同人音声の部屋

同人音声および催眠音声(トランス/暗示ボイス)について、平均3000文字程度のオリジナルレビューを掲載しているサイトです

タグ:美吹ゆうさ

   ● ちょっぴり毒舌なネクロマンサーは生身の僕に興味津々!?
   ● ぐっすり眠れる耳かきボイスω




サークル「ディーブルスト」さんの同人音声作品(R-15指定)。

今回紹介する作品は、深い森の中で研究に没頭してるネクロマンサーが
近くで行き倒れてた人を偶然見つけて癒しのサービスをします。

軽い毒舌を吐いたり若干不穏な空気を漂わせてお世話するのが特徴で
クールな態度で彼を研究対象として興味深そうに観察しながら
リアルな耳かき音や、囁き声による呪文を投げかけて癒しと眠気を与えます。
ネクロマンサーがするちょっぴり不穏なサービス
ネクロマンサーのデアが耳かきとささやきで寝かしつけるお話。

「ここをこうして… んぅ…結構この人、耳垢溜まってる」
デアはややトーンが低く穏やかな声のお姉さん。
森の中で行き倒れてた主人公を見つけて自宅に運ぶと
左耳を掃除しながら生前の彼がどんな人物だったか妄想します。

本作品は禁忌の森と呼ばれる場所で1人静かに暮らしてる彼女が
何らかの理由で森を訪れた彼をおよそ40分に渡って健全にもてなします。
前半は耳かき、後半は耳舐めやささやきとサービスだけを見れば結構王道です。
しかし彼女は彼に対して普通の女性とは違う態度で接します。

「息がありませんでしたし、勝手ながら死体とみなして回収したのですが、生き返るなんてがっかりです」
耳かきの最中に意識が戻った彼にこんなセリフを投げかけたり
「耳かきをするのは耳垢を採取するためだ」とやや事務的に振る舞うなど
軽い毒舌を交えてクールに振る舞うことが多いです。

彼女はネクロマンサーですから興味の対象は生者よりも死者に向けられてます。
この危険な森に住んでるのもたぶん死体を回収しやすいからでしょう。
研究熱心なところも含めて彼をモノ扱いしてるような空気が漂ってます。

ですが声質が結構柔らかく丁寧語で話すこと、中盤から彼に対して別の興味を持ち始めること
サービス自体はしっかりやってくれることから
普通の癒し系作品とは少し色合いが違うあたりに収まってます。

2番目のパートには彼女ならではのサービスが登場しますし
内容を理解して聴く分には十分癒されると思います。
チームランドセルさんの「ぐっすり眠れる耳かきボイスβ」が好きな人とは相性が良さそうです。

彼女と並ぶもうひとつの特徴は音。
セリフよりも音の量を多めに設定し、それらを駆使して別の癒しを与えます。
ディーブルストさんと言えばASMRで有名なサークルさんですから
今作でも高品質な音と動きによってお世話してる様子をリアルにお届けします。

会話量もそれなりにありますがセリフごとの間を長く取って音を聴きやすくしてました。
バックで鳥の声が聞こえたりと、静かで落ち着いた雰囲気作りに貢献してます。
音と言葉で癒すサービス
最初の「Track1.なんだ…生きてたんですか(約25分)」でするのは耳かき。
音声開始から5秒後には早速耳かきが始まり
少し後に目覚めた主人公へデアが事情を説明しながら続けます。
膝枕の体勢で彼女お手製の綿棒を使い左耳→右耳の順に行います。

綿棒は「そすっ」という滑らかで若干引っ掛かりのある音が使われており
耳の壁を優しく擦るようにゆっくり動きます。
また反対側の耳では頭と彼女の服が擦れるような優しい音が適度に聞こえます。

使用する器具が1種類で息吹きなしとかなりシンプルな耳かきですけど
音の質感や動きはしっかりしてて十分リアルと言えます。

「このまま霊薬(れいやく)を飲ませて仮死状態にでもしましょうか …あ、大人しくなった まぁ生き返ってまた冥府に逆戻りなんていやですもんね」
最中の彼女は生き返った彼を見て残念がったり
抵抗する姿勢を見せたらちょっぴり恐ろしいことを言うなど
心の距離をある程度保ったうえで耳垢をできるだけ多く取ろうとします。

本気でそうするというよりはからかってるように映りました。
普段は死体ばかり相手にしてるからこそ、生者とのやり取りに興味を示してるのがわかります。

次の「Track2.ここが弱いんですか…?(約18分)」は安眠重視のサービス。
家を出て危険な森に行こうとする彼を引き留めて、協力すれば衣食住を保証する契約を交わし
その後耳への息吹き、短い耳舐め、囁き声による呪文で寝かしつけます。

「ふふ、必死に目を閉じてキス顔なんかして …本当に面白い人ですね」
そしてここでは2人の和やかなやり取りが癒しを与えます。
彼の反応を見て嬉しそうな表情をしたり、軽くからかうところを見ると
彼女も彼がここに残ってくれることを内心喜んでるのかもしれません。
耳かきをしたことによって彼女の態度が多少柔らかくなったように感じました。

またパートの終盤には眠気を引き起こす呪文を9分近く詠唱するシーンがあります。
体験版の2分30秒あたりにも入ってますから興味が湧いた方は聴いてみてください。
軽いエフェクトをかけたうえで同じ呪文を2回詠唱し、次へ移るのを繰り返します。

このように、彼女の個性を出しつつ丁寧に癒す風変わりなサービスが繰り広げられてます。
独特な癒し系作品
癒しとは属性の異なる要素を敢えて盛り込んでる作品です。

デアは死霊術の研究に使うつもりだったのに実は生きてた主人公を有効活用しようと
まずは耳かきで新鮮な耳垢を採取しながら何気ない会話を楽しみます。
そして次は彼の耳を責めて生身の人間がどういう反応をするか興味深そうに眺めます。

危険な場所に住んでるネクロマンサーが耳かきと安眠を提供する珍しいシチュ
リアルな音と動きを駆使したシンプルで高品質な耳かき
ちょっぴり毒舌を吐くこともあるけどなんだかんだで優しい彼女のキャラ。
王道のサービスを作品なりにアレンジして個性を出してます。

「私の呪文が心地良かったのか…それとも、敏感すぎて魔法の効果がかかりやすかった…? まぁ、その辺はこれからじっくりと時間をかけて解明していきましょう」
中でも3番目は事務的なように見えてそうでもないところがあって面白いです。
彼が生き返ってがっかりするのは事実ですけど、その後何かしらの危害を加えることはないですし
サービスを進めるにつれて彼に死者とは違う魅力があることにも気づきます。
聴き手が癒しを感じるあたりに描写を留めてあるので、ちゃんと癒し系作品として成り立ってます。

あとは終盤に呪文を長めに唱えるところも珍しいなと。
「こしょこしょ」などのオノマトペを作品固有のセリフにしてお届けします。
耳かきと続けて聴いたら結構眠くなったので安眠効果がありそうです。

おまけはPRボイスとフリートークです。

CV:美吹ゆうささん
総時間 51:04(本編…43:45 おまけ…7:19)

オススメ度
■■■■■■■■□□ 8点


体験版はこちらにあります

追記
2020年8月22日まで25%OFFの330円で販売されてます。
その場合の点数は9点です。

ぐっすり眠れる耳かきボイスω

サークル「チームランドセル」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、忘れ物がある人にそのことを教えてくれる不思議な駅を舞台に
駅員さんが菓子職人志望の女性と会話や耳かきを楽しみます。

ストーリーとサークルさんの特徴を上手く融合させたドラマ性のある耳かきが行われており
女性が抱えてる悩みに関する物語を通じてまずは心を温め
それからセリフをほとんど挟まず効果音と吐息だけを鳴らしてさらなる癒しを与えます。
人と思いの集まる場所で
夢の中で駅員と耳かきや添い寝をするお話。

駅員「今日も平和ですねー」
改札ペンギン「むきゅー」
駅員は素朴で可愛い声の女の子。
普段よりも利用者の少ない駅でお供のペンギンと一緒に行き交う人々を眺めてると
改札でうろうろしてる女性に話しかけ、何か忘れ物がないか確認します。

本作品は忘れ物や心残りがある人を見つける能力を持つ彼女が
菓子職人を目指してる女性と駅で出会い、悩みの解決と耳かきをします。
全年齢向け作品の場合、大抵は主人公を男性もしくは性別不明に設定するのですが
チームランドセルさんは百合好きなサークルさんなので敢えて女性にしてあります。

ストーリーを簡単に説明しますと、この女性の母親は街一番の菓子職人をしており
彼女も同じ道を歩み技術を学びたいと思ってました。
しかし数年前病気で他界したため現在は独学で少しでも近づこうと頑張ってます。
そして彼女が駅を訪れたこの日は丁度母親の命日にあたります。

駅員「時をここまで遡るのは珍しいです 私の見立てでは5年くらいでしょうか」
耳かきがメインの作品ですけどドラマ性もそれなりに備わってます。
駅員が持つ特殊能力を使って過去へ遡るシーンもあったりと設定が色々凝ってます。
菓子職人を目指す女性も普通に話すので主人公の心情が捉えやすいです。

もうひとつの大きな特徴は作中で流れる音。
シーンごとの雰囲気に合ったアンビエントBGMが流れ、さらに駅らしく汽車の音も適度に鳴ります。
音と音楽の両方で癒す作りになってますから音単体の時よりも落ち着く感じがするでしょう。
耳かき音や彼女たちの吐息を妨げないようやや音量を下げてあるのも良いです。

一番最初の「序章」は女性の悩みを解決するパート。
彼女と駅員が出会い、母親がまだいた頃に戻ってお菓子作りや耳かきの様子を眺めます。

駅員「お母さんの胸の中で 甘えるあなた とても幸せそうですね」
「ぷすぷす」というアップルパイが焼ける音、ボウルに入った生地をかき混ぜる音
「ぷす しゅくっ」という綿棒の柔らかい音など早速色んな音が登場して物語を盛り上げます。
そしてそれらを通じて女性が一体何を忘れていたのか思い出させます。

詳細は聴いてのお楽しみにさせていただくとして、心温まるお話でした。
耳かきの前に物語を挟むことで聴き手を作品世界へ引き込むことにも成功してます。
様々な癒しの音に包まれて
メインのサービスにあたる耳かきは2パート59分間。
忘れ物が無事見つかり安心した女性が元の世界へ戻る前に耳かきをリクエストします。
そして一通り終わった後は立場を逆転させ、今度は駅員の耳を綺麗にします。
どちらも膝枕の状態で左耳→右耳の順に綿棒でお掃除し、仕上げに数回息吹きします。

会話重視だった序章パートから一転してセリフが極端に減り
最中は耳かき音、2人の吐息、アンビエントBGM、汽車の音だけが流れ続けます。
タイトル通り安眠を強く意識した耳かきですね。
耳かき棒だとそれに合わないから優しい質感の綿棒を選んだのでしょう。

実況を特に挟まないので耳かきの様子はややわかりにくいですが
軸を持って回転させる、耳の壁を優しく撫でる、奥まで差し込んで短いストロークでお世話するなど
効果音の質、量、動きにこだわっていてとても癒やされます。
音同士の連携も取れていて2人がいる夢の世界がリアルに形作られてました。

駅員と女性の違いを強いて挙げるとするなら進め方です。
前者は4分程度の間隔で左右の耳を切り替えながらお世話し
後者はパートをほぼ半々に分けて片方ずつ固めてお掃除します。

そうやって心の芯からスッキリできた後、添い寝を挟んで元の世界へ戻ります。
お菓子の話をするついでに耳を軽く舐めるシーンがあるもののエッチに感じるほどではありません。
シーンの中盤以降は本作品の主題歌も流れて穏やかに締めくくります。

このように、セリフと音の配分を大きく切り替える温かな物語が繰り広げられてます。
ホッとする作品
胸のあたりにぽかぽかしたものを感じながら眠れる作品です。

駅員は母親と同じく菓子職人を志す女性の探しものを見つけようと
彼女を過去の世界へ案内し、母親との思い出を振り返りながらそれを思い出させます。
そして無事解決できた後は長めの耳かきを交互にやって純粋な癒しを楽しみます。

変わった駅員と女性の物語を交えて耳かきするドラマ性を含んだ作り
話す時とそうでない時をハッキリ分けて会話と音の両方を楽しんでもらう演出
百合、アンビエントBGM、交互に耳かきするスタイルなどサークルさん独自の要素。
元々持ってた良い部分を継承しつつ、新しいタイプの音フェチ系耳かき音声を作り上げてます。

駅員「皆の笑顔が見れて 私も幸せいっぱいです」
特に1番目の要素は耳かき音声だと不足しがちな部分なので個性を出すのに役立ってます。
駅員は変わった属性や特殊能力を持ってるものの性格は至って善良です。
駅という多くの人々が訪れ、旅立っていく場所を穏やかに見守り続けます。
彼女とコンビを組んでる改札ペンギンにもマスコット的な可愛さを感じました。

耳かきはリアリティよりも長く多く音を鳴らすことを重視してます。
本作品のコンセプトが安眠にあるからこういうふうにしたのでしょう。
垂れ流し気味ではありますがかなり癒やされるのも事実です。

風変わりな音フェチ系耳かき音声を探してる人には特におすすめします。
おまけは主題歌、改札ペンギンの耳かきボイスです。

CV:駅員…藍月なくるさん 改札ペンギン…秋野かえでさん
お菓子職人を目指す女性…七瀬真結さん ナレーター…美吹ゆうささん
総時間 2:04:19(本編…1:32:44 おまけ…31:35)

オススメ度
■■■■■■■■■□ 9点


体験版はこちらにあります

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