同人音声の部屋

同人音声および催眠音声(トランス/暗示ボイス)について、平均3000文字程度のオリジナルレビューを掲載しているサイトです

タグ:恋夢

   ● 死の世界とひとりぼっちの雪女
   ● 敗戦国の王子と静謐な精取官
   ● 癒湯月亭 -恋人コース 美月-


死の世界とひとりぼっちの雪女

サークル「恋夢」さんの同人音声作品。

今回紹介する作品は、体は寒いけど心は温かい雪女が
自分の家に迷い込んできた男性を心を込めて愛します。

全身をくまなく舐めながら彼女が優しい言葉をかける癒しに満ちたエッチが行われており
乳首、耳、おちんちんといった代表的な部位だけでなく
腋や指の一本一本まで丁寧に舐めて彼にひと時の安らぎを与えます。
極寒の地で紡がれる温かな物語
雪女の雪那とたっぷり愛し合うお話。

「あの…大丈夫 ですか…? ちょっと 失礼しますね」
雪那は明るくお淑やかな声の女性。
とある雪山で猛吹雪に見舞われ遭難した主人公が彼女の家にたどり着き
力尽きて倒れた彼を看病しようと服を脱がすところから物語は始まります。

本作品は彼女の住む領域に迷い込み、生死の境をさまよっている彼を助けるために
彼女が上半身から下半身までくまなく舐めたりSEXをしたりします。
特に体を舐めるシーンは4パート50分近くと時間が非常に長く
部位に応じて声の位置を若干変えながら様々なちゅぱ音を鳴らしてくれます。

ですが元々の目的が快楽ではなく人命救助にあること
雪那自身がエッチに慣れていないことからちゅぱ音のペースは全体的に緩やかで
そのしっとりとした質感がエロよりも癒しの気分を強く与えてくれます。
抜きよりは女性に愛されているシチュに幸せを感じるエッチです。

「私自身から発せられる冷気で ここは完全に 人間の生活できる空間ではなくなっております」
本作品が癒し重視と言えるもうひとつの理由は雪那自身にあります。
彼女はこの地域に吹雪を発生させるほどに強い力を持っており
主人公が迷い込んだ小屋も火を起こせないくらいに冷たく凍りついています。
そして呪われた力のせいで長い間一人きりの寂しい生活をしています。

そんな彼女が偶然とはいえ久しぶりに他人と出会い
自分には無い生命の温かさを感じ、だんだんと彼を異性として好きになっていきます。
この彼女の心情の移り変わりと彼の命を一生懸命繋ぎ止めようとする姿が心を潤してくれます。
物語の舞台が冷たいからこそ、そこに生まれた小さな温もりがとても大きなものに感じられるでしょう。
舐めを中心としたあまあまラブラブなエッチ
エッチシーンは6パート68分30秒ほど。
プレイは全身舐め、乳首責め、フェラ、玉舐め、手コキ、シックスナインでのパイズリ&クンニ、SEX(騎乗位)、キスです。
乳首責め、手コキ、SEX、射精の際にややリアルな効果音が鳴ります。

「ん… 乳首の上まで まくりあげました こんなに冷え切って 今 なんとかします」
雪ですっかり濡れて重くなっている主人公の衣服を脱がせてあげると
雪那は自分も裸になり、まずは彼の乳首を舐め始めます。

エッチは体温低下と凍傷で動けない彼に彼女が終始ご奉仕します。
最初の4パートは彼女が舌を使って彼を看病するプレイ。
前半は乳首、首、腋、手の指、耳などの上半身を
後半は足、おちんちん、金玉、アナルなど下半身を愛おしそうに舐めます。
お話を聞く限り、彼女の舌には切り傷や擦り傷を治す能力があるようです。

先ほども書いたようにちゅぱ音自体は全体的にまったりしており
最初の方はセリフを多めに織り交ぜながら、後になるほどちゅぱ音の割合を増やして
少しずつエッチな雰囲気を出していく丁寧な責めをしています。

サークルさんは作品説明文でこの作品をM向け、あるいは焦らし要素が強めとおっしゃられていますが
私個人は彼女の舐めっぷりにそれほど意地悪さを感じません。
どの部位も時間をかけてしっかり舐めてくれていますし
イキそうになったところでわざと手を止めるようなシーンも特にありません。
男性と交わるのが初めてだから傷つけないよう慎重に行っているように見て取れます。

「目に見える情景から 肌の交わりや 愛されることの温かみを…ご想像ください 私の身体に 人肌の温もりが 備わっていることを」
「では おっきした乳首を この舌で イジめてあげますね… あ、その前に 髪の毛の束をもってきて…」

最中に彼女が投げかけるセリフも癒しに満ちたものばかり。
自分の体温では温められないからと彼に人間の女性に舐められているイメージをさせたり
髪の毛を使って両乳首に別の刺激を与えたりしています。

髪の毛ならば彼の体に触れてもそこまで寒さを感じないでしょう。
自分が雪女だからと諦めたりはせず、今できる最善の方法を考え実行しています。
彼女の特性をエッチにきちんと盛り込み、良い形で個性を与えています。

「なんで こんな…最初 ちっさかった、のに… わから、ない… どう、して…?」
「これっ これほんと すごいっ あったかすぎてっ 私 溶けちゃいそう」

そんな彼女の態度が一気に変化するのが3番目の「足舐め→肉棒舐め」パート。
初めて見る勃起したおちんちんに驚いて足を舐めるの優先したり
その後軽く先っぽを舐めただけで飛び出してきた精液の独特の味にうっとりした声を漏らします。

ずっと一人で暮らしてきた彼女が初めて男性の逞しさ、温かさに触れ
徐々に女性の悦びに目覚めていく様子がとてもよく描かれています。
彼女が彼を癒すのと共に、彼女も彼に安らぎを感じているのです。

フェラと手コキでもう1回射精させた後に始まる終盤の2パートは
シックスナインの体勢でお互いの性器を刺激したりSEXをする恋人に近いプレイ。
彼女が大事な部分を責められて喘ぎ声を漏らしながら彼に愛の言葉をたっぷりと投げかけます。

「人間と違う部分があったと しても 変わらない部分もあるって わかった…から それだけでもう 嬉しくて うれしくて 貴方を迎え入れている自分が 愛おしくて うれしい」
「ああぁっ すきっ! だい、すきっ! まだ 傍にいて くださいっ 一緒にいたいと 想って ください」

ちゅぱ音重視からくちゅ音+喘ぎ声へとエロの要素が切り替わり
純粋なエロさが一気に上がっているのに加えて
彼女のストレートな言葉の数々がとても温かい雰囲気を作り上げています。
終盤のディープキスをしながら中出しするシーンなどはまさしく恋人同士そのものです。

好奇心による人助けをしてみようと思った雪女が
いつの間にか人間が持つ温もりに心とも体も溶かされていく。
物語の背景や登場人物の特性を活かした心温まるエッチが繰り広げられています。
生命の力強さと儚さを教えてくれる作品
すべてが冷え切った世界に少しずつ温かさが生まれていく展開に魅力を感じる作品です。

人里離れた場所で生きる意味もわからずひっそりと暮らしていた雪女が
死に瀕している男性と出会い、自分には無かった生命の温もりを感じていきます。
そして最後はその熱にすっかり染まり、人間に近い反応を見せるようになります。

おそらく彼女は最初から彼の助かる見込みは薄いと考えていたのでしょう。
だからせめてひと時の癒しや快楽を与え、安らかに眠らせてあげたかったのだと思います。
それがいつしか彼の持つ魅力に強く惹かれ、本気で生き延びて欲しいと願うようになります。
この彼女の心情の変化がとても掴みやすく、物語の世界にどっぷりと浸かることができます。
ドラマ性において非常に優れたものを持っている作品です。

「貴方がここにきてくれて よかった… この気持ちを はっきりと知ることができたから」
すべてが終わった後に彼女が語るお話も心を揺さぶります。
このエンディングがあるからこそエッチが盛り上がるのだと思います。
ほろりと泣けてくる人がきっといるでしょうね。
詳しい内容は伏せますがバッドエンドに近い終わり方をしています。

そんなとても良い作品なのですが、残念だったところが一つだけあります。
それはバイノーラル録音ではないことです。
本作品のエッチの内容ならバイノーラルの方がずっとずっとリアルさが出ます。
声の位置や距離、ちゅぱ音の品質の違いなどが主な要素です。
良い作品だからこそ、そこがどうしても引っかかりました。

エッチは時間に対するエロさは結構控えめです。
抜けないことはないのですが全身を舐めるシーンが少し弱いかなと。
むしろ性に不得手な女性が一生懸命頑張るシチュに興奮を覚えます。
射精回数は全部で4回。
ちゅぱ音多め、くちゅ音それなり、淫語と喘ぎ声そこそこです。

冷え切った心をたっぷりと温めてくれる良作です。
女性に尽くされたい願望を抱いている人には特におすすめします。

CV:暁鞠子さん
総時間 1:31:57

オススメ度
■■■■■■■■□□ 8点


体験版はこちらにあります

追記
もう少しちゅぱ音を固めて鳴らしてくれていたらエロさが増したように思えます。

本作品は2015年11月23日頃まで300円引きの700円で販売されています。
その場合の点数は9点です。

敗戦国の王子と静謐な精取官

サークル「恋夢」さんの同人音声作品。

今回紹介する作品は、精取官と呼ばれる特殊な任務に就いている女性が
オナホや自分自身の体を使って敵国の王子から精液をたっぷり搾り取ります。

拷問というブラックなシチュからは想像もできないほど甘い雰囲気
相手をきっちり楽しませながら射精させる責め、プレイだけでなくオナホごとに違うリアルな効果音など
王子が彼女に堕とされ、快楽に溺れる様子をとってもエッチに描いているのが特徴です。
戦に負けた王子へのエッチな拷問
精取官のアーリエルに何度も何度も射精させられるお話。

「あら ようやくお目覚めですか? おはようございます 王子様」
アーリエルは上品で落ち着いた声の女性。
囚われの身となっているイリアム王国の王子が目覚めたのを確認すると
ここが彼の敵国であるニルヴァ帝国の精取部屋であることを告げます。

本作品は帝国との戦争に敗れ地下室に幽閉された彼を
彼女が様々なエッチをしながら骨抜きにしていく様子が描かれています。
2人の関係や彼が置かれている立場から拷問、つまりどぎついプレイを予想される方もいるでしょうが
実際はエッチシーンの中で連続射精があるのは1パートのみと意外に少なく
言葉責めも羞恥心を煽ることを目的とした比較的マイルドなもので統一されています。

この手のシチュにありがちな事務的・無機質といった要素からもほど遠く
彼女は1回ごとに違った器具や部位を使いながら心と体をバランスよく責め立てます。
女性にちょっぴり意地悪に責められるプレイと表現するのが妥当でしょう。

「あなたが信頼を置いた者たちが次々と陥落した快楽責め どうぞ余すところなく ご堪能くださいませ」
アーリエルは精取官の名の通り男性から精液を搾り取るのを仕事としており
王子に対して表面上は礼儀正しく接しながら、それぞれにかなりパワフルな責めを繰り出します。
中でも「搾り取る」ことを強く印象付けたかったのかオナホを扱ったプレイをするシーンが多く
専用の効果音を鳴らしながら耳を舐めたり、授乳をしたりと別のプレイを交えてエッチな気分を一層盛り上げます。

この後のエッチシーンでも説明しますがオナホのクオリティはかなり高いです。
淫語・ちゅぱ音・喘ぎ声のボリュームも多く、しかも同時に聴かせてくれるプレイが多いのもいいですね。
1回1回のプレイがとても濃厚でオカズとしての実用性が非常に高いです。
3種のオナホを使い分ける巧みなエッチ
エッチシーンは7パート80分ほど。
プレイは指・腕・肩・首筋舐め、耳舐め、オナホコキ、授乳、パイズリ、SEX、乳首舐め、耳いじり、キスです。
オナホコキ、授乳、パイズリ、SEX、耳いじりの際にリアルな効果音が鳴ります。

「痛かったでしょう? 唾液たっぷりの舌で ひとつずつ…癒していきますね」
この場所や自分のこと、現在の世界情勢などを軽く説明し終えたところで
アーリエルはまず戦闘で傷ついた彼の体を舌で舐め始めます。

エッチはごく一部を除いて身動きが取れない彼を彼女が一方的に責め続けます。
プレイのメインとなるのは傷を舐め終えた後に登場するオナホコキ。
帝国の2人の皇女と皇后のおまんこを象った3つのオナホを使い
3パート37分間という比較的長い時間に渡って彼のおちんちんを刺激し、射精へと追い込みます。

「サリア皇女の窮屈な入り口が 王子様の皮を捕らえて ぬるぅっと めくり倒されちゃいましたね」
「膣内全体が良く締まり さらに入り口は窮屈で これでしごかれると 夢見心地になれるのだとか」

ここで面白いのが3人の女性に合わせて別々のオナホ音が用意されていること。
最初に登場する第一皇女サリアは「ぬちゅっ ぐにゅっ」と粘性が高い吸い付くような音
次の第二皇女プリメイラは弾力が高く締めつけるような音、といった感じで
オナホの具合を音だけで本当にリアルに伝えてくれています。

しごく強さやペースだけでなく、オナホの上下を入れ替えた時にも効果音が変化するのには驚きました。
同じオナホコキでもパートごとにまったく違った責めが楽しめます。

オナホコキをしながらアーリエルが繰り出してくる別の責めも大きな魅力です。
誇り高い王子が自分たちに屈服し、快楽の奴隷に成り下がるようにと
彼女は並行して舌で耳を、言葉で心を責め立てます。

「構造を良く見てください オチンチンの先に見える空洞が 子宮です 精液を取り込み 子と成す場所」
「その精液で孕んでしまったら あなたは敵対国に対して 子孫を残すことになってしまうのですよ?」

例えばサリアのオナホを使うパートでは彼の敵愾心が強いこと、まだ童貞であることを利用し
オナホにおちんちんが飲み込まれていく様子を細かく実況しながら簡単な性教育をしたり
敵国の皇女に精液を捧げてしまうことをわざと言って背徳感を煽ったりします。

ここまで読んで「なんで敵国の皇族たちのオナホを使うんだ?」と思う方もいるでしょうが
これにはきちんとした理由があり、心を盛り上げる有効な材料として働いています。
エッチがメインの作品なのですが登場人物の人間関係など背景もきちんと練られています。

「王子様 とってもいい顔 してます…っ 本当に 赤ちゃん…っ…みたい…っ」
しかし次のプリメイラのオナホを使うパートでは態度を一転させ
自分のおっぱいを飲ませながら子供をあやすような優しい言葉をかけます。
前のパートがちょっぴりきつかったからこそ、余計に心満たされる思いがするでしょうね。
聴き手が飽きないようにとプレイの方向性や雰囲気をまったく違うものにしています。

彼女自身が相手をする終盤のプレイもとっても濃厚。
特に最後に登場するSEXパートは騎乗位で挿入したまま抜かずに3連続で中出しを決めます。

「いいでしょう いくらでも食べて あげます 王子の子種 今あるだけ全部 いただきますね」
口では精取官らしく気丈なセリフを言うアーリエルも
王子の逞しいおちんちんに貫かれると気持ちよさそうな喘ぎ声をたっぷり漏らします。
最中に激しいキスを交わしたり、彼女が2回絶頂するなど
敵よりも恋人同士に近いあまあまラブラブなSEXが繰り広げられています。

一歩間違えばどす黒い展開になりがちなシチュをできるだけ甘く、抜けるテイストで描く。
貶めるのではなく快楽付けにすることを目的とした個性的なエッチが繰り広げられています。
スッキリした気分で抜ける作品
敵同士の一風変わった愛の形が描かれている抜き重視の作品です。

アーリエルはある時は上司からの命令で、またある時は自分の意思で
捕虜となった王子に束の間の天国を味わわせようと様々な責めを繰り出します。
挿し絵やあらすじからブラックなプレイが行われるのだろうと予想していたのですが
それとはまったく違う心のこもったご奉仕を彼女はしてくれています。

そう感じた理由は彼女の言葉遣いや口調が終始穏やかなことに加えて
聴き手の抜きやすさを意識した「心への責め」がしっかりしていることにあります。

男性は基本的におちんちんを刺激し続ければ嫌でも射精するわけですから
何も考えずオナホでしごきまくるプレイをしてもよかったはずです。
でも彼女は彼に痴態を見られる快感や女性に甘える心地よさを教えたり
自分が相手をする場合はしっかり乱れて感じていることを素直に伝えます。

捕虜である彼を明らかに一人の対等な男性と認め、もてなしています。
おかげで聴いている最中はとてもいい気分に浸りながら興奮できました。

もちろん抜きに直結するエッチな要素も満載です。
中でも効果音のレベルが極めて高く、それだけでエッチの様子が手に取るようにわかります。
個々の音の質が高いのに加えてバリエーションがとにかく多彩なんです。

例えば彼女が授乳をさせている最中、思わず母乳が漏れてしまうシーンがあるのですが
効果音がそれ以前に比べて水っぽいものへと変化します。
SEXシーンで1回中出しした後の2回戦は精液が入っているのを踏まえて水分を上げていますし
同じプレイに対する責め方や状況の違いを音でしっかり表現しています。
くちゅ音大量、淫語とちゅぱ音多め、喘ぎ声それなりです。

ひとつだけ注意点を。
主人公が捕虜なこともありエンディングが若干後味の悪いものになっています。
死んだりはしないのですがグッドエンドにはほど遠い内容ですのでご注意ください。

シチュだけでなくプレイ内容も非常に濃厚な作品です。
女性にちょっぴり意地悪されたい人には特にお薦めします。

おまけはちゅぱ音&耳舐め音です。

CV:浅倉ともよさん
総時間 本編…1:55:30 おまけ…16:47

オススメ度
■■■■■■■■■□ 9点


体験版はこちらにあります

追記
本作品は2015年8月7日頃まで500円引きの700円で販売されています。
その場合の点数は10点です。

癒湯月亭 -恋人コース 美月-

サークル「恋夢」さんの同人音声作品。

同サークルさんの活動開始1周年を飾るこちらの作品は
瑞々しい声の若女将がマッサージ・お風呂・耳かき・エッチで日頃の疲れを洗い流します。
専門店らしいきめ細かなサービスだけでなく物語としてもしっかり作り込まれており
サービスを進めていくにつれて彼女自身のこともわかるようになっています。

エッチはスローセックスをテーマに
とことんまで焦らして最後の最後に大きく1発射精するスタイルがとられています。



山奥の旅館で味わえる特別サービス
癒湯月亭(ゆゆつきてい)の若女将「美月(みつき)」からサービスを受けるお話。

「本日は 癒湯月亭へご足労いただき 誠にありがとうございます」
美月は丁寧に話す優しい声の女性。
山奥にあるこの旅館へと遠路はるばるやってきた主人公を温かく出迎えると
今回行う「恋人コース」のサービス内容を説明します。

恋人コースは文字通り彼女が一夜限りの恋人になって
マッサージ・お風呂・耳かき・エッチの4種のサービスをしてくれます。
宿泊形式のリラクゼーションスポットといったところでしょうか。
サービスの時間は6分~15分とやや短いのですがバリエーションに富んでいます。

「山の中腹に位置する癒湯月亭はその名に恥じず 個室露天風呂と そこから見える極上の月 それらをもって 最高級の癒しを ご来亭いただいたお客様にご提供させていただいております」
また、専門店形式の作品の多くがサービスそのものに力を入れている中
本作品は旅館の立地や宿泊する部屋の構造など
物語の舞台となる癒湯月亭そのものにもきちんとした設定がされています。

最初にどばっと説明的に教えるようなことをせずに
サービスを進めながら必要に応じて教えてくれるスタイルも自然でいいですね。
物語を聴き進めながら少しずつその世界にも入っていける作りになっています。

「男の人の前で裸になるなんて やっぱり恥ずかしい もう あんまりジロジロ見ないでって言ったのに」
今回お相手を務める美月は落ち着き払っていますがかなり若々しい声をしており
各サービスの内容を丁寧に説明しながら流れるような手つきで行います。
しかし一緒にお風呂に入るシーンで妙に恥ずかしがるなど初々しい姿も見せてくれます。
こういったプロらしからぬところも彼女の魅力の一つと言えるでしょう。



ちょっぴり変わった趣向の耳かき
非エロのサービスは全部で3パート。
手もみマッサージ、露天風呂への入浴、美月オリジナルの耳かきが行われます。

最初のマッサージは旅の疲れを軽くほぐすのを目的に
足、腰、肩を手や指を使って揉んでいきます。
「すいー すすっ」と布を擦るような滑らかな音が使われており
それがどの部位も左右にスライドしながら鳴り響きます。
聴いた感じだと単一の効果音をループさせているように思われます。

「胸の筋肉や肩の前側が凝ってくると猫背がひどくなってしまいます 前から揉みこむことで 身体を後ろ側に逸らしながらマッサージができますの」
最後の肩のマッサージを向かい合う体勢で行っているのは珍しいですね。
その健康面での理由をしっかり説明しながら
おっぱいの谷間を見せつけて性的な興奮をほんのり誘ってもくれます。

このように、非エロの段階からエロをちらつかせてゆっくり興奮を高めてくれるのが
他の作品ではあまり見られない本作品の大きな特徴です。

その要素が最も強いのが次に登場する入浴シーン。
ここでは一糸まとわぬ姿になった彼女と温泉に浸かりながら
目の前に広がる絶景を眺めたり談笑します。
お互いの体を洗ったりするシーンはありません。

「甘えてくださいね わたくしの身体に 恥ずかしがってばかりでは もったいないですよ?」
景色や人の出会いといった割とシリアスなお話をしながら
しっかり寄り添って胸を押し付けてくる美月の焦らしがなかなかにグッときます。
露骨なエロじゃない分、余計に想像力を掻き立てられるシチュではないでしょうか。
癒しを与えつつ来るべきエッチの準備を着々と進めていくわけです。

癒し系サービスのメインとなる耳かきは13分間。
布団に横になった状態で彼女に寄り添われながら
左→右の順にまずは耳舐めで耳の内外を適度に湿らせ
それから耳かき棒のみを使って綺麗にします。
彼女はこの行為を「耳舐めかき」と呼んでいます。

耳かき音は「くち にちゅ」という水分の高い音が使われており
それが左右に小刻みにループしながら鳴り響きます。
「衛生的にどうなのよ?」とかいうのを置いておけば個性的な耳かきですね。
一般的な耳かき音声とは音質がかなり違うと思ってください。
個人的にはこれだと耳かき好きの人は物足りなく感じるんじゃないかなと…。



焦らしまくるからこそ得られる大きな快感
エッチシーンは2パート22分ほど。
プレイはオイルマッサージ、SEX(騎乗位)です。
どちらもややリアルな効果音が鳴ります。

「当亭の温泉が混じった滋養効果の高いオイルです これで全身をハンドマッサージしていきますね」
3つのサービスで主人公を適度なリラックスと興奮状態に導いた美月は
いよいよ裸になって寄り添いながら彼の全身をゆっくりと撫で始めます。

エッチは引き続き彼女が責め続ける形で行われます。
先のサービス同様ここでもソフトな責めに徹しており
彼女にゆっくりと焦らされながらじわじわとイかされる気分が楽しめます。

オイルマッサージは体を上から下へとなぞるように塗り拡げながら
乳首やおちんちんを最初わざと避けてもどかしい気分を高めてくれます。
どの部位も単一の音なのが残念ですが
粘性の高いくちゅ音を手の動きに合わせて鳴らすなど演出面では光るものがあります。

「ふふっ オイルがこすれてチュプチュプいってますわね 卑猥な音は鳴っているのに 肝心な所には触れてもらえない」
今までお淑やかに振る舞っていた美月がちょっぴりSっ気を見せるところもポイント。
プレイの内容と相まってM属性が少しでもあるとより興奮できるでしょう。
雰囲気は引き続き穏やかなのであくまでややMあたりのプレイです。

「せっかくの恋人なのですから お互いの大事な部分がどうなって 今どう感じているのか わかったほうが 面白いと思いませんか?」
最も盛り上がるのはもちろん最後のSEXシーン。
挿入してからまずはじっくりとお互いの性器の感触を確かめ合い
それから最初はゆっくり、射精直前のみややハイペースでピストンします。
テーマであるスローセックスをかなり意識したものです。

音声開始から50分近く時間がたち、なおかつ断続的に性的刺激を受けてきただけに
多くの人が心と体にエッチな火照りを感じているはずです。
ですからここでの責めが比較的ソフトでも抜くにはそんなに困らないでしょう。
物語の主人公になりきって、彼と一緒に射精できる環境がしっかりと整えられています。

このように、ゆっくりまったり愛し合うエッチが繰り広げられます。



物語の雰囲気に浸りやすい作品
諸々のサービスそのものよりも一つの物語としての完成度の高さが耳を惹く作品です。

美月は主人公に癒しと最高の射精感を味わってもらうために
時間をかけて着々と準備を進めながらサービスを行ってくれます。
時間的な短さ故に個々のサービスはそれほど優れているわけでもないのですが
目的を達成するための必要不可欠なパーツとしてきちんと機能しています。
耳かき音声とは対極の位置にあるバランス型の癒し系作品だと思います。

「忘れないでください あなたを一日だけ愛した美月という一人の女性が ここにいたことを」
そして物語の最後まで聴くと、美月がなぜ焦らしを重視したサービスを行うのか
なぜ時折プロらしからぬ反応を見せるのかがわかるようにもなっています。
こういったボイスドラマ的な要素が作品の魅力を一気に高めています。

昨今の癒し系作品はサービスを如何にリアルに演出するかにこだわっており
本作品はそれらと明らかに一線を画す作風を持っています。
ですから癒し系作品を聴き慣れている方でも新鮮な気持ちで楽しめるでしょう。

しかし個々のサービスにおける演出はやや残念と言わざるを得ません。
効果音のレベルが飛躍的に上昇した現在において
耳かきやマッサージをループ音で演出するのはやはり厳しいです。
他にも湯船に入る音はあるのに入っている最中のお湯が揺れる音が無いなど
主に効果音において「ここをこうすれば」と思える部分がいくつかあります。

エッチはプレイのソフトさをシチュで補う珍しいタイプです。
獣のように貪り合う激しいエッチが好きな人には向きませんが
しっとりとした雰囲気で愛し合う大人のエッチが好きならかなり楽しめます。
くちゅ音それなり、淫語そこそこ、ちゅぱ音と喘ぎ声ごく僅かです。

雰囲気を大事にした癒しのストーリーが楽しめる作品です。
年上の女性に癒されたい、一風変わった癒し系作品が聴きたい人にお薦めします。

本作品は現在、通常価格より400円安い700円で販売されています。
購入される場合は値引きが終わる2015年1月上旬より前がお薦めです。

CV:真中ゆきさん
総時間 1:03:56


オススメ度
■■■■■■■□□□ 7点


体験版はこちらにあります

追記
コスパは標準価格の1100円で計算しています。

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