催眠射精執行官 ~これより射精執行官No.634による催眠強制執行を開始する~

サークル「しゃがみパンチ」さんの催眠音声作品。

今回紹介する作品は、ちょっぴり高圧的で仕事熱心なお姉さんが
変わった手段を使って主人公の精液を徹底的に搾り取ります。

尿道口にプラグを挿入し内外からおちんちんを責めるM向けのプレイが特徴で
彼女は最初はゆっくり、後になるほど激しくそれを出し入れしながら
手コキや玉揉みを行って効率よく射精へと導きます。

催眠音声としてのクオリティは残念ながらあまりよくないのですが
ハードで変態的なエッチに興味のある方なら割と楽しめる内容に仕上がっています。
劣等感から解き放つための搾精
射精執行官No.634から催眠強制執行を受けるお話。

「射精執行官No.634である」
執行官はややトーンが低く気の強そうな声の女性。
性欲を異常なまでに溜め込んでいる主人公を精液生産者に育てるため
彼女自ら精液をとことん搾り取り、精液の品質をチェックします。

本作品は最初に35分近くの時間をかけて催眠を施し
彼女の命令や責めを受け入れられる環境を作り上げてから
尿道責めを中心とした長時間に渡るエッチで何度も何度も射精へと追い込みます。

この世界では良質な精液を生み出す男性が貴重とされており
彼女以外にも数多くの射精執行官が日々精液を検査したり搾取しているそうです。
主人公は溜め込んだ精液の量はなかなかのものですが
自分に劣等感を抱いているせいで品質の面ではやや物足りなくなっています。
そこで彼女が催眠を交えた独自の手法で精液を放出させ、同時に自信をつけてあげようという流れです。

「このまま良質な精液を生産できないのなら 貴様は一生クズのままだ!」
「いいか? 我々から見れば 貴様ら男は等しく愚かで 等しく無能だ」

現時点での彼が男性としてダメだからか、彼女は最初の段階からこちらを見下すセリフを投げかけてきます。
そして催眠やエッチの最中には暗示ではなく様々な命令を出します。
催眠音声といえば聴き手を盛りたて、もてなしながら誘導するのが一般的なため
他の作品の感覚で聴くと高圧的な態度にきっと驚くでしょう。

サークルさんが催眠音声を初めて製作されたからかもしれませんが
本作品では残念ながら催眠の最重要ポイントとも言える「信頼関係の構築」がなされてません。
聴き手を無意識的に反発させる類のことを割とバンバン言うため
結果的に彼女の催眠にかかりずらくなっています。
これが冒頭で「催眠音声としてのクオリティはいまいち」と書いた理由のひとつです。

催眠は2パート33分ほど。
最初のパートは彼女の暗示を受け入れやすくするための準備として
深呼吸をしたり体をパーツごとに細かく分けて脱力します。

「そう ゆっくり吸って ゆっくり吐け」
「太ももから力を抜け しっかりと太ももに意識を向け 自由なイメージで 力が抜けるのを想像するのだ」

冒頭と同じく命令口調なものの、執行官の声は意外に穏やかで
少なくとも聴いてて嫌に感じる人はあまりいないと思います。
最中に投げかけられるセリフも「力が抜ける」を意識的に多く交えて脱力を促します。
また上半身と下半身を一通り終えたところで念押しにカウントを数えてくれます。

一見すると良さそうな内容なのですが
本作品は全編を通じてカウントを数えるシーンが多いにも関わらず
その前後に暗示をほとんど入れないという致命的な弱点があります。
カウントを行為の開始や終了の合図としてのみ用いているため
残念ながらカウントの後に催眠が深まるとか、彼女に言われた通りになる可能性は低いです。

2番目の深化パートは自分の体が沼に浮かんでいる様子をイメージし
彼女のカウントに合わせて沈んだり浮いたりするのを繰り返します。

「そう 意識の境界線とは まさに底なし沼なのだ 底にたどり着くたび さらに底があることを知る」
「もう頭の中はどろどろだ まともに考えることもできまい」

これも他の催眠音声でよく見かける「揺さぶり」という技法で
半覚醒状態と催眠状態を何度も往復させてトランスをより安定させるのが目的と思われます。
ですが先ほど書いたカウントの扱い方に問題があることから
深化としての機能はあまり果たせてないのが実際のところです。

私も実際に聴いてみたところ、意識に若干のぼやけが感じられた程度で
体の脱力感や催眠に入ったときの感覚はほとんどしませんでした。
聴き手を催眠状態に誘導するための暗示が決定的に不足しているのが原因です。

リラックスさせてからイメージを交えて深化させるオーソドックスな催眠です。
聴き手をエッチの舞台となる強制執行室へと案内し、尚且つ彼女の命令を受け入れやすくするのを目的に
深呼吸から分割弛緩法、カウント、軽い沈黙法、揺さぶりなど古典催眠の技術を繋げて施しています。

使用されてる技術は他の催眠音声でも本当によく見かけるものばかりで
これらを採用したこと自体は問題ないと思います。
しかし残念ながら行使の面で色々と引っかかるものがあります。
具体的には冒頭で執行官が自らラポールを破壊していること
暗示のボリュームが少ないこと、カウントの使い方を誤っていることなどが挙げられます。

以上のことから大変厳しい催眠と私は考えています。
おちんちんの内外を同時に責めるハードなエッチ
エッチシーンは3パート53分30秒。
プレイは尿道責め、手コキ、玉舐め、玉揉み、オナニーです。

尿道責め、手コキ、射精の際に効果音が鳴ります。
ドライ、セルフ両方の絶頂形式が登場します。

「この棒を 貴様のペニス つまり 尿道に挿入する」
催眠を使って主人公を自分のプレイルームに案内した執行官は
イメージによって棒状の物体を生成し、それを彼の尿道に指し込み前立腺を刺激すると言います。

エッチはリクライニングシートに拘束された状態で彼女に責められ続けます。
最初の「プラグ挿入」パートはエッチの要である尿道責めの準備。
挿し絵にある独特な形状の棒を彼女が尿道にゆっくりと挿入します。
本作品のエッチは最初から最後まで尿道にプラグを挿入された状態で行います。

「さぁ 亀の口を指で開いてやる しっかりと味わえよ?」
かなり痛そうなプレイに感じるでしょうが
彼女は彼がそう感じないように自分の唾液で十分に湿らせ
10カウントを数えて本当に少しずつプラグを内部に侵入させます。
彼女がプレイの様子を細かく実況してくれるおかげでイメージもしやすいです。

ただし、尿道にプラグを入れられた感覚を暗示で伝えてくることはありません。
なのでこのプレイを主観的に楽しむのは難しいと思います。
催眠音声よりも同人音声に近い描写がされています。

2番目の「ドライ:尿道責め連続射精」パートからいよいよ本格的な搾精が始まります。
ここではプラグをゆっくりとピストンして尿道をほぐしてから
同時に手コキ、玉舐め、玉揉みを行い主人公を4回連続の射精へと追い込みます。
プラグには穴が開いてるので挿入したまま射精できる設定です。

「プラグによる快感は ペニスが萎えることを許さない 射精の脈動が休むことも許さない」
「ほぉら 絶え間ない快楽責めで 睾丸から精液が溢れ出す 出しても出しても精液が止まらない」

十分な準備をした後のプレイだけあって執行官も一切容赦しません。
1回目の射精が終わってもまったく手を休めず、そのまま再度の射精へと追い込みます。
おちんちんの内外を同時に刺激するかなりハードなプレイですね。
ドライオーガズムを目指してますが射精表現有りです。

最後の「セルフ:尿道責め強制オナニー」は名前の通りオナニーがメイン。
引き続きプラグを挿入した状態でおちんちんをひたすらしごき、彼女の射精の許可を待ちます。

「そう 両手の拘束を解く代わりに 射精しそうになると手が止まるよう 精神拘束をかけておいたのだ」
何の前触れもなく彼女が上のようなセリフを言うのは引っかかるものの
小まめな命令や状況説明のおかげでプレイの様子がわかりやすく
前のパートとは逆に焦らす形で性的快感を与えてくれます。

このように、尿道責めを中心に据えた変態的なプレイが繰り広げられています。
エッチは面白いのだが…
後半に登場する尿道責めに個性を感じる作品です。

執行官は精液の量だけは一級品な主人公を立派な精液生産者に育てるため
尿道をプラグで直接責める極めてハードなプレイを行います。
そのための準備に10分もの時間をかけ
挿入後も細かな実況を交えながらシーンごとに違うペースの音を鳴らすなど
仮想的なプレイを聴き手にできるだけイメージできるように考えて進めます。

「私は無理強いしない 自分の意思で座れ」
そしてこの相当にきついプレイを彼女が意外に穏やかな雰囲気で行います。
事前に催眠を施していること、プレイの開始前に自分の意思でそれを受けるかどうか決めさせていること
男性にとっての大事な部分を極力傷つけないように刺激していることなど
彼女は職務を逸脱しない範囲で彼をできるだけ楽しませます。

聴く前は「相当にヤバい作品なのかな?」と思っていた私も
特に苦しい思いをすることなく普通に聴き終えることができました。
尿道責めのペースが全体的にゆっくり目で拷問になってないものあります。

しかし催眠の品質に難があることや、エッチで聴き手に対してほとんど働きかけてこないことなど
本作品を催眠音声として見た場合厳しいところが色々あるのも事実です。

尿道責めはリアルだと恐怖心や衛生面の関係でなかなかやりにくいプレイですし
だからこそプラグを差し込まれたときの異物感とか、擦られたときの快感を
暗示を使って聴き手に伝えていくことが重要になります。
それを彼女が一切やってくれなかったのが残念でなりません。
今後新作を作られるかどうかはわかりませんが、次回作があるなら是非改善して欲しいです。

絶頂シーンは全部で5回。
くちゅ音それなり、淫語とちゅぱ音そこそこ、喘ぎ声はありません。

発想は面白いのだけど完成度に大きな問題を抱えている作品です。

CV:佐倉ありさん
総時間 1:45:43

オススメ度
■■■□□□□□□□ 3点


体験版はこちらにあります

追記
本作品は2016年5月12日まで3割引の630円で販売されています。
その場合の点数は4点です。