サークル「暗中模索」さんの催眠音声作品(男女両用)。
開設初期に紹介した作品を現在の視点から改めてレビューする再レビュー企画。
その第98回目は黒魔術を研究してる怪しいお姉さんが
催眠を交えたエッチな実験で不思議な快感を与えます。
闇や蜜といった作品固有の要素を使って気持ちよくするのが特徴で
催眠は瞼の開閉を起点に闇がどんどん広がるイメージを与えて徐々に落とし
エッチは音と暗示を組み合わせながら耳だけを責めて脳や股間へ快感を溜めていきます。
お姉さんとする気持ちいい契約
「こんばんは 突然ですが 黒魔術って知ってますか?」
お姉さんはややトーンが低く落ち着いた声の女性。
主人公に黒魔術を知ってるか尋ねると
胡散臭いと思ってる彼に昔は自分もそうだったと言います。
本作品は黒魔術を独自に研究してる彼女が
その実験材料になった彼におよそ50分間のエッチな催眠をかけます。
友人や恋人じゃないのでフェラやSEXといった一般的なプレイはやらず
催眠パートはもちろん、エッチも技術を駆使してドライオーガズムに導きます。
かなり催眠重視の構成なのでエロさは低いです。
その代わり催眠音声ならではの快感を味わいやすくなってます。
催眠も入りやすいですし、催眠好きならかなり楽しめる作品と言えます。
「ふかーく きもちよーく 落ちてしまう 暗くて気持ちのいい 闇の世界へ」
もちろんテーマの黒魔術も絡めてきます。
催眠を始める前に簡単な契約をしてから、頭の中が闇に染まるイメージをします。
そしてこれらの中に「深い」「落ちる」といった暗示を小まめに入れて少しずつ確実に落とします。
エッチも特殊な蜜を使って怪しい雰囲気を出してました。
痛みや苦しみを与えることはないので聴いてて嫌になることはありません。
催眠に入る心地よさと性的快感を組み合わせて彼の心をガッチリ掴みます。
お姉さん役のみもりあいのさんも普段とは違う落ち着いた演技をされてました。
ふたつの要素を組み合わせた催眠
横になって目を開けたままお姉さんの声に耳を傾けます。
「いつの間にか 深く あなたの内側に闇が 深い闇が 広がる感覚に 闇の淵は見えずに 見えぬ闇に気づけずに 自由を奪われた自由は 未開の楽園へといざなわれる」
怪しい雰囲気が出るように中二病っぽいセリフを挟みながら
「深い闇に落ちる」と小まめに言って意識の力を徐々に弱めます。
目を開けたまま聴いてると瞼がどんどん重くなるのを感じるでしょう。
序盤から深化を意識した暗示を入れる独特なアプローチをかけます。
「ゆっくりと開いて おあずけ 頭の中が 闇に飲まれる快感を求めてる 欲してる」
開始から8分くらい経つとようやく目を閉じる指示が出ます。
しかしすぐまた開く指示を出して闇の世界と光の世界を往復させます。
本作品の催眠はまばたきと声をトリガーにして催眠状態が深まるように働きかけてきますから
後になるほど意識のぼやけや体の重さが強くなるのを実感できます。
前半は目を開けたまま、後半は目を開閉させながら誘導する独特な催眠です。
聴き手の頭の中を深い闇で覆い尽くすことを目的に
闇のイメージを絡めた暗示をシーンによって変化させながら入念に入れ続けます。
ほぼすべてで暗示を入れ続けるところは割とシンプルです。
しかしテーマの黒魔術に合ったイメージや言葉選びをしてますし
後半に入ると新しい要素を取り入れて闇の世界へ上手に引き込みます。
セリフの表現が多彩ですから聴いてて飽きることはありません。
深化をものすごく重視してる構成のおかげでかなり深いところまで入れました。
これだけ心地よかったら疲れてる人が聴いたら寝落ちするでしょうね。
耳をとことん責める尖ったエッチ
プレイは蜜を使った耳責め、言葉による絶頂です。
耳責めの際に効果音が鳴ります(鳴らないバージョンは入ってません)。
セルフはありません。
「私の唇から紡ぎ出された音の波が あなたの敏感な耳を撫でまわしていく」
催眠を使って主人公を闇の世界へ招待したお姉さんは
引き続き言葉を駆使して今度は耳の感度を上げます。
エッチは終始彼女が責め続けます。
最初の8分間は絶頂に向けて心と体を敏感にするシーン。
耳の内外が気持ちよくなる暗示を入れたり
「サキュバスの蜜」と呼ばれる液体が入ったビンを開けてその匂いを嗅がせます。
「ほら 声の振動が 穴の内側を撫でまわし 舐めまわし 快感を引き連れて その奥へ 一番奥へ 広がる じーんと響く」
彼女の声と態度は催眠パートとほとんど変わりません。
無防備になった彼を見下したりせず、黒魔術の魅力が伝わるようにゆっくり丁寧に責めます。
このシーンは体への接触を一切しないし淫語も言わないのでエロさは低いです。
エッチに入った後も技術で気持ちよくするところにサークルさんのこだわりを感じます。
続く13分間は多少踏み込んだ責めをします。
左右の耳へ蜜を塗り込む音が鳴り始め、性感が十分に高まったところで絶頂の指示を出します。
そしてその後は少し趣向を変えて2回目、3回目と追い込みます。
「ほら もう限界 腰の奥 ペニスの奥に溜まった快感が 弾けそう あふれ出そう」
1回目の絶頂時は耳や脳に的を絞ってますから脳イキが味わえます。
それに対して2~3回目は脳から溢れた快感が股間へ届きおちんちんでイクと言います。
同じドライでも気持ちよくなる部位が違うから得られる快感も変わります。
耳責めの音は水分控えめのさらさらした音で、声の邪魔にならないよう音量も抑えてました。
雰囲気作りに使うだけで音自体に暗示は入れませんから、音モノとは違うと私は思います。
実際に聴いた感想ですが、まず催眠は時間に対してやることを絞り込んでて結構濃いです。
簡単に説明するなら「暗示を入れ続けて闇の世界へ落とす」ですけど
それに向けたやり方が入念でずるずると引き込まれていく感覚がします。
20分弱でここまで深く入れるならかなり強力と言えます。
エッチは催眠の技術と蜜の音を組み合わせて耳を集中攻撃する尖ったものです。
エロ要素は終盤に淫語が数回出てくる程度ですから
催眠音声特有の快感が味わいやすくなってます。
暗中模索さんはこの後にも「脳イキ妖狐~悦楽至極の脳耳絶頂~」「耳奥触手姦」といった
耳責めをテーマにしてる作品を積極的に制作されてます。
ちなみに2~3回目の絶頂はおちんちんで迎えますけど射精じゃありません。
彼女も「精子は出ない」と言ってますから股間で迎えるドライになります。
私は1回目の脳イキのほうが気持ちよかったです。
催眠重視の独特な作品
お姉さんは実験に協力する契約を結んだ主人公に黒魔術の素晴らしさを教えようと
まずは総時間の半分近くを使ってテーマ性のある催眠をかけます。
そしてエッチは言葉と蜜で耳を責めながら脳や股間を気持ちよくします。
黒魔術にハマってるミステリアスなお姉さんが催眠を交えたエッチな実験をするシチュ
まばたきと声(=暗示)を組み合わせて頭の中が闇に染まる感覚を味わわせる催眠
純粋なエロさを低く設定し技術、音、イメージで気持ちよくする催眠色の強いエッチ。
催眠の世界にどっぷり浸って絶頂できるように組み立ててます。
中でもエッチは最初から最後まで耳だけを責めるのが個性的ですし
1回目と2~3回目で絶頂する場所と感覚を変えるところも面白いです。
催眠の質がこれだけ高いなら深いところまで入れるでしょうから
その状況を活かして同人音声とはまったく違う不思議なプレイを楽しませてくれます。
絶頂シーンは3回。
くちゅ音それなり、淫語ごく僅か、ちゅぱ音と喘ぎ声はありません。
以上を踏まえて前回のレビューから1点だけプラスしました。
CV:男性向け…みもりあいのさん 女性向け…和水創太さん
総時間 男性向け…45:12 女性向け…47:45
オススメ度
■■■■■■■■■□ 9点
体験版はこちらにあります