同人音声の部屋

同人音声および催眠音声(トランス/暗示ボイス)について、平均3000文字程度のオリジナルレビューを掲載しているサイトです

タグ:鷺沢萩

   ● 哀しみのイき人形《催眠音声・男女版同梱》(再レビュー)
   ● アクメノイド・イリア《催眠音声》
   ● DreamShop-別館- 白鳥の湖
   ● 哀しみのイき人形《催眠音声・男女版同梱》




サークル「Hypnotic_Yanh」さんの催眠音声作品(男女両用)。

開設初期に紹介した作品を現在の視点から改めてレビューする再レビュー企画。
その第83回目は声も態度も穏やかなお姉さんが
不思議な効果を持つ人形を使って普段よりも長く強い快感を味わわせます。

最大3分間のロングドライオーガズムに挑戦するのが特徴で
催眠は人形にまつわる物語をしながら深化と人形化を進め
エッチは15秒→30秒→60秒と段階的に延ばしてロングオーガズムに慣らします。
射精よりもずっと長い絶頂感を
お姉さんに催眠をかけられ長くイキ続けるお話。

「さて、唐突ですが、あなた、1回の絶頂って、何秒ぐらい続きます?」
お姉さんは上品で落ち着いた声の女性。
音声を聴く際の注意事項を簡単に説明すると
普段のオナニーで絶頂がどれくらい続くか尋ねます。

本作品は男の射精よりもずっと強く長いオーガズムを味わわせることを目的に
彼女がおよそ85分に渡って独特な催眠をかけたりドライ系のエッチをします。
聴き手がイキ人形になりきってエッチするため彼女が直接責めることは一切なく
暗示、キーワード、カウントといった様々な技術を駆使してゆっくりじっくり追い込みます。

テーマはロングオーガズム。
およそ6秒で終わると言われる射精との違いをはっきり出すために
最終的には3分間ずっとイキ続けることを目指します。
時間が30倍ありますから当然得られる快感も強烈です。
またエッチの後半からはマルチプルオーガズム(イキながらイク)を見据えたアプローチもかけます。

ほとんどの人が経験したことのないプレイなのを考慮し
そこに至るまでの道筋は非常に丁寧でやりやすいです。

具体的には1回目は15秒、2回目は30秒と段階的に時間を延ばします。
60秒で終わるバージョンもありますから、とりあえずそれでトレーニングするのも良いでしょう。

「少女らしくない、化粧をしたように紅い頬、それは、性的な興奮で、顔を紅く染めているようでした。それに、目は虚ろで焦点が定まらず、口は半開きで、かすかに涎まで垂らしている」
催眠についても個性が強いです。
ある男の人形師がイキ人形を作った物語をしながら、聴き手が自然とイキ人形になりきれるよう誘導します。
ストーリーがある作品のほうが没入感も高まりますから
純粋な面白さを感じながら催眠に入ったりイクことができます。
流れのある堅実な催眠
催眠はおよそ37分間。
仰向けに横になりまずは脚、胴体、腕をさすって筋肉をほぐします。
最初は目を開けたまま聴くことになります。

「吸ってー。吐いてー。スーッと力が抜ける。スーッ、スーッと、全身の力が、抜けていく。そして、じわーっとした、暖かくて、心地いい感じが、全身に広がります」
部位ごとに何をするか指示を出しながら
聴き手がやるのに合わせてリラックスを応援する暗示を入れます。
最中に「スーッ」をよく言うので被暗示性の高い人はこれだけで軽い催眠に入れるでしょう。
分倍河原シホさんの穏やかな声と巧みな演技もその効果を増すのに役立ってます。

準備ができた後はいよいよ物語が始まります。
人形師がある女性から依頼を受けてイキ人形を制作した結果本気で愛してしまい
引き取られる直前につい手を出してしまったことをわかりやすく語ります。

「その人形を見ているだけで、心臓がドキドキして、甘酸っぱい、胸が焼けるような感覚がする。もう手放したくない。ずっとずっと、一緒にいたい。そんな感情に、男は苛まれるようになります」
そしてお姉さんはこれらを通じてまず聴き手が人形師と同じ視点になるよう働きかけます。
本作品の催眠は人形師→イキ人形と繋ぐ流れになってますから
いきなりイキ人形に変えるよりもストーリーに沿ってるしなりきやすいです。
そうさせるためのトリガーを物語にきちんと仕込んであります。

また物語の序盤を語り終えたところで目を閉じる指示が出ます。
12分くらい我慢した後に閉じるおかげで、その瞬間に気持ちいい感覚がぶわっと湧いてきます。
たぶんここで催眠に入ったことを自覚する人は多いんじゃないでしょうか。
割とハードなエッチに挑戦するからこそ、その土台となる催眠誘導をきっちり行います。

イキ人形化が始まるのはパート後半から。
物語を一通り終えた後になる意思があるかを確認して暗示を入れます。

「フフフ、そうですよね。まだあなたには、戸惑いがあるはず。いいんですよ。焦らなくても。時間はたっぷりと、ありますしね」
ここまで来ても彼女はまったく焦りません。
彼に戸惑いがあると判断したら少し待って心の準備を整えさせます。
また催眠後に始まるエッチに向けてふたつの要素を教えます。
人形になった時点で彼女に操られる形になりますから、それにあたっての簡単なルールです。

このへんまで来ると催眠がかなり深まってるでしょうね。
頭はぼんやり、体はだらーんとした心地いい感覚です。
最後はカウントを交えたさらなる追い込みもかけるなど安定した誘導がされてます。

テーマ性を出しつつ深く深く落とす洗練された催眠です。
聴き手をイキ人形になりきらせることを目的に
簡単な運動から入って軽い深呼吸、物語を交えた深化、そして人形化と
作品独自の要素と催眠の技術を違和感なく融合させて少しずつ確実に落とします。

物語に沿って人形化を進めるから流れがわかりやすいですし
技術面も非常にレベルが高くてびっくりするほど簡単に入れました。
無理矢理そうするのではなく、聴き手が自分からそうなりたくなるように誘導するのも見事です。
人形化を実感するのはエッチからなので、ここは催眠にしっかり入れていれば大丈夫です。
できるだけ長くイかせるエッチ
エッチシーンは3パート35分間。
プレイは感度上昇、カウントによる絶頂です。

エッチな効果音はありません。
セルフはありません。

「ほうら、体がぞくぞくしてきた。人形の体がゾクゾクし始めた」
独特な催眠で主人公の魂をイキ人形に移し替えたお姉さんは
体が気持ちよくなる暗示を入れてそれをさらに定着させます。

エッチは体に直接触れず言葉だけでイかせます。
最初の「2. XDOLL_02.mp3(約21分)」はロングオーガズムの練習をするパート。
15秒→30秒→60秒と時間を増やし、その前後最中に感度を上げたりイかせる暗示を入れます。

「ほうら、イった。快感が爆発する。強烈な快感が暴走する。そして止まらない。イくのが止まらない。絶頂が止まらない。続く、続く。絶頂が続く。次に指を鳴らすまで続く。イき続ける、イき続ける」
開始から6分後には早速1回目の絶頂が始まりますけど
事前の準備や追い込み方がしっかりしてるおかげで
股間の筋肉が引き締まったり、会陰のあたりがピリピリする感覚が続きました。
15秒なら通常のドライとさほど変わりませんから達成しやすいほうだと思います。

また60秒を目指す3回目からスタイルが若干変わります。
カウントを数えて0でイキ始めるところは従来と一緒ですが
そこから20秒後に再びカウントを数えてマルチプルオーガズムに追い込みます。


絶頂感は普通時間とともに減衰するので、それをカバーするためにこうしたのでしょう。
絶頂中にもちゃんと働きかけてくれるところにサークルさんの気配りが見られます。
私が聴いた時はこの60秒が非常に長く感じられました。
快感自体は中の上くらいだけど、持続時間が長いおかげで高い満足感が得られます。

続く2パート14分間はさらなる高みを目指します。
「3. XDOLL_03exp.mp3(約7分)」は2分間
「4. XDOLL_04exp.mp3(約7分)」は3分間を目標に掲げ、先ほどと同じく暗示とカウントでリードします。
ちなみにこれらはオプション扱いで聴く、聴かないを自由に選べます。

やり方は引き続き丁寧ですけど、内容が内容なのでドライにある程度慣れた人向けに思えます。
私の時は2分はクリアできて、3分は途中で快感が減衰してしまいました。
久しぶりに聴きましたからもう少し練習すればイけるようになるのかもしれません。
皆さんも1回目での達成にこだわらず、暇を見つけて繰り返し聴いてみてください。

このように、やることをシンプルにしてじっくり進める親切丁寧なエッチが繰り広げられてます。
実用的かつ個性的なドライ作品
1回大きくイったり立て続けにイクのとは違うやり方で気持ちよくするM向けの作品です。

お姉さんは主人公にイキ人形の感覚をリアルに味わわせようと
まずは催眠を通じて物語をしながら人形師→イキ人形の順で感情移入させます。
そしてエッチはロングオーガズムに的を絞り、時間を徐々に延ばして達成を応援します。

ミステリアスなお姉さんがイキ人形にまつわるエッチな催眠をかけるシチュ
物語をしながらリラックスと深化を促す流れのある催眠
15秒→30秒→60秒と後になるほど時間を延ばし、それを技術でサポートするテーマに沿ったエッチ。
難度の高いプレイをできるだけやりやすくする方針で作品を組み立ててます。

中でも催眠は物語を絡めてるところが独特ですし
かけ方も非常に丁寧でどっぷり浸かることができます。
ロングオーガズムを目指すなら当然深いほうがいいですから
寝落ちしないよう手加減したうえでできるだけ深くなるように調整してます。

エッチについても1回1回を手堅くこなすことを意識してて大衆性があります。
どちらかと言えばドライ経験者向けの内容ですけど
未経験者がそれを初体験するきっかけにも十分なると思います。
視聴後は多少の疲れや筋肉痛になるかもしれませんから、できれば休日に聴くことをおすすめします。

絶頂シーンは5回。
淫語ごく僅か、ちゅぱ音と喘ぎ声はありません。

以上を踏まえて前回と同じ満点にさせていただきました。

CV:男性向け…分倍河原シホさん 女性向け…鷺沢萩さん
総時間 男性向け 共通ファイル…1:04:11 追加音声…23:14
    女性向け 共通ファイル…1:04:28 追加音声…21:59

オススメ度
■■■■■■■■■■ 10点


体験版はこちらにあります

追記
シリーズ3作品がセットになった「『哀しみの催眠』シリーズ三本パック」もあります。
単品で買うより990円お得です。

アクメノイド・イリア《催眠音声》

サークル「Hypnotic_Yanh」さんの催眠音声作品(男女両用)。

今回紹介する作品は、異星人の侵略を受けるようになった近未来を舞台に
地球のために戦う少女としてハードなエッチに挑戦します。

登場人物や背景を細かく設定し、それに沿って進めるドラマ性の高い催眠とエッチが魅力で
催眠の技術にストーリーを絡めて少しずつ少女へ変えていった後
テーマに即した様々な効果音と暗示によって驚くほど多い回数の絶頂へと導きます。
地球を守る唯一の方法、それは
アクメノイド・イリアになりミステロンと戦うお話。

「それでは、お聴きになる準備が出来ているか、一緒に確認していきましょう」
お姉さんは穏やかで落ち着いた声の女性。
催眠者兼案内役として音声を聴く際の諸注意や環境・心得を簡単に説明すると
主人公を物語の世界に誘導するための催眠を始めます。

本作品はサークルさん初の催眠ボイスドラマにあたり
女体化催眠をかけられて挿し絵右にいる発育途中の少女になりきり
その後隣にいる姉アヤと共に地球を脅かす異星人「ミステロン」と死闘を繰り広げます。

SFバトルっぽいお話なのですが、ミステロンを倒す方法がエッチと密接に繋がってるため
実際のところは機械に連続絶頂させられるハードなプレイがメインです。
サークルさんの過去作「機械は無慈悲な夜の女王」に似た作りになってますから
あちらを楽しめた人なら本作も相当に満足できると思います。

またストーリーを語りながら催眠やエッチを進めるドラマ性の強い作品なため
総時間がおよそ3時間と催眠音声ではかなり長くなっています。
ですが仕事でまとまった時間が取れない人や集中力を維持しにくい人でも無理なく聴けるようにと
途中で休憩を挟んだり3回に分けて聴くといった親切設計がされてます。

詳しい聴き方は付属のテキストに書いてありますので、長いからといって敬遠する必要はまったくないです。
私は通しで聴いてみましたが、催眠を維持するアプローチが適度に挟まれていたり
聴き手を作品の世界に浸りやすくする独特な演出もあってだれることなく最後まで楽しめました。
作りは随分違いますがサークルさんの過去作同様聴き手に配慮してる部分が非常に多いです。
物語を追いながら少しずつ催眠の世界に
催眠はおよそ46分間。
仰向けに横になって軽い脱力と深呼吸をした後
まずは物語の舞台となる2050年のお話に耳を傾けます。
(分割して聴く場合のために15分程度短いバージョンも用意されてます)

「苛烈さを増すミステロンの侵攻。それは、亜空間迎撃機、インターセプターと、そのパイロットである、アクメノイド、キリシマアヤの奮戦によって、辛うじて防ぐ事が出来ていました」
内容は地球がミステロンに侵略されつつあることや
それに対抗すべく結成された国際陽子技術機構(IPTO)と戦闘機インターセプターのことです。
インターセプターは通常のコクピットの後ろにもう1人分乗れるスペースがあり
2人が感覚をリンクさせることでプロトンビームを発射できるようになります。

そしてプロトンビームを発射するのに必要なエネルギーがアクメ、つまりオーガズムです。
これが戦闘モノなのにハードなエッチをすることになる理由です。
こんな感じで本作品には様々な独自設定があります。
詳細は作中できちんと教えてくれますし、より詳しい内容が書かれたテキストも入ってます。

「あなたの心が、物語の登場人物と、同化する。あなた自身が、物語の中の人物になる。そんな不思議な体験を、あなたは今からするんです」
本作品は催眠音声ですからもちろん聴き手を催眠に誘導するのも大事です。
それを踏まえてお姉さんはストーリーを断片的に語りながら催眠を施し
後になるほどイリア自身になりきれる暗示を入れる形で進めます。


催眠ボイスドラマというとKUKURIさんが有名ですが
催眠をかけてからドラマパートに移るあちらに対し、こちらは催眠・女体化・ストーリーを同時に進めます。
切れ目が無い分こちらのほうが女体化しやすいように私は感じました。

催眠のほうはと言うと、一旦目を開けて水晶を眺めるイメージをしたり
とあるキーワードをトリガーに特定の動作をさせることで
お姉さんの声に対する集中力を高め、暗示を受け入れやすい環境を整えます。

「スーッと、吸い込まれる。水晶玉に、吸い込まれる。あなたのイメージに、吸い込まれていく。深い、深い、意識の底に、吸い込まれる」
水晶のイメージは見つめながら瞼の重さを感じるところから始め
カウントを数えて直後に目を閉じ、それと同時に追い込み暗示を入れて堅実に催眠を深めます。
変則的な作りだからこそ個々の技術は洗練されていて
最後のほうになると頭の中がドロドロになるとか、手足がうまく動かせない不思議な感覚が味わえます。

イリアになりきるのはシーンの中盤あたりから。
物語の背景を説明し終えた後に始まるイリアがアクメノイドになる様子を描きながら
聴き手自身がイリアに心を重ね合わせられるセリフをお姉さんが投げかけます。

アヤ「お願い。このカプセルに入って、一緒に、アクメノイドとなって、戦いましょう。イリア…」
「そうやって、姉の問いかけに頷けは頷くほど、あなたの心は、より深い、深ーいところに、入っていく」
ここからはアヤも個別に話すようになりさらに没入感を高めてくれます。
双子みたいにお姉さんと同格の立場で話すのではなく、ストーリーで必要になった時にのみ話す感じです。
これも催眠ボイスドラマの大きな特徴と言えるでしょう。

「お姉ちゃんと同じスーツを着て、お姉ちゃんの乗っている機体に乗っている。それだけで、あなたは幸せ。嬉しい、とってもっても、嬉しい」
そして最後はインターセプターの後ろの席に乗り込み、パイロットであるアヤとのシンクロ率を高めます。
今までは「イリア」と呼んでたのを「あなた」に改め、アヤと一緒にいることに安心感を覚えるよう誘導します。
バックで流れ始める独特な振動音もその感覚を後押しします。

作品の世界に引き込みつつ催眠をかける極めて独特な催眠です。
聴き手をイリア自身になりきらせ、アヤとの信頼関係を深めることを目的に
重要部分となるストーリーをほんの少し語り、直後に催眠の技術を使って意識の力を弱め
またストーリーへと戻るのを繰り返して徐々に催眠状態を深めます。

現在出ている催眠音声とはかなり違う作りになってまして
すべてを語るとなると膨大な文字数が必要になってしまいます。
そのため今回は全体の流れを中心に大まかな説明のみさせていただきました。
各要素が複雑に絡み合っていてかなりレベルが高いです。

この催眠で最も印象的だったのはイリアとの同化を慎重に進めていることです。
他の女体化音声みたいに深化させてから女体化に移るのではなく
ストーリーを語りながら表現を微妙に変化させて自然とイリアに収まるように誘導しています。

お姉さんおよびアヤ役の井上果林さんも催眠音声初挑戦とは思えないほど演技が安定してます。
私が入りやすいからなのでしょうが、最序盤の脱力シーンで早速その手の感覚がしました。
作りが奇抜なだけでなく、催眠音声の機能面でも高いクオリティを持ってます。
絶え間なく襲い掛かるアクメに耐えながら
エッチシーンは5パート91分間。
プレイは機械姦、アヤとの乳首吸い/クンニです。

機械姦、クンニの際に多種多様な効果音が鳴ります。
セルフはありません。

アヤ「気分はどう?イリア…。早速だけど、敵が現れたみたい。出撃よ」
催眠によって無事イリアになりインターセプターに乗り込んだ主人公は
アヤの要請を受けて早速ミステロンがいる亜空間へと飛び立ちます。

エッチはストーリーに沿ってイリアがインターセプター内にある機械から様々な責めを受けます。
一番最初の「初陣」は初の戦闘=アクメを迎えるシーン。
催眠パートで子宮内に埋め込んだ水晶に電磁波を流してアヤと快感をリンクさせ
1回絶頂した後に発進し3機の敵を相手に戦います。

本作品のエッチはごく一部の例外を除きほとんどが機械姦です。
しかもバイブやローターといった現実世界にあるものとはやや違います。
言葉だけではなかなかイメージしにくいプレイであることを考慮し
最中は本当に様々な効果音を駆使して機械姦の様子を直感的に伝えてくれます。

例えばインターセプターに乗り込んだ時点でバックに振動音が流れ始め
ある程度プレイが進むと「ピュイーン ヴゥゥゥゥゥン」というパルス音っぽい音がリズミカルに鳴ります。
そして絶頂シーンに差しかかるとカウントが始まり、それに合わせてロボが起動する時のような競りあがる音が鳴り
0になった瞬間、それが軽く弾けて心臓の鼓動音だけが鳴るようになります。
正直なところ効果音の種類があまりに多すぎて説明しきれません。

「スーツ前面の半透明の部分が肌に張り付き、ジンジンとした快感がさらに研ぎ澄まされていきます」
「あなたの子宮の中の水晶玉が活性化し、あなたに、より大きな刺激を、疼きを、快感を与えます。とっても気持ちいい。大きな快感が、全身にひろがります」

もちろんお姉さんが感度強化や絶頂を促す暗示を入れてくれますが、やはり効果音の存在は大きいです。
音に連動してイかせる、所謂音モノの色が強いエッチです。

一般的な催眠音声のドライとはかなり違う独特なイかせ方なため
最初の1回でいきなりうまくいく人はそこまでいないんじゃないかと思います。
ですが本作品には絶頂シーンが30回もあり、そのほぼすべてが同様のスタイルで行います。
私の場合は中盤あたりから体が勝手に反応する面白い体験が味わえました。
聴き手の無意識に学習してもらうことを想定したプレイ展開です。

発進後の戦闘シーンもこれまで説明したスタイルを維持します。
敵が3機ということはビームを3回発射する必要があるわけで
最初のパートなのにいきなり3連続絶頂に挑戦することになります。

「何かが弾けたような凄まじい衝撃。あなたの快感が一気に爆発する。全身が痙攣しビクンビクンと跳ねる。そして、辛うじて保っていた意識も、真っ白に消えてしまう」
最初の2回はちょっぴり気持ちいいかな?くらいでしたが
最後の1回は股間がムズムズするところから始まって
射精するときのようにエネルギーがこみ上げ、0と同時に破裂する快感が得られました。
以前からドライ系の作品を得意とされてるサークルさんなだけあって、このへんのアプローチは実に見事です。

最もハードなプレイを楽しめるのは4番目の「暴走」パート。
無事戦闘を終えて基地に帰還したインターセプターに異常が発生し
中に取り残されたイリアがおよそ20分間に13回連続の絶頂へと追い込まれます。

「イく!アクメする。凄まじい快感の衝撃が全身を駆け巡る。まるで電気を流されたかのようにビクンビクンと痙攣し、心が、精神がとろけそうに沸騰する」
「永遠とも思える長い時間、あなたは快感とアクメを受け続けています。そして、もうあなたは、人としての理性を失いつつあります。自分が、アクメするだけの、マシーンになったような、気がしてきます」

これまでの戦うためにしてきたアクメとは違い、今回は機械に陵辱され続けるハードなものです。
短い間隔で絶え間なく襲い掛かるアクメの感覚に加え
人ではなく機械の一部になっていく空しさもお姉さんは伝えてくれます。
機械姦から連想される冷たさ、無慈悲さを最も強く感じるプレイと言えるでしょう。

私が実際に聴いたときもさすがに全部で絶頂できたわけではありませんが
最中は股間の筋肉が強く締まり続けてやや辛い思いをしました。
ですがそれと同時にじんわりと気持ちいい感覚があったのも事実です。
苦しいけど気持ちいい、2つの相反する感覚を同時に味わわせてくれるところも魅力です。

このように、機械に責められ続ける快感を言葉と音で表現した個性的なエッチが繰り広げられています。
壮大かつハードな作品
独特な世界観に浸りながら気持ちよくなれる作品です。

異星人の襲来を受けた地球を舞台に、まだ若い女性たちが性的絶頂を武器に戦いを挑みます。
現実離れした壮大かつぶっ飛んだストーリー、生体ユニット化し機械に犯され続けるエッチなど
催眠ボイスドラマならではの特徴的な部分が数多く盛り込まれており
それらを違和感なく組み合わせることで物語の世界に自然と引き込んでくれます。

こういう作品はイメージ力が重要になりますから
エッチを存分に楽しむには音声に没頭できる環境作りが必要です。
そのへんを独自の効果音を使って上手に表現し、同時に現実世界のノイズも遮断しています。
エッチシーンは何らかの音がずっと流れ続けてますからすごく音声に集中しやすいです。

エッチの土台となる催眠についても今までになかった部分が見られます。
中でもストーリーを語りながらちゃんと催眠誘導してくれる作りにサークルさんの実力の高さが表れています。
女体化もエッチを聴き進めていくうちにどんどんハマるようになってますから
テーマに興味を持った人が聴く分には催眠に入れるしドライも迎えられると思います。

エッチはプレイだけを見ると機械姦の色が強いのですが
イリアとアヤが戦う理由やパートごとの背景によって随分印象が変わります。
プレイやイかせ方は割とシンプルにして、その分ストーリーで個性を出してるエッチだなと。
終盤の2パートは特にその部分が強く出ています。

注意点を強いて挙げるなら悪堕ちが含まれてることでしょうか。
後に残るほどグロい描写は特にないものの、多少なりとも背徳感を抱く可能性があります。
本人にとってはハッピーエンドだとも思いますけどね。
あとは絶頂回数の多さから体力をかなり消耗することを覚悟しておいてください。

絶頂シーンは30回。
くちゅ音(機械音含む)超大量、淫語そこそこ、ちゅぱ音ごく僅か、喘ぎ声はありません。

極めてハードな機械姦を臨場感たっぷりに味わえる作品です。
機械姦が好き、ドラマ性の強い作品が好きな人におすすめします。

CV:メインキャラクター…井上果林さん ナレーション(冒頭と最後のみ)/キリシマ博士…鷺沢萩さん
総時間 2:58:30

オススメ度
■■■■■■■■■■ 10点


体験版はこちらにあります

DreamShop-別館- 白鳥の湖

サークル「Tuberose kiss」さんの催眠音声作品(女性向け)。

今回紹介する作品は、上品で落ち着いた声のストーリーテラーに導かれて
とある物語の登場人物になりきりながら催眠とエッチを楽しみます。

クラシックバレエ「白鳥の湖」をテーマに
物語の前半部分に様々な技術や暗示を絡めて十分に催眠を深めた後
別の方向性を持った2種類の濃厚なエッチが繰り広げられます。

今回は時間が最も長いルートBでのレビューをお送りします。
(ストーリーテラーは隗さんを選択)
「白鳥の湖」の世界に浸りながら
ストーリーテラーに催眠をかけられてから彼やジークフリートとエッチするお話。

「いらっしゃいませ ドリームショップ別館へようこそ」
ストーリーテラーは上品で落ち着いた声のお兄さん。
夢を見せるサービスを提供していたDreamShop本館とは違い
主人公に催眠を使ってお話の世界を体験させてあげます。

本作品はタイトルにもなっている「白鳥の湖」に登場するオデット姫になりきり
今回紹介するルートB、ルートH、ルートH-TtoSの3種類のエッチを楽しみます。

後の2つはプレイの内容はほぼ同じなのですが
メインの語り手がストーリーテラーとオデット姫の恋人にあたるジークフリートに分岐します。

それぞれのお話は独立してますから最低でも2回は楽しめるわけです。
催眠パートは共通にして、その分エッチを充実させた作りになっています。
またストーリーテラーも隗さんと鷺沢萩さんの2パターンが用意されています。

催眠はおよそ29分間。
ベッドに楽な姿勢で横になり、目を瞑った状態でまずは深呼吸や脱力を行います。

「それは遠い異国の使者からの贈り物 その日の体調によって香りの印象が変わるという とても不思議なお香」
ストーリーテラーはこの段階からとあるお姫様が部屋で横になり
召使いの焚いたお香を嗅ぎながら寛いでる様子をイメージさせます。

「右腕に残っている力が まるで煙のように ふっと消えていく…」
もしお持ちなら音声を聴く前に好きなアロマを焚いておくとより楽しめるでしょう。
いい匂いを嗅ぐことでリラックスが促進され催眠にも入りやすくなります。
彼もお香の特性を活かした暗示でそれを後押ししてくれます。

お次はいよいよ彼が白鳥の湖のストーリーを語り始めます。
内容を知らない人にもわかるように大まかなあらすじを教えてくれますから
事前に調べておかなくても大丈夫です。
またここではあの有名な音楽も一部流れます。

「横になった途端にすぅっと体の力が抜ける 湖の水面からすぅっと涼しい風が吹いて 貴女の頬を優しくなでる」
もちろんそれだけではありません。
オデット姫が悪魔ロットバルトにより白鳥の姿に変えられ
自宅から逃げ出し森を通って湖に行く様子の一部始終に深化の暗示を絡め
聴けば聴くほど催眠状態が深まるように誘導します。
物語の流れの中に催眠の技術を上手に組み込んでいるわけです。

「キスだけでも気持ちが良くて だんだんぼぉっとしてくる 情熱的なキスにうっとりして 頭の芯がクラクラする」
そして最後は湖で偶然出会ったジークフリートと軽く愛し合い
次の日の夜、晩餐会に出席するため彼の住むお城へと向かいます。

ここでも暗示を使って王子への気持ちを高めたり
とあるキーワードを使って催眠と半覚醒状態を往復させてさらに催眠を深めるなど
ストーリーと催眠の両方に配慮したきめ細かい誘導がされています。
深化に力が入れられてるおかげで意識のぼやけを強く感じるでしょう。

「白鳥の湖」の物語を追いながら催眠状態を深める独特な催眠です。
ヒロインのオデット姫になりきることを目的に
物語の前半部分に古典系の催眠技術をいくつか織り交ぜ
その世界に引き込みながら催眠にも入れるように誘導しています。

使われてる技術はシンプルなんだけど、アレンジが上手くされているから聴いてて純粋に面白いです。
催眠の流れもリラックスと集中力を徐々に高めていくハイレベルなものです。
シーンごとに声のトーン・圧力・ペースを小まめに切り替えるストーリーテラーの演技も実に見事です。

まとめると、テーマに即した個性的かつ合理的な催眠です。
最愛の人の前で犯される快感
ルートBのエッチシーンは50分ほど。
プレイはエッチ観賞、乳首舐め、全身舐め、口内愛撫、キス、クリ責め、素股、SEX(正常位、バック)、フェラです。

素股、SEXの際にリアルな効果音が鳴ります(無しも選択可)。
セルフはありません。

「そこに居るのは ベッドの上で愛し合っているのは 貴女の愛しい王子と貴女によく似た貴女の知らない女」
城内の長い廊下を通ってジークフリートの部屋に入ったオデットは
そこで自分に似た女性(オディール)と激しいエッチをしている彼と遭遇し
呆然とした状態でしばらくの間その様子を見守ります。

エッチは引き続きストーリーテラーがプレイの状況説明や感覚操作を担当し
前半はジークフリート&オディールとの3P、中盤以降は彼も混ざって4Pを楽しみます。
催眠音声で複数人プレイが登場するのは珍しいですね。
ストーリーテラーまでエッチに参加するのは不自然に感じるかもしれません。
ですがその理由は作中でちゃんと説明してくれます。

そしてここでも聴き手がオデット姫としてプレイを楽しめるように
主に心に対する様々な責めを彼が繰り出します。
原作では白鳥の呪いを二度と解けなくなった2人が絶望して心中するとありますが
本作品では好きな男性を寝取られる、あるいはその人の前で他の男性に犯される
背徳的なエッチを楽しむあたりに留まっています。

プレイの前半はストーリーテラーにドレスを脱がされ
そのリボンで目隠しや手足の拘束をされたオデットが
ジークフリートとオディールに乳首や耳、太ももをねっとり舐められます。
当然のようにシーンに応じて2人のエッチなちゅぱ音も流れます。

「乳首に 快感が集中する きゅぅっと乳首が固くなって ジンジン痺れるような感覚 どんどん敏感になっていく」
「耳の周りを舌先でなぞる 硬く尖らせた舌先で耳の穴の周りをくるくる…くるくる… 熱い吐息を感じてゾクゾクして… 気持ちが良い」

そしてストーリーテラーがプレイをより楽しめるように
得られる感覚を暗示の形でじっくり入れてくれます。
紳士的だった催眠パートに比べて彼がやや嗜虐的に振舞うので
優しくいじめられてるような気分を抱くかもしれません。

「ほら おねだりしてご覧なさい 下品に いやらしく 「おまんこに触れて欲しい」と」
またプレイの最中に股を大きく開かせたり
上のような恥ずかしいセリフを復唱させるシーンも登場します。
この2つの要素を使って性的興奮を十分に盛り上げ、ドライしやすい精神状態へ導こうとします。

エッチ開始から24分後、丁度半分あたりに差し掛かったところから
いよいよストーリーテラーとのエッチが始まります。
最初にクリトリスの愛撫で1回絶頂させてから少し休憩を挟み
その後は正常位でのSEX→バックでのSEX&ジークフリートへのフェラといった具合に
持ち味である複数人要素を絡めたややハードなプレイを行います。

「ゆっくり挿れられると自分の中が犯される感覚がはっきり分かるでしょう? ふふふ…ほら…じわじわ…犯される その動きを感じる度に…ゾクゾク…ゾクゾク… 気持ちが良い」
「抗えない快楽 突かれるたびに堕ちていく 快感に堕ちる 気持ちが良くて 逆らえない 逆らおうとも思わない」

特に山場となるSEXシーンはプレイの状況説明や快感の操作だけでなく
浅いところを数回ピストンしてから奥に突き刺す動作など
ストーリーテラーの責めっぷりも効果音でしっかり表現しています。
純粋なエロさにもこだわったプレイをしてるなと。
最後の最後には指を鳴らして連続絶頂を促すシーンなんかも登場します。

このように、シチュや技術を使って執拗に心を盛り上げるエッチが繰り広げられています。
ロマンチックな作品
「白鳥の湖」が持つ素材を最大限に活用している面白味に溢れた作品です。

オデットになりきりながらトランスを深めていく催眠
オディールにジークフリートを寝取らせてから始まるエッチなど
原作の登場人物や流れにできるだけ沿う形で催眠とエッチを進めています。
特に催眠はストーリーを追いながら要所要所で技術を行使する難度の高い作りです。

技術にテーマを当てはめるのではなく、その逆で進めているのが素晴らしいです。
「深い深い」森の奥、太陽が「どんどん沈んでいく」みたいに
シーンごとのイメージに催眠が深まる暗示を組み込む細かな誘導がされています。
知らず知らずのうちに催眠に入っていた、なんて体験をする人がいるんじゃないでしょうか。

そしてエッチは感覚支配の暗示を使ってプレイの気持ちよさを伝えるのと同時に
羞恥を感じさせるシチュによっても興奮を高めようとしています。
最高3人から同時に責められる展開もなかなかお目にかかれない要素です。
おそらくルートHのほうでも充実したプレイが楽しめるのでしょう。

絶頂シーンは2回+α(連続絶頂)。
くちゅ音とちゅぱ音それなり、淫語そこそこ、喘ぎ声ごく僅かです。

テーマだけでなく技術的にも優れた作品です。

CV ストーリーテラー:鷺沢 萩さん、隗さん ジークフリート:skyさん オディール:綾瀬桂吾さん
総時間 共通パート…37:35 ルートB…53:35 ルートH…19:55 ルートH-TtoS…26:20
(組み合わせや声優さんによって多少前後します)


体験版はこちらにあります

哀しみのイき人形《催眠音声・男女版同梱》

サークル「Hypnotic_Yanh」さんの催眠音声作品。

今回紹介する作品は、謎のお姉さんの導きで少女の姿をした人形になり
射精を伴わない絶頂(ドライオーガズム)を何度も味わいます。

メインとなるエッチシーンにおける奇抜な絶頂形式のみならず
催眠誘導も非常にユニークな方法を使って進められており
お姉さんのお話に耳を傾けているだけで自然と物語の世界へと没頭し
スムーズな形で人形へと生まれ変わることができます。

今回はサークルさんが初回の視聴を推奨されている
ノーマルバージョン(追加音声を除いたケース)でのレビューとなります。



人生で一番長い絶頂に挑戦
お姉さんの催眠でイき人形になり、絶頂し続けるお話。

「さて 唐突ですが あなた 1回の絶頂って 何秒ぐらい続きます?」
お姉さんはややトーンの低い穏やかな声の女性。
事前に今回のテーマについて軽くお話をしてから
催眠に入るための準備を始めます。

本作品は「できるだけ長い時間絶頂し続ける」ことを最終目標に掲げ
そのための準備や心身の誘導を催眠の技術を使ってサポートします。
男性の射精は通常6秒程度オーガズムが続くと言われていますが
本作品はなんと60秒もの長時間に渡るオーガズムに挑戦しています。
(追加音声ではさらに長いオーガズムを促すプレイも登場します)

射精のように刹那的でない、さらに賢者タイムも存在しないオーガズム。
男性にとってはまさしく夢のような快感へと誘ってくれるところが
本作品の最大の特徴であり魅力です。

催眠誘導および人形化はおよそ37分間。
暗い部屋で目を開けたまま仰向けに横になり
言われた部位を手のひらで擦ったり深呼吸をして軽くリラックスした後
彼女が話すとある昔話に耳を傾けます。

「むかーし ある町に 一人の男が住んでいました その男は 人形師 人形を作って生計を立てている男でした」
お話の内容は人形師の男性が一人の女性から依頼を受け
あれこれあった末に一体の人形を作った、というもの。
つまり挿し絵に描かれている人形に関するお話なのですが
それを本当の物語のようにとてもイメージしやすく語ってくれています。

「催眠音声なのになぜ昔話?」と思う人もいるかもしれません。
ですがこのお話には今回の催眠を完成させるための重要な役割があります。
キャラやストーリーもしっかりしていますから
しばらくすると自分がこれに夢中になっているのに気づくでしょう。

「スーッと 目を閉じる と 同時に意識が落ち始める ずんずん ずんずんと 落ち始める」
お話の中ほどに到達したあたりで目を閉じる指示が出るのですが
目を瞑った瞬間、高いところから落下する感覚と一緒に
逆に自分の体が宙に浮かび上がっていくような感覚も味わえました。
催眠状態が深くなりつつあるのを実感しやすいシーンと言えます。

「そして男は 自分がその人形の事を いつの間にか いとおしくて仕方なくなっている事に 気付きます」
後半に入るといよいよお話の結末が近づいてきます。
自分の作った人形にいつのまにか特別な感情を抱いた人形師が
最終的にどういった運命を辿るかを
聴き手がまるで人形師本人になったかのように思わせながら語り続けます。

お話自体が純粋に聴いていて面白いのもありますが
お姉さんはここまでのあらゆるシーンで時にはストレートに、時には遠回しに
自分の声に集中し、それを受け入れるよう暗示を入れてきます。
それらがあるからこそ彼女の言葉を自分自身へと自然に当てはめられるのです。

「スーッと 意識が消えて行く 自分の中から 消えて行く 消えて いく」
そして最後の最後に物語の結末と同じ方法で主人公を人形へと作り変えます。
前暗示→カウント→追い込み暗示というオーソドックスなスタイルではありますが
前後の暗示の入れ方が的確ですから
ここで一気に意識がぼんやりしたり、体が言うことを利かなくなったりするでしょう。

タイトルにあるイき人形の物語をイメージさせながら
段階的に催眠を深めていくかなり珍しいタイプの催眠です。

聴き手の魂を人形へと移し替えることを目的に
あまり催眠らしさを感じさせないよう遠回しな表現を使いながら
まずはお話に夢中にさせ、それから催眠を深めたり人形へと感情移入させてきます。
最中はそこまで催眠に入った感じがしないかもしれませんが
一番最後のシーンでそのことを強く思い知ることになるでしょう。

この手の催眠を施してくれる作品と言えば
他だとキャンドルマンさんの「おゆうぎのじかん」くらいしかありません。
ですから多くの人が新鮮な気分で楽しく聴くことができるでしょう。
催眠の効き目についてもこの後行うエッチで嫌と言うほど実感できます。



少しずつハードルを上げながらより長い絶頂へ
エッチシーンは1パート21分(追加音声込みだと3パート44分)。
プレイは声による絶頂です。

エッチな効果音はありません。
セルフもありません。

「ほうら 体がぞくぞくしてきた 人形の体がゾクゾクし始めた」
催眠をよって主人公をイき人形へと作り変えたお姉さんは
言葉を使って彼の心を上手に煽りながら長時間の絶頂へと追い込み始めます。

エッチはキーワードを絡めた感度の強化から始まり
カウントを使って絶頂開始のタイミングを知らせながら
その直後にトリガーと暗示を使って絶頂、再度のトリガーで絶頂終了
これを本編では合計3回行います。

先ほど「60秒の絶頂に挑戦する」と書きましたが
そんなに長い時間をいきなりやらせるわけではありません。
比較的多くの人が楽しめるよう回を重ねながら時間を長くしていきますから
あまり気負わず、無意識に任せる感じで気楽に取り組んでみてください。

「そう イき人形 あなたはその イき人形なんですよ 何度でも言ってあげますよ イ き に ん ぎょう」
一番最初の感度強化は自分が人形になったことを自覚させながら
イきっ放しの状態になる心の準備を進めます。

ストレートな淫語がほとんど登場しないにも関わらず
彼女の言葉で股間や脇腹にピリピリとした火照りが生まれ
それがやがて全身へと広がっていくのが強く実感できました。
キーワードに合わせて股間がきゅーっと締め付けられる感じもするかもしれません。

それは先ほどの物語を通じてイき人形の容姿や性質をしっかり心に刻み付け
さらに自分自身がそうなったことを受け入れているからです。
催眠の結果や効果をエッチでもしっかりと活かしながらプレイを行っています。

「ほうら イった 快感が爆発する 強烈な快感が暴走する そして止まらない イくのが止まらない 絶頂が止まらない」
そして十分に準備が整った後、いよいよカウントに合わせて絶頂を開始します。
最初は15秒と短い時間なのでそこまで強くは感じられないかもしれませんが
私の場合は股間にグンッと熱いものが盛り上がり
その状態を維持したまま非常に細かく痙攣し続けていました。

他の作品で味わった強烈なタイプのドライに比べるとやや弱いものの
彼女が指示した絶頂中は、その前後と明らかに違った感覚があったのは事実です。
正直なところ、ここまでいとも簡単に言葉で心身を操作されたのは初めてです。
気持ちよさに加えて不思議な気分もした瞬間でした。

「そう 受け入れる イき人形の体を 受け入れる そうすれば いくらでもイける 永遠に イき続けられる」
プレイを進めながら人形化の強化を行っているのもポイント。
これによって催眠状態を維持し、更なる絶頂に挑戦しやすくもしています。
各絶頂シーンの後には必ず軽い休憩を挟んでくれますし
それぞれの絶頂をきっちり楽しめるような心遣いが随所に見られます。

「途中で飽きちゃったら可哀想だから イってる途中で さらにカウントダウンしてあげる」
一番最後の絶頂は最も時間の長い60秒。
さらにお姉さんは絶頂中にカウントを数えてマルチプルオーガズムを促します。
簡単に言うと絶頂中に追加の絶頂をするわけです。

実際にやってみたところ、ノーマルの絶頂は先ほどと同じ感覚で
マルチプルオーガズムのタイミングになった時だけ
一段きつめの熱や締め付けを感じました。
射精直前のようなほんの僅かに痛みを伴う気持ちよさ、とでも言えばいいのでしょうか。
こういうタイプの快感を味わったのは催眠音声では初めてです。

このように、長時間に渡るドライオーガズムに的を絞ったエッチが繰り広げられます。



新しい快感に目覚めさせてくれる作品
ドライオーガズムをさらに尖らせたプレイが楽しめる唯一無二の作品です。

ドライ系作品の標準時間にあたる10~20秒をスタートにし
そこから段階的に時間を延ばしながら少しずつ高い領域へと上りつめます。
物珍しいプレイを売りにして個性を持たせているような作品もありますが
本作品はガチで長時間のドライオーガズムを味わってもらえるように作られています。
実際に私もこの気持ちよさをかなり鮮明に感じることができました。

そのための準備にあたる催眠誘導や人形化も洗練されています。
物語を聴かせる一風変わったスタンスを取りながら
人形化にとって必要不可欠な体の脱力感や声への従属感を膨らませています。
そして主役となる人形の見た目や性質のイメージをしっかりと心に刻み付けてきます。

肝心の聴き手の心を人形に移し替えていくシーンも
まず人形師というクッションを置き、予めそうなる感覚を抱かせてから
改めて行う、といったように相当慎重に行われています。
ストレートに「あなたは人形になる」とか言われるよりも
ずっと意識をかいくぐり、無意識に働きかけやすいアプローチだと思います。

エッチはタイミングに合わせてドライ絶頂する至ってシンプルなものです。
しかし内容がディープ、かつかなりの長時間に渡って快感が得られますから
物足りなさを感じる人はほとんどいないでしょう。
追加音声無しでも十分楽しめるほどに濃ゆいです。

強いて注意点を挙げるとするなら体力の消耗が激しいことです。
20分くらいは何もしたくなくなるほどへとへとになりました。
追加音声も合わせて聴いた場合、相当な疲労を伴いますので
休日前など余裕のある時にのみ聴くことをお薦めします。
淫語ごく僅か、ちゅぱ音と喘ぎ声はありません。

催眠とエッチがいずれも個性的かつ効果的であること
実際に聴いてみた結果意図したものに近い快感が得られたことを踏まえて
本作品を満点とさせていただきました。

プレイの内容が比較的ノーマル、さらに男女両方の音声が用意されているのもポイント。
性別・属性問わずこの新しい快感に興味を持った方すべてにお薦めします。

CV:男性向け…分倍河原シホさん 女性向け…鷺沢萩さん
総時間
男性向け 共通ファイル…1:04:17 追加音声…23:14
女性向け 共通ファイル…1:04:28 追加音声…21:59


オススメ度
■■■■■■■■■■ 10点


体験版はこちらにあります

2021年11月15日追記
再レビューをアップしました。
https://doonroom.blog.jp/archives/87157706.html

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