魔女の快楽暗示

サークル「円舞」さんの催眠音声作品。

サークルさんの催眠音声処女作にあたるこちらは、上品でちょっぴり意地悪な魔女が
Mな主人公に催眠と2種類のエッチをプレゼントします。

彼女の言いなりになった気分を聴き手が味わいやすいように
リラックスや脱力といった催眠の導入部分に力を入れているのが特徴です。
お姉さんが優しくいじめてあげる
魔女に催眠をかけられてから乳首やおちんちんをいじるお話。

「あらあら こんな場所までよく来たわね」
魔女は穏やかで色っぽい声の女性。
気持ちよくなりたい願望を抱いて館にやって来た主人公を迎えると
早速催眠誘導を開始します。

本作品は女性に優しくいじめられる快感を聴き手に味わわせることを目的に
総時間の約半分にあたる21分をかけて催眠を施し
それから前半は乳首、後半はおちんちんを彼女に言われた通りにいじります。

魔女が登場する作品の場合、魔法や薬を使うシチュをイメージするかもしれません。
しかし本作品における魔女は2人が出会うきっかけ作りに使われてる程度で
催眠、エッチいずれも他の一般的な催眠音声と同じスタイルを取ってます。
サークル初の催眠音声ということであまり冒険をせず、基本を大事にしながら進めています。

催眠は2パート21分間。
仰向けに横になり目を瞑った状態でまずは彼女に言われた部分の力を抜き
その次は深呼吸をして心身を軽くリラックスさせます。

「手足の先も 力を抜いて 力が抜けたところは だらーんと 全身が下へと 沈み込んでゆく」
最初の脱力は体全体を軽く意識する程度で終わることや
彼女が「力を抜いて」と指示を与えてくるため脱力の効果は薄めです。
しかし深呼吸の後に再度全身を脱力させる二段構えの作りになってますから
この時点では軽く気持ちを落ち着かせておくくらいで十分です。

本作品は彼女の言いなり=人形化がテーマになっており
リラックスや体の脱力に特に力を入れた催眠を施してくれます。

お次は足、腕、頭から胴体と体全体を大きく3つに分け
それぞれで10カウントを数えながら彼女がさらに力が抜ける暗示を投げかけます。
そして最後に同じ要領で頭の中も脱力し深化します。

「足の時みたいに 指の先から 力がずーんと 抜けていく」
「ずーん ずーん 頭の力が抜けたせいで 意識がとろーんとしてくる」

15分くらいの時間をかけ、彼女が意識してセリフの間を長く取りながら
「ずーんと」「力が抜けていく」といった単語を数多く交えて語りかけてくれます。
カウントを数える際に声のトーンが若干ですが変化しますし
後になるほど特に手足が重く感じるとか、動かしたくなくなる気分が多少湧いてきます。

「うふふっ これで本当に ただの言いなりになってしまったわね」
しかし、最後に行う深化シーンで彼女がカウントの後にこれといった暗示を入れず
上のセリフを言ってエッチに突入する残念な部分も見られます。

ここまで時間をかけて入念に脱力させたのは結局のところ深化をスムーズに進めるためです。
そこで暗示を入れなければ当然催眠は浅いままなわけで
この後のエッチが楽しめなくなってしまいます。
私も体の重さを少し感じたくらいで意識のぼやけや催眠に入った感覚はほとんどしませんでした。

時間を十分に取ってリラックスしてからカウントで深化するシンプルな催眠です。
聴き手の心と体を魔女の言いなりにするのを目的に
腕、足、胴体、頭と全身をパーツごとに分けて脱力を進めます。

有料作品として見た場合、独創性に欠ける催眠だとは思います。
ですが個性を出そうとした結果自滅する新規サークルさんをよく見かけますし
こういう古典催眠の手堅い技法を使った誘導は処女作に限って言うなら良いと思います。
特に2回目の脱力は進め方が丁寧で効果的と言えます。

しかし最後の深化だけはこの内容だと弱すぎます。
ここを失敗するとエッチであれこれ暗示を入れても聴き手が気持ち良くなれません。
現在の2分30秒では時間が短すぎるので、最低でも3倍の7分30秒はかけたほうがいいでしょう。
セリフも結果を言うだけじゃなく適度に暗示を入れて誘導するのが望ましいです。

まとめると、途中までは良いのだけど最後が残念な催眠です。
音声を実際に聴いて一定以上の深さにまで入れる人は少ないと私は考えてます。
声に合わせてくりくり、しこしこ
エッチシーンは2パート13分ほど。
プレイは乳首オナニー、オナニーです。

エッチな効果音はありません。
ドライ、セルフ両方の絶頂形式が登場します。

「まずはこっち そう 乳首に手を持っていきなさい」
催眠を使って主人公を自分の言いなりにした魔女は
彼の希望を叶えるためにまずは乳首を指でいじるよう指示します。

エッチはどちらのパートも彼女の指示や命令に従う形で進みます。
催眠音声のエッチは運動支配や感覚支配の暗示を入れて聴き手を操作しながら普通行うのですが
本作品はエッチで暗示と呼べるセリフが一切登場しません。
オナサポ系の同人音声とほぼ同じ流れでプレイをします。

前半の「セルフ(乳首)」パートは乳首オナニーがメイン。
彼女が言う「くりくり」「すりすり」の掛け声に合わせて乳首をゆっくりいじります。
ちなみに催眠パートで腕の脱力を割と入念にやってますが
エッチの開始前にそれを解除するシーンはありません。

「私が命令しない限り あなたの手は 乳首をいじりつづけるの」
「ほぉら 今までで一番強い快感が あなたの乳首を襲ってくる」

最中の魔女は数十秒程度の短い時間でいじり方を変える指示を出したり
絶頂後もそのままいじらせたりと若干意地悪に接してきます。
催眠とかけ離れたプレイをしてますが、女性に優しくいじめられる気分はある程度味わえます。

後半の「セルフ(下半身)」パートはおちんちんでのオナニー。
「しーこしーこ」の声に合わせてしごくオーソドックスなプレイです。

「ストップ このままイけると思った? 残念でした」
ここでも魔女は2段階のペースを小まめに変化させながら
適度にオナニーを止めてもどかしい気分を与えようとします。

といってもプレイ時間が7分程度と短いのでそこまで辛くなることはないです。
むしろ寸止めの回数が多いため、しごける時間と回数が少なく射精しにくくなってます。
寸止め主体ならもっとプレイ時間を長く取ったほうがいいかなと。

このように、オナサポ色の強いちょっぴり意地悪なプレイが繰り広げられています。
ソフトな調教が味わえる作品
催眠パートの導入部分に優れたものを感じる作品です。

魔女はSな自分とMな主人公の欲望を両方同時に満たすために
体の重さや不自由感を強めに与える催眠を施し
その後で言葉を使って手を動かさせながら2種類の絶頂へと導きます。

中でも前半の催眠パートは脱力を2つの工程に分け
1カウントごとに暗示を細かく入れる丁寧な誘導を行います。
スタッフを見る限り催眠音声サークルのびおらんてさんと仲がいいのでしょう。
あちらの作風をそれなりに感じる古典特化の催眠が楽しめます。
導入パートまでの流れは処女作抜きでも光るものを持ってます。

しかしそれ以降、深化パートとエッチは品質や完成度に大きな問題を抱えています。
深化は先ほど説明したので省略するとして
エッチは催眠をかけたのに魔女が暗示をまったく入れてこないこと
そして個々のプレイ時間が短く絶頂しにくい点が挙げられます。

聴き手が催眠音声に求めているのは「催眠状態下だからこそ得られる体験や快感」です。
それなのにエッチで催眠とまったく関係ないプレイをしているのは甚だ疑問です。
例えば「腕が自然に胸へ近づく」「乳首をいじってると安心する」と暗示を入れてオナニーを制御したり
同時に感度を強化して絶頂しやすくするといったアプローチをして欲しかったです。

特に乳首は開発具合によって得られる快感が変わってくる部位ですし
催眠状態下だからこそ楽しめるエッチの良い素材と言えます。
それをまったく活かしてないのがただただ残念です。
私はドライ、セルフどちらのパートも絶頂できませんでした。

絶頂シーンはドライ、セルフ共に1回。
淫語ごく僅か、ちゅぱ音と喘ぎ声はありません。

以上のことから今回は厳しい点数とさせていただきました。

CV:雨月紅羽さん
総時間 39:28

オススメ度
■■■□□□□□□□ 3点


体験版はこちらにあります

追記
作品自体の点数は4点。
39分で1000円とコスパがやや悪いので-1してあります。