しなやかな縄の感触に ゾクリと震える」
「ぐっと締め上げる 快感が溢れ出して心が形を変えていく 窮屈で 苦しくて でも気持ちがいい」

一見するとヤバいプレイに感じるでしょうけど、彼女はここでも縛られる痛みにはほとんど触れず
女性に縛られるシチュやそこから得られる精神的な快感を強く味わわせます。
最中に鳴る効果音も非常にリアルで縛られる様子をイメージするのに役立ちます。

音そのものに暗示を入れることはあまりありませんが
縄をぎゅーっと締めた時に鳴る音に反応してゾクゾクする人がいると思います。
催眠パートと同じく音が重要な役割を果たしてます。

準備ができた後に始まるのは鞭打ち。
バラ鞭と呼ばれる枝分かれした器具を最初は背中、次はお尻に何度も叩きつけます。
お尻を叩く時に四つん這いになる指示が出ますが無理にやらなくてもいいそうです。

「大丈夫ですか? もし強すぎて辛ければ 首を横に振って教えてくださいね」
「刺激に敏感になった肌に 甘いキスのご褒美」

このいかにもSMなプレイの最中にも彼女は信頼や愛情を注ぎます。
序盤は「ぺしっ」という叩くよりも撫でると言ったほうがしっくり来る音を鳴らし
彼が痛みを我慢してそうだと判断したら優しい言葉をかけて力加減を調節します。
そして背中を一通り叩いた後にはご褒美のキスをして彼の心をさらに蕩かそうとします。

ひたすら痛めつけるだけでは拷問になってしまいますから
SMにとって重要な「心の繋がり」を感じられるようにプレイを進めます。
男女両用だからというのもあるのでしょうけど鞭の音もかなり抑えられてて聴きやすいです。

肉体よりも精神への責めがずっと充実してるエッチですね。
自分が彼女に縛られてる、体を叩かれてる、恥ずかしい姿を見られてる状況で気持ちを盛り上げます。

「快感が打ちつけられる 体の中を通り 前立腺に ペニスに快感が響く」
ただし、絶頂が絡む終盤だけはハードな責めを繰り出します。
普段よりも嗜虐的な表情を見せつつ嬉しそうに鞭を振るう姿はまさしく女王様。
お尻を叩きながら強めの語気で暗示を入れるシチュも相まって股間が強めにウズウズします。

最初に1回絶頂し、少し後に2回連続でイク流れです。
溜めが長いからか私は1回目のほうがイキやすかったし快感も強めでした。

このように、SMプレイを受ける心情を綿密に描いて興奮させる雰囲気重視のエッチが繰り広げられてます。
挑戦的な作品
催眠音声ではタブーとされてる要素を積極的に盛り込んでる作品です。

ちょっぴり中二病をこじらせてる怪しい雰囲気のお姉さんが
タイトルの黒魔術らしさを持たせた催眠とエッチでMの快感を味わわせます。

ベルの音と暗示を連動させて落とす催眠、縄を縛る音や鞭で叩く音を多めに鳴らしイかせるエッチと
どちらも「音」を重要な位置に置いて感覚を少しずつ膨らませます。
中でも催眠はシーンごとに音の位置まで切り替える凝ったものです。

ここまでガチなSMプレイをするのも非常に珍しいです。
催眠は被験者と催眠者の信頼関係があって初めて成り立つ行為なので
本作品のように相手をストレートに痛めつける描写を入れることはほとんどありません。
大抵が快楽漬けにするとか、背徳感を強く味わわせるといった別方向のアプローチをします。

「私だって あなたという奴隷なしで 生きていけない心になってるんですよ」
普通にやったら聴き手が抵抗を感じる可能性が高いことを考慮し
彼女はこの行為が愛に基づくことを強調し、その先に快感が待ってることを教えます。
痛みや苦しみといったマイナスの感情をできるだけ弱めたりぼかしながら進めるので
実際に聴いてみると凄惨さは相当に薄いです。

彼女がプレイ中に飴と鞭を織り交ぜてるのも大きいです。
縄の音や鞭の音がややハードに感じるからこそ、キスの音や労わりの言葉で中和します。
最中の暗示も快楽を増幅させるものがほとんどですし、難しいテーマを繊細に扱ってるのがよくわかります。

SMを受け入れられるかどうかで満足感に違いが出るのは否定しませんが
できるだけ多くの人に楽しんでもらおうとする創意工夫が込められてるのも事実です。
サークルさんが1時間近くの体験版を用意されたのも納得したうえで製品版を聴いて欲しいからだと思います。

絶頂シーンは3回。
効果音それなり、淫語とちゅぱ音ごく僅か、喘ぎ声はありません。

癖のある素材を上手に料理してる作品です。

CV:男性向け…みもりあいのさん 女性向け…想さん
総時間 男性向け…1:25:39 女性向け…1:26:20

オススメ度
■■■■■■■■□□ 8点


体験版はこちらにあります

淫らな蜜の黒魔術

サークル「暗中模索」さんの催眠音声作品(男女両用)。

今回紹介する作品は、黒魔術を研究している妖しい雰囲気のお姉さんが
主人公を実験台に催眠を交えたエッチな研究をします。

タイトルの黒魔術っぽさを持たせたちょっぴりスリリングな催眠とエッチが行われており
黒が持つイメージと瞬きを連動させて効果的に催眠を深めたり
体のある部位をいじりながら脳や股間をイかせる独特なアプローチが楽しめます。
黒魔術の快感をあなたに
お姉さんに黒魔術をテーマにしたエッチな催眠をかけられるお話。

「こんばんは 突然ですが 黒魔術って知ってますか?」
お姉さんは淡々とした口調で話すぼんやりした声の女性。
自己紹介などの前置きは省略し、早速テーマの黒魔術に関するお話をすると
胡散臭いと思ってる彼に少しだけ体験させてあげます。

本作品は黒魔術の要素を交えた催眠の気持ちよさを味わってもらうことを目的に
彼女がおよそ45分に渡ってそれぞれに独特なサービスを提供します。

黒魔術と言うと魔方陣を書いて悪魔を召喚する等の禍々しいイメージをするかもしれません。
ですが作中では専門用語と呼ぶほどの難しい単語は特に登場せず
最初に軽い契約をしてから黒魔術が持つ印象を用いた催眠を施します。
メインは催眠で黒魔術はそれに個性を与えるための素材に近い位置づけです。

「闇の淵は見えずに 見えぬ闇に気づかずに 自由を奪われた自由は 未開の楽園へと誘われる」
黒魔術っぽさを感じさせる最もわかりやすい部分は彼女のセリフ。
人によっては中二病っぽく感じるかっこいい言葉を割と頻繁に言ってきます。
特に催眠パートにおける暗示の言い回しが個性的で面白いです。
彼女のミステリアスなキャラや口調も相まって作品全体にひんやりした空気を感じます。

催眠はおよそ15分間。
事前に黒魔術のお話を軽くして興味を引いた後
仰向けに横になった状態で彼女の声を聞きながら好きなペースで呼吸します。
この時点では目を開けたまま音声を聴きます。

「ふかーく 気持ちよーく 落ちてしまう 暗くて気持ちのいい 闇の世界へ」
「ほら もっともっと広がっていく あなたの意識が黒に覆われていく」

彼女は目を開けてる時に見える世界を「光の世界」、閉じてる時のものを「闇の世界」と表現し
瞬きをすればするほど頭の中に闇が広がると言います。
そして聴き手が実際にそう感じるように、セリフの中にリラックスを促す暗示を数多く入れます。

「意識がどんどんまどろんでいく 頭の中の大事な部分が ずしりと重く 重くなる」
催眠パート全体でこちらに軽いスリルを感じさせながら誘導するところが面白いですね。
黒魔術からなんとなく感じられるヤバさを漂わせながら丁寧に催眠を深めます。
彼女が目や瞬きにスポットを当てて進めますから、後になるほど瞼が重くなるのを強く実感するでしょう。

お次は主人公をより深い闇の世界に招待しようと
瞼を閉じたり開けたりさせながら闇に取り込まれる気持ちよさを教えます。

「ゆっくりと瞼を閉じて 気持ちよさが押し込まれる 深い闇が頭を埋め尽くす すべてを飲み込んで 快楽を堪能して」
「闇が押し込まれて 落ちていく ぐーっと深く深く落ちて 黒に飲み込まれる」

しばらく目を開けたまま聴いてたので目の周りに多少の疲れを感じてると思います。
そして目を閉じた瞬間に安心感や心地よさがぶわっと広がるのを感じるでしょう。
彼女も目を閉じた時に眼前に広がる黒を使って「闇に落ちる」と深化の暗示を入れて後押しします。

暗示の入れ方が上手いのもあるのでしょうけど
私の場合は音声開始数分後には頭の中にもやもやした感覚が漂い始め
このシーンでそれが一気に強くなるのを感じました。
直後にも今までとは別のスタイルで更なる深化を促してくれます。

黒魔術の雰囲気を作り上げながら着実に進めるテーマ性の強い催眠です。
聴き手をお姉さんの声の言いなりにすることを目的に
軽いお話から入ってリラックス感や催眠に入るときの感覚を作品固有の表現に置き換え
その中に様々な暗示を織り交ぜて少しずつ確実に催眠状態を深めます。

サークルさんの過去作も含めて既存の作品とはセリフの表現が随分違うため
催眠音声を数多く聴いてる人でも新鮮な気分で楽しめます。
もちろん催眠のレベルもかなり高く、最終的には頭の中がドロドロになる感覚が味わえます。
「ちょっと恐さを感じるけど止められない気持ちよさ」といった感じです。

個人的には最後の最後に登場する命令調の暗示が非常に印象的でした。
彼女の言葉を聴いた瞬間、体全体がグッと軽く押さえつけられる感覚がしました。
この内容だとどちらかと言えば初心者よりも経験者の方が入りやすいと思います。
エッチな蜜で耳を集中攻撃
エッチシーンは22分ほど。
プレイは耳責め、声による絶頂です。

耳責めの際に効果音が鳴ります。
セルフはありません。

「真っ暗な世界へようこそ」
催眠を使って主人公を闇の世界に招待したお姉さんは
声・指・特殊なオイルを組み合わせた責めでここでしか味わえない快感を与えます。

エッチは彼女に終始責められる形で進みます。
一番最初に行うのは耳の感度上昇。
耳に伝わる彼女の声の振動を波に例え、声を聴けば聴くほど気持ちよくなるよう導きます。

「耳全体で受け止めた快感が 小さな穴で圧縮されて 濃厚な塊が 一番敏感な奥に響く 鼓膜を震わせる そのまま脳を振るわせる」
エッチの最中彼女は彼の耳だけを徹底的に刺激します。
声はもちろん、指を使って物理的にいじるシーンも登場し
それぞれの音が生み出す振動を通じて性的快感を高めます。

乳首やおちんちんといった定番の性感帯を責めるシーンが一切無いので
催眠によって感覚を操作され、イかされる感覚が味わいやすくなってます。
同人音声でお馴染みの耳舐めは登場しません。

「サキュバスの蜜 という名前の薬がね あるんですよ」
「耳から快感が絶え間なく送り込まれて 頭の中が快楽漬けにされて迎える絶頂 ほら 上り詰めていく」

最も特徴的なプレイは中盤から登場するオイルを使った耳責め。
媚薬効果のある特別なものを手にまぶし、左右の耳を同時にグリグリします。
「ぐぷっ きちゅっ」という水分控えめな効果音が耳にもたらす適度な刺激が心地よく
同時に暗示も入れて耳や脳に気持ちいい感覚を与えます。

私が聴いた時はしばらくすると耳の奥のほうにムズムズする感覚がしました。
一部で彼女の声が前後に揺れる演出も登場し、音による物理的な責めも楽しめます。
実際にいじられる感覚を音だけで味わわせてくれるプレイです。

後半に差しかかるといよいよ絶頂に向けた本格的な責めが始まります。
今までより若干速いペースと力強い効果音を鳴らしながら
1回目は耳と脳で、2回目以降は股間でドライオーガズムできるようリードします。

「細い管から快感がほとばしる! 溜まった快感が吐き出される! ドクドクと終わらない射精感にイキ続ける!」
「ほらまた来ちゃう また来ちゃう 気持ちいいのが いいですよ ほらまたイっちゃう」

私の時は残念ながら耳イキはうまくいかなかったのですが
その後の股間でのドライはしばらくの間筋肉が自然と痙攣し
その度に射精に近い快感の痺れが走ってとても気持ちよかったです。

射精っぽい描写ですが精液ではなく快感だけがおちんちんから飛び出す暗示を入れてくれます。
およそ3分間連続絶頂スタイルでイかせてくれますので
ドライ慣れしてる人は長く楽しめるし、未経験の人でも多少はドライの感覚が掴めるかもしれません。
イかせ方が本当に上手だなって思います。

このように、耳に生まれた快感を起点に絶頂させる変わったエッチが繰り広げられています。
ちょっぴりスリリングな作品
催眠・エッチいずれも他にはないものを持っており、尚且つレベルも高い優れた作品です。

お姉さんは黒魔術に疑念を抱いてる主人公がそれを素直に受け入れられるように
そして自分の実験がうまくいくように一歩一歩手順を踏んで慎重に催眠を進めます。
「闇に落ちる」などちょっぴりヤバさを感じる描写があるものの
催眠の流れはとてもしっかりしていて聴き手が自分からそうなるように巧みに誘導します。

私は黒魔術についてほとんど知らないので人によっては違うのかもしれませんが
一般的な催眠音声に比べるとほんの少しのスリルを感じながら聴くことができました。
それでいてすんなり催眠に入れたのはやはり技術が優れており、言葉を選んで投げかけてたからだと思います。

こういうテーマは聴き手に不安や恐怖といった拒絶心を抱かせやすいですから
普通に進めていくと心に引っ掛かりが生まれ、催眠に入りにくくなることのほうが多いです。
その危険性を回避しながらテーマに合った誘導をしているところが素晴らしいです。
言葉の匙加減が絶妙な作品と言えます。

エッチについても催眠音声ではあまり見られない耳責めを積極的に取り入れ
それによって生まれる音の刺激と感覚操作の暗示を組み合わせてドライオーガズムに追い込みます。
催眠音声で効果音を使うのは集中しにくくなるからあまり良くないと言われてますが
本作品においては耳を指でいじる音が有効に機能しています。
私個人はドライイキしやすい作品と見ています。

絶頂シーンは2回+α(連続絶頂)。
くちゅ音それなり、淫語ごく僅か、ちゅぱ音と喘ぎ声はありません。

妖しい雰囲気に包まれながら気持ちよくなれる作品です。
珍しいスタイルの作品を聴きたい人、ドライオーガズムに興味のある人におすすめします。

CV:男性向け…みもりあいのさん 女性向け…想さん
総時間 男性向け…45:12 女性向け…47:46

オススメ度
■■■■■■■■□□ 8点


体験版はこちらにあります

2023年1月16日追記
再レビューをアップしました。
https://doonroom.blog.jp/archives/89770011.html

怪しい団体のマインドセッション催眠

サークル「F・A・S」さんの催眠音声作品。

今回紹介する作品は、とある怪しい団体に潜入取材を試みたライターが
その構成員たちの催眠によって操られてしまう様子を彼の立場になって楽しみます。

前作「サキュバスのエナジードレイン催眠」で好評だったアンビエントテクノに加えて
胡散臭さを匂わせるストーリー、数字に関する印象操作とそれを活用したエッチなど
催眠音声としての個性やクオリティがパワーアップしています。
怪しさ満載の団体を取材するつもりが…
フリーライターが謎の団体員の催眠とエッチによって破滅するお話。

「それではまず 催眠に入りやすくなる 簡単なリラックス運動をしましょう」
案内役のお姉さん(たぶん挿し絵左)はお淑やかで穏やかな声の女性。
音声を聴く際の注意や身の周りの環境などを確認した後
立った状態でちょっとした運動をするよう呼びかけます。

本編を始める前に本作品ではおよそ10分間の準備運動を行います。
内容は肩幅で立ち、左右の手を前後にブラブラさせるだけと至って簡単。
これによって肩や首の筋肉をほぐし、催眠により入りやすくするための環境を整えます。

また最中はバックで「ぶくぶく ぱしゃぱしゃ」と水が湧き上がって弾ける効果音が鳴り続けます。
他にも本編ではヒーリングCDにあるような癒しを感じる音楽がシーンに応じて変化しながら流れるなど
音や音楽を交えながら催眠を進めていく珍しい展開がとられています。
運動・音楽共に誰にでも通用するリフレッシュの手段ですし、かなりの癒し効果が見込める作品と言えます。

本編はフリーライターがたまたま新聞で見かけた広告に興味を持ち
自分の素性や目的を告げず電話で見学を申し込んだところから始まります。
一般的な催眠音声のようにいきなり催眠誘導をするのではなく
キャラやシチュといった背景部分を説明しながら進めるボイスドラマ性も持ち合わせています。

「数字があなたを幸せにする 奇跡の数字 6と0のスピリチュアルパワー 神聖惑星団体」
今回彼が取材を試みるのはこの団体。
数ある数字の中でこの2つを異常なほどに崇拝しているようです。
団体名やキャッチコピーを見た瞬間、妙な胡散臭さを感じた人もいるのではないでしょうか。
これから行う催眠は聴き手の疑念を解き、数字の力をわからせる方向で進められています。

催眠はおよそ28分30秒間。
ライターの最寄り駅で待ち合わせ、彼女の車に乗り込んだ後
例の音楽を聴きながらまずはカウントに合わせて全身の力を入れる/抜くを繰り返したり
窓の外に映る景色をイメージしながら体をパーツごとに脱力していきます。

「リラックスしてきたでしょう? 全身の筋肉がほぐれて 体が少し軽くなったような気がするかもしれません」
事前に長めの準備運動をしてきただけあって、この時点でもう体にうまく力が入らないかもしれません。
最中の彼女の暗示もややぼかした柔らかい表現で統一されており
音楽の効果も手伝ってリラックス状態にあるのが実感しやすいです。

「体に伝わってくる車の揺れや 音がとても心地いい そして 実際に体が揺れるのが気持ちいい」
続く脱力では現在の状況を利用し、車の揺れを感じさせながら行うところが印象的でした。
外の景色を実況する際も「うとうと」「ぼんやり」「ぼーっと」「眠い」などリラックスを促す単語を数多く散りばめており
言葉とイメージの両方から効果的に聴き手の力を奪っていきます。
私の場合は特に左足に強烈な重さを感じました。

そして準備が整ったところで最初の深化シーンへと突入します。
ここでは団体が崇めている数字の一つ「0」を持ち出し
その素晴らしさや力をわかりやすく説明しながらカウントを数える変わった手法が楽しめます。

「0という数字には 何かと掛け合わせるとき すべてを飲み込み 真っ白な空白にする力があるのです」
「ほら 全身からふっと疲れが消える 意識がストンと落ちる 一気に落ちる 落ちる 落ちていく」

催眠音声においてカウントを数える形で深化するケースは非常に多いのですが
「数字が減るにつれて催眠が深まる」と暗示を入れるそれらに対し
本作品は0という数字そのものにイメージを持たせ、その効果によって深化を促しています。

暗示を受け入れやすい精神状態が整っていれば
0を聴いた瞬間、体の中心に電流が走ったような感覚がするかもしれません。
作品のテーマにふさわしい特定の数字をトリガーにした催眠が繰り広げられています。

その後は団体の本拠地へと到着し、軽く催眠を解除してからとある部屋へと移動すると
より上位の構成員と思しき別のお姉さん(挿し絵右)が登場し
彼女がもう一つの数字「6」に関する説明をしながら催眠状態を更に深めていきます。

「あなたは今まで考えたこともないでしょうが 私たちの世界は 6という数字に支配されているのです」
「あなたは 6という数字を感じるたびに 浮遊感も感じることができるようになりました」
DNAや宇宙の構成など具体例を挙げながら6の重要性を語る彼女の言葉は自信に満ち溢れており
ただの数字にしか思えなかった6に対して、ちょっぴり違った印象を抱くようになるかもしれません。
案内役のお姉さんもそれを助けるように6をトリガーに反応を促す暗示を入れてきます。

2人が同時に、あるいは交互に語りかけてくる双子システムも耳に心地よく
頭の中がより一層ぼやける不思議な感覚が広がっていくのを感じるでしょう。

団体の活動拠点へと移動する風景を描きながら0と6の印象操作をしていく個性的な催眠です。
事前の準備運動に長めの時間を割いていることやBGMのおかげでリラックスがとてもしやすく
その後に登場する脱力や深化の暗示を受け入れやすい環境ができています。
肝心の数字も歴史や物質の構造といった事実を先に説明してから進めているため
「なるほど」と納得できるぶん、イメージを掴みやすくなっています。

中でも終盤に登場する「6をどうやって特別な数字に思い込ませるか」が一番の聴きどころです。
0は元々特別な数字ですし、催眠音声では決め手に使われることが多いのでなんとなくわかるのですが
6というある意味中途半端な数字の素晴らしさを尤もらしく語る姿が面白く
催眠がある程度の深さまで入っていれば、この後のエッチでその効果を思う存分実感できます。
結構挑戦的なんだけど印象操作の進め方が非常に上手です。

「右側には オープンカフェで新聞を読みながら うとうとしている人もいます 日も昇ってきて 温かいから眠くなるのも仕方ないですよね」
個人的に印象的だったのが序盤に登場する暗示の表現方法です。
上のセリフは窓の外に映る人々を実況するシーンで登場するものなのですが
他人の描写をする形で聴き手自身にもその感覚を伝えようとしています。

いわゆる現代催眠に登場するテクニックで過去の作品にはあまり見られなかったアプローチです。
以前の良い部分はきちんと押さえ、なおかつ新しい要素を取り入れていく。
サークルさんの製作に対する意欲や向上心の強さが垣間見えます。

まとめますと、王道的な部分をしっかり押さえつつ個性も持たせているレベルの高い催眠です。
暗示の質・ボリューム・表現方法・使い方もしっかりしてますし
催眠特有の脳がとろけるような心地よさを多くの人が感じるでしょう。
数字に心を揺さぶられる心地よさ
エッチシーンは23分ほど。
プレイはカウントに合わせての連続絶頂、オナニーです。

エッチな効果音はありません。
セルフは有りになります。

「6の存在を感じるたび あなたの体に快感が流れ込んでいき 蓄積されていくのです」
「あなたの体には 逃げ場のない快感が溜まっていきます そして最後には無の数字で あなたに蓄積した快感を 一気に開放してあげます」
言葉と音楽を駆使してライターを深い催眠状態へと誘導した2人は
その効果を確かめるためにカウントを使って彼を何度も絶頂へと追い込みます。

エッチは案内役のお姉さんが左、もう一人のお姉さんが右に陣取り
左右から別々に語りかけながら彼の心身を操作します。
前半の連続絶頂シーンは数字だけでイキ狂わせる珍しいプレイ。
100カウントを左右で数え上げる/数え下ろすと逆の形で刻んだり
6の倍数をカウントしながら徐々に感度を高め、ある程度溜まったところで0を数えて発散させます。

「送り出された快感は 60秒ごとに回り溶かしていく」
「頭の中にできた快感は ぐるぐると渦を巻き 強くなっていくでしょう?」
最中に繰り出される暗示も双子システムを利用しながら
6カウントごとに入れていくテーマを強く意識した内容です。
これだけ6を前面に押し出されると特別な数字に思わざるを得ません。
6を聴くたびに体がビクンと反応するようになるかもしれませんね。

その後の6の倍数を数えるシーンでは
6と0を上手に使い分けながらおよそ5分間に渡って断続的に絶頂を促してくれます。
これが催眠パートで2つの数字にイメージを持たせた一番の理由です。
絶頂タイミングが不意を突く感じに不規則に設定されていますから
暗示が効いていれば突然体が熱くなったり快感がこみ上げる不思議な感覚が味わえるでしょう。
エッチな要素を若干の淫語だけに留めた催眠音声らしいプレイです。

後半のオナニーは彼女たちに寄り添われながらおちんちんをしごくノーマルなスタイル。
…なのですが、射精した場合のペナルティが設定されているおかげで
射精したい願望とそれを我慢しようとする理性の狭間で葛藤しながら気持ちよくなることができます。

「あなたは自分から堕ちていくの 我慢なんてできず 自分から私たちのモノになっていく」
「気持ちいいことをやめたくない 破壊的な気持ちよさ イっちゃったら破滅しちゃう でもイキたい」
やってはいけないことを犯すのは背徳的だからこそ刺激的です。
その心理を掻きたてるように、そして見られていることを意識させるように
2人は今まで以上に声を近づけながら悪魔の囁きを繰り返します。

怪しい団体に探りを入れるつもりが、いつの間にか屈服させられている。
そんな展開を催眠の技術を使って違和感なく主観的に楽しめるよう演出されています。

このように、タイプのまったく違った2種類の心を堕とすプレイが繰り広げられています。
聴き進めるほど引き込まれていく作品
変わったテーマ、BGMを織り交ぜた催眠誘導、数字を使ったエッチなど数々の魅力を兼ね備えている作品です。

団体関係者の2人は自分たちに興味を持ったライターを確実に取り込むために
その真意を最後まで隠しながら様々な技術を使って徐々に抵抗力を削いでいきます。
聴き始めた段階では胡散臭さしか感じなかった彼女たちに対し
最後のほうになると「声を聞いているのが幸せ」とかいい印象を抱くようになるかもしれません。
声質やキャラに悪意が微塵も感じられないからこそ、その誘惑を断ち切るのは至難の業です。
聴き手が自らそう望むよう心を誘導しているのだから尚更です。

BGMについても同じ曲をだらだらと流し続けるのではなく
シーンに応じて微妙に曲調を変えてきたり、後半に入るとバイノーラルビートらしき振動音まで加わります。
声だけの作品に比べて雑音が聞こえにくいから作品の世界に没頭しやすく
リラックス、集中力という催眠にとって非常に重要な要素の両方をカバーしています。
聴き終えた後はスッキリとした気分を感じるのではないでしょうか。

そしてエッチはどちらも暗示で心を操作するものなのですが
前半は催眠パートで育ててきた数字に対する印象で
後半はそれをまったく使わず性的快感の誘惑と戦わせる形でプレイを進めています。
ドライ慣れしている人は前半、そうでない人は後半の方が楽しみやすいと思います。

私個人は前半の方が催眠音声ならではって感じがして好きですね。
数字というエッチとはほとんど関係ない要素でイカされる快感は格別です。
序盤のリラックスなども踏まえると、サークルさんができるだけ多くの人が楽しめるように
催眠やエッチを組み立てているように思えます。
変態的なプレイも特に登場しませんし、幅広い属性の方が楽しめるところも魅力です。
淫語ごく僅か、ちゅぱ音と喘ぎ声はありません。

一風変わったテーマに挑戦していながら安定したクオリティも持っている総合力の高い作品です。
他のサークルさんには無い個性を数多く持っていますから
作品の内容に少しでも興味を持った方は是非ともお試しください。

CV:沢野ぽぷらさん
総時間 1:14:24

オススメ度
■■■■■■■■■□ 9点


体験版はこちらにあります

2020年5月7日追記
再レビューをアップしました。
http://doonroom.blog.jp/archives/82862135.html

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