ヒプノマルチボイス

サークル「エロトランス」さんの催眠音声作品。

開設初期に紹介した作品を現在の視点から改めてレビューする再レビュー企画。
その第16回目は可愛い声とちょっぴりSな性格を持つ女の子たちが
独特なスタイルの催眠を施してから声や音を使って気持ちいいひと時を提供します。

バイノーラル録音の長所を活かした臨場感のあるサービスが行われており
シーンによって声の位置や距離を目まぐるしく変化させながら
後になるほど人数を増やしていくことで彼女たちに弄ばれる感覚をリアルに味わわせます。
様々な声に包まれ続ける夢の世界に
女の子に催眠をかけられ舌と言葉で弄ばれるお話。

「こんばんは 私の そしてあなたの世界へようこそ」
女の子は明るくて穏やかな声の女の子。
視聴に際して推奨する環境や注意事項を簡単に説明すると
空想の世界へやって来た主人公に気持ちいい体験をさせてあげます。

本作品は催眠状態にどっぷり浸かりながら感覚をコントロールされる快感を味わうことを目的に
彼女が比較的短い時間で催眠を施し、その後独自性が極めて強いややM向けのエッチをします。
総時間は46分と短めなのですが、実際に聴いてみると時間以上の濃厚な体験ができます。

「実際に囁かれているようにも感じるかもしれませんし 私の吐息を感じることもあるかもしれませんね」
そう言えるのは声の臨場感が極めて高いからです。
バイノーラル録音による声そのものの品質に加えて、左右に歩きながら語りかけたり
遠くにいたのが一気に耳元に寄り添い囁き声で暗示を入れたりと、最中は声の位置や距離も目まぐるしく変化します。
彼女自身が言ってるように微かな息遣いまで伝わってきてゾクゾクします。

バイノーラル録音は今でこそ様々な作品に使用されてますが
本作品が発売された2013年はまだ普及が始まった段階で数が本当に少なかったです。
声の良さだけでなく、それを催眠にもしっかり活用してるところも大変素晴らしいです。

左「ねぇ 私の声も聞いてよ」
右「いいえ 私の声だけに意識を向けなさい」

もうひとつの特徴は女の子の声が後になるほど増えること。
冒頭の挨拶では1人だったのが少し経つと2人目が登場し
エッチシーンに入る頃にはさらに増えて体中を舐めまわします。

サークルさんが付属のテキストで「双子系のような作品に仕上がりました」とおっしゃられてる通り
メインの語り手は2人までにして、それ以外の子はちゅぱ音や要所で短い暗示を入れる役に据えてます。
ですが少し前に書いたように声の位置が細かく切り替わるおかげで声に包まれてる気分が味わいやすいです。

声の質が極めて高く数も多い。
タイトルに相応しいマルチボイスな催眠とエッチが楽しめる不思議な作品です。
心の隙を突いてくる巧みな催眠
催眠はおよそ14分間。
目を瞑り女の子の声に軽く集中してからまずは深呼吸します。

「こうやって 私の声に従うだけで あなたはだんだん 幸せな気分になってくるよね」
「今 この時だけは あなたはわがままでいい 好き嫌いをしてもいいのよ」

こちらの好きなペースでやらせながら、彼女は自分の声を聴く心地よさや従う幸せを穏やかな口調で教えます。
その一方で好ましくないと感じる言葉はあまり気にせず都合のいいものだけを受け入れるよう言います。

この時点ではまだ1人なので声の密度もそれほど高くなく
深呼吸の効果も相まって心身がゆったりしてくるのを感じます。

「そういった驚きや 一瞬だけ訪れる緊張 ドキドキ その瞬間の心の隙間は とても暗示が入りやすい とても気持ちよく染み込んでくる」
また彼女は時折こちらを驚かせようとしてきます。
人間はびっくりするとその瞬間心が無防備になり暗示を受け入れやすくなるからです。
といっても突然大きな声を出すなどの露骨なアプローチではなく
遠くから声を一気に近づけて囁きかけるとか、反対側から別のセリフを言うといった感じです。

心臓がバクバクするほど驚かせたら信頼関係が壊れて催眠どころじゃなくなりますし
軽くビクッとさせる程度のソフトなものに抑えられてます。
声を複数使用できるからこそ可能な面白い演出ですね。

お次は2人目の女の子が参加し両腕、両足、顔を脱力したり
お馴染みのカウントを数えて深い催眠状態へゆっくり導きます。

右「両腕はどんどんおもーくなっていき 両足もだらーんと重くなる」
左「今度は ふわーっと浮かぶような感覚 体重はすっと消え 気持ちよく空を漂う」

そしてここからは2人が手分けして様々な暗示を投げかけます。
メインの語り手を左右で切り替えつつ正反対のことを言うシーンが印象的でした。
最初に2人で協力して重くなる暗示を入れ、その少し後で軽くなると言って揺さぶりをかけます。

話すテンポもとても良く、手足が一気にズーンと重くなる感じがします。
最後の深化も心地いい感覚が徐々に広がっていくのを強く実感できました。

作品の長所を活かしてサクッと落とすハイレベルな催眠です。
女の子の言うことに素直に従える心にするのを目的に
声に対する集中力を高めながらリラックスさせ、左右からの小まめな暗示で徐々に深化させます。

催眠パートの段階だと声がまだ2つまでなのでマルチボイスっぽさはそれほどないものの
声の質・位置・距離がいずれもリアルで彼女の存在を近くに感じます。
技術についても1人では絶対にできない誘導がされていてとても入りやすいです。
エッチを存分に楽しめるよう彼女の声に心と体をしっかり馴染ませてくれます。
イきたいけどイけないもどかしい快感
エッチシーンはおよそ27分間。
プレイは耳舐め、フェラ、足舐め、言葉による絶頂です。

エッチな効果音はありません。
セルフもありません。

「あなたはこれから なすがままに襲われる そしてあなたは それに喜びを感じる」
催眠を使って主人公を声の虜にした女の子は
裸にした彼の体をいやらしく観察してエッチな気分を煽ります。

エッチは彼女たちから一方的に弄ばれる形で進みます。
最初の4分間は深化具合の確認と感度上昇を兼ねたプレイ。
彼女たちの視線を感じさせて心身を軽く温めてから、残りの女の子が登場し様々な言葉をかけます。

左「ねぇ 私の声も聞いてよ」
右「いいえ 私の声だけに意識を向けなさい」

特に女の子が勢ぞろいするシーンは声の密度が一気に高まり
色んな位置から声をかけてくるので軽く混乱したようなクラクラする感覚がします。
脳の処理能力を超える情報を投げかけて暗示を入れやすくする意図も見られます。

本格的なプレイが始まるのはその後から。
右の子が耳舐めを始めたのと同時に左の子がさらなる感度強化の暗示を入れ
別の子も足やおちんちんを舐めるといったマルチな責めを繰り出します。

ちなみに本作品には通常版とちゅぱ音あり版の2種類が用意されていて
後者を選んだ場合はこのあたりから色んなちゅぱ音がバックで流れるようになります。

右「お腹に舌が這う それはそれはくすぐったいよね」
右「あなたの乳首に ねっとりしたいやらしい舌がまとわりついている 気持ちよくて なんだか首筋をゾクゾクさせる」

リアルなちゅぱ音とその快感を的確に伝える暗示で後になるほど体の熱が高まります。
純粋なエロさを出しながら催眠をしっかり継続できるところもマルチボイスの長所です。
私の場合は特に胸と股間がじんじん、むずむずするのを強烈に感じました。

さらに面白いのがその後。
もう十分絶頂できそうな主人公の性感をさらに蓄積させようと
女の子たちはカウントと絶頂禁止の暗示を組み合わせて何度も何度も寸止めします。

左「ほらっ イけないという暗示が あなたの心の隙間をスッと通って入り込む」
カウントのほうは10から数えて最初は0の直前でストップ
少し経つと0まで持っていくだけの割とシンプルなものですが
もうひとりの女の子が0になった瞬間、上のセリフのような絶頂を抑制する暗示を素早く入れます。

この暗示を入れるタイミングが絶妙で、0になっても下腹部がプルプルしっぱなしでした。
ドライ慣れしてる人だとなんとなくわかるでしょうが絶頂寸前の状態がずっと維持される感じです。
カウント=寸止めの回数も多めでもどかしい思いをしばらく味わうことになります。

中央「ぞわーっという快感が 全身に駆け巡る!」
左「今度は 私の許可が出るまで イクのが止まらない」

そして絶頂シーンでは許可が出ても最初の10秒くらいは特に何も感じず
それが過ぎると快感がじわーっと全身に広がっていきました。
寸止めを何度も繰り返したせいで無意識が本当にイっていいのかを迷ったのかもしれません。
時間差ドライオーガズムとでも言えばいいのでしょうか、今までに味わったことのないタイプの絶頂でした。

このように、舌と言葉で蹂躙する比較的ハードなエッチが繰り広げられてます。
独創的で機能性も高い作品
現在出ているバイノーラル催眠音声の先駆け的作品です。

最初は1人だった女の子が最終的には4人くらいにまで増え
左右中央を目まぐるしく移動しながら多彩かつ重厚なサービスをします。
高品質な声と状況に応じた位置や距離の変化、そして暗示を方々から同時に投げかける演出など
バイノーラル環境だからこそできる要素を催眠に盛り込んで進めます。

この作品を聴いた当時の私は催眠にそれほど詳しくなく
さらに同人音声のほうでバイノーラル作品を割と聴いてたためあまり感銘を受けませんでした。
ですが今こうして聴いてみると催眠との絡め具合が秀逸で以前の考えを改めさせられました。
3年以上も前にバイノーラルをここまで使いこなしてるのは「素晴らしい」の一言です。

中でも心の隙を突くアプローチと双子っぽい入れ方の小まめな暗示が優れてます。
この両方を組み合わせてるから短時間の深化やドライの寸止めが成り立つのでしょう。
前者は最近の作品でもあまり見かけない要素ですし、発売当時は相当な反響があったものと思われます。

エッチはちゅぱ音を相当鳴らしてるのにちゃんと暗示で誘導してる質の高いものです。
寸止めのおかげで一部ちょっぴり苦しい、もどかしいシーンもありますが
それを越えた先には我慢に見合ったご褒美が用意されてます。
絶頂タイムが1分近くあるので人によってはオーガズムを普段よりも長く味わえるでしょう。

絶頂シーンは1回。
ちゅぱ音多め(ちゅぱ音あり版の場合 通常版だとそこそこ)、淫語そこそこ、喘ぎ声はありません。

リアルで高密度な快感が味わえる作品です。
改めてレビューした結果、前回の6点では低すぎると判断しこの点数にさせていただきました。

CV:紗藤ましろさん
総時間 通常版…46:20  ちゅぱ音あり版…46:53

オススメ度
■■■■■■■■■□ 9点


体験版はこちらにあります