ペットに癒して貰った件

サークル「AaronPoint」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、犬と猫を擬人化した二人の子が
愛するご主人のためにある時は一人ずつ、またある時は二人同時にお世話します。

リアルな音と二人のキャラを上手く融合させた和やかなサービスが行われており
位置・距離・質感などあらゆる部分にこだわった音と的確な動きが臨場感を
各動物の特徴を反映させた二人とのやり取りが純粋な癒しを与えてくれます。
二人のペットが優しくご奉仕
アーロンとエナに癒してもらうお話。

「ただいまー! え? おうちでは走っちゃダメ? ごめんなさーい」
アーロンは明るくて元気な声の男の子。
「ふぁぁ うるさいなぁ アーロン静かにしてよ」
エナはのんびりした口調で話す可愛い声の女の子。
主人公との散歩を終えて満足そうに帰宅したアーロンが
汗をかいた彼の顔を蒸しタオルで拭いてあげるところから物語は始まります。

本作品は擬人化した二人のペットが前半は一人ずつ、後半は二人で同時に
耳かき、頭皮マッサージ、髭剃りなどのサービスをおよそ1時間20分に渡って行います。

AaronPointさんは有料だとまだ二作目の新しいサークルさんですが
ニコニコ動画やyoutubeで無料のASMR(音フェチ)作品を数多く公開されてます。
今作でもメインのサービスはもちろん、二人の足音や器具を用意する音など
細かな動作にまで専用の効果音を使用する凝った演出がされてます。

音のクオリティに関しては大手のサークルさんにまったく引けを取りません。
特に器具によって変化する細かな動きは目を見張るものがあります。

本作品ならではの要素ももちろんあります。
それは音フェチ作品でありながら二人との会話にも力を入れてるところです。

「雨の間 お外をずっと見てたんだ 散歩に行きたいなー あるじと一緒にお外で遊びたいなーってね」
例えばアーロンは主人公に対して自分の思ったことをストレートに伝え
サービス中は彼と一緒にいること、お世話してること自体に幸せを感じてるような態度を見せます。

現実世界の犬もご主人様に対して忠実に振舞うことが多いですし
動物の特徴をできるだけ反映させたキャラ作りをしています。
生物学上はオスですが声質は女の子とほぼ一緒です。

「手持ち無沙汰なら 喉のあたりをゴロゴロさせてあげてもいいけど?」
それに対してエナはサービスをする代わりにご馳走をおねだりしたり
彼がアーロンと仲良くしてるのを見てやきもちを焼くなど
多少我がままと言いますか、マイペースな性格をしています。

二人とも彼のことが大好きなんだけどその表現方法が若干違います。
一部のパートで競争するシーンもありますし、彼女たちの存在は非常に大きいです。
またシーンごとに効果音とセリフの割合を大きく切り替えてそれぞれの良さを引き出しています。
想いの強さが感じられる温かなサービス
ここからは各サービスの詳細を説明します。

一番最初の「アーロンの耳かき」はアーロンが一人でお世話するパート。
膝枕の状態で顔や耳を拭いてから耳かき棒と綿棒でお手入れし、最後に軽く息吹きをします。

蒸しタオルは「ささっ すー」という滑らかな摩擦音、耳かき棒は「ざりざり じじっ」と軽くて乾燥した音
梵天は「すりすり しゅるっ」とふんわりした柔らかい音が使われており
どのシーンも実際のサービスさながらの流れるような動きをします。

特に蒸しタオルは顔と耳で動く面積やストロークが大きく変化し、さらに耳の表と裏でも音や刺激に違いを感じます。
耳かき棒は乾燥度の高い音なので耳の中が湿ってる人には合わないでしょうが
動き自体はしっかりしてますし時折手を止めて耳垢の処理までします。
細かい部分へのこだわり具合が印象的な耳かきですね。

「離れたくないから このままでいいって? じゃあそうするね」
最中に交わされる会話もほのぼのしたものばかり。
先ほど行ってきた散歩の思い出などを楽しそうに語ります。
アーロンは主人公のことを相当に信頼してるのか、彼に言われたことは素直に受け入れます。
耳かきと言葉の両方から「好き」という気持ちが溢れてます。

次の「エナのスカルプマッサージ」はエナが活躍するパート。
アーロンがお風呂に入ってる間、今まで寝ていた彼女が今度は頭のケアをします。

「しゃりしゃり」という髪交じりの若干ざらついたマッサージ音や
中盤から登場する炭酸ローションのシュワシュワ、パチパチした刺激的な音が耳を楽しませてくれます。
耳かきが定番の音を中心にしているのに対し、こちらは個性的な音をできるだけ揃えてます。
音フェチ要素が最も強いパートと言えるでしょう。
前作「妹に癒やして貰った件」にもあった珍しいサービスも登場します。

「あたしの手がぷにぷに柔らかくて気持ちいい? そうかなー? あたしはよくわからないかなー」
最中のエナはここに初めて来た時のことや晩御飯の話
そしてお気に入りのお昼寝ポイントの話など自分に関することをよく話します。
セリフの語尾に「~な」をよくつけるのが可愛いですね。

「アロエナ綿棒」以降の3パートは二人が同時にお世話するスタイル。
ダブル綿棒・シェービングクリーム&髭剃り・添い寝を時には一緒に、時には役割分担しながら行います。

エナ「あたしのほうが気持ちいいって言わせてあげるな しゅっしゅー」
アーロン「きっとぼくのほうが気持ちいいって思ってもらえるよ」
中でも「アロエナ綿棒」は二人が同じサービスをすることもあり、お互いの腕を競うやり取りがちょくちょく入ります。
相手を蹴落とすのではなく、自分のほうが彼への想いが強いことを誇示する感じです。
個別でやってた前の2パートに比べて会話量が多くほのぼのした雰囲気が漂ってます。

しかし4番目の「アロエナ髭剃り」パートに入ると音とセリフのバランスが大きく逆転します。
刃物を扱うサービスということで二人とも真剣な態度に変わり
最中は効果音と息遣いだけが流れる静かなひと時が味わえます。
アーロンが髭剃り、エナが事後のタオルと役割分担するので競争要素もほぼなく安心して聴けます。

このように、特徴である音とキャラを巧みに使った明るいサービスが繰り広げられています。
音とキャラのバランスが取れた作品
愛らしいペットたちと仲良く過ごす様子をリアルに描いた癒される作品です。

人間と非常に馴染みの深い動物を擬人化した二人が
愛するご主人様を癒そうと思い思いのやり方で一生懸命尽くします。
耳かきやマッサージといった定番のものから炭酸や髭剃りなどややマイナーなものまで
時間内にできるだけ多くのサービスを用意し、そのことごとくを主に音で表現しています。

音声を聴いてみると二人が説明的なセリフをほとんど言わないことに気づくはずです。
開始や変更の際に何をするか言うくらいで最中はほとんど世間話をします。

エナ「やるやるー これでぬりぬりすればいいの?」
アーロン「ぬりぬりというか こうやって お肌の上でマッサージするように 泡立てるんだよ」
上のセリフのように会話調にしてるのもありますが、無理に説明しなくても音だけでわかるからです。
そしてセリフが自然だから堅苦しさがまったくなくのんびりした気分で聴けます。
音の良さを作品の雰囲気作りにまでちゃんと活かしてるのが素晴らしいです。

サービスは舞台が自宅ということで家庭的なもので揃え、それぞれを繊細に行います。
私は2番目の頭皮マッサージが一番好きですね。
どの音も個性があるし動きもきめ細かで心地いい刺激が伝わってきます。

またこれは気のせいかもしれませんが、通しで聴いた場合に飽きが来ないよう考えられてます。
例えば3番目のダブル綿棒はセリフを多くして賑やかに
続く髭剃りは音と息遣いをメインに据えてメリハリを持たせる、といった具合です。
「二人が一緒にお世話する」だけでは言い表せない良い部分をいくつも持ってます。

音もキャラも立ってる総合力の高い作品です。
おまけはプチNG集、アフタートーク、ネットで無料公開されてる作品2本です。

CV:小山ハルさん
総時間 1:42:34(本編…1:20:00 おまけ…22:34)

オススメ度
■■■■■■■■■□ 9点


体験版はこちらにあります