【爪切り】道草屋 すずしろ日帰り-雨宿り【鼓膜マッサージ】

サークル「桃色CODE」さんの同人音声作品(R-15指定)。

今回紹介する作品は、素朴でサービス精神旺盛な店員さんが
雨の降る縁側でお客にお世話しながらゆっくりのんびり過ごします。

全編で雨音を流しつつシーンによってその勢いを多少変化させたり
耳かきや甘噛みに加えて爪切り、音叉マッサージ、産毛剃りを取り入れるなど
会話よりも音で癒す音フェチ系の作りになってます。
すべてに余裕を持たせてありますから時間の流れが普段よりも緩やかに感じるでしょう。
雨音を聞きながらのんびりと
道草屋の店員「すずしろ」と縁側で寛ぐお話。

「お客様 すずしろです お食事 お口に合いましたか?」
すずしろは可愛くて素朴な声の女の子。
とある雨の日、縁側でボーっとしてるお客に声をかけると
バスが来るまでの間一緒にいたいと言います。

本作品はせっかく道草屋まで来たのに雨のせいで暇を持て余してる彼に楽しんでもらおうと
彼女がおよそ80分に渡って5種類の癒しのサービスをします。
最近の道草屋はシーンを2~3つに分けそれぞれで方向性を変えることが多いのですが
今作は日帰りということで1つのシーンに絞り込み少しずつ癒しと没入感を与えます。

「せっかく来ていただいたのに こんな天気で申し訳ありません」
具体的に言うと音声の開始から終了まで常に雨音がバックで流れ続け
彼女も梅雨の静かな雰囲気を壊さないようゆっくりのんびり話しかけます。

今回は彼女自身も暇つぶしを兼ねて彼の相手をするため
正規のサービスをする時よりもやや砕けた態度で接します。

最中に鳴る効果音も質の高いものばかり。
定番のものからややマイナーなものまで多めに取り揃え
パートごとにこれらを個別に鳴らすことでお世話されてる気分に浸らせます。

「今~してますよ」みたいな説明のセリフがなく会話がとても自然です。
キャラ、効果音、環境音を違和感なく組み合わせて作品の世界をリアルに作り上げてます。
ゆっくり流れる時に身を任せて
すずしろが最初にするサービスは爪切り(約10分)。
右手→左手の順に指を1本ずつ手に取り爪を切ったりヤスリで形を整えます。

「あんたがったどこさ ひごさ ひごどーこさ くーまもとさ」
パチンという小気味良い音をやや間を開けながら2~3回鳴らし
別の指に移って同じことを繰り返すシンプルで緩やかなサービスです。
また最中は彼女が童謡を歌ったりして癒しを後押しします。
強めながらも優しい雨音と相まって梅雨らしいしっとりした空気が漂ってます。

本作品は全体的にゆとりを多く設けてます。
例えば爪切りを始める前に彼女がこれから使う道具を取りに行くシーンがあるのですが
そこを敢えて端折らず2分程度の無言が続きます。
サービスも従来より意識してゆるーく進めてくれるので頭を空っぽにしやすいです。
音やセリフだけでなくこの「間」も癒しに大きく貢献してます。

次に行う3つのサービスは音フェチ好きには堪らないもの。
爪切りに引き続きゆったりのんびり左右の耳を甘噛みし
さらに彼女が雑貨屋さんで私的に買った音叉と産毛剃り機で耳の内外を綺麗にします。
ちなみに雨音は甘噛みの後半で一旦弱まり、音叉マッサージの前半終了頃になるとまた強くなります。

甘噛みはR-15ということで水分やペースを抑える代わりに
音の近さや舌と唇の生々しい動きによって彼女にされてる様子を表現してます。
合間に漏れる吐息も微かな風圧が感じられてこそばゆいです。
右耳より左耳のほうがやや大胆に責めてくれるので音の違いも楽しめます。

「棒についた馬の毛を鼓膜に当てて 音叉の振動を直接伝えて 汚れを浮かせるっていう 耳かき兼マッサージみたいなものです」
続く音叉マッサージと産毛剃りは道草屋だと確か初登場のはずです。
前者は「ぽーん じじじじっ じじじ」という澄んだ金属音と軽い摩擦音
後者は「しゅるるるる」と回転してるようなモーター音が近づいたり離れたりします。

どちらも音の質感は抜群に良いのですが、音叉は彼女が音をわざと消すのを繰り返すため
音色が消えるまでの余韻を楽しみたい人にはあまり向かないと思います。
直前に書いた「じじじ」の部分でおそらく馬の毛を当ててるのでしょう。
音による刺激も弱めでしたしサービスとしてはまだ試作段階の印象を受けました。

最後を飾るのは定番の耳かき(約17分)。
膝枕の状態で左耳→右耳の順に耳かき棒と乾いた綿棒でお掃除し、最後に軽く息を吹きかけます。
使用する器具は作中で特に明言されてませんが
パートの中盤あたりに短い休憩が入り、その前後で音の質感が変わることからこの2つと判断しました。
道草屋シリーズは綿棒を洗浄液で湿らせて使うのが普通なのでちょっと珍しいですね。

耳かき棒は「そり ずずっ」という乾いた平べったい音
綿棒は「くしゅっ ずずずず」という引っかかりのある柔らかい音が使われており
どちらもゆっくり掻き出したり耳の壁をなぞるように動きます。
雨音とのバランスもしっかり取れていて安定感があります。

「ぴちぴち ちゃぷちゃぷ らんらんらん」
「しろちゃんって 呼んでみてください」

最中のすずしろは童謡「雨ふり」を鼻歌交じりに歌ったり
自分のことを愛称で呼んで欲しいと言うなどやや子供っぽい表情を見せます。
梅雨から連想される湿っぽさを少しでも吹き飛ばしたかったのかもしれません。
今まで通り音を重視しながら2人の仲の良さも演出してます。

このように、あらゆる部分をゆるーく揃えた静かなサービスが繰り広げられてます。
しっとりした作品
季節感を大事にした完成度の高い作品です。

すずしろは主人公にバスに乗るまでの時間を有意義に過ごしてもらおうと
店員と友達の中間あたりの立場で接しながら色んなサービスをします。
そして効果音と環境音を組み合わせてその様子や時の流れをリアルに表現します。

強弱をつけながら最初から最後まで流れ続ける雨音
王道から変わり種まで数多く取り揃えた効果音、普段よりも落ち着いた佇まいでゆっくりお世話する彼女の姿。
各要素をテーマの「梅雨」に合わせたうえで組み合わせてます。

中でも効果音はどれも質感が良く個性もあります。
爪切り、音叉、産毛剃りは取り入れてる作品がそもそも少ないですし
音の鳴らし方も現実世界のサービスさながらで臨場感が高いです。
音叉の澄んだ音と雨音の相性が良く大変癒されました。

「はい お客様はだんだん眠くなる 眠くなる」
すずしろに関しては場が和むよう多少の茶目っ気を持たせてあります。
雨音がずっと流れるとどうしても寂しさを感じてしまう部分があるので
それを中和するためにわざとこうしたのではないでしょうか。

彼女は道草屋シリーズの最古参ですからお客との付き合いも当然長いです。
それを踏まえて馴れ馴れしく感じない程度に砕けた調子でお世話します。
縁側で突発的に始まった、つまり正規のサービスではないのもそうなる要因のひとつです。
その証拠に彼女は自分が私的に買ったものを彼に試してます。

以上を踏まえてサークルさんでは15本目の満点とさせていただきました。

CV:御崎ひよりさん
総時間 1:24:30

オススメ度
■■■■■■■■■■ 10点


体験版はこちらにあります