サークル「MSL」さんの催眠音声作品。
昨年11月に処女作を出されたばかりの新しいサークルさんです。
今回紹介する作品は、ヒプノイドと呼ばれる不思議な鉱石がある世界で
落ち着いた女性が催眠を交えたエッチで採掘を手伝います。
催眠パートはもちろん、エッチも催眠重視で進めるのが特徴で
催眠は深呼吸、脱力、2種類の深化を順にやって徐々に落としていき
エッチはカウントを小まめに数えて連続ドライと射精に追い込みます。
気持ちよくなる鉱石を求めて
「皆様 ようこそミルゴリー鉱山へ」
ナビは上品で落ち着いた声の女性。
音声を聴く際の注意事項を簡単に説明すると
鉱山労働者たちにここで掘れるヒプノイドについて説明をします。
本作品は「恋石」という別名を持ち、相手を欲情させる光を放つ鉱石を掘るために
彼女がおよそ80分に渡って催眠をかけたり3種類のエッチをします。
ヒプノイドを掘るためには採掘者としての能力だけじゃなく
酸素量が少ない場所でも動ける肉体と催淫効果に負けない精神力が必要です。
そこで1ヵ月間はみんなで石炭を掘り、その結果一番活躍した主人公が1人で挑戦します。
「ヒプノイドは 当鉱山で数年前に発見された 未だ謎多い鉱石です」
最初の12分間はヒプノイドとは何か、どのような特徴を持つか
上手く掘るためにはどうすればいいかといった前置きを色々話します。
現実世界には存在しない物体なので、背景をきちんと理解してもらってから催眠に移ります。
他のサークルさんでは見かけない設定でなかなか面白いです。
肝心の催眠も基本に忠実で割とレベルが高いです。
活動開始から2本目の作品なので聴く前は期待半分、不安半分でしたが
催眠誘導は現時点でも十分な安定感があり入りやすくなってます。
単に技術を行使するだけじゃなく、作品固有の要素と絡めた親和性のある誘導です。
エッチに向けた仕込みもするなど先を見据えたリードをしており丁寧です。
エッチはヒプノイドを直接採掘する様子を描くのではなく
カウントを小まめに数えながらドライ→射精の順に追い込むスタンダードな内容です。
催眠パートに比べると個性は薄いですけど、それよりも堅実にイかせることを重視したのでしょう。
純粋なエロさを極限まで排除し技術で気持ちよくするところにこだわりを感じます。
意識と体をゆっくり落とす催眠
横になって目を瞑り、まずは深呼吸を長めにやって心身を落ちつけます。
そしてお次は手足を中心に力を入れたり抜くのを繰り返します。
ちなみに主人公はこの時点で採掘用のリフトに乗ってますが
そこには布団が敷かれており聴き手とほぼ同じ状況でナビの声を聴いてます。
「吸ってー 吐いてー 緊張が和らぎ 弛緩していく 吸ってー 吐いてー 弛緩すると 意識が呼吸へ向く」
「はい 力を抜いて 力を抜くと ふわーっと腕から感覚が抜けていく」
深呼吸は「吸ってー」「吐いてー」の合図を出しながら
その合間に集中力が高まったりリラックスする暗示を入れます。
そして脱力は力を入れてから短いカウントを数え、0になったら抜きます。
0の直後に「力が抜ける」と言いますし序盤から丁寧でやりやすいです。
彼女がしゃべる速度、セリフごとの間の取り方、声の強弱も状況に応じて変えるなど
サークルさんが催眠の勉強をそれなりにされてるのがわかります。
古典催眠では定番の技法を組み合わせてるので安定感があります。
「3、2、1、0 もう少し続けると 3、2、1、0 あなたの心は 3、2、1、0 真っ暗になります」
「はい 目を閉じる 目を閉じると 全身を後ろに軽く引っ張られる感覚がする」
後半の2パート15分間は深化。
途中にある石炭採掘所でそれを見つめながら短いカウントを数えて心を真っ暗にし
それから同じくカウントに合わせて目を開け閉めして落ちる感覚を与えます。
この後のシーンも含めてカウントを数えることが非常に多いですから
後になるほど0を聴くたびに心と体が反応するでしょう。
作品固有の要素を絡めて前半はリラックス、後半は深化を行う手堅い催眠です。
ヒプノイドが埋まってるエリアへ案内しながら心身を空っぽにすることを目的に
深呼吸から入って漸進的弛緩法、深呼吸・カウント・石炭のイメージを組み合わせた深化
揺さぶりによる2度目の深化とパートごとに内容を変えて着実に落とします。
カウントを頻繁に数えることを気にする人がいるかもしれませんが
これ自体に明確な理由があるので技術的におかしいと思う部分はありません。
催眠をかける理由にも言及してますし、採掘現場へ移動する様子に技術を絡めてます。
時間も丁度良くてこれが2作目とは思えないほどよくできてると思います。
カウントで追い込むシンプルなエッチ
プレイは感度強化、カウントによる絶頂、オナニーです。
エッチな効果音はありません。
セルフはありです。
「いいことを教えてあげます もうあなたは気づいているかもしれないけど…」
主人公に催眠をかけてヒプノイドのある場所へ案内したナビは
そこで彼に今まで秘密にしてたある事実を教えます。
エッチは彼女が直接体に触れることはなく言葉で気持ちよくします。
最初の2パート19分間はドライオーガズムを目指すシーン。
「8.アダルトパート1(約9分)」は感度を上げてから10カウントダウンを何度か行い
「9a.アダルトパート2_ドライ(約10分)」はその間隔を短くして連続絶頂に追い込みます。
「呼吸を繰り返すほどに ゾワゾワとした感覚は強さを増す その違和感はさらに下りていく」
「イった回数を増やすごとに 気持ちよさは指数関数的に増えていくんです」
目的地に登場したのだから採掘を始めるのだろうと思いきや
彼女は引き続き暗示を小まめに入れて心身の快感を徐々に上げます。
8番目のパートは前半で体をゾクゾクさせてから後半にカウントを数え始め
9aパートもほぼその路線を維持する割とシンプルな内容です。
性器をわざわざ「あそこ」と呼んでるところを見ると
サークルさんは純粋なエロさをできるだけ下げたかったのでしょう。
催眠の技術だけで気持ちよくする内容になっててチャレンジ精神旺盛なプレイです。
引き続き暗示を小まめに入れますから、ある程度の深さまで入っていればイケる可能性は十分あります。
ただ絶頂回数が結構多いのでさすがに全部は無理だと思います。
1パートあたり1回を目標にしておけば無理なく楽しめるでしょう。
最後の「9b.アダルトパート2_セルフ(約9分)」はオナニーによる射精。
腕が勝手に動く暗示を入れてから長めのカウントを数えてタイミングを教えます。
オカズと呼べる要素が特にないので私はドライよりも絶頂難度が高いと見てます。
射精させるなら多少はエロくしたほうがいいでしょうね。
このように、カウントを小まめに数えて2種類の絶頂へ追い込むシンプルなエッチが繰り広げられてます。
催眠重視の落ち着いた作品
ナビは地中深くに眠る貴重な鉱石を主人公に掘ってもらおうと
まずは催眠を通じて物語の世界に引き込まれる感覚や心身が落ちる感覚を与えます。
そしてエッチはカウントを何度も数えてドライ→射精の順に追い込みます。
クールな女性と協力してヒプノイドの採掘を行う変わったシチュ
古典催眠の技術と作品固有の要素を組み合わせて誘導する割と高品質な催眠
採掘は無理に絡めずカウントを起点に絶頂を促す比較的ハードなエッチ。
催眠、エッチいずれも技術を最も重視してるストイックな作品に仕上がってます。
中でも催眠は新規さんだとかかれるかどうかすら怪しいケースがよくあるので
そこをクリアしてるところに満足したし安心もしました。
全体の構成、暗示の入れ方、演技などすべて基本に忠実を心がけてます。
効果音は雰囲気作りのためにリフトの音を少し鳴らす程度に留めてました。
エッチはこのプレイ自体は特に問題ないのですが
採掘とかけ離れた内容になってるのはさすがに気になります。
ヒプノイドをもっと積極的に絡めたほうがテーマに合うんじゃないかなと。
催眠の筋はいいですから、今後経験を積んでいけばどんどん良くなると思います。
ちなみにヒプノイドはちゃんと持って帰ります。
絶頂シーンはドライ12回、射精1回。
淫語ごく僅か、ちゅぱ音と喘ぎ声はありません。
催眠は良いのだけどエッチに改善の余地があると判断し
今回はこちらの点数とさせていただきました。
CV:篠守ゆきこさん
総時間 1:22:33
オススメ度
■■■■■■■□□□ 7点
体験版はこちらにあります