ヴァーチャル電気拷問催眠 Ver2

サークル「Hypnotic_Yanh」さんの催眠音声作品(男女両用)。

開設初期に紹介した作品を現在の視点から改めてレビューする再レビュー企画。
その第20回目は優しいけどちょっぴり嗜虐的なところもあるお姉さんが
ヒーローを尋問する女幹部になりきり変わったプレイを疑似体験させます。

技術を使って電気拷問から連想されるマイナスのイメージを上手に和らげる催眠
実際の拷問に近い形で進めつつ没入感を高めたり絶頂へと導くエッチなど
痛めつけるのではなく気持ちよくすることを目指した独特なサービスが楽しめます。

音声を聴く前に声を押さえる道具をご用意ください(猿轡など バンダナでも可)。
エッチシーンを中心に声を出す指示が出ます。
プレイを存分に楽しみたい場合は周りの環境にご注意ください。
ハードなプレイを楽しく体験
お姉さんに催眠をかけられ尋問や電気拷問を受けるお話。

「それじゃあ、いつも通り、催眠に掛かりやすくするための、簡単な体操をしましょう」
お姉さんは甘く落ち着いた声の女性。
音声を聴く際の注意事項を簡単に説明すると
催眠に入りやすくするための準備として電気拷問の練習をします。

本作品は現実世界だとまず味わえないプレイをできるだけリアルに体験させることを目的に
彼女が総時間をほぼ半々に分けて催眠やエッチな拷問をします。
「電気拷問」と聞くと痛いとか苦しいプレイをイメージするかもしれません。
しかし実際はそういったものを極力排し、快感だけを楽しめるよう巧みにリードします。

また同じシリーズにあたる「ヴァーチャルSM催眠」や「ヴァーチャルフェラチオ催眠」に関するお話もほんの少し登場します。
内容が完全に独立してるので無理に聴いておく必要はありませんが
既に聴いてる人の方が催眠にすんなり入れたりエッチでより気持ちよくなれるでしょう。

催眠はおよそ25分間。
一番最初は目を開けたまま電流音に合わせて彼女に言われた部位を軽くブルブルさせます。

「スーっと、足の力を抜いていく。つま先まで脱力すると、やがて足が、棒切れになったように横たわります」
本作品でするエッチはかなり独特なのでどれだけ雰囲気に浸れるかが重要になります。
それを踏まえて彼女は「じじじじじ」という細い電流音を序盤に聞かせ
効果音が止むのに合わせて力が抜ける暗示を入れてリラックスさせます。

流す時間が短いので本当に練習に近い内容です。
電流音も抑えられていて耳障りに感じることは特にありません。
Mな人にとってはむしろ心地よく感じるかもしれませんね。

お次は目を閉じてしばらく深呼吸しながら
彼女がテーマとなる電気拷問のお話をして催眠状態を徐々に深めていきます。

「拷問ごっこ、とかどうです? 拷問、拷問ですよ。ちょっとドキっとしたんじゃないです?」
「私が、あなたにした事は、すべてあなたが望んだ事。あなたの潜在意識が、最初から望んでいたこと。そうですよね?」

本作品における電気拷問はあくまでサービスに過ぎません。
だから彼女は拷問を無理矢理受けさせることは絶対にしませんし
やる場合もイメージプレイ(=お遊び)程度の位置づけですることをはっきり言います。

実際に拷問を受けるよりも他人が受けてる拷問を観察し
それを自分のこととして疑似体験するほうがずっと受け入れやすく感じるのではないでしょうか。
そんな風に彼女は言葉を選んで彼が電気拷問を受けたいと感じるよう巧みに誘導します。

「深呼吸を続けると、今よりずっと、リラックスし、全身がとろけそうな、奇妙な感覚に、包まれていきますから」
また彼女は彼が深呼吸してる状況を利用し、お話の合間に意識の力が弱まる暗示を入れます。
彼女がストレートに「力が抜ける」「意識が落ちる」と言うシーンはほとんどありませんが
時間が経つにつれて妙に気持ちが落ち着くとか、眠いといった感覚が広がっていくのを感じるでしょう。

パートの後半に差し掛かるとお姉さんはより具体的なお話を始めます。
ヒーローが女幹部の尋問を受けてるイメージを例に挙げ
敵に恥ずかしい姿を見せる、あるいは責められるMの快感を執拗にくすぐります。

「あなた、気持ちいいの、大好きでしたよね。そして、気持ちいいのなら、あなたは何だってする。それがどれだけおかしな行為でも、変態的でも、いや、変態的であればあるほど、それをやってしまう」
電気拷問を気分よく受けるには何かしらの見返りが必要です。
そこで彼女は快感という誰にでも通用するご褒美を用意し、それを前面に押し出すことで自然な同意を促します。
レビューだけだとわかりにくい部分もあるでしょうが、言い回しにかなりの工夫がされてますから
少なくとも彼女や電気拷問に対してマイナスの感情を抱く人はほとんどいないと思います。

電気拷問を受ける心の準備に焦点を絞った大変ユニークな催眠です。
一定以上の深さの催眠状態へと誘導し、尚且つお姉さんの電気拷問を受けたい気分にさせることを目的に
軽い準備運動から入って電気拷問のメリットを語ったり
聴き手が実際に受けたときに得られる快感をイメージさせることで心を上手に解きほぐします。

普通の会話に近いスタイルで催眠を施すので、実際に聴いてみると催眠っぽさをあまり感じないはずです。
でも催眠パートを聴き終える頃には「拷問って意外に気持ちいいのかも?」と思ってる自分に気がつくでしょう。
人を選ぶプレイだからこそ、聴き手が存分に楽しめるよう心の障害を取り除くことに力を入れて進めます。
陶酔感を与えて気持ちよくするエッチ
エッチシーンは3パート31分間。
プレイは猿轡装着、パスコードの尋問、電気拷問です。

電気拷問の際に効果音が鳴ります。
セルフはありません。

「それじゃあ、拷問ごっこ、始めましょうか」
催眠を使って主人公の気持ちを前向きにさせたお姉さんは
猿轡を装着してもらった後、より拷問らしさが出るルールを設定します。

エッチは彼女が女幹部、こちらがヒーローになりきって尋問や拷問を受けます。
猿轡を着けた後、最初の8分間に行うのはルール説明と軽い尋問。
任意のパスコードを設定し、彼女がそれを聞き出そうとちょっぴり強気に話しかけます。

「言え、と言われたのに、言わない、ぐっと耐える。この状態になると、頭が真っ白になって、より一層、意識が深い奈落に、沈み込んで行くような感覚がしますよね」
そして彼女は尋問を繰り返しつつ催眠状態がさらに深まる暗示を入れます。
催眠パートを聴き終えた時点でピンと来なかった人も
ここで意識が一気にぼやけたり体がずーんと重くなるのを感じるでしょう。
エッチを始めたばかりということで雰囲気に浸らせつつより楽しめる環境を整えてくれます。

メインとなる電気拷問が登場するのはその後から。
右腕、左腕、全身と通電させる範囲を広げながら責められる快感を言葉で巧みに伝えます。

「あなたは、拷問され、叫べば叫ぶほど、気持ちよくなる」
ここでのポイントは電流音を聴くのに合わせて声を上げる指示が出ること。
実際に電気を流されたら当然叫びたくなるでしょうから
それを擬似的に行うことで実際に責められてる気分がさらに強くなります。

私もやってみたところ叫んだほうがずっと大きな快感が得られました。
自分が危機的状況に追い込まれてる陶酔感で絶頂させるわけです。
プレイだけでなくアプローチの方向性も非常に独特です。

最もハードなプレイが楽しめるのは最後の「3回絶頂版」パート。
前のパートで1回目の絶頂を終えた彼に更なる快感を与えようと追加で2回連続絶頂させます。

「どんどん登って行く 絶頂へ、絶頂へと近づいていく そしてゼロと同時に あなたは、さっきの何倍もの絶頂をする」
電流を流しつつカウントを数え、その最中に感度が上昇する暗示を入れるシンプルな作りで
数字が減るほど股間にエネルギーが自然と集まるのを感じました。
そして絶頂時はお漏らしした時のような生温かい快感が全身にじんわりと広がっていきました。
電気拷問から連想される鋭いオーガズムとは随分違って面白かったです。

このように、拷問を受ける快感を身近に味わわせるテーマに沿ったエッチが繰り広げられてます。
マイルドな拷問が味わえる作品
女性から拷問を受けるシチュを通じて気持ちよくしてくれる風変わりな作品です。

お姉さんは現実世界ではまず体験できない電気拷問をできるだけリアルに味わわせようと
催眠を通じて拷問を受ける喜びや気持ちよさを教え込み
それから実際にされてる雰囲気を出しながらドライオーガズムへと導きます。

エッチでするプレイをほぼ電気拷問に絞り込み、それに向けて準備を整える丁寧な流れや
音、暗示、イメージを組み合わせて陶酔感に浸らせるアプローチなど
SMや調教を扱ってる作品とは思えないほど様々な部分に優しさや気遣いが見られます。

「良くわかりました。やってあげますよ。だって、私には愛があるから。これも言いましたよね、私は、あなたが望む事をしてあげる、って」
催眠は聴き手をもてなしてこそ初めて成り立つ行為です。
だから彼女は最初から最後まで押しつけがましく感じることを一切しません。
おかげで癖のあるプレイを最後まで楽しく聴くことができました。
プレイはドM向けですが興味を持ったのならややMあたりの人でも十分いけると思います。

エッチは淫語やちゅぱ音といったストレートなエロ要素をほぼ使わずに絶頂させます。
音声を聴いて勃起する人はそんなにいないのではないでしょうか。
でも電流音を受けて叫んだり彼女の言葉を聴いてると何かこみ上げてくるものを感じるはずです。
催眠音声だからこそできるエッチをしてるのも本作品が持つ魅力のひとつと言えます。

絶頂シーンは最大で3回。
電流音それなり、淫語・ちゅぱ音・喘ぎ声はありません。

珍しいプレイを臨場感を持って味わえる作品です。
おまけは「ヴァーチャルフェラチオ催眠」用の追加音声です。

CV:みる☆くるみさん
総時間 1:24:08(共通パート…55:17 オプションパート…20:13 おまけ…8:38)

オススメ度
■■■■■■■■□□ 8点


体験版はこちらにあります