東方入眠抄5〜ぶら☆ぷれ〜

サークル「Re:Volte」さんの催眠音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、東方シリーズに登場するキャラ「黒谷ヤマメ」が
自分の住処に偶然迷いこんできた人間を独特な手法で眠りに導きます。

病気を操る能力を持つ彼女の特性を踏まえたスリルのある催眠が特徴で
蜘蛛の糸で身動きを取れなくしたり、瘴気を操って意識の力を弱めるなど
一般的な安眠音声とは違った方向からリラックスと眠気を呼び起こします。
ヤマメさんのちょっぴり危ない安眠誘導
黒谷ヤマメに眠くなる催眠をかけてもらうお話。

「おや? 気がついたかい?」
ヤマメはちょっぴり砕けた口調で話す明るい声の女の子。
封印された地の底に偶然迷いこんできた主人公に声をかけると
彼が気持ちよく眠れるように催眠をかけてあげます。

本作品は眠ろうとしていた途中で地割れにはまった不運な彼のために
彼女が自分の能力を取り入れた催眠で安眠させます。
一部でスリリングに感じる描写があるものの、作品説明文にある「捕食催眠」と言うほどではなく
他の安眠系催眠音声と同じく誰でも聴ける内容になってます。

「大丈夫だよ 土蜘蛛は疫病を撒き散らす妖怪だけど それをコントロールする事だってできるの」
案内役を務めるヤマメは原作では土蜘蛛の妖怪として地底に住み
相手を感染症にすることもできるちょっぴりブラックなキャラ。
それを反映して最中は「食べてあげる」と思わせぶりなことを言いつつ
結局は優しくリードしてあげる2面性を持った催眠を繰り出します。

作中では脱力に力を入れながら導入と深化を進めてくれますから
後になるほど手足が妙に重いとか、動かしたくない気分が強くなるのを感じるでしょう。
他には正座の後に立ち上がった時のジンジン、ピリピリした感覚もするかもしれません。
結局は眠れるのだけどそこに至るまでの道筋がやや独特です。
力を吸い取られる快感を味わいながら
催眠はほぼ全編にあたる4パート36分30秒ほど。
仰向けの状態で軽く深呼吸した後、まずはヤマメに言われた部位に意識を向け力を抜きます。

「君の体は もう動かない さっき深呼吸しただろう? あれで私の瘴気を深く吸い込んだからね」
「右手が痺れます 痺れる 痺れる 右手が痺れます 痺れはやがて 感覚を奪っていきます」

ここでは彼女が発する瘴気に侵され両手、両足、背中、頭に痺れを感じさせます。
始めたばかりなのでこの時点ではそこまで強く実感できないかもしれません。
ですが後のほうにこれを強化するシーンがあります。
「彼女に催眠をかけられてる」雰囲気に浸らせることを意識したアプローチですね。

「大丈夫 何も心配することはないのよ 全部 君が眠るためにそうしてるのだから」
そしてちょっぴり危ない暗示を入れる一方で
彼女は事あるごとに害意がないことをはっきり伝えます。
催眠は術者と被験者の信頼関係があって初めて成り立つ行為です。
だからこそ聴き手が安心し、無意識を委ねられる気持ちになるようフォローしています。
私が聴いた時も特に不安を抱くことなく普通にリラックスできました。

お次は舞台を地底で今開催されてるお祭りへと移し
人ごみや立ち並ぶ屋台を眺めながら神社の階段を上りお参りします。

「提灯の明かりが 世界をオレンジ色に染め上げてるね 綺麗だね」
「階段を上るたびに 君の頭は真っ白になっていくよ」

昭和の匂い漂うイメージやバックで流れる懐かしい旋律のピアノBGM
そして階段を上るシーンで刻まれるカウントと暗示がさらなる癒しを提供します。

Re:Volteさんは音楽作品も手がけられてる関係で作中にBGMを取り入れることが多く
シーンの雰囲気に合った曲が作品への没入感を高めてくれます。
また音楽が流れると現実世界のノイズが遮断され、彼女の声に集中しやすくもなります。

心と体を十分にリラックスさせた後はいよいよ安眠。
ヤマメが主人公の体を直接舐めながらさらに力が抜ける暗示を上手に入れます。
彼女がちゅぱ音を鳴らすシーンはありません。

「ちゅぱちゅぱ ちゅぱちゅぱ こうやって 右足のつま先を舐めると 君の右足から徐々に感覚がなくなっていきます」
「感覚を食べられていく恐怖や焦燥さえも もう君は快楽としてしか感じない」

左右の足先と手、胸やお腹、そして頭。
冒頭シーンとほぼ同じ部位に焦点を当てた二段構えの脱力です。
さらに彼女はシチュを利用し捕食される快感も味わわせます。

私の場合は手足がずーんと重くなるのを感じましたが
人によっては体がむず痒く感じるかもしれませんね。
女性に軽く弄ばれる快感を与えながらより眠りやすい環境へと導きます。

このように、ヤマメの性格や能力を活用した癒しの催眠が繰り広げられています。
珍しいタイプの安眠作品
心地よい脱力を感じながら眠れる作品です。

人間にとってあまり好ましくない特質を持った女の子の妖怪が
偶然出会った男性を催眠の技術を使って一生懸命眠らせようとします。
一見すると彼女に好きにされるシチュなのですが、言葉や態度の端々に思いやりが窺えます。
このちょっぴり屈折した要素が彼女の魅力を引き出しています。

「山も川も人も 全部好きだった だから私は あそこにいるべきじゃなかった」
最終パートではもうすっかり安心しきっている彼を前に
彼女が地底で暮らすことになった経緯や現在の気持ちをぽつりぽつりと話します。
普段明るく振舞ってる彼女にも人と同じく悩みがあり、苦しんでいる。
妖怪という特別な存在らしからぬ姿が別方向の癒しを与えてくれます。

催眠については深呼吸や脱力といったリラックスに効果的な要素を多く取り入れ
その中にヤマメらしさを感じる表現やイメージを違和感なく組み込んでいます。
技術だけを見ると至ってシンプルです。
でもこの作品の雰囲気に合ったアレンジがされてるので新鮮味があります。
作中に流れる2つのBGMも個性を引き立てています。

原作を大事にしながらしっかり癒してくれる作品です。
東方ファンや変わった催眠を聴いてみたい人におすすめします。

おまけは本編で流れたBGM2種です。

CV:鷹澄真咲さん
総時間 53:33(本編…42:18 おまけ…11:15)

オススメ度
■■■■■■■■□□ 8点


体験版はこちらにあります

追記
作品自体の点数は7点。
53分で400円とコスパがいいので+1してあります。