甘え犬 お姉さんの犬になって甘やかされる音声催眠

サークル「Re:Volte」さんの催眠音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、OLのペットとしてマンションで飼われてる子犬が
彼女に甘やかされたり一緒に寝る様子を催眠を使って疑似体験させます。

サークルさんの看板シリーズ「東方入眠抄」から脱却したオリジナルのお話になっており
催眠パートは深呼吸や温感操作を中心としたリラックス重視の誘導で犬化を進め
その後は彼女に抱っこされたり体を撫でられるあまあまなひと時を過ごします。
犬になりきって甘やかされよう
OLが飼ってる犬になって甘やかされるお話。

「ねぇ あなたは犬派? それとも猫派?」
案内人はのんびりと話す穏やかな声の女性。
音声を聴く際の注意事項を説明し、犬と猫どちらが好きか尋ねてから
彼女が飼ってる犬になる催眠をかけ始めます。

本作品は人間とは違う存在に生まれ変わって癒しと安眠を得ることを目的に
彼女が20分程度の催眠をかけてからOLにバトンタッチしマンションの自室で夜を過ごします。
東方入眠抄シリーズで有名なサークルさんの初オリジナル作品ということで
東方キャラはもちろん、効果音や音楽も一切入れずに勝負してます。

音声作品の場合「犬」と言われると女性の奴隷になるシチュを思い浮かべる人もいるでしょうけど
今回は生物としての犬ですから至ってノーマルな内容です。
OLも最初から抱きしめて頭を撫でたり一緒に寝るなどスキンシップを積極的に取ってきます。

催眠はおよそ20分間。
仰向けに横になって目を瞑り、まずは深呼吸やお腹のあたりが温まるイメージで心身をリラックスさせます。
ちなみにこのパートだけは案内人の声に多少のエフェクトがかかります。

「吸ってー 吸うたびに体が満たされる 吐いてー 出る 出る 全部出ていく」
「薄い朱色 温かい 温かい もっと温かくなっていく」

深呼吸はゆったりしたリズムで吸う時と吐く時の両方に軽い暗示を入れ
温感操作をする際も暖色のイメージを織り交ぜながら感覚を伝えるなど
東方入眠抄シリーズで培ってきた経験を活かして催眠を進めます。

深呼吸するシーンが多いのでそれだけでも気持ちがスッキリするでしょう。
温感は丹田を中心に全身へと広げていく流れになってまして、お腹のあたりが最も熱の変化を感じやすいです。
体を温めるのはリラックスに加えて毛皮を纏った犬の体温に近づける意味もあるのだと思います。

本題の犬化が始まるのは催眠開始からおよそ11分後。
右手、左手、右足、左足、頭、体と全身を大まかに分け
それぞれで短いカウントを数えながら体が縮んでいく暗示を入れます。
そして赤ちゃんくらいのサイズになったところで再度深呼吸しながら今度は犬の気分を膨らませます。

「頭が小さくなっていく だんだんと小さくなる 意識して 意識して」
「犬になる 君の体が 犬になる」

OLが飼ってる子犬に合わせて体を小さくする流れは良いのですが
表現がストレートすぎて私には受け入れにくく感じました。
肝心の犬化も「犬になる」と数回言うだけですし、もう少し準備と工夫をしてから持っていってほしかったです。

体を縮めるにしても直接「小さくなる」と言うよりは
例えば目の前にある木がだんだん大きく見えるようになるとか
別の方向から変化を実感させたほうがしっくり来ると思います。

「落ちていく 落ちていく 意識の底まで 落ちていく」
もうひとつ気になったのが体の縮小や犬化を終わらせた後に深化の暗示を入れてることです。
催眠音声で深化させるのは催眠者の暗示をより受け入れやすくするためなので
メインの暗示にあたる犬化をその前にやってもあまり効果がありません。
犬化のアプローチをこのまま変えないにしても深化シーンとの順番は逆にするべきです。

以上のことから確かに癒やされるのだけど犬になりきるのは難しい催眠と私は見ています。
お姉さんとひたすらイチャイチャ
催眠終了後に始まるドラマパートは3パート12分間。
帰宅後、OLがシャワーを浴びてる最中、就寝時とパートごとに時間帯を移動させ
彼女とスキンシップを取ったりお話する様子を犬の立場で楽しみます。
そしてここからはメインの語り手が案内人からOLに代わります。

「よーしよしよしいい子だねー いい子いい子 ポチは一人でお留守番できたんでしゅねー えらいでしゅねー」
彼女は犬(ポチ)を相当に溺愛してるのでしょう。
一人ぼっちで留守番してて寂しそうな彼を見るとすぐさま抱きつき体を撫で撫でします。
最中のセリフも赤ちゃんに対するような柔らかい言葉で甘やかすものばかり。
そんな彼女の幸せそうな表情にとても癒やされます。

シャワー待機パートはOLがシャワーを浴びながら鼻歌を歌う様子をドア越しに聴くといったもの。
これといったセリフはないですけど彼女を見守ってる雰囲気が出てます。
最後のおやすみパートは体を密着させて軽いお話や子守唄を歌ってから眠りにつきます。

これら3パートは完全なボイスドラマになっており
彼女に可愛がられてる様子を起点にイメージや幸福感を膨らませるとか
撫でられてる感覚を暗示で伝えるといったことは特にしてきません。
セリフの表現は犬視点で統一されてるものの、残念ながら内容が催眠から離れてしまってます。
風変わりな癒し系作品
催眠音声よりも催眠つきのボイスドラマと呼んだほうがしっくりくる作品です。

愛するペットのために日々仕事を頑張ってるOLが
帰宅後に犬とイチャイチャして明日への活力を補給します。
そしてその様子を犬視点で楽しめるように催眠をかけたりそちら寄りのセリフを投げかけます。

犬になりきって癒される催眠音声らしいテーマ選び、ドラマパートの徹底した甘やかしっぷり。
東方入眠抄との違いを出すために色んな部分を変えて作られてます。

「休みになったら ちゃーんと一緒に遊ぼうね ずーっとずーっと一緒だよ」
私個人は催眠よりもOLの満たされた表情に強い癒しを感じました。
言葉や行動から犬を必要としてくれてる気持ちが強く伝わってきます。
耳かきやマッサージといった既存のサービスとは違った癒しのスタイルがここにはあります。

しかし催眠音声として見た場合、これまで書いてきたことからもわかるように色々と首を捻る部分があります。
肝心の犬化が効果的でないこと、深化のタイミングが不適切なこと
催眠パートとドラマパートが完全に分離してることが主な要因です。
テーマを催眠にあまり活用できておらず、暗示の表現が全体的に単調なのも気になります。

東方入眠抄は技術が至ってシンプルな代わりに東方キャラのイメージを上手く用いてました。
それがオリジナルになったことで武器を使えなくなりこのような催眠が出来上がったのだと見ています。
もうひとつの持ち味である効果音や音楽を活用できてないのも大きいです。

以上のことから今回はこちらの点数とさせていただきました。

CV:冬岸るいさん
総時間 34:23

オススメ度
■■■■□□□□□□ 4点


体験版はこちらにあります

追記
最後に寝る流れですから解除音声は入ってません。

2018年2月15日まで50%OFFの200円で販売されてます。
その場合の点数は5点です。