【耳かき】キミとの時間スキからの距離~笹本チナ~【バイノーラル風】

サークル「藤和工場」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、付き合い始めてまだ1ヶ月の初々しいカップルが
3種類の癒しのサービスを行いながら少しずつ心の距離を縮めます。

マッサージと耳かきで鳴るリアルな効果音だけでなく
風の吹く音、鳥の鳴き声、自動車や飛行機の通り過ぎる音などの環境音も駆使して
2人がお昼に野外で寛いでいる様子をリアルに表現しています。

お話が進むにつれて変化する彼女の態度も大きなポイント。
不慣れながらも彼を知ろうと頑張る姿が青春時代の甘酸っぱい気分を呼び起こしてくれます。
2人だけで過ごす昼のひと時
恋人の笹本チナと2人きりでのんびり過ごすお話。

「ごちそうさまでした…っと、あんた 今日もパン?」
チナは明るく透き通った声の女の子。
ある日の昼、学校内のベンチで主人公とご飯を食べてると
肩凝りに悩んでいる彼のためにマッサージをしてあげると言います。

本作品は付き合い始めたばかりの彼女が
彼へのお世話として肩のマッサージ、耳かき、膝枕をしてくれます。
そして2人が野外でこれらを行っているのがよくわかるように
最中はサービス自体の効果音以外に数多くの環境音が流れます。

まず音声を聴き始めた段階でバックに風のそよぐ音が流れます。
一見するとノイズっぽくも聞こえるのですが、リアルで外にいる時に聞くものにとても近く
時折微妙に変化して風の流れる様子を感覚的に伝えてくれます。
他にも最初のパートでは自動車や飛行機の通り過ぎる音
それ以降は数種類の鳥の鳴き声がわざとらしくないレベルで適度に鳴ります。

藤和工場さんは以前から環境音に定評のあるサークルさんですので
どの音も実録したとしか思えないほどにリアルです。
そしてサービスの多くでチナが敢えて無言になり、音を集中しやすい環境を整えています。
音フェチ要素が比較的強い作品と言えるでしょう。

「そ、そだ パンが好きってわけじゃないなら その…私があんたに 今度お弁当 作ってきてあげようかなーなんて」
もうひとつの特徴はチナのセリフや態度の変化。
彼女は彼と恋人になったばかり、しかも学校に通っている年齢なだけあって
序盤のシーンでは彼に対して明らかな遠慮が見られます。

彼が嫌いなのではなくて、どう接すればいいか距離感を計りかねている感じです。
それがマッサージや耳かきをしていくうちにだんだんと打ち解け
最終的には彼に膝枕をしてあげるほどの成長を見せます。
この彼女が見せる異性に対する不得手さ、初々しさが別方向の癒しを与えてくれます。

大学を出たばかりの人だとそれほど感じないかもしれませんが
社会に出て長い人だと心がむず痒くなるとか、甘酸っぱくなる気分が味わえるでしょう。
音重視なんだけどキャラも立っている総合力の高い作品です。
リアルな音を中心とした繊細なサービス
彼女が最初にしてくれるサービスはマッサージ。
首筋のあたりを擦ってから両肩に移り、最後に肩甲骨を指圧する簡素なものです。

服越しに行ってるので「すすっ さすさす」と布の擦れる音が鳴り
首筋ではストロークの大きさを変えながら左右に
肩は一方向に大きく撫でる動きを左右別々に行います。

首筋と肩で効果音の位置や距離が微妙に違っていたりと
かなり細かいところまで考えながら音を鳴らしています。
肌に直接する時よりも音が鳴るのでマッサージらしさが出ているのも良いです。
臨場感のあるハイレベルなサービスと言えるでしょう。

「そういえば まだ手も繋いだこともないのに あんたの体に色々触っちゃったなーって えへへ」
最中のチナはというと、マッサージは家で父親によくやってるらしく
普段よりもリラックスした様子を見せます。
そしてすべてが終わった後に彼の体に初めて触れたことに気づき、恥ずかしがります。

サービス自体はきちんとやって、合間合間に彼女の心情や態度が描いているわけです。
このおかげで本作品が持つ2つの長所を損なわずに楽しめます。
2人がお互いを意識しながら少しずつ仲良くなろうとしているのが伝わってきます。

メインのサービスとなる耳かきはおよそ27分間。
ベンチに横になった彼を右耳→左耳の順に耳かき棒を使ってお掃除し
仕上げに梵天と弱めの息吹きをする家庭的なものです。

耳かき棒は「ぞりぞり ずずっ」と硬く尖った音
梵天は「こすこしゅ じじっ」と耳かき棒に比べて幅広く柔らかな音が使われており
前者は奥から手前に掻き出したり耳の壁をなぞるように
後者は前後に小刻みに動かしたり軽く回転させるのを繰り返します。

本作品の耳かき音は最近の耳かき音声の中では全体的にパワフルで
ゴリゴリした音が耳や頭に強めの刺激を与えてくれます。
ですが頭に響きやすい音だからこそ、意識して力加減を弱く設定しています。
おかげで30分近く聴いているのに頭が痛くなることはありませんでした。
音の質感、動きいずれも実際のものに近くレベルが高いです。

本作品の耳かきで面白いのが
チナが時折耳かきを止めて耳かき棒の先をティッシュで拭いていること。
これは取れた耳垢を処理する動作で、耳かき音声だと実はほとんど入っていません。
こういう細かな部分にまで気を配って耳かきにリアリティを持たせています。

「い、言ったでしょ まだ緊張してるの だって あんたのずっと顔こんなに近いし 息したら ほっぺたにかかっちゃうって思ったら」
チナは誰かに耳かきをしてあげるのが初めてらしく
最中は彼の耳を傷つけないようちょっぴり緊張した様子で器具を動かします。
わざと失敗するシーンはなく、全体的にペースを落として不慣れさを演出しています。
彼女は言葉ではなく態度で彼に対する思いやりの強さを示します。

このように、リアルな音にチナの心情の変化を交えた癒しのサービスが繰り広げられています。
心を温めながら癒してくれる作品
青春時代の日常をそのまま切り取ったような作品です。

男性には不慣れだけど強い思いやりを持っている女の子が
試行錯誤しながら恋人と少しずつ仲良くなっていきます。
彼女にとって初体験となる要素が色々詰まっているため
最中は驚いたり戸惑ったりするシーンが何度も登場します。

それが場数を踏むにつれてだんだんと彼と肌を触れ合うことに安心感を覚え
今度は自分から彼を積極的に癒そうと行動するようになります。
この心情の変化がサービスを通じて自然と伝わってくるように作られています。
聴き手がわざとらしさを感じないようにセリフを選びながら会話を進めています。

「その…私が 膝枕してあげるから 膝枕 膝枕なの」
個人的に印象的だったのが、耳かきが終わった後のパートで
チナが彼に初めて膝枕をしているところです。
これによって2人が前よりも明らかに親密になっているのを自然に感じ取らせてくれます。
耳かき音声では開始時に膝枕をするのが定番ですから、こういう使い方をするのは新鮮で面白いです。

そして2人が仲よくなるきっかけにあたるサービスそのものを
多彩な効果音や環境音を使ってリアルに表現しています。
バックで常に風の音が流れているのでその場の雰囲気に浸りやすく
マッサージや耳かきも音の質・動き・位置までとことんこだわっています。

本作品は耳かき音声ですから、チナのキャラがどんなに立っていても
耳かき自体がいまいちではやっぱり満足できません。
だからこそ耳かきはそれこそ1回1回の動きに至るまで注意を払いながら進めています。
日頃耳かき音声を聴いている人でも満足できるクオリティを持っています。

優れた部分をいくつも持っている良質な耳かき作品です。
耳かき好きな人、青春時代の甘酸っぱい気分を味わいたい人におすすめします。

CV:小音さん
総時間 44:37

オススメ度
■■■■■■■■■□ 9点


体験版はこちらにあります

追記
声優さんの声は通常録音、効果音や環境音はバイノーラル録音だそうです。