同人音声の部屋

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カテゴリ:同人音声 > 全年齢向け

   ● お耳かきかき再会タイムばい♪~山本耳かき店監修~
   ● いっしょに飲むっス
   ● 優しい年下彼女とひみつの時間
   ● 守り神とふたりぐらし。 ~ささやき、耳かき、添い寝と癒しのひととき~【フォーリー】
   ● リラクゼーション旅館【薬味亭】~若女将が誠心誠意、ご奉仕(サービス)致します~
   ● 看取られ音声
   ● しろなこおすーヒーリングサロンシエルー
   ● 耳かき専門店~奏~
   ● Healing Your Voice ~Vol.01 幼なじみのあの子
   ● 耳かき専門店 癒し処~琥福屋~


お耳かきかき再会タイムばい♪~山本耳かき店監修~

サークル「あまがみドロップ」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、耳かき店員と声優を同時にこなしてる頑張り屋な女の子が
顔見知りのお客に再び出会い心のこもった耳かきをします。

シリーズの過去作と同じく実在する耳かき店と同じサービスをやりながら
方言の割合を後になるほど増やしたり、会話しながら成長ぶりを描いて彼女の魅力を引き出します。
施術パートとドラマパートの二部構成になってるのもポイントです。
専門店そのままの耳かきをお届け
店長代理の小春が耳かきとマッサージをするお話。

「いらっしゃいませ あ、もしかして以前 来てくださったお客様ですよね?」
小春は明るくておっとりした声のお姉さん。
山本耳かき店を再び訪れた主人公を嬉しそうに迎えると
店長代理になったことを告げてから部屋へ案内します。

本作品はサークルさんの処女作「お耳かきかき幸せタイムばい♪~山本耳かき店監修~」の続編。
仕事に励んだ結果、小町の1人から店長代理に昇格した彼女が
以前担当したお客の耳を90分程度に渡って再び綺麗にします。
両作品の間にもう1作品出てるのですが、それは入店直後のお話なので時系列は最も古いです。

「ふぅ お久しぶりですね お兄さん 約束通りまた来てくれたんですね 嬉しかよ」
彼女は福岡出身で声優になるために上京した経歴があり
普段は標準語で話すことを心がけてますが、気持ちが緩んだり熱が入ると博多弁に変わる特徴があります。
それを踏まえて今作でもお話が進むにつれて方言の割合が増えていきます。
サークル主の陽向葵ゅかさんも福岡出身ですから言葉遣いは至って自然です。

2人が既に顔見知りなだけあって雰囲気は終始和やか。
再会したことを喜びつつ、以前よりも成長した自分を見せようと張り切って取り組みます。
耳かき中は無言になる作品もそれなりにありますが
彼女の場合は会話を小まめに挟んでくるバランス型の作りです。
効果音の妨げにならないよう囁きに近い声量で話しかけてました。

また主人公を直接お世話するパート以外に
先輩の冬華や新人小町の夏葉と会話するドラマパートも用意されてます。
店長代理として頑張る小春の姿や3人の和やかなやり取りに別の癒しを感じるでしょう。

彼女がするサービスも質の高いものばかり。
メインの耳かきに53分もの時間を割き、専門店ならではの丁寧かつ多彩なケアをします。
タイトルにも書かれてるように山本耳かき店さんに協力してもらい
そこで実際に行われてる施術にできるだけ近づけた本格的な内容です。


耳かきはもちろん、部屋の襖を開け閉めする音までしっかり入ってますから
目を瞑って聴けばお店にいるのに近い感覚を得ることができます。
サービスも王道のものから風変わりなものまで幅広いです。

方言を交えて話す小春の親しみやすいキャラとプロらしいリアルな耳かき。
キャラと音の両方にこだわってるバランスの良い作品です。
会話と音が織りなす癒しの空間
最初の5パート69分間は小春が主人公にお世話するシーン。
受付で軽い雑談をしてから部屋へ移動し、お茶を飲んだ後に耳のマッサージや耳かきをします。

「すみません おまかせでいいって聞いて 嬉しくなって それだけ私のことを信頼してくださってるってことですから」
彼女にとって彼は思い出深い客らしく、序盤から親しみを感じる要素がいくつも登場します。
彼も冗談で方言を言ってもらうオプションを頼むなど
専門店から連想される心の距離を取っ払う工夫がされてて和やかです。

本題の耳かきは膝枕の状態で右耳→左耳の順にまずは外側を綺麗にし
それから高級な耳かき棒を使って穴の手前→中ほど→奥と三段構えでお掃除します。
さらに耳垢水を含んだ綿棒で細かい汚れを取り、鼓膜の振動マッサージと息吹きで仕上げます。

そしてここでは本作品の売りであるリアルな効果音が本領を発揮します。
耳のマッサージは最初布系の摩擦音だったのが少し経つと「すりゅー」という弾力のある音へ変わり
専用のシェーバーで産毛を剃る時も控えめな音量のモーター音が鳴ります。

メインの耳かき棒は「ぞすっ」という乾いてて平べったい音
綿棒は耳かき棒に比べて柔らかさがある面積の広い音と
器具によって音の質感や動きが小まめに変わって本当に臨場感が高いです。
また耳かき棒は奥へ進むにつれて音の質感が少しずつ鈍いものへと変化し
奥をケアする時は手前に比べて動きが緩く、音の途切れが多くなる細かな配慮がされてます。

音質が優れた作品はそれなりにありますけど、動きにまでこだわってる作品はまだまだ少ないです。
そのへんをクリアしてる時点で本作品は相当に優れてると言えます。

「振動させますよ この不思議な感覚 懐かしいですか?」
音の個性で見るなら最後にやる鼓膜の振動マッサージが一番です。
「ぽーん」という音叉っぽい音の直後に軽く振動する不思議な音が楽しめます。
時間は左右合わせて1分程度と短いですが、これは実際の施術に合わせたのでしょう。
耳かきを中心に据え、そこに小技を加えて専門店ならではのサービスに仕上げてます。

「どうですか? 他のよりも気持ちよかろ? 先端部分の角度と大きさが絶妙で 本当に気持ちいいとよ」
最中の会話は今回使用する耳かき棒のこと、彼女が店長代理になった経緯
大事にしてる人形「ポンちゃん」のこと、掛け持ちでやってる声優業のことなど様々。
2人が会ってない間に何があったかを嬉しそうに語ります。

「これから~をしますね」など耳かきに関する実況はほとんどしませんから
道草屋シリーズの耳かきが好きな人とは相性が良さそうです。
また左耳をお世話し始める頃から博多弁の割合が一気に増えてより彼女らしくなります。

実際に聴いた感想は月並みですけど「すごく癒された」です。
彼女が堅苦しさを取り除いたキャラに設定されてるので雰囲気が柔らかいですし
会話の内容も日常的なものばかりでぼーっとしながら聴くことができます。

音についても前作と並ぶ、あるいは超えるくらいの品質を持ってます。
耳かき音声初心者はもちろん、数多く聴いてる人も満足できるでしょう。
そして最後の最後、「05.その後の小春と…」では未来の様子が描かれてます。

続く4パート27分間は店員たちの会話を楽しむドラマパート。
研修を終え、この日初めてお客を相手することになった夏葉の教育をしたり
休日を利用して夏葉や先輩の冬華と花火を楽しみます。

小春「どうしたの? 夏葉ちゃん」
夏葉「お、思ってたよりも気持ちよくて」
ここはお客へのサービスから店員同士の掛け合いに主題が変わるため
登場人物たちの会話も耳かきパート以上に柔らかくなります。
小春が夏葉へ耳かきするシーンで優しくアドバイスするところが特に印象的でした。
これまでの経験を通じて得た知識と技術を後輩に伝えようとする姿に成長を感じます。

耳かき音声でそれをする側に焦点を当てる作品は少ないですし
個性を出しつつ登場人物に魅力を与える面白い試みだと思います。

このように、小春の日常風景をふたつの視点で描いたほのぼのした物語が繰り広げられてます。
引き込んでくれる作品
聴いてるだけで自然と没入していく世界観がしっかりした作品です。

小春は久しぶりに再会した主人公に癒されるひと時を提供しようと
プロらしい流れるような手つきで耳を綺麗にしながら色んなことを話します。
そしてその様子をリアルな音で忠実に表現し、山本耳かき店にいる雰囲気を出します。

優しくてしっかり者の店員さんが丁寧な耳かきをする癒し一色のシチュ
耳かきを始めとするすべてのサービスに音を用意し、動きにもこだわった高度な作り
方言など元々の魅力を残したうえで成長した姿を見せてくれる彼女のキャラ。
シリーズ作品としての要所を押さえながらその後の様子を描いてます。

「原点っていうのかな すごく大事だと思うんよ」
中でも3番目は自分のことを頑張りつつ他人の面倒も見られる女性になっており
過去作を聴いてる人なら変化を感じられると思います。
耳かきメインの作品なのでもちろんこれ単体でも聴けますけど
シリーズを通しで聴いたらより楽しめるように作られてます。

耳かきについては十分優れてた前作からさらにパワーアップしました。
音の質感だけでなく細かな動き、位置取り、間の取り方も練られてます。
ここまでの耳かきを聴ける作品はなかなかありません。
シリーズ3作目を飾るに相応しい大変優れた品質を持ってます。

以上を踏まえてサークルさんでは2本目の満点とさせていただきました。
おまけは「山本耳かき店の日常」とフリートークです。

CV:小春…陽向葵ゅかさん 冬華…御崎ひよりさん 夏葉…秋野かえでさん
総時間 2:05:30(本編…1:36:22 おまけ…29:08)

オススメ度
■■■■■■■■■■ 10点


体験版はこちらにあります

いっしょに飲むっス

サークル「Crescendo」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、気さくでお酒大好きな女の子が
偶然出会った人の家に泊まってお酒を飲んだり耳かきします。

キャラの魅力を出しつつ音でも癒すバランスの良い作りになっており
「~っス」という語尾で親しげに語りかけながらあれこれお世話する彼女の姿と
お酒や料理を作ったり飲む音を組み合わせてゆるーい空間を作り上げてます。
突然やって来た女の子と
有栖川つくしとお酒を飲んだり耳かきしてもらうお話。

「ごめん 仕事遅くなっちゃ…って あれ?」
つくしは明るくて元気な声の女の子。
ある日の夜、友人の家と勘違いして主人公の家にやって来ると
見知らぬ人が出てきたので慌てて友人に電話します。

本作品は予定してた飲み会の日時と場所を間違えた彼女が
終電に乗り遅れ彼の家に泊めてもらう様子を80分ほどに渡ってお届けします。
彼女は酒好きで友人とも通話しながらよく飲んでるそうですが
この日(本当は別の日)は直接会って飲む約束をし、お酒やおつまみを色々持ってきました。
そんなわけで作中では飲む、食べる、料理するシーンを多めに取りそのすべてでリアルな音を鳴らします。

ビールの栓を開ける音、グラスに注ぐ音、泡が弾ける音、スナック菓子を食べる音など
飲み会ではお馴染みの音が数多く登場します。
また料理する時は作ってる様子をそのまま録音したような内容で耳に心地いいです。
説明のセリフは必要最低限まで削ってますが、音のレベルが高いおかげで何をしてるかすぐわかります。

「色々買ってきたんで 好きなの選んでいいすからねー」
テーマが飲み会なので彼女のキャラや会話も大きなポイントです。
タイトル通り「~っス」という語尾をつけながら親しげに接し
音と上手く共存できるように話す時とそうでない時をはっきり分けてあります。

遠慮したりお礼を言うシーンもありますから馴れ馴れしさはありません。
普段の彼女と同じ調子であれこれお世話して感謝の気持ちを伝えます。
アニメが好きでマンガも描いてるオタクっぽい女の子です。
一緒に飲めばみんな友達
5分程度の前置きを挟んだ後から始まる3パート29分間は飲み会。
「2.おつまみッス!」はビールを片手にスナック菓子を食べながら雑談し
「3.料理するッス!」はおつまみを補充するためにつくしが台所に立って3つの料理を作ります。
そして「4.カクテル作るッス!」は持参したシェイカーでカクテル作りに挑戦します。

「私は商品レビューとか ゲーム実況よりはアニメが多いっすね」
この時点の2人はほぼ赤の他人ですから、まずはお互いを知るところから始めます。
突然家に上がり込んで主人公が迷惑してないかを確認し
それから好きなお酒やそうなった経緯を独特な口調で語ります。

あまり人見知りしないキャラに見て取れました。
お酒を一緒に飲んでくれる時点で悪い人じゃないと判断したのかもしれませんね。
お酒を飲む音、おつまみを食べる音も入ってて雰囲気がしっかりできてます。

音で面白いのは料理を作るシーン。
野菜を包丁で切り、卵を割ってかき混ぜ、コンロに火をかける一連の動作をほぼ音だけで表現します。
途中で何を作ってるか教えてくれますから、それをイメージしながら聴くと臨場感の高さがよくわかるでしょう。
野菜が違えば切る音も変わるなど、細かなところにまで気を配ってて素晴らしいです。

「美味しいものの足し算だし 目分量でやっても飲める味にはなるか」
逆にカクテルを作るシーンは彼女らしさが光ります。
ネットで調べたレシピを見て面倒と思ったのか、材料の分量は大雑把に決める一方で
彼のパソコンを使う時はプライベートな情報を見ないよう配慮し
彼に差し出してから自分のカクテルを作り始めます。

飲み会だから明るく振る舞ってますが、内心は結構気を遣ってるように感じました。
それが彼の優しさに触れてどんどんほぐれていきます。
相手が友達や恋人じゃないからこそ、心の距離が近づいてく様子もきっちり描いてます。

単体で最も長いパートは「5.耳かきッス!」(約29分)。
彼が「頭や耳が痒い」と言ったのを受けて指で頭を軽く掻いてから
膝枕の状態で耳かき棒と梵天を使い分けて右耳→左耳の順に綺麗にします。

耳かき棒は「ずずっ」という乾いてて平べったい音が使われており
最初は前後にゆっくり擦るように、しばらくすると小刻み優しく引っ掻くように動きます。
これまで数多くの耳かき音声を制作されてるサークルさんなだけあって
音質、動き、位置、距離、間の取り方が完璧で大変癒やされます。
梵天もふわふわさらさらした音になってて耳かき棒とは別の良さを持ってます。

最中の会話は左右を切り替える時以外はほとんどありません。
効果音だけが流れるひと時はとても静かで落ち着きます。
飲み会が割と賑やかだからこそ、そことの対比を出したのかもしれませんね。
ちょっぴり恥ずかしそうな表情で熱心に手を動かす彼女の姿も和みました。

このように、声と音の両方を引き立ててるほのぼのした物語が繰り広げられてます。
変わった視点のASMR作品
食に関する様々な音を盛り込んでる高品質な作品です。

つくしは会ったばかりの自分を快く泊めてくれた主人公に恩返ししようと
持参したお酒とおつまみを振る舞ったり、その場で料理して飲み会を盛り上げます。
そしてある程度落ち着いた後は耳かきで純粋な癒しを与えます。

気さくで気配り上手な女の子と2人飲み会をする変わったシチュ
作中の至るところに音を用意し、かつその全てがハイレベルな音にこだわった作り
ノリが良くて空気も読める彼女のキャラ。
現在世に出てる他のASMR作品とは違う方向性を持った作品に仕上がってます。

中でも音は定番の耳かきを押さえつつ変わったところにも手を伸ばしてて新鮮味があります。
料理パートは夜と翌朝の2つありますし、カクテルを作る時はシェイカーの音もちゃんと鳴ります。
Crescendoさんは元々音に強いサークルさんですから多くの人が満足できるでしょう。

「あんまり人に甘えられたりしてこなかったから なんだか嬉しくなっちゃうなー」
つくしについては自分が楽しみ、彼も楽しめるように立ち回ります。
友達とよく飲んでるそうですから雰囲気作りのコツも心得てるのだと思います。
単なる酒好きではなく思いやりのある女性に映りました。

以上を踏まえてサークルさんでは7本目の満点とさせていただきました。

CV:殊座さん
総時間 1:22:21

オススメ度
■■■■■■■■■■ 10点


体験版はこちらにあります

追記
作品自体の点数は9点。
82分で330円とコスパが良いので+1してあります。

優しい年下彼女とひみつの時間

サークル「ささやき・ボ☆イ☆ス」さんの同人音声作品(全年齢向け)。
今年5月に処女作を出されたばかりの新しいサークルさんです。

今回紹介する作品は、占いが得意で現在大学生の年下彼女が
頑張り屋な恋人と自宅で雑談したり添い寝で癒します。

彼女の魅力を引き出しながらイチャイチャするキャラ重視の作りが魅力で
この日のためにクッキーを用意して好意をアピールし
さらに中盤以降は至近距離で囁いたりリップ音を鳴らして安心感を与えます。
可愛い彼女の健気なご奉仕
恋人の上原みもりと自宅でイチャイチャするお話。

「お兄さん お邪魔しますね」
みもりは明るくて素朴な声の女の子。
主人公の家にクッキーを持ってやって来ると、服装が可愛いと言われて嬉しそうに照れます。

本作品はとある出来事をきっかけに付き合い始めた男女が
自宅デートやお泊りする様子をおよそ20分に渡ってお届けします。
彼女は大学1年生、彼は現役の刑事と変わった組み合わせになっており
音声を聴くにつれて2人の背景が少しずつわかるように作られてます。

「料理はあまり得意じゃなかったんですけど、お兄さんに食べてほしくてお母さんに教えて貰ったんです」
彼女は年齢相応の健気な女性。
この日のためにお手製のクッキーを作れるよう何度も練習したり
それを「あーん」と言って食べさせる初々しい姿を見せてくれます。
また占いが得意という変わった一面も持っており、物語の序盤で実際にするシーンも出てきます。

製品版には台本がついてるのですが
その冒頭に登場人物の情報や関係が事細かに書かれてます。
やることは雑談と添い寝だけなので、サービスよりもキャラを楽しむ作品だと私は思います。
会話から伝わる2人の絆
最初のチャプター1でするのは雑談(約7分)。
みもりが主人公の家にやって来てクッキーを食べながら色んなことを話します。

「もう、強引ですね。ふふふ、でもそうやって手元においてでも守ろうとしてくれるところは嬉しいです」
彼らが住んでる地域にはこのところ不審者が現れてるらしく
占いをしてみたら2人にとって良くない結果が出てしまいます。
そこで通常なら帰るところを泊まる予定に変更して彼女を守ります。

音声作品ですから彼がしゃべることは一切ありません。
でも彼の言葉を彼女が代弁したり、行為を通じて愛情を示す工夫がされてます。
彼女が彼を想うのと同じくらい彼も大事にしていて本当に甘いです。
キャラ重視の作品だからこそこういう表現を取り入れたのでしょう。

次のチャプター2は夜のお話(約13分)。
一緒の布団で横になり、2人が付き合い始めた経緯に触れてからリップサービスをします。

「お兄さんの事を好きだと自覚してからはわたしの占いもより磨きを掛けて絶対にお兄さんを占いで力になるって決めたんです」
彼女の占いは的中率が非常に高く、彼もこれまで何度も助けられてます。
だから今後も大好きな人を守るために腕を磨くことを決意します。
クッキー作りなども含めて恋人をとことん大事にする愛情深い女性です。

またこのパートはほぼすべて囁き声で話します。
サークル名にしてるくらいですから囁き声が相当に好きなのでしょう。
添い寝の雰囲気作りや距離の近さを表現するのにも役立ってます。

パート中盤から始まるリップサービスは3種類あり
愛の言葉を連呼する、耳に息を吹きかける、控えめなちゅぱ音を鳴らすのを
それぞれ同じくらいの時間繰り返します。
これらの最中は会話しませんから以前よりも静かに感じるでしょう。
チャプター1は会話、チャプター2はそれプラス行為と明確な違いを打ち出してます。
ほのぼのした作品
やや年の離れた男女の恋愛模様をコンパクトに描いた作品です。

みもりは占いを通じて出会い現在は付き合ってる主人公と一緒の時間を楽しもうと
この日のためにクッキー作りを練習し、新しい服を身に着けて彼の家を訪問します。
そして到着後は何気ない会話や添い寝で仕事を頑張ってる彼を癒します。

占いが得意な恋人とひたすらイチャイチャする和やかなシチュ
2人の素性や関係を描きながら進めるキャラ重視の作り
囁き声で複数のリップサービスをする静かな添い寝。
時間が短いことを踏まえてやることを絞り込み、彼女たちの魅力が引き立つように仕上げてます。

中でもキャラは作り込みがしっかりしてて驚きました。
単に雑談するだけでも背景が充実してれば深みも出るわけで
時間の関係でできることが限られてるからこそここに力を入れてます。

その一方でサービスはもう少し頑張ってほしいと思ってしまいます。
家でデートしてるのに雑談と添い寝だけというのは物足りないですし
耳かきはしないにしてもマッサージするとか彼の疲れを取る要素が欲しいです。
あとはチャプター1でクッキーを食べる音やコーヒーを淹れる音を組み込めば臨場感が上がります。

尽くしてくれる女性が好きな人には特におすすめします。

CV:友利まつり.さん
総時間 20:28

オススメ度
■■■■■■□□□□ 6点


体験版はこちらにあります

追記
2019年10月7日まで50%OFFの220円で販売されてます。

守り神とふたりぐらし。 ~ささやき、耳かき、添い寝と癒しのひととき~【フォーリー】

サークル「いちのや」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、長い間この土地を守ってる世話好きな神様が
家の所有者にあたる大学生と1日をまったり過ごします。

フォーリーサウンドと彼女のキャラを組み合わせた素朴な物語が繰り広げられており
前者はセミの声、風の音、虫の声といった自然に関する音を多く用意し
後者は久しぶりに自分が見える人と会えたことを素直に喜び
あれこれお世話しようとする姿で別々の癒しを与えます。
古民家に住む不思議な神様
守り神の「あやめ」が耳かきや添い寝をするお話。

「あれ…人がいる あっ 見えるんですね」
あやめは可憐で落ち着いた声の女の子。
自分が住んでる民家に現れた主人公に声をかけると
ひとまずお茶を振る舞ってから自己紹介します。

本作品はこの地を代々見守り続けてきた彼女が
現在民家の所有権を持ってる彼に80分程度の健全なお世話をします。
雑談&散歩、耳かき、読み聞かせ&添い寝と家庭的なものを取り揃え
いずれも20分以上の時間を用意しゆっくりのんびり進めます。

「あなたは? あぁ チヨさんのお孫さんにあたるのですか 随分と大きくなりましたね」
彼女は10代後半の若々しい見た目をしてますが生きてる年月は相当に長く
久しぶりに会った彼にも落ち着いた態度で接します。
しかし特定の人物しか姿が見えない存在のためこれまで一抹の寂しさも感じてました。
そんな気持ちを吹き飛ばそうと積極的に話しかけたり面倒を見ます。

サークル主の一之瀬りとさんはやや意地悪なキャラをよく演じられてる声優さんです。
でも今回は達観した様子で彼と向き合う純粋な癒しキャラをやられてます。
ASMR要素もありますけど会話量が多くあやめの存在感が大きいです。
神様と普通の女の子を混在させた不思議な女性に描かれてます。

バックで流れる効果音や環境音も大きな魅力。
フォーリーサウンドによるリアルな音を組み合わせて作品の世界を作り上げてます。
今回は「添い寝フレンドと行く温泉旅行 -おもちゃえっちつき-【フォーリー】」を制作した妄想研究所さんに協力を仰ぎ
演者の動きに合わせて収録された効果音を声と組み合わせる凝った演出がされてます。
海外の映画では吹き替えを円滑に行うために使われてるもので、同人音声だとここ最近出てきた要素です。

実際に聴いてみると音がとてもクリアに感じるのではないでしょうか。
そして声との親和性が高く自分がそこにいるような感覚を覚えるはずです。
声についても屋内では若干のエフェクトをかけて空間の広さを表現してます。
また彼女が体を動かすたびに髪飾りについた鈴の音が鳴ります。

あやめの純朴なキャラと周りを彩る音の数々。
田舎で過ごす様子をそのまま切り抜いたようなリアリティの高い作品です。
会話と音で癒すサービス
一番最初の「01 「見えるのですか?」」でするのは雑談と散歩(約21分)。
2人が出会いお互いのことを軽く話してから民家を歩いて一周します。

「チヨさんとはですね よくこの先にある畑で お花を育ててたんですよ」
この民家は元々主人公の祖母が持ってたもので、彼女もあやめを見ることができました。
その頃のことを懐かしげに語りながら近くに咲いてる花について教えます。
万葉集の和歌が出てくるところなどは彼女らしいなと
見た目よりも話すことに深みを与えて神様らしさを出してます。

またこのシーンは場所が屋外なので環境音がよく聞こえます。
セミの元気な声と風の吹き抜けるような音、あと右手のやや遠くから川っぽい音も聞こえました。
複数の環境音を違和感なく組み合わせて臨場感と癒しのパワーを上げてます。
このパートだけでも聴く前と後で気分が随分違うことに気づくでしょう。
あやめと主人公の繋がりをさり気なく説明しながら作品の世界へ引き込む重要なパートです。

次の「02 「膝枕でもしますか?」」は耳かき(約26分)。
膝枕の状態で右耳→左耳の順に耳かき棒と梵天でお掃除し、最後に数回息を吹きかけます。

耳かき棒は「ずすっ」という乾いてて平べったい音が使われており
奥から手前へ掻き出したり軽く引っ掻く感じに動きます。
音を時間いっぱい流すよりもリアルさを重視する傾向がありまして
休憩を小まめに挟んだり動きを変えてくれます。


サークルさんが耳かきをするのは確か初のはずですが、そうとは思えない品質を持ってて癒されました。
耳かき棒は手前と奥の概念があり、後者に移ると音が低く近くなるなど芸が細かいです。

「どうですかー? 気持ちいいでしょ? ふふっ」
そして最中は彼女が何気ないことを話して心の距離をさらに近づけます。
耳かきするのは久しぶりなので若干おぼつかないところがあるものの
ある程度続けた後は丁寧に手を動かして隅々まで綺麗にします。
右耳は会話多め、左耳は少なめにしてセリフと音のバランスを取ってるのも良いです。

「03 「むしのこえ」」は安眠パート(約30分)。
夜が更けてもなかなか寝付けない彼に彼女がお話と物語をプレゼントします。

「今は…そうですね どちらかと言うと あなたと少しお話していたい気分で」
秋の七草のこと、星のこと、ある童話の読み聞かせなど当たり障りのない話題を用意し
それらの中に彼女自身の気持ちも交えて一体感を出します。
安眠させる場合、会話量をできるだけ減らし音や吐息を流し続ける作品も割とありますが
本作品ではそれをするのは本当の最後だけにし、あとは落ち着いた調子で語りかけるようにしてます。

あまり起伏を作らずに話すのでセリフ多めでもそれほど耳障りには感じないと思います。
バックで流れる虫の声も相まって秋の訪れを感じる静けさが漂ってました。

このように、登場人物を大事にした田舎らしいサービスが繰り広げられてます。
素朴な作品
音が良くて会話も充実してるバランスのいい作品です。

あやめは民家を久しぶりに訪れた主人公を満足させようと
ご飯を作ったり耳かきしながら色んなことを話します。
そして物語がある程度進むと彼女自身も幸せそうな表情を見せます。

守り神をしてる女の子が仲の良かった人物の子孫をもてなす珍しいシチュ
日常のことなどさほど重要な意味を持たない会話を続けるまったりした作り
2人がいる場所や時間によって変化するリアルなフォーリーサウンド。
癒し系作品の要所を押さえつつ独自の要素を盛り込んだ作品に仕上がってます。

「久しぶりに人とお話できて とっても楽しかったです」
中でも2番目は彼女の性格や内面を描きつつ癒す重要な役割を果たします。
ダウナーと言うほどではないにせよ感情の起伏を少なめにして落ち着いた雰囲気を醸し出し
話題も聞き流しても問題ないあたりに留めて眠りやすい環境を整えます。

現在の全年齢はASMRの人気が高く、それに伴いあまりしゃべらない作品が割とあります。
しかし本作品はそれとほぼ真逆の方向へ進んだうえで同じ効果が出るように作られてます。
「こういう表現方法もあるのか!」と感銘を受けました。

あとはやはり音ですね。
この業界では最先端の演出方法を取り入れてるだけあってレベルがすごく高いです。
作るのが大変らしいので今後流行るかどうかはわかりませんけど
癒し系作品のひとつの形としてこれから少しずつ増えていくんじゃないかと予想してます。

おまけは耳かきと添い寝音声です。

CV:一之瀬りとさん
総時間 2:06:49(本編…1:25:11 おまけ…41:38)

オススメ度
■■■■■■■■■□ 9点


体験版はこちらにあります

追記
2019年9月21日まで20%OFFの864円で販売されてます。

リラクゼーション旅館【薬味亭】~若女将が誠心誠意、ご奉仕(サービス)致します~

サークル「薬味亭」さんの同人/催眠音声作品(全年齢向け)。

今回紹介するサークルさんの処女作は、和服姿がよく似合う上品な若女将が
遠路はるばるやって来た男性客をつきっきりでもてなします。

和の雰囲気を大事にした落ち着いたサービスが行われており
鹿威し、襖、和風料理など旅館に合った素材を用意して落ち着きを持たせ
さらに就寝時は2種類の手段で癒しと眠気を与えます。
海に面した旅館でのんびり
薬味亭の若女将「希美(のぞみ)」が健全なご奉仕をするお話。

「遠路はるばるお越しいただき ありがとうございます」
希美は穏やかで品のある声のお姉さん。
商店街の抽選で宿泊チケットを当てた主人公に丁寧な挨拶をすると
お部屋へ案内してから旅館や自分のことを話します。

本作品は20代前半で老舗旅館の若女将を勤め上げてる彼女が
一泊二日の貸し切り券を手に入れた彼を60分程度に渡って親身にもてなします。
実際の旅館に近づけたかったのか、耳かきやマッサージといった定番のサービスは避け
ご飯を食べたりお風呂で寛ぐ様子に色んな音を盛り込み臨場感を出してます。

また総時間の7割近くにあたる40分を安眠パートに割いてまして
そこでは催眠をかける、恋物語を読み聞かせると2つのルートが用意されてます。

同人音声と催眠音声両方の特徴を持ってるのは珍しいですね。
どちらも作品独自の要素を盛り込んであって癒しのパワーが強いです。

「事前にお客様のことは聞いていたので サイズはピッタリのものをご用意いたしました」
希美については女将のイメージ通りの女性。
ニコニコした様子で挨拶したり案内するのはもちろん
彼の足のサイズに合ったスリッパまで用意するほどの気配りを見せます。
夕食のシーンでは献立を細かく説明してくれたりと旅館らしさを感じるセリフが多いです。

チェックインを済ませた後の2パート15分間は寛ぐシーン。
周辺の観光をしてから夕方に着いた彼に様々な和風料理を振る舞い
さらに露天風呂でお酌しながら色んなことを話します。

「薬味亭で開発した 秘伝のそばつゆです 甘辛い味がして さらに食欲が湧いてきますよ」
天ぷら、そば、鴨鍋など和の心を感じる料理で揃え
それらを彼が食べたり彼女が食べさせる様子をセリフと音で表現します。
音が鳴るのは食べる瞬間だけなのでASMR系の作品ではありません。
どれから食べればいいか迷う彼を彼女が助けるシーンもあって微笑ましいです。

次の露天風呂はお湯の音を特に流さず
専用の浴衣に着替えた彼女が自分や妹のことを語ります。
彼がもらったチケットを使うと貸し切り状態になるそうで
彼女も普段よりはたぶんのんびりした接客ができてるのでしょう。
サービスで癒し、キャラで癒やすバランスの良さも本作品の持ち味です。
波の音と女性の愛に包まれて
本作品のメインにあたる安眠パートはおよそ40分間。
「(4)-A希美のリラクゼーション催眠、体感してみませんか?」は癒しの催眠をかけてゆっくり寝かしつけます(約23分)。
解除音声は入ってませんから基本的には寝る前にお聴きください。
出かける予定がある場合は無料作品でいいので必ず解除音声を聴いてください。

「最初は 両足の指先の力が抜けていきます」
内容は横になって目を瞑り、彼女の呼吸音に合わせて深呼吸しながら
両足→足首→両手→腰→顔の順に体を脱力します。
そして軽く深化させてから舞台を夜の浜辺に移し、そこで彼女と歩いたり膝枕されるイメージをします。

同人音声の一部を使って催眠をかけるスタイルなので正直期待してなかったのですが
サークルさんが勉強されてるのか、全体の流れや技術の使い方が安定していて良かったです。
前半をほぼ全部深呼吸と脱力に使ってリラックスできる状況を作り
後半シーンも癒しの要素をいくつも組み合わせて意識をぼんやりさせます。

「ずっと聞いていると だんだんと 穏やかな気持ちになっていきます」
砂浜に移ったところで波の音が鳴り始めるのがいいですね。
薬味亭は挿し絵の通り海のすぐそばに建ってますから、当然波の音も実際に聞こえます。
前半に比べて暗示の量が減るので催眠らしさは薄れるのですが
このパートの目的はあくまで安眠ですからそこまで深く落とす必要はありません。
終盤には波の音だけが流れる時間を設けるなど、目的意識を持った誘導をしてました。

それに対して「(4)-B朗読」は物語で癒やすサービス。
以前この旅館にいた三姉妹と郵便配達の男性に関する恋愛事情を語ります。

書くとつまらないでしょうから内容はすべて伏せるとして
温かみがある中でちょっぴり切なさも感じるお話でした。
基本的にはしゃべり続けるので催眠パートに比べると安眠との相性は悪いですが
それに向けた準備として心を温める効果は十分あると思います。
催眠と似た方向性にならないよう敢えて大きく変えてあるのかもしれませんね。

このように、技術と物語を使い分けて眠らせる珍しいサービスが繰り広げられてます。
雰囲気の良い作品
和風情緒を大事にした落ち着いてる作品です。

希美は運良くチケットを手に入れた主人公に旅を満喫してもらおうと
女将らしい丁寧な物腰ときめ細かなおもてなしで安らげる空気を作ります。
そしてお風呂の後は2種類の眠れるサービスをを提供します。

女将のイメージにピッタリな女性が一対一でお世話する癒しのシチュ
会話と音を組み合わせて旅館らしさを出すバランスの取れた作り
まったく別の方法で寝かしつける安眠パート。
現在流行ってる癒し系音声とはやや違う構成にしてあります。

中でも安眠パートは十分な時間を用意し、それをほぼ半々に分けて催眠をかけたり物語します。
同人音声の中には「主人公が最後に眠るから催眠音声だ」と勘違いしてるケースも時々あるのですが
本作品はきちんと催眠の技術を使って眠らせる正統派のものです。
時間が23分ありますし、サークルさんが最も力を入れられてるように映りました。

それ以外のパートについても処女作として見る分には比較的質が高いです。
ただし、効果音の扱い方だけは引っかかりました。
例えば夕食中に鴨鍋がぐつぐつ煮える音が鳴るシーンがあるのですが
彼女がその話をした時だけ音が鳴るようになってます。

鍋は火を入れたらそれが消えるまで煮え続けるのが普通ですから
煮えるにつれてだんだん大きくなり、彼が食べ終えたあたりで小さくなるのが自然です。
他のシーンもひとつの音を一瞬だけ鳴らすことが多かったので
複数の音を共存させて空間そのものを表現できるようになればより良くなると思います。

音質は今のままで十分良いので演出面を強化してみてはいかがでしょうか。
今後もっと伸びる可能性を秘めたサークルさんです。

CV:朝富やくもさん
総時間 1:04:00

オススメ度
■■■■■■■□□□ 7点


体験版はこちらにあります

追記
同人パート、催眠パートいずれも7点をつけてます。

2019年9月1日まで50%OFFの324円で販売されてます。
その場合の点数は8点です。

看取られ音声

サークル「オミ・オクル」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介するサークルさんの処女作は、それぞれに異なる事情を持つ女性たちが
間もなく死のうとしてる相手を自分なりのやり方で見送ります。

自分の最期を看取られる様子だけを描いてるのが大きな特徴で
ある人は純粋に悲しむ、またある人は誓いを立てたうえで戦いに赴くなど
主人公の死を受け入れたうえで苦しみや悲しみが和らぐよう真剣に働きかけてくれます。
人生の最期に最高のご褒美を
4人の女性に看取られるお話。

「あらあら これは…助からないかな」
ミオは甘くておおらかな声の女性。
事故に遭い生死の境をさまよってる主人公に話しかけると
もう助からないと判断し、新しい世界へ案内します。

本作品は自分が看取られる気分を疑似体験してもらうことを目的に
彼女たちが50分程度に渡って色んなことを話します。
正体不明の女性、我が子同然の弟子、苦難を乗り越えてきた戦友、そしてロリ吸血鬼と
パートごとに異なるキャラが登場し、それぞれの背景に合ったやり方で彼らの最期を見届けます。
お話が完全に独立してますからどのパートから聴いても大丈夫です。

主人公の死が確定してる時点で湿っぽい作品だと思う人もいるでしょうが
4パートあるうちで泣き出すキャラは1人と少なく
それ以外は彼の死を受け入れたうえで悲しみを和らげたり自分の気持ちを素直に伝えます。

残り僅かな人生に悔いを残させないよう思いやるのが本作品の基本スタイルです。
癒し要素が結構充実してますから、他人の愛に飢えてる人が聴くと良い刺激になるでしょう。
状況が状況なのでどのキャラもふざけたりせず真っ直ぐ向き合います。
耳かきやマッサージを一切せず話術で癒やす作りも独特で面白いです。
変化に富んだ看取り
一番最初のTrack01は挿し絵に描かれてる女性が看取るパート(約15分)。
致命傷を負って意識がなくなりつつある主人公の心に直接語りかけ
今の状況や自分のことを教えてから色んな手段で甘やかします。

「私の声が聞こえるってことは 残念だけど 君はもう助からないんだ」
「私の手が触れると 痛さも怖さも 何もかもうすーくなっていって どんどんゆったりとした気分になっていくね」

間もなく死を迎えることをはっきり伝えたうえで
全身をパーツごとに触れて痛みと苦しみを取り除き
さらに頭を撫でる、深呼吸する、ぎゅっと手を握るなど
一般的な癒し系作品でもよくやることを順に行い彼の心と体を安らげます。

もうすぐ死ぬことが確定した場合、やはり恐怖や不安が湧いてくるでしょうから
それを和らげることに最も力を入れながら進めます。
そして死んだ後に何が待ち構えてるかもちゃんと教えて気を楽にします。
彼女の声も相まって非常に穏やかな空気が漂ってました。

続く2パート24分間は親しい女性に看取られるシチュ。
Track02は捨て子だったところを拾われ育てられた冒険者志望の女の子
Track03は侵略してきた異星人と一緒に戦ったクールな子と最期の時間を過ごします。

「え…嘘 あっ い、いやぁぁぁ!」
「ほら だから 起き上がって早く よくできたなって言ってくださいよ」

前者は家族同然の関係だったため最もストレートに感情を出します。
彼が死にそうなことに驚き、悲しみ、受け入れられずに心細そうな表情を見せます。
それでも何とかしようと頑張る姿に涙ぐむ人もいるんじゃないでしょうか。
大事にされてることが強く実感できて胸のあたりが熱くなります。

「君がいたおかげで あの時のボクは 辛い訓練を乗り越えることができた」
それに対して後者は淡々とした様子でぽつりぽつりと語ります。
訓練生時代に出会い色んな場面で励まされてきたことを感謝し
さらにこれまで自分の胸に秘めてきた思いを余すことなく伝えて彼の気持ちに応えます。
普段が少年っぽいキャラだからこそ、女性らしいことを言われた時は一層心に響きます。

実はこのパートは割と複雑な背景がありまして
それらを知ればなぜ彼女がここまで冷静でいられるかがわかるようになってます。
彼女にも彼の気持ちがわかるからこそ、ひとつひとつの言葉に重みを感じました。

最後のTrack04は逆に最も明るいお話(約14分)。
人生に嫌気がさしてた主人公が偶然ロリ吸血鬼と出会い
それから1年の時を経てようやく彼女の生贄になります。

彼の体が至って健康なことや、自分から彼女に血を吸われることを懇願した事情があるため
前の3パートとは随分違うカラッとした雰囲気になってます。
彼女も彼を苦しめないよう2種類の薬を与える思いやりを見せます。
「こういう死を迎えられるのもひとつの幸せなのかなぁ」と考えさせられるものがありました。

ちなみに本作品の吸血鬼は血を吸うだけでなく肉を食べる設定もあるのでご注意ください。
このパートでやるのは会話だけで、それらを実際にするシーンは完全に省略されてます。

このように、主人公が死ぬ結末を固定したうえで色んなことをする珍しいサービスが繰り広げられてます。
斬新な切り口の作品
同人音声では滅多に見かけないシチュを題材にしたボイスドラマです。

4人の女性は間もなく死ぬ、もしくはこれから死にゆく男性に安らぎを与えようと
自分たちを取り巻く事情を説明しながら最大限の思いやりを示します。
そしてある者は泣き、ある者は思いをはっきり伝えて幸福感を与えます。

「看取られ」に特化したサービスをする非常に珍しい設定
パートごとに異なるキャラと背景を用意し幅広く働きかける展開
心のケアに力を入れたセリフの数々。
暗く重くなりがちなシチュをできるだけ明るく軽く描いてます。

全年齢向けはこのところ新作の数が目に見えて増えてますが
それでもこういうタイプの作品は初めて聴きました。
主人公が死ぬ時点で癒しに繋げるのが難しくなるからでしょう。
ですが本作品はその難題をきちんと解決してます。

「あなたは またその足で 新しい道を歩いていける」
死を終わりではなく変化や始まりに位置づけてるのが大きいです。
生きてる者にとって死後の世界がどうなってるかはわかりません。
だからこそプラスにもマイナスにも捉えることができます。

また彼らがこれまでやってきたことを称賛して価値ある生を送れたことも示します。
「まったくの無駄だった」より「あなたと会えて幸せだった」と言われたほうが当然嬉しいわけで
そういう死の中にあるポジティブな要素を細かく拾ってお話にしてます。
やってる事はシンプルですけど、セリフの表現や内容に光るものを感じました。

扱いが難しい素材を上手に料理してる優れた癒し系作品です。

CV:月花うさぎさん
総時間 52:50

オススメ度
■■■■■■■■■□ 9点


体験版はこちらにあります

追記
2019年9月17日まで20%OFFの691円で販売されてます。

しろなこおすーヒーリングサロンシエルー

サークル「Crescendo」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、のほほんとしてるけど腕はいい店員さんが
すっかり顔なじみになってるお客を専用のサービスで癒します。

和の心を強く意識したASMR系の作りが魅力で
サービス中はどのパートもセリフよりも音の割合を増やし
あずき、抹茶、ヨモギといった珍しいアイテムを使って色んなマッサージをします。
音の質が非常に高く耳に優しいですから安眠のお供にも役立ってくれるでしょう。
常連さんへのオリジナルサービス
ヒーリングサロンシエルの店員「朝霧代菜」が耳かきやマッサージをするお話。

「お客様ー お待ちしてました 本日はしろなこおすをご予約いただいて ありがとうございます」
代菜は甘く可愛い声の女の子。
店長に呼ばれて主人公がいる受付に行くと
自分の名前がついたコースを何度も言ってニヤニヤします。

本作品はゲーム大好きでちょっぴり抜けたところもある彼女が
自分をこれまで何度も指名してくれた彼に新しいサービスをします。
「しろなこおす」という彼女の名前を冠したこのコースはテーマを「和風」に定めており
作中ではそれを匂わせる様々な要素を盛り込んで日本人向けの癒しを提供します。

「そういえば 今日の服はどうですかね? 店長に着付けしてもらったんですけど 似合いますか?」
挿し絵のような着物で登場するところから始まり、場所を和室に変更して椅子ではなく床に寝かせ
物語の前半ではバックに風鈴の音が時々鳴ります。
彼女も一人前の店員として認められたことがとても嬉しいようで
過去作よりも活き活きした表情でお世話に取り組みます。

販売ページに書いてある通り効果音が中心の作品なのは間違いありませんが
彼女ののほほんとしたキャラや頑張る姿も別の癒しを与えてくれます。
「良い意味で店員らしくない」とでも言えばいいのでしょうか。
何度も顔を合わせてる相手なので終始リラックスしてるように映りました。

サービスについては定番の耳かき、マッサージ、シャンプーに和風のアレンジを加え
さらに音声作品ではなかなかお目にかかれないものも取り入れてます。
総時間が140分程度あるおかげで各パートに十分な時間を確保できており
通しで聴いたら寝る人がそれなりにいると言えるほど穏やかな空気が漂ってます。

どのパートも音がリアルかつ優しいもので統一されてますし
彼女もそれを集中して聴けるようセリフの間隔を長く取って話しかけます。
前半と後半で環境音が切り替わるなど、音に対する並々ならぬこだわりを持って作られてます。
また一部のシーンではわざと手間をかけて音をより多く聴けるようにする工夫もされてます。

愛らしい女の子がリアルな音を駆使した和風のサービスでもてなす。
サークルさんの持ち味を活かしつつ捻りも加えた総合力の高い作品です。
音が織りなす癒しのひと時
店内にある和室に移動し浴衣へ着替えた後から始まる3パート52分間はマッサージ。
あずきの入ったお手玉を温めて彼の首筋から腕にかけてをとんとんし
代菜がその場で点てた抹茶を顔に塗ってパックし、ヨモギをすり潰したものを耳に塗って揉みます。
またバックで風の吹き抜ける音と風鈴が流れます。

「どこかで聞いたことがある気がして 懐かしい気分になりますよねー」
そして彼女は早速音をメインに据えて癒しを与えます。
あずきマッサージは「ずしゅっ」という適度な重みのある優しい音が
耳の下あたりで転がったり肩たたきするように小まめに上下し
抹茶マッサージは床屋でやる顔剃りの泡を塗りつけるような音が至近距離で鳴ります。
そしてこれらの合間にサービスにちなんだ話題を振って心もケアします。

世間一般的なマッサージとは方向性が違うので最初は戸惑うでしょうけど
音の質感、位置、距離、鳴るタイミングがしっかりしていてきちんとサービスになってます。
聴いてる最中は時間の流れが緩やかに感じるでしょうね。
ヨモギもオイルマッサージとはやや違うみずみずしい音が耳元で鳴ります。

続く3パート70分間は定番のサービスを本作品なりにアレンジしたもの。
シャンプーしながらタオルだけでは落とせない顔と耳の汚れを落とし
「ひびきがね」と呼ばれる音叉のようなもので耳の汚れを浮かせ
最後に30分以上をかけてじっくり丁寧に耳かきします。
またここからは環境音が雨音やカエルの鳴き声に変化します。

「アレンジした」と言える理由はやり方にあります。
例えばシャンプーはお風呂場じゃないので木製のたらいと桶を用意し
髪を濡らしたりシャンプーを洗い流す時はちょろちょろとした水の音が鳴ります。

「シャワーもいいですけど ざばーってされるのも気持ちいいんですよねー なんだか洗ってるーって感じがして」
効率だけを考えればシャワーのほうが向いてるのでしょうけど
本作品は和風が売りですからこうしたほうが物語の雰囲気に合ってます。
また桶で流すほうが音が静かで環境音を聴きやすくなります。
シャンプーをしっかり行い、コンディショナーに切り替え、ドライヤーで乾かす無駄のないサービスです。

「この音だけが 頭の内側で響いて ゆらゆら 音に揺られて」
ひびきがねは右耳→左耳の順に「ぽーーーーん」という澄んだ音が鳴り響きます。
本作品以外ですとVOICE LOVERさんやとみみ庵さんあたりでしか登場してないサービスなので
今回初めて聴く人も結構いるんじゃないでしょうか。
体験版を聴いていただければわかるように、小刻みに振動しながら強弱を繰り返す不思議な音です。
ちなみにこの器具は以前日本でも使われてたそうです。

そして最後の耳かきは王道の編成にして安定感を出します。
これまでとは違い膝枕の状態で耳かき棒→綿棒→梵天と繋ぎ、最後に指で軽くマッサージします。
息を吹きかけるシーンはありません。

耳かき棒は「ぞすっ」という丸みを帯びた硬い音
綿棒は「ずすっ」という広く柔らかい音、梵天は綿棒よりも広くふわふわした音と
器具ごとの特徴を的確に捉えた耳触りの良い効果音を時間いっぱい楽しめます。

通常ですと綿棒を間に挟むことはあまりないのですが
音の変化を感じ取りやすくするためにこうしたのかもしれません。
後になるほど音の面積が大きく、質感が柔らかくなります。

このように、テーマに沿ったやり方で頭部を癒やす充実したサービスが繰り広げられてます。
のんびりした作品
聴いてるだけで自然と心身が脱力する作品です。

代菜はこれまで自分を何度も指名してくれた主人公の期待に応えようと
自分だけがやれるコースを新設し、そこで和風情緒漂う癒しのサービスをします。
そしてそれらの様子を主に音で表現し静かな空間を作り上げます。

可愛い店員さんが長時間に渡って健全なお世話をする癒しに満ちたシチュ
セリフよりも音の分量を多くし、それらを上手に組み合わせた質の高いサービス
着物、和室、風鈴など和風を意識した演出の数々。
シリーズの過去作とはやや違った趣の作品に仕上がってます。

「はーい 粗茶ですが 略式ですけど 精一杯点てました」
特に3番目はサービスそのものから細かな描写に至るまで幅広く取り入れており
本作品にとって重要な部分だというのが自然と伝わってきます。
それでいて堅苦しさを感じないのは彼女のキャラが普段通りだからでしょう。
ゆるーいキャラでしっかりご奉仕することで丁度いいバランスになってます。

サービスはどれも優れてますが私はひびきがねが最も印象に残りました。
これを取り入れてる作品がレアですし、音もかなり癒やされます。
その一方であずきマッサージ、抹茶フェイスマッサージ、ヨモギ耳マッサージは
もう少し実況を増やしたほうがイメージしやすかったかもしれません。

古いようで新しい癒し系作品です。

CV:朝霧代菜…和鳴るせさん 店長…いたちゆーとさん
総時間 2:21:30

オススメ度
■■■■■■■■■■ 10点


体験版はこちらにあります

追記
作品自体の点数は9点。
141分で432円とコスパが良いので+1してあります。

耳かき専門店~奏~

サークル「ちろ猫ハウス」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、着物姿がよく似合う清らかなお姉さんが
偶然出会った人に耳かきしながら寝かしつけます。

セリフよりも音で癒やすASMR系の作りが魅力で
本編の9割近くを耳かきに割き、シーンによって器具を取り替えながら
それぞれに合った音をリアルな動きで鳴らして心地よい感覚を与えます。
最中はほとんど話しませんから安眠のお供にも役立ってくれるでしょう。
和服美人の丁寧な耳かき
耳かき専門店~奏~の店員「琴音(ことね)」が耳かきするお話。

「こんばんは 夜桜 眺めてらっしゃったのですか?」
琴音は清楚で穏やかな声のお姉さん。
ある日の夜、桜を眺めてる主人公に近づき声をかけると
桜のことを話してから近くにある自分のお店へ案内します。

本作品は耳かきを楽しみながら寝かしつけることを目的に
彼女が120分程度に渡る非常に丁寧な耳かきをします。
これくらいの長さですとマッサージやヘッドスパも行う作品が多いのですが
このお店では名前の通り耳かきをひたすら追求する姿勢でお世話します。

そう言える理由は主にふたつ。
音の比重がとんでもなく高いこと、複数の耳かき器具を用意しそれぞれに応じた音を鳴らすことです。

「では こちらの白い綿棒を使って 右耳を お掃除していきます」
前者は使用する器具を変えたり左右を入れ替える時以外はセリフをほぼ挟まず
効果音を鳴らしながら吐息を漏らす静かな作りになってます。
作中で彼女が思わせぶりなことを言うシーンがあるものの
ストーリー性は皆無で和の雰囲気を出す素材程度に位置づけられてます。

サークルさんが販売ページの説明文で
「完全寝落ち向け用に全振りした作品」とおっしゃられてる通り
耳かき中はずっと頭を空っぽにして聴けるようになってます。
音自体も優しいものが多いですし、寝ながら聴くのにも非常に向いてます。

後者は大きくて丸みを帯びた耳かき棒、細めで尖りのある耳かき棒
乾燥した綿棒、そして梵天と合計4つの器具を使い分け
さらに音の質感、動き、位置、距離といった細かな部分を変化させながら進めます。

丸めの耳かき棒は外も含めた全体、尖った耳かき棒は穴の入り口から奥までと
器具によってケアする範囲が多少違うおかげで
同じ耳かき棒でも聴いた時の印象や受ける刺激が異なります。

ソフトなタッチが好きな人は丸め、強めの刺激が好きな人は尖ったほうを気に入るのではないでしょうか。
そうやって聴き手のニーズに幅広く応えることで耳かき音声としての個性を出してます。
内容は至ってシンプルですけど作りは結構複雑な作品です。
音の違いを味わう耳かき
琴音に連れられお店へ到着した直後に始まる耳かきはおよそ112分間。
膝枕の状態で右耳→左耳の順に4つの器具をひとつずつ使います。

最初の耳かき棒は外側を撫でてる時は「すりっ」という滑らかで乾いた音だったのが
穴の中に入ると「ずすっ」というやや力強い音に変化し
動きについても前者は長め、後者は短めのストロークと
早速本作品の持ち味である「音と動きの多彩さ」を前面に押し出しながら進めます。

セリフがほとんど入らないおかげで耳かき中は雰囲気がとても落ち着いており
普段よりも時間がゆっくり流れていくような感覚がします。
欲を言うなら何かしらの環境音を入れておいたほうがより臨場感が出て癒やされたでしょう。

2番目の細い耳かき棒が登場するのは開始から27分後。
「じじっ」という細くて硬さのある音を耳元至近距離から鳴らします。
続けて聴くと音だけでも先ほどの耳かき棒とは違うのがわかるでしょう。
刺激が強めですが、力が抑えてあるおかげで耳や頭に響くことなく聴き続けられます。

その後も綿棒は「しゅるっ」という滑らかで乾いた音
梵天は「ぷすっ」という広くて柔らかい音、といった具合に
器具ごとの特徴を上手く捉えた優しい音を時間いっぱい鳴らしてくれます。

レビューを書く必要がなければそのまま寝たくなるほど癒やされました。
仕事などで疲れてる人が聴いたら寝落ちするかもしれません。
最中のセリフも囁き声で間を長めに取ってあり、安眠の妨げにならない配慮がされてます。

このように、長い時間をかけてゆったり行う音特化の耳かきが繰り広げられてます。
音で寝かす作品
現在流行ってるASMRをさらに先鋭化させてる作品です。

琴音は夜桜の前で偶然出会った主人公を癒そうと
自分が所属あるいは経営してる耳かき店へ案内し、そこで質量共に優れた耳かきをします。
そしてその様子を言葉ではなく音で表現し安眠しやすい環境を整えます。

和風情緒漂うお姉さんがひたすら耳かきするわかりやすいシチュ
やることを耳かきだけに絞り込み、かつそのほぼすべてを音で伝える特化型の作り
複数の耳かき器具を用意し、それぞれに対応した音と動きでお世話する凝った演出。
癒し系作品における代表的なサービスをサークルさんなりのやり方で表現しています。

中でも2番目の要素は普通のASMR作品以上に音に寄せてて驚きました。
かといってわかりにくく感じなかったのは音のレベルが高いからでしょう。
最大の武器を最大限に活用することで質と完成度を高い領域に押し上げてます。

唯一気になったのはサービスする時の順番。
どれも右耳→左耳の順に行うおかげで寝返りの回数が増えてます。
本作品は安眠を強く意識してるのですから体はできるだけ動かさないのが望ましいです。

そう考えれば最初の丸い耳かきは右耳→左耳、次の尖った耳かきは左耳→右耳と
前のサービスが終わった時の体勢を維持したほうがいいでしょう。
上位の耳かき作品はほとんどがこのスタイルを取ってます。

音だけをひたすら楽しみたい人には特におすすめします。
おまけは「最強耳奥ゴリゴリ11分耐久コース」とフリートークです。

CV:恋猫ちろるさん
総時間 3:04:08(本編…2:08:23 おまけ…55:45)

オススメ度
■■■■■■■■■□ 9点


体験版はこちらにあります

追記
作品自体の点数は8点。
184分で432円とコスパが良いので+1してあります。

Healing Your Voice ~Vol.01 幼なじみのあの子

サークル「空想科学研究所(SFL)」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、小さい頃からずっと仲良くしてる幼馴染の女の子が
一緒の布団に入ってマッサージや耳かきをしながらまったり過ごします。

セリフよりも音の割合をずっと多くしてる音フェチ系の作りが魅力で
どちらも進め方をシンプルにする代わり音や動きを小まめに変えて臨場感を出してます。
だるそうな態度を取りつつなんだかんだでお世話してくれる彼女も可愛いです。
寒い日は布団の中で
幼馴染の「由紀(ゆき)」がマッサージや耳かきをするお話。

「寒いねー うー寒い お布団から出たくなーい」
由紀は可愛くてのんびりした声の女の子。
とある冬の日、遊びに来てる主人公を放置して布団にくるまってると
文句を言う彼を自分の布団へ招待し軽いマッサージをしてあげます。

本作品は幼稚園の頃から仲良くしてる彼女が
およそ1時間に渡って癒しのサービスをしながらお互いの体を温めます。
付き合いが長いだけあってよそよそしいところがまったくなく
スキンシップも積極的に取るなど友達以上恋人未満の距離感で接します。

そして彼女はサービスをする際に必要最低限のことだけ話し
それ以外は主に音を使って表現する音フェチスタイルで進めます。

場所が彼女の自宅、しかも布団に入ったまますることを踏まえてやることは至ってシンプルにし
その代わり音の質感を良くしたり動きを多彩にして個性を出してます。
耳かきの時間が40分近く取られてますから癒しはもちろん、安眠のお供にも役立つでしょう。

「ふむ? どうした? 暖かい? ふふん 私の体温で暖まっていますからなー」
由紀についてはマイペースで思いやりのある女性に描かれてます。
寒がりでごろごろするのが好きだけど環境さえ整えば一生懸命取り組みます。
ちょっぴり子供っぽいしゃべり方からもリラックスしてるのが伝わってきます。
音の良さを活かした眠りやすいサービス
主人公が由紀の布団に入った直後にするのは手のマッサージ(約8分30秒)。
左手→右手の順にオイルを塗らず素手で優しく擦ります。

「指先も…小指から順番にっと」
そして開始直後から「すっさっ」という滑らかな摩擦音が前後に往復、あるいは引っ張るように動きます。
空気が乾燥してるからか動きに若干引っかかりがあるのがいいですね。
彼女の吐息が漏れる間隔も長めに取ってあって静かな時間がゆっくり流れます。

その次に始まる耳かきは38分間。
右耳→左耳の順にウェットティッシュで外側を、綿棒で穴の中を丁寧にお掃除し
最後に弱めの風圧で4回ほど息を吹きかけます。
体勢は膝枕ではなく横にしたまま彼女が左右に移動します。

ウェットティッシュは「すしゅー」というややしっとりした摩擦音
綿棒は「しゅるっ さすさす」と若干硬くてパチパチした音、とこちらも専用の効果音が用意されており
動くペース、ストロークの長さ、お世話する位置を小まめに切り替えながらじっくり進めます。
長時間聴いても耳や頭が痛くならないように力が抑えてありますし
マッサージと同じくセリフがほとんどないので横になって聴いたらそのまま寝てしまうほど癒やされます。

ただ今の作りでは通しで聴いた時に静か過ぎる気もしました。
何らかの環境音をバックで流したほうがより雰囲気が出ると思います。
例えば室温によって風量を自動調節するヒーターの音を使えば前半の右耳はまだ寒いから風量強め
後半の左耳はある程度暖まってきたから右耳よりも穏やかと環境音に変化をつけられます。
また音を通じて2人が寒い冬の日を一緒に過ごしてる季節感も出すことができます。

もちろん普通のヒーターやストーブを使っても随分変わるでしょう。
あるいは右耳と左耳で会話量やその話題に明確な違いを持たせるとかでしょうか。
効果音の品質はどれも良いのですが、もうひと工夫して欲しいというのが率直な感想です。

このように、主に音を使って癒しを与えるシンプルなサービスが繰り広げられてます。
静かな作品
冬の日のイメージにぴったりな落ち着いた雰囲気の作品です。

由紀は遊びに来てくれた主人公を満足させつつ暖を取ろうと
布団の中から動かず彼を逆に招待してあまり体を動かさずに済むご奉仕をします。
そしてその一部始終をほぼ音だけで表現し、癒しと眠気を与えます。

簡単な状況説明以外はほぼ効果音と吐息だけを鳴らす音特化の作り
会話やスキンシップなど幼馴染らしさを感じる2人の距離感。
最大の武器を活かしつつ多少のキャラ成分も盛り込んでゆっくり静かに進めます。

全年齢向けメインのサークルさんは効果音の平均レベルが高いのですが
空想科学研究所(SFL)さんはその中でも上位に位置する品質を持ってます。
特に綿棒は音の質感、動き、力の入れ具合がどれも優れてるし
聴いてて単調に感じないよう短い間隔でそれらや音を鳴らす位置を変化させます。
処女作の段階でこのレベルなら今後のご活躍が大いに期待できます。

音フェチの王道を歩んでる安眠に適した作品です。

CV:結崎有理さん
総時間 1:01:28

オススメ度
■■■■■■■■□□ 8点


体験版はこちらにあります

追記
作品自体の点数は7点。
61分で300円とコスパがいいので+1してあります。

耳かき専門店 癒し処~琥福屋~

サークル「寧色屋」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、一年中花が咲いてる桜の木の近くにあるお店を舞台に
そこの店主がお花見しながら癒しのサービスを提供します。

サービス開始後はずっと囁き声で話しかけたり
会話よりも音の量を多くして頭を空っぽにしやすくするなど
癒しはもちろん、安眠のお供にも役立つ作りになってます。
綺麗な桜を眺めながら
癒し処 琥福屋(こうふくや)の店主「雪乃」がマッサージと耳かきをするお話。

「あら 珍しい お客様ですか?」
雪乃は素朴で穏やかな声の女の子。
一年中咲いてる桜を見に来た主人公に声をかけると
自分が営んでる琥福屋のことを教え案内します。

本作品は和服姿がよく似合う落ち着いた佇まいの彼女が
80分程度に渡って耳のマッサージ、耳かき、肩たたきをしながら色んなことを話します。
彼が桜を見に来た背景を踏まえてそれがよく見える部屋へと招き
そこでお茶を振る舞ってからサービスに取り掛かる純和風の物語です。

最大の特徴はどのパートもできるだけ静かにお世話すること。
耳のマッサージを始めたところから声が囁き声に変化し
さらに数分間は効果音だけを鳴らしてのんびりできる空間を作ります。

「お客様は あの桜の噂を聞いて ここへいらしたんですか?」
作品に関係のある話題を彼女が色々振ってきますが
それを終えたら無言の時間を作り音とセリフの両方を楽しめるようにしてます。
活動歴が割と長いサークルさんなだけあって
効果音の質感、位置、距離、動きのすべてにこだわりリアルな癒しを提供します。

それをわかりやすく物語ってるのが冒頭の抹茶を振る舞うシーン(約5分)。
挿し絵にも描かれてる茶碗にお茶を投入して湯を注ぎ
さらに茶筅で素早くかき混ぜる様子を音だけで表現します。
環境音が一切入ってないのがやや残念ですが、作品の魅力である和の情緒が十分に漂ってます。
素朴で温かみのある耳かき
3つあるコースのうちひとつを主人公に選んでもらった後、一番最初にするのは耳のマッサージ(約18分)。
雪乃の膝に仰向けで頭を乗せ、名物の桜を原料にしたオイルを右耳→左耳の順に塗り込みます。

マッサージは「すりゅー」という水気混じりの滑らかな摩擦音が使われており
耳全体をゆっくり撫でるように動きます。
音自体が高品質ですし、彼女の手が耳を覆うと軽い圧迫感もあってリアルです。
右は撫でるの繰り返してたのが、左に入ったら指圧を交えるなど動きも変化に富んでます。

「実はこの桜のオイルは 私の手作りなんです」
最中の会話は桜のことや肩こりに関する健康知識といった当たり障りもないものが中心。
効果音を無理なく楽しめるようひとつの話題を話し終えたら無言になるのを繰り返します。
初対面の相手に突っ込んだことを訊くのはよくないですし
店員として誠実に振る舞いながらお世話するのを心がけてます。

続く耳かきはおよそ47分間。
そのまま横を向いて左耳を上にしてから耳かき棒と梵天で丁寧にお掃除し、後半は同じ要領で右耳を綺麗にします。
耳に息を吹きかけることはありません。

耳かき棒の「ぷすっ ぽり」という乾いた軽い音が耳に心地よく
動きもゆっくり掻き出したり前後に往復させると多少の変化をつけてます。
穴の手前、奥といった位置の概念が薄く似たような音が流れ続けるのはもったいなく感じますが
音自体は素朴で優しさがあり安眠のお供に適してます。

時間は左右をほぼ半々に分けて
耳かき棒が約20分、梵天は4分と前者にかなり力を入れてます。
梵天も広くてふわふわしたリアルな音が使われてますし、安定感がある質の高い耳かきと言えます。

「そうですね 私は抹茶が好きです え? 喫茶店にもあるんですか?」
最中の雪乃はマッサージと同じく色んな話題を振ってきます。
喫茶店で抹茶が飲めるのを知らないところを見ると、あまり外出しない性分なのかもしれません。
琥福屋を開いた経緯にも触れたりと、物語をさらに掘り下げて深みを出してます。

左耳より右耳の会話量を減らしてるのは彼が眠そうだからでしょう。
会話で心をほぐしつつ、さり気ない気遣いをするあたりにプロらしさを感じます。
効果音だけが流れるひと時はとても静かで落ち着きました。

このように、ひとつひとつの時間を長めに取り丁寧に行う堅実なサービスが繰り広げられてます。
シンプルできめ細かな作品
個性よりも品質で勝負してる正統派の耳かき作品です。

雪乃は不思議な桜を見に来た主人公により良い思い出を残してもらおうと
すぐ近くにある琥福屋へ招待し、そこで耳に的を絞った癒しのサービスをします。
そしてその様子を音重視で表現したり、囁き声で語りかけて静かな印象を与えます。

着物姿の女の子が桜の見える部屋でお世話する純和風のシチュ
マッサージや耳かきを長くリアルに表現する癒しに適した作り
サービス開始後は囁き声で話し、さらにしゃべる時とそうでない時をはっきり分ける演出。
日本人が癒しや眠気を感じる要素を違和感なく組み合わせて物語を作り上げてます。

中でも効果音はサークルさんの強みにあたる部分なだけあって
音の質感や動きを優しいもので揃えて統一感を出してます。
やってる事は割と定番なんですけど、細かなところに工夫が見られて技術の高さが窺えます。
セリフと音の割合や配置もしっかりしていて安心して聴けました。

長時間の耳かきを楽しみたい人には特におすすめします。

CV:琥雪うずらさん
総時間 1:19:59

オススメ度
■■■■■■■■□□ 8点


体験版はこちらにあります

追記
2019年6月22日まで20%OFFの604円で販売されてます。
その場合の点数は9点です。

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