同人音声の部屋

同人音声および催眠音声について、平均3000文字程度のオリジナルレビューを掲載しているサイトです

カテゴリ:同人音声 > 全年齢向け

   ● 【立体音響】うちの秘書艦耳かき
   ● 【入浴・耳かき】あやかし郷愁譚 ~洗濯狐 お紺・秋~【焼き芋・香油マッサージ】
   ● 錬金術士と癒しのアトリエ
   ● ぼっちバイノーラル~そよかぜアメ~
   ● ぐっすり眠れる耳かきボイスω
   ● ReposerII ~怜・美咲・瞳~
   ● 出張癒し専門店ターコイズ2本目
   ● 水の都と癒しの案内人~波音と耳かき~
   ● 初恋カノジョとお化けの夜に【耳かき】【添い寝】
   ● 耳かき旅館 猫屋敷 ~子子~


【立体音響】うちの秘書艦耳かき

サークル「ディーブルスト」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、ゲーム「アズールレーン」に登場する大鳳が
敬愛する指揮官に耳かきと添い寝をプレゼントします。

自分がいかに彼を愛してるかをストレートに伝えたり
耳かき中に軽い詰問をして浮気してないかを確認するなど
多少のヤンデレ要素を含んだ音フェチ系のサービスをするのが特徴です。

私はアズールレーンを一度もプレイしたことがないので
純粋に耳かき音声としてどうなのかだけを見てレビューしてます。
ヤンデレ秘書との癒やされるひと時
大鳳が耳かきと添い寝をするお話。

「うふふ 指揮官さま~、指揮官さま~ 大鳳です~」
大鳳はのんびり話す色っぽい声のお姉さん。
主人公の部屋にやって来てすぐさま体の匂いを嗅ぐと
肩についた糸くずを取ってから耳かきしてあげます。

本作品は彼の秘書として日々戦ってる彼女が
空いた時間を利用し50分程度に渡る癒しのサービスを提供します。
耳かき34分、添い寝9分と前者を重点的に行い
その中でリアルな音を多く鳴らしながら色んな会話を楽しみます。

「私のいない間に害虫たちが悪さをしていないようで安心しましたわ」
彼女は一言で言えばヤンデレキャラ。
彼の指示なら何でも遂行する強い忠誠心を持つ一方で
他の女性に浮気してないか絶えず目を光らせる独占欲も持ってます。
それを踏まえて作中では彼が自分だけを愛してるか見定めようと簡単な試験をするシーンもあります。

全年齢向けなのでそれほど重い描写はありませんが
彼女との関係が崩れた時は怖い展開になりそうな雰囲気は感じます。
体を拘束したり露骨に脅すことはありませんからあくまで個性づけといったところです。
耳かき音声でこういうキャラが出てくるのは珍しいなと。

もちろんサークルさんの持ち味もしっかり込められてます。
耳かき開始後は状況に応じたリアルな効果音が鳴り続け
さらに話す時とそうでない時をある程度分けて両方を楽しみやすくしています。

ディーブルストさんと言えば音に強いことで有名なサークルさんですから
耳かき音声の醍醐味である音を使った癒しも十分以上に味わえます。
今作ではやることをシンプルにする代わりに動きを多彩にしてました。
彼女のキャラや会話を引き立てるためにわざとこうしたのだと思います。
強い想いが込められた耳かき
軽いやり取りの後にする最初のサービスは耳かき。
膝枕の状態で右耳→左耳の順に綿棒のみを使って掃除し、両方終えたらウェットティッシュで拭きます。
耳に息を吹きかけることはありません。

綿棒は「ずすっ」という若干ざらつきのある乾いた音が使われており
外の溝を撫でる時は直線的に、穴の中を綺麗にする時は円を描くようにと
お世話してる部位に応じて質感や動きを変化させながら進めます。
また奥のほうを手入れする時は普段よりも位置がやや近づき、低く鈍い音へと変化します。

これまで数多くの音フェチ作品を制作されてきただけあってレベルが高いです。
動かす時に若干の引っ掛かりがあるところがすごく綿棒らしいなと。
効果音を数十秒鳴らしてから会話を挟むのを繰り返すおかげで、音だけの時はとても静かに感じました。
キャラものですけど耳かき音声としても十分以上の品質を持ってます。

「こうやって、深くをお掃除すればするほど、心地良さそう… 口なんか半開きでみっともありませんわよ? でも…それだけ指揮官様が私のことを信頼してくださっているという事かしら」
最中の会話は彼女の性格を色濃く反映させたものばかり。
自分の耳かきでだらしない顔を見せる彼を愛おしく感じる一方で
後半の左耳を掃除してる時にちょっとしたクイズを出して彼の気持ちを確かめます。

彼女としては彼の愛を信じて疑わないのでしょうけど
それでも仕事柄他の女性とも付き合うことがあるから色々心配なのでしょう。
自分が持つ女性としての魅力にちょっと自信がないのかもしれません。
縛り付けるのではなく自分をずっと見てくれるよう必死にアピールしてるように映りました。

「甘えるのも、癒されるのも…ぜーんぶ大鳳なら指揮官様に与えることができるんです… ですから、どうか私だけを見ていてくださいね…?」
その想いがよく表れてるのが耳かきの後に行う添い寝。
羊数えや子守唄を使わず愛の言葉を投げかけて彼を安眠へと導きます。
自分のすべてをあげるからあなたのすべてが欲しい。
露骨なヤバさを感じないレベルで彼の心をがっちり掴もうとします。

そういえば耳かきの時にはなかった時計の音が右手から聞こえてました。
少し経つと体をぽんぽんと叩く音が加わるなど多少の音フェチ要素も含んでます。

このように、キャラと音をバランスよく組み合わせたサービスが繰り広げられてます。
キャラ重視の音フェチ作品
キャラに光を当てつつ音でも癒やす作品です。

大鳳は愛する主人公が仕事の疲れを少しでも落とせるように
自ら耳かきや添い寝を買って出てそれぞれをゆっくりのんびり進めます。
そして持ち前のヤンデレを多少発揮し自分を本当に愛してるか確かめます。

ゲームに登場する女性キャラが耳かきする珍しいシチュ
後味が悪くない程度のヤンデレ成分を含んだキャラとセリフ
質の高い音を状況によってリアルに変化させる耳かき。
作品の特徴とサークルさんの特徴を上手く噛み合わせて物語を組み立ててます。

「今度は夢の中でお会いしましょうね…? うふふふ…」
音声を聴く前に軽く調べて大鳳がヤンデレキャラだということは把握してました。
ただ予想してたよりは表現がライトで聴きやすかったです。
尽くすタイプだけどそのやり方が結構過激でヤンデレになってしまってるのかなと。
耳かきや添い寝がしっかりしてるおかげである程度中和されてます。

耳かきは専門店との違いを出すために敢えて素朴なものにしてあります。
時間が長めで音だけ鳴ることも多いですから多くの人が癒しを感じるでしょう。
添い寝もセリフが多い代わりに囁き声にして静けさを出してます。

原作を知らない人でも楽しめる耳かき作品です。
価格が200円と安いですから興味のある人は是非お試しください。

CV:涼貴涼さん
総時間 49:32

オススメ度
■■■■■■■■■□ 9点


体験版はこちらにあります

追記
作品自体の点数は8点。
コスパで+1してあります。

2019年2月19日まで10%OFFの180円で販売されてます。

【入浴・耳かき】あやかし郷愁譚 ~洗濯狐 お紺・秋~【焼き芋・香油マッサージ】

サークル「Whisp」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、人里離れた場所で洗濯屋を営んでる妖狐が
そこを再び訪れた旅人に色んな癒しのサービスをします。

全パートで何らかの環境音を流しながら色々話すバランスの取れた作りが魅力で
風の音、鳥や虫の鳴き声、囲炉裏の燃える音など季節を感じるものを状況に応じて切り替えながら
他愛もないものからやや込み入ったものまで色々話して心の汚れを取り除きます。
山奥でする素朴なおもてなし
洗濯屋・お紺の店主「お紺」と2人きりで1日を過ごすお話。

「ようこそいらしてくださいました 私はお紺 洗濯狐」
お紺は明るくて澄んだ声の女の子。
タイトルコールや自己紹介の後にこの音声の楽しみ方を説明すると
再び洗濯屋を訪ねてくれた主人公に駆け寄りお礼を言います。

本作品は人間とあやかし(妖怪の類)が共生してる世界を舞台に
彼女が100分近くに渡って4種類の健全なサービスをします。
囲炉裏を囲んでの雑談、風呂場での洗浄、耳かき、添い寝と素朴なものを取り揃え
そのすべてで状況に合った環境音を流して臨場感を出します。

例えば冒頭の2人が出会うシーンでは風の音や鳥の鳴き声だったのが
お店に入ると彼女が炊いた囲炉裏の音へと切り替わります。
お風呂場では当然お湯の沸く音が鳴るなど雰囲気作りに大きく貢献してます。
もちろんサービス中にも色んな効果音が鳴りますからこれらを聴いてるだけでも癒やされるでしょう。

「この音源は あなたが疲れてしまった時に なかなか寝付かれない夜に 気持ちを柔らかに解きほぐす そのお手伝いをできたらいいな、を目的とした音源です」
お紺については人間の少女とさほど変わらない純朴な性格をしてます。
この地を再び訪れてくれた彼を嬉しそうに迎え入れ、心の汚れが少しでも落ちるよう一生懸命お世話します。
最中の会話も序盤から中盤は当たり障りもないものを中心に据え、終盤だけ若干込み入ったことを話します。
続編らしいですけど前作を未視聴の私でも特に問題なく楽しめました。

会話量が非常に多いのでASMR系の作品ではありません。
諸々の音と会話を同じくらいの存在感にしてるバランス重視の作風です。
季節感のある物語
主人公がお紺の店にやって来た直後にするのは雑談(約22分30秒)。
秋の山奥を移動して冷えた体を囲炉裏で暖めながら話し、ついでに焼いたお芋をいただきます。

「このアルミホイルというのは 便利ですね」
「居心地のいい距離をお互い取り合って あやかしたちと 人間たちが 共存している」

彼女は見た目は若々しいですけど妖狐なだけあってそれなりの年月を生きてます。
火に入れても焼けないアルミホイルを不思議そうな面持ちで使い
2人がいる茂伸(ものべの)で彼が出会ったあやかしのことを興味深そうに聞きます。

最初から顔見知りなので堅苦しいやり取りは一切ありません。
サービスらしいことを敢えてやらず、何気ない情景を描いてまずは作品の世界に引き込みます。

続く「お紺の背中流し」は体の洗濯(約19分)。
風呂場に移動し彼の背中、腕、肩をヘチマのスポンジで綺麗にし
仕上げに米ぬかを原料にした油を塗っていい香りにします。

「旅の方 ご存知ですか? 石鹸で泡を立てます時には まず手を洗って 手の脂を綺麗に落としませんと」
旧式の風呂釜に火を炊く音、手桶で体にお湯をかける音、泡混じりのぽりぽりした石鹸の音など
ここからは様々な効果音が耳を楽しませてくれます。
会話も何をしてるか実況しながら優しい言葉をかけるイメージ重視のものです。

最初にお風呂を持ってきたのは前のパートで服が汚れてしまったのもあるのでしょうけど
寒くなりつつあるこの時期に体を温めるのが大事だと思ったからでしょう。
先ほどの囲炉裏も含めて音やサービスに季節感を出しながら物語を進めます。

時間が最も長いサービスは次の耳かき(約24分)。
膝枕の状態で右耳→左耳の順に綿棒のみを使って汚れを取ります。
そして最後に軽く息を吹きかけます。

綿棒は「くしゅっ」というやや湿り気を帯びた柔らかい摩擦音が使われており、中の壁を優しく撫でるように動きます。
クレジットの最後に「その他:シロクマの嫁」と書かれてるところを見ると
もしかしたら効果音の作成でシロクマさんに協力してもらったのかもしれません。
音質、動きいずれもそれなりの品質を持ってます。

「初めての耳かきの時は 体緊張でこわばって お紺のほうがすこーしだけ怖いくらいだったのに」
ただし、このパートに関しては耳かきよりも会話のほうがずっと存在感が大きいです。
前回2人が初めて出会った頃の頃を思い出したり、この家にある鉢植えの花に関するお話をします。
お風呂の時までは当たり障りのない話題ばかりだったのですが
ここに来て本作品ならではの要素が登場して深みが増します。

どこを掃除してるとか耳かきに関する実況はほとんどしません。
効果音や環境音をBGM代わりにして会話を楽しむ変わった耳かきに仕上がってます。
お話自体は興味深かったのですが、セリフごとの間をもっと長く取ったほうが落ち着くかなぁと。
全編を通じて割とガンガン話しかけてくるのでもう少し無駄を用意したほうがいいと思います。

このように音で体を、会話で心を洗濯する彼女らしいサービスが繰り広げられてます。
風情のある作品
山奥で洗濯狐とのんびり過ごす様子を和やかに描いた作品です。

お紺は洗濯屋を再び訪れてくれた主人公に心安らぐ時間を提供しようと
店員よりもやや近い距離感で接しながら上半身とお耳を隅々まで綺麗にします。
そしてこれらの最中に他愛もないことやロマンチックなことを話して心のほうもケアします。

秋らしさを感じる効果音と環境音、良い意味で人外らしくない彼女のキャラ
両者の分量をほぼ半々に保ち両方から癒やす作り。
一般的な耳かき作品よりもキャラを重視してお話を組み立ててます。

「叶わないってわかりきってる恋ならば それは優しいって思うから」
特に2番目の要素は店員だからといって距離を置こうとせず
友達以上恋人未満あたりの親密さでお世話してくれます。
もう少しあやかしっぽさを出したほうが作品と彼女に魅力が出るとも思いますが
まだお話は続くようですし、これから色々変わっていくのかもしれません。

サービスについては効果音よりも環境音のほうが印象に残りました。
囲炉裏の音や風呂釜の音など温かみを感じるものが多いです。
ただループっぽく聞こえたのでもう少しリアリティを出す工夫が欲しいかなぁとも思います。

CV:伊ヶ崎綾香さん
総時間 1:36:32

オススメ度
■■■■■■■□□□ 7点


体験版はこちらにあります

追記
2019年2月12日まで50%OFFの400円で販売されてます。
その場合の点数は8点です。

錬金術士と癒しのアトリエ

サークル「アクア・アルタ」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、異世界で日々修行に励んでる見習い錬金術師が
その技術を使って主人公の耳と心を綺麗にします。

作品の世界観に合った方法で耳かきやマッサージをするのが特徴で
錬金釜が煮立つ音や鳥の声をバックで常に流しながら
無害なスライムと他のものを組み合わせた独自アイテムを使い分けて癒しを与えます。
研究熱心で思いやりが強い彼女のキャラも魅力です。
疲れた時は別世界に
錬金術師フィリアの実験に協力するお話。

「あれ… これはもう 繋がってるのかな」
フィリアは穏やかで可愛い声の女の子。
主人公に声がきちんと届いてるか確認すると
これから始まる物語に関する注意事項を説明します。

本作品は現実世界とは別の場所で人々を癒す研究をしてる彼女が
召喚した彼を相手に60分程度の変わったサービスをします。
やる事自体は耳のマッサージと耳かきなのですが
その表現方法を作品世界のものにアレンジして個性を出してます。

「むしろ 魔物がいない世界って想像できないなぁ 不便なことが多そう」
具体的にはこれらをする際にスライムを使います。
彼女の世界では人間とモンスターが共存関係にあるらしく
こういった日常的なことにも彼らの協力が必要不可欠だそうです。
スライムらしい粘着質な音を両耳同時に別のリズムで鳴らしてくれますから
一般的な耳かき音声とは随分違う印象を受けるでしょう。

またこれらの音を集中して楽しめるように
彼女がしゃべる時とそうでない時をはっきり分けてあります。
これから何をするか簡単に説明し、両耳を覆い始めたところでわざと無言になる感じです。
調べたところ本編の約3割にあたる21分がセリフ無しでした。
声よりも音を重視するASMR系の作品が好きな人に向いてます。

「今ね すっごく楽しいの 今までのように 1人であれやこれや考えたりしてる時よりも 君が一緒にいてくれるのが」
フィリアについては頑張り屋な女の子と呼ぶのがピッタリなキャラです。
同じく錬金術師をしてる両親が旅に出てしまったおかげでこのアトリエを1人で切り盛りし
自分なりに試行錯誤しながら腕を磨いてます。

アトリエシリーズというゲームの主人公にかなり近いですね。
錬金術も材料を釜に放り込んでかき混ぜるスタイルを取ってます。
主人公とのやり取りも和やかなものが多く、音とは別方向の癒しを与えてくれます。
様々な不思議の音に包まれて
突然異世界に召喚された主人公に事情を説明した後、フィリアが最初にする実験は耳のマッサージ(約24分)。
前半は普通のスライム、後半は星屑のかけらと呼ばれるアイテムを吸収させたスライムを使い
左右の耳を交互に、あるいは同時にゆっくり撫で続けます。

通常のスライムは「じょりゅっ」、星屑のかけら入りのスライムは「ぞしゅっ」という粘着質の音が使われており
どちらも耳の外側を隅々まで撫でる感じに動きます。
どんな音かは体験版を聴いていただくのが一番わかりやすいです。
私にはオイルを塗った指で擦ってる音に近いと感じました。
耳全体を手で覆われてるような軽い圧迫感もあってかなりリアルです。

また彼が彼女の世界に降り立った後はバックで釜の煮える音や鳥の鳴き声も流れます。
彼女が無言になってる間は実験結果を紙に書く音もしたりと
様々な音を組み合わせて作品の世界をリアルに作り上げてます。

「全然へっぽこじゃない? えへへ そうかな」
最中の会話は他愛もないものが中心。
異世界に飛ばされても困惑するどころかむしろホッとしてる彼を不思議がりながら
錬金術の力を使って一生懸命癒そうとします。
自分がまだ未熟者だとわかってるからこそ、彼に褒められた時は嬉しそうな表情を見せてくれて和みます。

音が特徴的な作品ですけど、ただ耳かきをやって終わりというタイプではありません。
彼女が置かれてる状況や心情も適度に交えて没入しやすくしています。

続く20分間でするのは耳かき。
膝枕の状態で左耳→右耳の順に特性の綿棒を使って綺麗にします。
耳に息を吹きかけることはありません。

「こりゅっ」という水気を帯びた弾力のある摩擦音が
穴の中を隅々まで撫でるように動くひと時はとても静かで落ち着きます。
音の感じからしておそらくは粘着綿棒で録音したのでしょう。
面積は通常の綿棒とほぼ一緒なのですが質感に湿り気と弾力があって面白いです。

「この時間が 終わらなければいいのにな」
耳かきをしてる彼女の満たされた表情も印象的でした。
彼女は冒頭に錬金術が上達するレシピを調合し、その結果彼が召喚された理由がわかりませんでした。
しかしこうして彼の協力を得て実験を進めるうちにその真意を理解します。
彼を癒すのがメインテーマですけど、それと一緒に彼女が錬金術師として成長する様子も描かれてます。

このように、作品世界に合ったやり方で耳を癒す独特なサービスが繰り広げられてます。
個性的な耳かき作品
世界観と音の両方がしっかりしてる作品です。

フィリアは自分の錬金術で呼び出してしまった主人公を少しでも癒そうと
事情を説明してから耳のマッサージや耳かきをゆっくりじっくり行います。
そしてこれらにスライムを用いて音に特徴を持たせます。

見習い錬金術師が技術を駆使して癒す変わった設定
現実世界とは明らかに違うタイプの音を駆使したマッサージと耳かき
会話する時とそうでない時をはっきり分けて音を楽しみやすくする演出。
作品が持つ色んな要素を組み合わせて癒しの物語を作り上げてます。

「ちゃんと そのレシピも生み出してみせるから」
音重視でありながらキャラがちゃんと立ってるところも素晴らしいです。
偉大な両親になんとかして追いつこうと頑張る姿が微笑ましく
それに協力してくれる主人公にも十分な感謝の気持ちを示します。
マッサージや耳かきの開始後は音重視ですけど、その前後は色んな会話が入ります。

耳かきは音の珍しさと量で勝負してます。
現実世界ではまずできないタイプのものなのでスライムらしさや優しさに気を遣われてました。
実況はほとんど入りませんから聴き手が自由にイメージしていいのでしょう。
あんまり生々しく語ると気持ち悪く感じる人がいるかもしれませんし良い判断だと思います。

変わった切り口の耳かき音声を求めてる人には特におすすめします。
おまけは3種類の音声です。

CV:利香さん
総時間 2:36:04(本編…1:06:05 おまけ…1:29:59)

オススメ度
■■■■■■■■■□ 9点


体験版はこちらにあります

追記
2019年2月12日まで30%OFFの490円で販売されてます。
その場合の点数は10点です。

ぼっちバイノーラル~そよかぜアメ~

サークル「メヤスバコ-MeyasuBako-」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、バーチャルユーチューバー(VTuber)として活躍中のそよかぜアメさんが
偶然出会った人物にお世話しながら幸せな1日を送ります。

最初から最後まで博多弁で話したり、色んな器具を使って耳かきするなど
彼女が持つ魅力を活かしながらリアルな音を鳴らすバランスの良い物語が楽しめます。
お話が進むたびに背景や主人公のことがわかる展開もポイントです。
人気VTuberの素朴なおもてなし
そよかぜアメさんが耳かきや添い寝をするお話。

「ねぇねぇ ねぇってば あれ? おーい 聞こえますか?」
アメさんは穏やかで透き通った声の女の子。
とある雨の日、屋根のないバス停でボーっとしてる主人公に声をかけると
記憶喪失なことを知ってひとまず自宅へ案内します。

本作品は田舎でぼっち生活を送ってる彼女が
偶然出会った彼を介抱しながら1日を過ごす様子を彼の視点で楽しみます。
頭や顔を拭く、シャンプー、耳かき、添い寝と家庭的なサービスで揃え
その合間や最中に色んな会話もするドラマ仕立ての作りです。

「嬉しい? 嬉しいっちゃろ? うんうんよきよき」
彼女は今からおよそ半年前にデビューし、現在はチャンネル登録者数2万5千を誇る人気VTuber。
ゲームや歌よりも耳かきなどのASMR動画を積極的に公開されてます。
声優志望なだけあって声と演技がしっかりしており、作品が持つ素朴な雰囲気とマッチしていて癒やされます。
全編博多弁で話すところも大きな魅力です。

彼女と並ぶもうひとつの魅力は音。
音声開始直後から雨音がバックで流れ始め、彼女の家に到着した後はそれが一気に収まり
代わりに足音、体を拭く音、ドアを開ける音、シャワーの音など色んな音が登場します。

会話もそれなりにしますけど音とのバランスが丁度半々くらいで
作品が持つ2つの長所を両方楽しめるようになってます。
特に耳かきは最も長い時間を取り凝ったサービスをしてくれます。

VTuberと2人きりで過ごす様子を疑似体験できる物語とそれを下から支える音の数々。
キャラとサービスの両方に力を入れた癒し一色の作品です。
失った記憶を取り戻しながら
2人が出会いアメさんの家に着いた後、最初にするのは体のお掃除。
玄関で顔や頭を拭いてもらってからお風呂へ移りシャンプーをします。

「じっとしとってね 今アメちゃんが拭いちゃるけん」
物語が始まった時点の主人公は記憶を完全に失っており
自分が何者か、何のためにここへ来たか、どうすれば家に帰れるかがまったくわかりません。
そんな彼の不安を少しでも和らげようと体を拭きながら優しい言葉をかけます。

効果音は「さすさす」という若干ざらつきのある摩擦音が使われており
頭、顔、耳でそれぞれ位置を変えながら上下に擦るように動きます。
音を聴きやすくするために彼女が囁き声で話すなど、序盤からバランスに配慮してお世話します。

「そしたらボディソープはアメちゃんのと同じ そこのピンク色のやつ使って」
続くシャンプーは彼が裸なことに配慮してドア越しにどれを使うか教えてたのが
結局は風呂場に入って直接綺麗にする和やかなやり取りが交わされてます。
専門店よりもわざと無駄を作ってキャラの魅力を出す感じですね。
時間が6分と短いのでシャンプー自体はかなり簡略化されてます。

本作品のメインにあたるのは次の耳かき(約22分)。
ドライヤーが壊れてしまったことを彼から聞いてすぐさまタオルで髪を拭き
それから膝枕で右耳→左耳の順に耳の内外をお掃除します。

「なんとこの綿棒 黒いからふやけた耳カスがひと目で丸わかり すごいでしょ?」
そしてここでは合計3種類の器具を使い分けて進めます。
耳の外は黒い綿棒、穴の中はゴム製の耳かき棒、仕上げは梵天と役割分担させ
それぞれに専用の効果音を用意し丁寧にお世話します。
流れは右耳に綿棒を使った後に左耳へと移り、綿棒と耳かき棒で汚れを取り
再び右耳に戻って最後まで行う変則的なものです。

「なんかでも アメちゃんが自分の手で 君の耳を綺麗にできてると思うと ちょっと嬉しいかな」
最中の会話も心温まるものばかり。
いつもぼっちだからちゃんとできてるか不安そうにしてたのが彼の返事を聞いて自信を持ち
終盤に差し掛かると誰にかにお世話できてることに幸せを感じます。
耳かき音声だとしてる側の内面を描くことはあまりないので、こういう演出はキャラを立たせるのに効果的だと思います。

そうやって親睦を深めた後、最後は一緒の布団で安らかな眠りにつきます。
このへんまで来ると物語の背景や彼のことがある程度わかるようになってますから
冒頭のシーンでもやもやを感じてた人もスッキリした気分で聴き終えられるでしょう。
2人が布団に入るまでのやり取りも初々しくて和みます。

このように、VTuberと一緒にいる気分に浸れる素朴なサービスが繰り広げられてます。
ファンには堪らない作品
アメさんのファンはもちろん、そうでない人も十分癒やされる作品です。

アメさんは田舎のバス停で出会った主人公が無事自分の家へ帰れるように
色んな話をしながら雨で濡れた体を温め、耳の内外を隅々まで綺麗にし、一緒の布団で添い寝します。
そしてその様子を効果音と環境音を駆使してリアルにお届けします。

現役のVTuberさんがそのままの設定で登場する作り
セリフと音のバランスを意識した質の高いサービス、物語の全貌が徐々にわかる展開。
ASMRらしさを出しつつキャラやストーリーにも力を入れた総合力の高い作品に仕上げてます。

「ねぇ せっかくだからアメちゃんと友だちになろ?」
私は彼女の動画をこの作品を聴く直前に少し観た程度のにわかですが
透き通った声と面倒見のいい性格を持つ良い女性に映りました。
終盤のちょっぴり寂しくなりそうなシーンでもそういうところをまったく見せませんし
通常の耳かき音声よりもキャラの個性が強く出てると思います。

音については耳かきが一番の聴きどころです。
時間に対する器具の種類が多く、それらを状況に応じて使い分けてます。
家に入った後も音量を控えめにした雨音を流しておいたほうがより雰囲気が出たのではないかなと。
ドアや窓を閉めてるとはいえ外で降ってたら少しは聞こえてくるのが自然ですから。

今の世相を反映させた癒し系作品です。
おまけは「帰り道お話タイム」と「トゥルーエンド」です。

CV:そよかぜアメさん
総時間 1:10:55(本編…1:01:29 おまけ…9:26)

オススメ度
■■■■■■■■■□ 9点


体験版はこちらにあります

追記
2019年1月10日まで30%OFFの700円で販売されてます。

ぐっすり眠れる耳かきボイスω

サークル「チームランドセル」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、忘れ物がある人にそのことを教えてくれる不思議な駅を舞台に
駅員さんが菓子職人志望の女性と会話や耳かきを楽しみます。

ストーリーとサークルさんの特徴を上手く融合させたドラマ性のある耳かきが行われており
女性が抱えてる悩みに関する物語を通じてまずは心を温め
それからセリフをほとんど挟まず効果音と吐息だけを鳴らしてさらなる癒しを与えます。
人と思いの集まる場所で
夢の中で駅員と耳かきや添い寝をするお話。

駅員「今日も平和ですねー」
改札ペンギン「むきゅー」
駅員は素朴で可愛い声の女の子。
普段よりも利用者の少ない駅でお供のペンギンと一緒に行き交う人々を眺めてると
改札でうろうろしてる女性に話しかけ、何か忘れ物がないか確認します。

本作品は忘れ物や心残りがある人を見つける能力を持つ彼女が
菓子職人を目指してる女性と駅で出会い、悩みの解決と耳かきをします。
全年齢向け作品の場合、大抵は主人公を男性もしくは性別不明に設定するのですが
チームランドセルさんは百合好きなサークルさんなので敢えて女性にしてあります。

ストーリーを簡単に説明しますと、この女性の母親は街一番の菓子職人をしており
彼女も同じ道を歩み技術を学びたいと思ってました。
しかし数年前病気で他界したため現在は独学で少しでも近づこうと頑張ってます。
そして彼女が駅を訪れたこの日は丁度母親の命日にあたります。

駅員「時をここまで遡るのは珍しいです 私の見立てでは5年くらいでしょうか」
耳かきがメインの作品ですけどドラマ性もそれなりに備わってます。
駅員が持つ特殊能力を使って過去へ遡るシーンもあったりと設定が色々凝ってます。
菓子職人を目指す女性も普通に話すので主人公の心情が捉えやすいです。

もうひとつの大きな特徴は作中で流れる音。
シーンごとの雰囲気に合ったアンビエントBGMが流れ、さらに駅らしく汽車の音も適度に鳴ります。
音と音楽の両方で癒す作りになってますから音単体の時よりも落ち着く感じがするでしょう。
耳かき音や彼女たちの吐息を妨げないようやや音量を下げてあるのも良いです。

一番最初の「序章」は女性の悩みを解決するパート。
彼女と駅員が出会い、母親がまだいた頃に戻ってお菓子作りや耳かきの様子を眺めます。

駅員「お母さんの胸の中で 甘えるあなた とても幸せそうですね」
「ぷすぷす」というアップルパイが焼ける音、ボウルに入った生地をかき混ぜる音
「ぷす しゅくっ」という綿棒の柔らかい音など早速色んな音が登場して物語を盛り上げます。
そしてそれらを通じて女性が一体何を忘れていたのか思い出させます。

詳細は聴いてのお楽しみにさせていただくとして、心温まるお話でした。
耳かきの前に物語を挟むことで聴き手を作品世界へ引き込むことにも成功してます。
様々な癒しの音に包まれて
メインのサービスにあたる耳かきは2パート59分間。
忘れ物が無事見つかり安心した女性が元の世界へ戻る前に耳かきをリクエストします。
そして一通り終わった後は立場を逆転させ、今度は駅員の耳を綺麗にします。
どちらも膝枕の状態で左耳→右耳の順に綿棒でお掃除し、仕上げに数回息吹きします。

会話重視だった序章パートから一転してセリフが極端に減り
最中は耳かき音、2人の吐息、アンビエントBGM、汽車の音だけが流れ続けます。
タイトル通り安眠を強く意識した耳かきですね。
耳かき棒だとそれに合わないから優しい質感の綿棒を選んだのでしょう。

実況を特に挟まないので耳かきの様子はややわかりにくいですが
軸を持って回転させる、耳の壁を優しく撫でる、奥まで差し込んで短いストロークでお世話するなど
効果音の質、量、動きにこだわっていてとても癒やされます。
音同士の連携も取れていて2人がいる夢の世界がリアルに形作られてました。

駅員と女性の違いを強いて挙げるとするなら進め方です。
前者は4分程度の間隔で左右の耳を切り替えながらお世話し
後者はパートをほぼ半々に分けて片方ずつ固めてお掃除します。

そうやって心の芯からスッキリできた後、添い寝を挟んで元の世界へ戻ります。
お菓子の話をするついでに耳を軽く舐めるシーンがあるもののエッチに感じるほどではありません。
シーンの中盤以降は本作品の主題歌も流れて穏やかに締めくくります。

このように、セリフと音の配分を大きく切り替える温かな物語が繰り広げられてます。
ホッとする作品
胸のあたりにぽかぽかしたものを感じながら眠れる作品です。

駅員は母親と同じく菓子職人を志す女性の探しものを見つけようと
彼女を過去の世界へ案内し、母親との思い出を振り返りながらそれを思い出させます。
そして無事解決できた後は長めの耳かきを交互にやって純粋な癒しを楽しみます。

変わった駅員と女性の物語を交えて耳かきするドラマ性を含んだ作り
話す時とそうでない時をハッキリ分けて会話と音の両方を楽しんでもらう演出
百合、アンビエントBGM、交互に耳かきするスタイルなどサークルさん独自の要素。
元々持ってた良い部分を継承しつつ、新しいタイプの音フェチ系耳かき音声を作り上げてます。

駅員「皆の笑顔が見れて 私も幸せいっぱいです」
特に1番目の要素は耳かき音声だと不足しがちな部分なので個性を出すのに役立ってます。
駅員は変わった属性や特殊能力を持ってるものの性格は至って善良です。
駅という多くの人々が訪れ、旅立っていく場所を穏やかに見守り続けます。
彼女とコンビを組んでる改札ペンギンにもマスコット的な可愛さを感じました。

耳かきはリアリティよりも長く多く音を鳴らすことを重視してます。
本作品のコンセプトが安眠にあるからこういうふうにしたのでしょう。
垂れ流し気味ではありますがかなり癒やされるのも事実です。

風変わりな音フェチ系耳かき音声を探してる人には特におすすめします。
おまけは主題歌、改札ペンギンの耳かきボイスです。

CV:駅員…藍月なくるさん 改札ペンギン…秋野かえでさん
お菓子職人を目指す女性…七瀬真結さん ナレーター…美吹ゆうささん
総時間 2:04:19(本編…1:32:44 おまけ…31:35)

オススメ度
■■■■■■■■■□ 9点


体験版はこちらにあります

ReposerII ~怜・美咲・瞳~

サークル「Butterfly Dream」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、それぞれに違った個性を持つ3人のセラピストが
寒い季節にピッタリなサービスで癒しと安眠を提供します。

音を中心に据えつつキャラの存在感も出すバランスの良い作りが魅力で
サービスはもちろん、それ以外の細かな部分にもリアルな音を用意し
それらを鳴らしながらシーンごとに異なる会話をして心身両面を温めます。
寒い季節を乗り切るパワーを
Reposerで瞳、美咲、怜の施術を受けるお話。

「いらっしゃいませ リラクゼーションサロン Reposerへようこそお越しくださいました」
瞳は明るくて澄んだ声のお姉さん。
予約した時間ピッタリに来店した主人公を迎えると
ソファに座ってもらいお茶の準備に取り掛かります。

本作品は今年1月に発売された「Reposer ~優子・瞳・香乃~」の続編。
前作でストレスや疲れがある程度改善された彼が、より深い癒しを求めておよそ90分に渡る施術を受けます。
足湯+肩のマッサージ、耳かき、音を使った安眠誘導とパートによって異なる癒しを用意し
さらに担当者も変えて会話のほうにも違いを出しながら進めます。
お話が完全に独立してますから前作を未視聴でも大丈夫です。

全体を通じて言える大きな特徴は2つ。
効果音の質と量に力を入れてること、キャラごとの個性を大事にしてることです。

前者は施術だけでなく細かな動きにも専用の音を用意し
それらを違和感なく組み合わせて彼女たちが何をやってるかをリアルに表現します。
例えば一番最初の「ご来店ありがとうございます」は開始前のカウンセリングをするパートなのですが
足音、瞳がお茶を淹れる音、ソファに座ってる彼が体勢を変える音
コースの流れを決める際にペンで文字を書く音など早速様々な音が登場します。

肝心の施術も耳かきやマッサージに複数のパターンが存在し
状況説明をわざわざしなくてもイメージできるクオリティの音と動きをします。
先ほど話したように本作品はキャラにもかなり力を入れてるので
そこをしっかり出すために音だけでほぼすべてが伝わるように作られてます。

美咲「気持ちいいですか? うふふっ そう言ってもらえると 張り切っちゃいますね」
怜「え? そんなことない? えー? マッチ棒ってすぐ燃えて 指焼けどしそうにならない?」
後者は美咲が年下、怜が年上、瞳はその中間と年齢にある程度の幅を持たせ
さらに口調や施術中の話題も変えて彼女たちらしさを出してます。
瞳以外の2人は初登場だからでしょうけどやや尖らせてる印象を受けました。
施術中は完全に一対一でその後のドラマパートに掛け合いがあります。

ユキトさんとhana10さんはいずれも無料の音声によく出演されてる声優さんです。
バイノーラル6音さんの作品を視聴したことのある方ならご存知だと思います。

ASMR作品でキャラも立ってると感じる理由は音とセリフのバランスにあります。
音はどのパートもできるだけ多く鳴らし、その合間にある程度固めて会話するスタイルを取ってます。
彼女たちが全然話さなかったらわざわざ担当を変える意味がありませんから
しゃべる時とそうでない時をそれなりに分けて両方楽しめるようにしてるわけです。

質量共に充実した音とそれらを鳴らすセラピストたちの存在感。
音と会話の両方から癒す総合力の高い作品です。
温かみを感じるサービス
瞳のカウンセリングを受け施術室に移動した後、最初にするのは足湯と肩のマッサージ(約19分)。
担当が美咲へと変わり、アロマ入りの湯桶に足を浸したまま手で揉みほぐします。

「とぽとぽとぽー うーん、温度は… うん 大丈夫かな」
彼女はまだ20歳ということで声や仕草が初々しく
マッサージの時も多少の人懐っこさを出しながら熱心にお世話します。
それでいて健康に役立つ簡単なアドバイスもするなどプロらしい部分をちゃんと持ってます。
足湯はお湯の揺れる音が少し鳴る程度ですからマッサージと会話がメインです。

マッサージは「すすーっ」という滑らかな摩擦音が使われており
左右同時に横へ撫でる、片方ずつ小刻みに擦る、長いストロークで流すように動かすなど
肩から腕にかけてに的を絞り変化に富んだ動きを見せます。
開始後はセリフの量がやや減るのでそれ以前より静かな感じがするでしょう。
シンプルなサービスを幅広く表現するところに本作品のレベルの高さが窺えます。

続く耳かきは32分間。
美咲から怜へバトンタッチし最大3つの器具を使い分けて隅々まで綺麗にします。

「耳にはたくさんツボがあるって聞いたことある? あぁ この店で聞いた? そう たくさんツボがあるから 寒い時に耳を揉むだけでも 体温上がるんだよ?」
「くしゃみ出そうになったら 教えてね 急に動くと危ないから」

彼女はアラサーのベテランなだけあって良い意味で店員らしくないキャラをしており
初対面の彼にも友達に接するような砕けた話し方をします。
それでいて耳かき中は細かなところまで気遣う繊細さも持ってます。

このパートを聴き始めた直後は馴れ馴れしい人だと思うかもしれません。
でもしばらくすると気配り上手な女性に印象が変わるでしょう。
彼の急なリクエストにもすぐさま対応する柔軟さも持ってますし
ゆるーい空気を出しつつやることはしっかりやる、この店にピッタリなお姉さんキャラに描かれてます。

耳かきは膝枕の状態で温かいタオルを使って片方ずつ拭くところから始まり
右耳は耳かき棒、粘着綿棒、洗浄液つき綿棒
左耳は耳かき棒と粘着綿棒だけを使ってお掃除します。
そして最後に弱めの風圧で4回ほど息を吹きかけます。

耳かき棒は「くしゅっ じじっ」という平べったくて乾燥した音
粘着綿棒は湿り気を帯びた弾力のある摩擦音
洗浄液つき綿棒は「ぷしゅっ ぱちぱち」というやや湿った布系の音、といったように
それぞれの特徴が出る音と動きを組み合わせて癒しの空間を作り上げます。
マッサージは動き、耳かきは器具で多彩さを出してるのが面白いです。

癒しパート最後の「おやすみなさい」は安眠させるサービス(約28分)。
3種類の本を持ってきた瞳がそれらをめくったり体をとんとんと叩いて寝かしつけます。

「今までの本とは 紙の質や大きさが違うので 音も少し違いますね」
硬めの音、軽い音、広い音と使用する本ごとに音が微妙に変わり
その合間に季節のことなど当たり障りのない会話をして心をさらに落ち着けます。
本の内容を読み聞かせるのではなく、ぱらぱらめくり続ける音フェチ系の内容です。
終盤にはわざと何も話さない時間を設けて眠りやすくする工夫もされてます。

このように、個性的な音と会話を組み合わせた質の高いサービスが繰り広げられてます。
温まる作品
癒しや安眠に絶大な効果を発揮する作品です。

瞳、美咲、怜は前回の施術で癒やされた主人公をもっと癒やそうと
それぞれがひとつずつ分担しリアルな音と会話を駆使して心地よい気分に浸らせます。

サービスだけでなくそれ以外の動作にも専用の音を入れたASMR色の強い作り
担当者が変わるたびに口調や話題が大きく変わるキャラを活かした演出
それらの良さを損なわないように気をつけて融合させたバランス感覚。
キャラの影が薄くなりがちなASMRの弱点を上手く克服して作品全体に温かみを持たせてます。

このシリーズが他の癒し系作品と決定的に違う点は複数人で手分けして癒すところです。
大抵の作品は担当者を1人で固定し、その子が耳かきやマッサージを全部行います。
それはそれで良いものなのですが、長時間になるほどどうしても間がもたなくなります。
だから状況説明を挟む、擬音語を言う、無言になるなど会話以外の割合が増えます。

それに対しReposerは毎回担当が変わるおかげで1人の時より会話や表現の幅が広がり
その中にその人ならではの部分を入れて魅力の違いを出すこともできます。
他にも声優さんが違うので声そのものを楽しめるなどキャラを引き立てやすいシステムです。
彼女たちの日常風景を描いたドラマパートを別に用意してるのもそれを出すための演出なのでしょう。
ただしガンガン話すと今度は音が弱くなることを踏まえて両者のバランスに気を遣ってます。

シンプルに見えて結構奥深い作品だと思います。
前作で疑問を感じた安眠パートも改良が加えられて安定感が増してます。

以上のことからサークルさんでは3本目の満点とさせていただきました。

CV:怜…ユキトさん 美咲…hana10さん 優子(ドラマパートのみ出演)…藤堂れんげさん 瞳…浅見ゆいさん
総時間 1:38:23

オススメ度
■■■■■■■■■■ 10点


体験版はこちらにあります

追記
作品自体の点数は9点。
98分で800円とコスパが良いので+1してあります。

2018年11月25日の24時まで30%OFFの560円で販売されてます。
前作も11月30日まで50%OFFの400円で販売されてます。

出張癒し専門店ターコイズ2本目

サークル「Crescendo」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、のほほんとしてる世話好きなスキュラが
以前お世話になった客の家に出向いて癒しのサービスをします。

音の質感だけでなく個性や幅広さにもこだわってるのが特徴で
下半身に生えてる触腕特有のコリコリした音を多くのシーンで鳴らしながら
手よりも広範囲の部位を同時にお世話して音に包まれる心地よさを教えます。
触手を使って至福のひと時を
出張癒し専門店ターコイズの店員ラーラから再度サービスを受けるお話。

「こんにちはー 出張癒しのターコイズですー」
ラーラはのんびりと話す可愛い声のお姉さん。
出張サービスの指名を受けて主人公の家にやって来ると
コースの確認をしてからお風呂場へ移動します。

本作品は今年8月に発売された「出張癒し専門店ターコイズ」の続編。
「上半身マッサージと至福の癒しコース」をもう一度選択した彼を満足させようと
彼女がおよそ90分に渡って合計3種類のサービスをします。
ストーリー性は薄いですから2人が顔なじみなことだけ理解してれば前作を未視聴でも大丈夫です。

頭・肩・腕のマッサージ、耳かき、シャンプー&体の洗浄と
内容だけを見れば割とスタンダードなものばかりです。
しかし彼女は挿し絵の通り下半身にタコ足のようなものが生えてるスキュラなので
人間がやる時とは随分違った方法で彼の心身を癒します。
場所をお風呂場に定めたのも床や壁を粘液で汚さないための配慮です。

「足使ってもいいですか?」
その最もわかりやすい例が最中に鳴る効果音。
触手特有のうねうね、こりこりした音を自在に動かしながらお世話を続けます。
手や器具を使うシーンももちろんありますが、全体を見ればやはり触手のほうが多いです。

元々音に強いサークルさんなだけあって効果音の質はどれも非常に高いです。
今回はお風呂の準備をしながら進めるためお湯の流れる音もバックで鳴り続けます。
サービス開始後はセリフを状況説明と雑談をするくらいに留め、音をたっぷり聴かせる音フェチ系の作りをしてますし
これらを聴いてるだけでも相当な癒しが得られるでしょう。

ターコイズシリーズにはもうひとつ大きな魅力があります。
それは音の範囲が広く種類も豊富なことです。
例えば一番最初のヘッドマッサージは手→触手の順に行うのですが
後者に移ると効果音の鳴る面積が明らかに大きくなり、頭全体を包み込まれてるような感覚がします。
他にも左右の耳を同時にお掃除するシーンがあったりと、通常の耳かき音声よりも音に幅や厚みを持たせてあります。

種類のほうは音自体もそうですが動きがとても多彩です。
同じ触手でもマッサージと耳かきではリズムやストロークが明らかに違います。
撫でる、揉む、吸盤で吸うなど状況に合った使い方がされてるので聴いてて飽きません。
現実世界ではできない行為だからこそ、高い表現力でその様子をイメージしやすくしています。

たくさんの足を持った女性がそれを活かした音重視のサービスをする。
前作の長所を残しつつ多少ボリュームアップした個性的な作品です。
触手とそれ以外を巧みに使い分けるサービス
お風呂場に移動し準備を終えた直後に行うのはマッサージ(約25分)。
前半は頭部、後半は首から下の上半身と分けて丁寧に揉みほぐします。

オイルを手に馴染ませてから「ぷすっ しょりっ」という若干ざらついた泡音が鳴り始め
位置を変えながら左右同時に細かくごしごしして微弱な振動を送ります。
そして4分くらい経つと自慢の触手に切り替えより広い範囲を同時にケアします。

最初に手でやったのは触手との違いを引き立たせるためでしょうね。
音の質感、動き、面積が随分変わって面白いです。
もちろんマッサージもしっかりやってくれますから癒しや心地よさも得られます。

「吸盤で吸うと そこに血が集まってきて 凝って血行が悪くなった肩も すぐ良くなるんですよー」
続くボディマッサージは最初から触手を使い
左右同時→交互と変化をつけて多彩な動きを見せてくれます。
吸盤で吸い上げるサービスは軽く絞り上げるような音が何度も鳴って特に印象的でした。
終盤には空気混じりのやや下品な音も登場するなど、作品の持ち味が早速発揮されてます。

単体で最も長いサービスは次の耳かき(約36分)。
膝枕の状態で右耳→左耳の順に外は触手、中は綿棒でお掃除します。
そして一通り終わった後は穴の奥へと進み、最後に梵天で仕上げます。

「ずしゅっ」という水気を帯びた弾力のある触手
「じじっ ずすー」という乾いてて柔らかさのある綿棒とここでも音の違いが際立ってます。
綿棒の動きも優れてますし、風変わりな要素を込めた耳かきとしてしっかり成立してます。
ラーラのセリフはこれから何をするかやその状況を話す程度ですから音フェチ好きほど楽しめます。

「仕上げに 耳の奥を足でお掃除します」
このシーンで最も特徴的なのは開始20分後くらいから始まる奥のお掃除。
綿棒では届かない深さにまで触手を滑り込ませます。
これまでより位置がずっと近くなる効果音にびっくりするかもしれませんね。
触手→綿棒→触手→梵天と交互に組み合わせることでひとつの流れを作り上げてます。

そうやってデリケートな部分を綺麗にした後、シャンプーや入浴で締めくくります(約24分)。
前者は手メインで最後のほうに少しだけ触手を挟み
後者は逆に触手で湯船に浸かった彼の背中や首周辺を泡で洗います。

「ほーら もこもこぱちぱち泡が出てきた」
ここは彼女が泡の出る入浴剤を投入するシーンが魅力です。
シャンプーや石鹸とは違うぶくぶく、ごぽごぽとした音が鳴ります。
触手とそれ以外の配分に気をつけながら最後まで丁寧にやるところがプロらしいなと。
彼女も嬉しそうな表情で気さくに話しかけます。

このように、高品質で多彩な音を駆使した和やかなサービスが繰り広げられてます。
音にこだわってる作品
独特なシチュを効果音によってリアルに表現してる作品です。

ラーラは自分を再び指名してくれた主人公の期待に応えようと
前回と同じくお風呂場に移動し3つのサービスをゆっくりのんびり進めます。
そして状況に合った効果音を組み合わせてリアリティを出しつつ彼女の声や会話で和ませます。

手や一般的な器具と触手を組み合わせたユニークなサービス
その多くを言葉ではなく音で表現する音フェチ系の作り
しっかりしてるんだけど気が抜けてるように思える彼女ののほほんとしたキャラ。
人間がお世話する時とは違った切り口で癒しの物語を作り上げてます。

本作品を聴いた直後にまず感じたのはバランスの良さです。
触手が売りのキャラだからどうしてもそれを多く使いたくなるんですけど
音や流れが単調になるのを避けるために手や器具を間に挟みます。
この演出のおかげで同じサービスを違う感覚で楽しむことができます。

ただコースが同じ、しかも流れがほぼ一緒ということで
前作を視聴済みの方にとっては似通ってると感じる可能性があります。
ですから未視聴の方は本作だけ聴いておけばいいんじゃないかなと私は思います。
値段も一緒なのでコスパはこちらのほうがやや上です。

キャラについては前作のほうが追い返そうとするやり取りなどがあって魅力的に映りました。
シリーズ作品であるからにはもうひと捻りが欲しいです。

以上を踏まえて前作に引き続き満点とさせていただきました。

CV:綿雪さん
総時間 1:35:49

オススメ度
■■■■■■■■■■ 10点


体験版はこちらにあります

水の都と癒しの案内人~波音と耳かき~

サークル「和風コロネ」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介するサークルさんの処女作は、水の都でゴンドラ乗りをしてるお姉さんが
癒しを求めてやって来た人を特別な方法でもてなします。

声や言葉よりも音で癒すASMR系の作りが魅力で
音声の最初から最後まで水に関する音をのんびり流しながら
耳のマッサージや耳かきをじっくり続けて安らぎを与えます。
穏やかな水の音に包まれて
水先案内人がゴンドラの上でマッサージと耳かきをするお話。

「あっ すいません ありがとうございます」
水先案内人は素朴な声のお姉さん。
朝の市場で買ったリンゴを落としてしまい主人公に拾ってもらうと
そのお礼に明日の昼頃この街を案内したいと言います。

本作品は何らかの事情で疲れを感じてる彼を心の芯から癒そうと
彼女がゴンドラに乗せて街中を軽く散策したり耳に的を絞ったサービスをします。
水の都、水先案内人、ゴンドラなどイタリアの都市ヴェネツィアを連想させる素材をいくつも用意し
物語の様子を主に音で表現してその場にいる気分に浸らせます。
「ARIA」という作品をご存知の方なら簡単にイメージできると思います。

冒頭からサービスに入るまでのシーンはそれなりに会話をしますが
それ以降はセリフが一気に減り、効果音と環境音だけが流れる静かなひと時が味わえます。
水の都にちなんで音声開始直後から穏やかな波の音が流れ始め
そこにカモメの鳴き声や水の揺れる音が時折加わります。
これらを聴き続けてるだけでも相当な癒しが得られるでしょう。

効果音についても作品の雰囲気を壊さないよう優しい音で統一されてます。
有料作品は初めてですが過去にニコニコ動画で耳かき音声を公開されており
音のレベルは現時点で大手のサークルさんに次ぐ品質を持ってます。
紙袋を持つ音や筆記音なども入っていて作りが丁寧です。

「私は 観光しているお客様に ゴンドラという小さい船に乗ってもらって この街をご案内するという仕事をしています」
それに対して水先案内人は名前通りガイド役程度の存在に位置づけられてます。
会ったばかりということでそこまで踏み込んだことは言わず
これから何をするか説明したりサービス中に彼を気遣う様子を見せます。
完全に音を主役にしてるので癒しだけでなく安眠のお供にも役立ってくれるでしょう。
音を中心に据えたシンプルなサービス
主人公と水先案内人が出会った次の日、最初にするのはゴンドラでの軽い観光(約8分)。
彼女が所属する会社と思われる場所で合流し、ゴンドラに乗ってのんびり移動します。

といってもこの日は休業日なので本業らしいことはあまりやりません。
ゴンドラに乗る前に書類へ記入する音やゴンドラを漕いでる音を中心に据えてます。
そして乗船後は彼や彼女に関する世間話を続けます。

音の質感が良く心がスッキリするのを感じました。
水や風など自然に根付いた音は誰でも癒しを感じられるので非常に効果的です。

続く「癒しの時間 ~船の上で癒されていきましょ?~」は本作品のメインパート(約55分)。
ゴンドラで安全な場所に移動してからそのまま膝枕で耳のマッサージと耳かきをします。
ちなみにこれらは彼女の業務ではやっておらず完全にプライベートのサービスだそうです。

最初の14分間は専用のオイルを手に馴染ませてから
左右の耳を同時にゆっくり揉みほぐす音を流します。
彼女の手が耳を覆うたびに音がややこもったものへと変化し、さらに軽い圧迫感もあってリアルです。
動きについてもリズムやストロークを適度に変えて単調になるのを防いでます。
リアルな音をストレートに活用したシンプルで心地良いサービスです。

続く耳かきは残りの時間をほぼ半々に分け
左耳→右耳の順に耳かき棒と梵天でお手入れし、最後に弱めの風圧で3回ほど息を吹きかけます。

耳かき棒は「じじっ ぞすぞす」という乾いててやや粗さのある音を小さく掻き出したり優しく擦る
梵天は「ぷすぷす」という面積広くふわふわした音を軸を持ってゆっくり回転させる、といったように
器具ごとに音の質感や動きを大きく変えてどちらもゆったり進めます。

耳かきに関する実況が極端に少ないせいで今何をしてるかややわかりにくいところもありますが
音自体が持つ癒しのパワーとそれをたっぷり鳴らす作りが合わさって聴けば聴くほど眠くなります。
リアリティよりも音で癒すことを重視して作られてるように映りました。

「あの子たちもこれ一番喜ぶんです 最近なんて もう1回やってーって おねだりされちゃって」
最中の水先案内人は耳かきのことや同じ会社に所属する他の子のことを
数分おきの間隔でぽつりぽつりと語ります。
当たり障りのない話題ばかりにして効果音や環境音を聴きやすくしています。

このように、癒しの音を全面に押し出したゆるーいサービスが繰り広げられてます。
音で癒す作品
キャラやセリフよりも音の存在感が大きい作品です。

水先案内人は偶然出会った主人公に楽しい思い出を提供しようと
自分が仕事で使ってるゴンドラに乗せてから耳に絞ったケアをします。
そしてその様子を必要最低限のセリフと大ボリュームの音で涼やかに表現します。

リアルな音をふんだんに取り入れた作り、舞台にちなんだ水に関する環境音
間隔を長く取って話す安眠を意識した演出。
サークルさんが得意とする部分をそのまま用いた癒し特化の物語になってます。

全年齢は無料から転向してくる製作者さんが多いので
この作品も一定以上の品質を持ってるのだろうとは予想してました。
しかし実際はそれを遥かに上回るものに仕上がってて驚きました。
音の使い方が的確で質感も耳に優しいものばかりです。

作中に続編を匂わせるやり取りがあったことを考えれば、今後シリーズ化していくのかもしれません。
世界観がしっかりしてるし新キャラも登場させやすいのでどう発展していくかが楽しみです。

個人的に気になった点は水先案内人のしゃべるペースがやや速いことです。
本作品は癒し系ですからゆっくりのんびり話しかけてくれたほうが雰囲気にマッチします。
今より気持ち遅くするくらいの感覚で演技されたほうがより聴きやすくなるのではないかなと。

音だけをたっぷり聴けるタイプの作品が好きな人には特におすすめします。
番外編は「05.癒しの時間 ~ささやいた方が癒されますか?~」です。

CV:けいのさん
総時間 2:07:59(本編…1:12:22 番外編…55:37)

オススメ度
■■■■■■■■■□ 9点


体験版はこちらにあります

追記
作品自体の点数は8点。
128分で500円とコスパが良いので+1してあります。

2018年11月7日まで30%OFFの350円で販売されてます。

初恋カノジョとお化けの夜に【耳かき】【添い寝】

サークル「とらいあんぐる!」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は最近までは幼馴染、今は恋人の関係にある男女が
夏と秋の境目に山へ出かけてさらに親睦を深めます。

リアルな効果音や環境音を鳴らしながら色んな会話をするのが特徴で
前者は爽やかな風の音、コオロギなどの秋にちなんだ虫の声を時間の流れによって変化させ
後者は子供の頃のこと、今のこと、彼女が過去にここで体験したことを活き活きとした表情で語ります。
初々しいカップルの初旅行
恋人の夏実と肝試しや耳かきをするお話。

「んんー あぁ ほんと気持ちいい」
夏実は明るくて澄んだ声の女の子。
とある9月の夕方、主人公と一緒に山へ泊まりに出かけると
その喜びを噛み締めながら食後のハイキングを楽しみます。

本作品は2016年7月に発売された「初恋カノジョと花火の夜に【耳かき】【添い寝】」の続編。
前作で晴れて恋人同士になったものの忙しい日々を送っていた2人が
ようやく取れた休みを利用し山奥のコテージで一夜を過ごします。
恋人になったばかりなことだけ頭に入れておけば今作からでも大丈夫だと思います。

前半はハイキングや肝試しといった場所と季節にちなんだもの
後半は王道の耳かき&添い寝と内容を大きく切り替え
どちらも彼女との会話を多めに挟みながら和やかな雰囲気で行います。

「バーベキューでちょっと食べ過ぎたし 体動かさないとね てことで…えっと 手、繋ご?」
効果音や環境音がかなりリアルなので音による癒しも確かに得られるのですが
それよりも彼女のセリフのほうがずっと特徴的だし和みます。
小学校からの幼馴染ということで会話は多種多様かつスムーズなのに
スキンシップについてはタイミングを掴みかねてる様子が見られます。

まだ友達と恋人の中間あたりの距離感を持ってるように映りました。
そんな2人が不器用ながらもより仲良くなろうとする姿が聴いててニヤニヤしてきます。
好きな人と山の自然を満喫
前半の3パート44分間は主に外が舞台。
バーベキューを食べ過ぎた夏実が主人公にハイキングを提案し
コテージに一旦戻りマッサージを挟んでから今度は夜に肝試しをします。

「人間は 一度感じた幸福を 何度でも味わいたいと思う生き物なのです」
主人公がまだ地元に戻ってきてないおかげで2人は今のところ遠距離恋愛中。
付き合い始めたもののまだ恋人らしいことはほとんどできておらず
今回の旅行中は何度も幸せそうな表情を見せます。

タイトルが「初恋カノジョ」となってる通り、2人は昔から相思相愛の関係にありました。
しかし成長するにつれてだんだん疎遠になり、とうとう彼が遠くの場所へ行ってしまいます。
本来ならそこで終わるはずだった物語がこういう形で再び始まったのが余程嬉しいのでしょう。
思い出づくりとかは追々やっていくとして、まずはこの時間を大事にします。

バックで流れる効果音や環境音もこの場をリアルに演出します。
サークルさんが岩手県まで出かけて録音されたとのことで
爽やかな風の音、秋らしい虫の声、山道を歩く音、獣避けと思しき鈴の音など色んな音が登場します。
場所や時間帯によって環境音の内容や音量が変わるなど、かなり細かいところまで気を配ってます。

「実は 私ね 子供の頃 この山に来たことがあるの」
最中の会話は山のこと、季節のこと、子供の頃の思い出など様々。
中でも最後の要素は彼女が幽霊嫌いになった理由とも関連性があり
肝試しをするきっかけづくりやそこでの反応に直結してます。
夕方と夜で彼女の態度が随分変わりますから、肝試しの最中は余計可愛く感じるでしょう。

間に入るマッサージについてはお世話する対象を足に限定し
拳でリズミカルに叩く音を挟みながら引き続き会話を重視して進めます。
効果音とセリフが被らないよう交互に繰り返す感じです。

対する後半の3パート39分間はストレートな癒し。
右耳→左耳の順に膝枕の状態で耳かきをし、それから添い寝で一緒の眠りにつきます。
彼女によると使用してる器具は綿棒だそうです。

綿棒は「そしゅっ」という滑らかでパチパチした音が使われており
耳の中を小刻みになぞるように動かします。
他の器具を使ったり仕上げに息を吹きかけることはありません。

効果音自体の質感は良いのですが、会話をする際に必ず手を止めており
なおかつその頻度が高いせいで耳かき音の鳴る時間がかなり短くなってます。

ハイキングから肝試しまででも十分な会話量がありますし
疲れた体を休める意味も含めてもっと静かにお世話したほうが良かったと思います。
あるいは会話中も耳かき音を鳴らし続けるとかですね。
今の作りだと両者を飛び飛びでやってるだけでサービスとしての統一感が低くなってます。

続く添い寝も耳かきとほぼ同じ構造です。
10秒くらい寝息を立て、何気ない会話をするのを最後まで繰り返します。
すべてを終えて寝るシーンならもっと会話量を減らしたほうが目的に合ってるのではないでしょうか。
2人が活発な時とそうでない時とのメリハリをつけて欲しかったです。

このように、会話メインで音をその補助に置く甘さの強い物語が繰り広げられてます。
音とキャラの両方で癒す作品
夏実の魅力を最大限に引き立たせつつ音で雰囲気を出す作品です。

彼女は長い年月を経てようやく恋人同士になった主人公との第一歩として
避暑地にあるコテージを借り、その周辺を散策したり中でイチャイチャします。
そして行為の様子を音で表現しながら多種多様な会話を挟んで彼女の気持ちを描きます。

可愛くて初々しい彼女と健全な旅行をする甘いシチュ
バックで流れるリアルな効果音と環境音
前半は作品の個性を追求し、後半は一転してストレートに癒す流れ。
彼女のキャラと諸々の音をふたつの柱にして仲の良さや季節感を表現してます。

「自分でキスしといてアレだけど やっぱりキスは恥ずかしいね 未だに」
「いやぁ でも こんな近距離で見つめ合ってると 恥ずかしいよね」

特に彼女は彼が好きなことや今後もずっと付き合い続けたい気持ちをはっきり言葉にする一方で
さらに踏み込もうとすると照れる可愛い女性に描かれてます。
友達として過ごした時間が長いからどう接していいかわからないのでしょうね。
この微妙な距離感が付き合い始めた男女らしさを醸し出してます。

ただ両者の組み合わせ方に関しては首を捻る部分が見られます。
耳かき音が良いのに会話を多く挟んだせいでそれを活かせてなかったり
添い寝で寝ようとしてるところへガンガン話題を振るのがいい例です。

個々の要素はものすごく良いんです。
だからこそもっと自然に融合させて欲しかったです。

以上のことから今回はこちらの点数とさせていただきました。
おまけはIFルート3種、カウントダウンボイス3種です。

CV:浅見ゆいさん
総時間 1:59:40(本編…1:24:44 おまけ…34:56)

オススメ度
■■■■■■■■□□ 8点


体験版はこちらにあります

追記
作品自体の点数は7点。
120分で900円とコスパが良いので+1してあります。

耳かき旅館 猫屋敷 ~子子~

サークル「耳かき工房」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、耳のケアを専門に行う旅館を舞台に
落ち着いた佇まいの店員さんがゆっくりじっくりお世話して疲れと汚れを取り除きます。

セリフをあまり挟まず効果音と環境音をたっぷり鳴らすのが特徴で
マッサージ、産毛剃り、耳かきとパートごとのやることをひとつに定め
それぞれに合った音を小まめに変化させて耳に心地いい刺激を送ります。
沢の近くの静かな部屋で
耳かき旅館 猫屋敷の店員「子子(ねね)」が耳のケアをするお話。

「失礼します はじめまして ようこそ 耳かき旅館 猫屋敷へ」
子子は甘くしっとりした声のお姉さん。
ある日の夜、主人公が泊まってる部屋にやって来て丁寧な挨拶をすると
お茶菓子を差し出してから軽く世間話をします。

本作品は近くに沢や滝がある緑豊かな場所で
彼女がおよそ80分に渡り合計5種類の癒しのサービスをします。
序盤に肩や首筋のマッサージを5分程度する以外は全部耳がターゲットという非常に尖った構成です。

定番のものからややマイナーなものまで色々やってくれますから
音声を聴き進めていくにつれて耳が心地よくなったり眠気を感じるでしょう。
サークルさんが「睡眠導入を意識した作り」とおっしゃられてるだけあってどの音も耳に優しいです。

それ以外の特徴として挙げられるのは音の質と量にこだわってること。
音声開始直後から部屋の近くで流れる沢の音が鳴り始め
サービスの最中は子子があまりしゃべらずに効果音をたっぷり鳴らします。
しゃべる時とそうでない時をはっきり分けてありますからそれぞれを集中して聴けるでしょう。

効果音と環境音だけが流れ続けるひと時はとても静かで心が落ち着きます。
有料はまだ2作目ですがyoutubeやニコニコ動画に無料作品をいくつも公開されており
音のレベルは現時点で大手さんに続くものを持ってます。
位置や動きといった演出面が特に優れていて驚きました。

「気持ちいいですか? うふふっ」
子子に関しては店員としての距離を保ちつつ時々親しげに語りかけます。
主人公がかなり疲れてる設定があるため終始落ち着いた態度を取り
セリフごとの間を意識して長めに取ってゆったりした雰囲気を作り上げます。

一部で思わせぶりなやり取りを交わしてましたし今後続編の予定があるのかもしれません。
主役である効果音と環境音を横から支える重要な役割を果たしてます。
変化に富んだ深みのある音の数々
お茶菓子をつまんで一息ついた後、最初にするのはマッサージ(約12分)。
肩や首筋→耳の順に指や手のひらを使って丁寧に揉みほぐします。

そして本作品の売りである音の威力が早速発揮されます。
肩のマッサージは耳の下あたりで緩やかに揉み込むような布の摩擦音が鳴り
首筋に移ると髪混じりのじょりじょりした音へ変化します。
耳のほうも耳たぶを軽く引っ張る、手のひらで覆いながらゆっくり撫でるなど動きが多彩です。

耳のマッサージは音が鳴るのに合わせて微弱な振動も伝わってきます。
手で覆われた時だけ声や音がこもり、軽い圧迫感があるのもリアルで実に良いです。
シンプルなサービスだからこそサークルさんの力量が作品にはっきりと表れてます。

最も個性的なサービスは3番目に登場する耳の産毛剃り(約16分)。
右耳→左耳の順に小型カミソリを使ってお世話してから梵天と息吹きで汚れを取り除きます。
これ以降のパートはすべて右耳→左耳の流れで進めます。

「じょりっ ずすっ」というやや硬さと尖りのある音が小まめに位置を変えながら鳴り続け
刃物を扱ってるので彼女も普段以上にゆっくりペースで黙々と手を動かします。
産毛剃りをする時に他の作品だと電動シェーバーを使うのですが
本作品は和風を大事にしてるから敢えてそれを避けたのかもしれません。
音自体も結構個性的ですし作品の内容にすごく合ってると思います。

そうやって外側を重点的に綺麗にした後、いよいよメインの耳かきに取り掛かります(約50分)。
最初の耳かきパートは座ったまま耳かき棒と梵天を使い分けて隅々まで綺麗にし
仕上げに10回程度息を吹きかけます。
そして次の綿棒パートは膝枕に変えて綺麗になった耳の中を優しくマッサージします。

耳かき棒は「ずしゅっ ぞすぞす」という乾いてて丸みを帯びた音が使われており
大きく掻き出したり小刻みに擦ったりするのを繰り返します。
梵天は最後にちょろっと使うだけですから主役は完全に耳かき棒です。
数秒単位で位置や動きが小まめに切り替わるおかげで耳全体に心地いい刺激を感じることができます。

耳かき棒だけで40分近く続けるとなるとどうしても単調になりがちです。
だからこそ動きに幅を持たせることでそれを解消しつつリアリティも出してます。
最初は外側の溝、次は穴の中と二段構えになっており同じ耳かき棒でもそれぞれで音に違いがあります。

「焼きそば屋台に 焼きとうもろこし お好み焼き 金魚すくいに射的屋さん ヨーヨー釣りに かき氷屋さん 今年は特に人が多くて 迷子になりそうなほどでした」
また耳かきは子子が唯一よくしゃべるパートでもあります。
旅館に来てまだ日が浅いこと、先日行われた夏祭りのこと、昔に体験したちょっぴり怖いこと。
夏から秋に移り変わる季節を意識させる話題を振って別方向から癒します。

数分しゃべって無言になるのを繰り返すためうるさい感じはまったくしません。
これまでの良い部分を維持したまま作品に彩りを与えてます。

綿棒はお掃除目的とは違うことを踏まえてゆっくり丁寧に動かします。
密度が高い繊維特有の引っかかる動きが耳に心地よく
彼女も寝入ろうとしてる彼の邪魔をしないようその様子を優しく見守ります。
この2パートは時間が長いので癒しはもちろん、安眠のお供にも役立つでしょう。

このように、リアルで多彩な音を違和感なく組み合わせた高度なサービスが繰り広げられてます。
素朴な耳かき作品
王道のサービスを広く深く掘り下げた大変癒される作品です。

子子は遠路はるばる旅館へやって来た主人公を心の芯から癒そうと
会話は必要最低限に留めて目的に合った効果音と環境音をたっぷり鳴らします。
そしてサービス自体はそこまで捻らず位置や動きといった別の部分で個性を出します。

最初から最後まで何らかの音が流れ続ける音フェチ系の作り
質量共こだわったリアルな音の数々、会話と音のメリハリをつけた耳かき。
最大の武器である音をストレートに活かした安定感のある作品に仕上げてます。

耳かきは全年齢向けを中心に現在でも多くのサークルさんが新作を出されてます。
それに伴い色んなタイプが生まれましたが本作品はその中でも王道の作風をしています。
耳かき旅館の名の通り耳かきに最も多くの時間を割き
使用する器具も耳かき棒や綿棒といった定番のものが中心です。

王道は安心感がある一方で個性を出しにくいという弱点も持ってます。
そこをサークルさんなりのやり方で克服してるところが最も印象的でした。
例えば耳かきの前に行う産毛剃りは敢えて手動にすることでより長く聴けるようにしています。
部屋の近くに沢を置いたのもプラスに働いてます。

子子に関しては構造上の理由でやはり存在感が薄めに感じました。
耳かき中にもう少し吐息を挟んでみたらまた違ったかもしれません。

価格がたったの300円と安いですから興味を持った方は是非お試しください。

CV:たまこさん
総時間 1:23:35

オススメ度
■■■■■■■■■□ 9点


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