哀しみの時計少女《催眠音声》

サークル「Hypnotic_Yanh」さんの催眠音声作品。

サークルさんの活動開始5周年を飾るこちらの作品は
2つの特殊な機能を持つ懐中時計を使い
お姉さんがとってもハードでもどかしい性的快感を提供します。

約30分間イけそうでイけない感覚を味わう非常に珍しいエッチが繰り広げられており
彼女は長時間に及ぶ催眠で時計のイメージを聴き手の心にしっかり刻みつけた後
その効果や暗示を使ってとことん絶頂感を盛り上げ、最後の最後まで我慢させます。

最中はギリギリの感覚に悶え苦しむかもしれませんが
最後の瞬間には今までの苦労を吹き飛ばすレベルの強烈な快感が味わえます。

今回はサークルさんが初回用に推奨されてる構成でのレビューをお送りします。
絶頂をコントロールする不思議な時計
お姉さんにもらった懐中時計を使い絶頂寸前の感覚を楽しむお話。

「さて 今日のお話は 時計です」
お姉さんは穏やかで落ち着いた声の女性。
音声を聴く際の環境や心構えを簡単に説明すると
作品のテーマである時計の話を始めます。

本作品は彼女がとある懐中時計に関する物語をしながら催眠をかけた後
それを実際に使って催眠音声ならではの変わったエッチを楽しみます。

催眠音声におけるドライ系のエッチは色々な系統がありますが
その多くは暗示やイメージを使って徐々に快感を高め、十分に準備が整ったところで刺激を与えてイかせます。
しかし本作品は時計の効果や暗示で比較的早い段階に絶頂寸前まで気持ちを高め
あと一押しすればイける状態をできるだけ長い時間維持してから絶頂します。


簡単に言えばドライ系の寸止めを長時間に渡って続けるわけです。
初回版は30分と40分、2回目以降版は20分・30分・40分といくつかバリエーションがありますので
皆さんのお好みによって長さを設定するとより充実したプレイが楽しめるでしょう。
私が今回聴いた30分バージョンでも心身に結構な負担がかかります。
時間一杯プレイを楽しめるように彼女も言葉を使って上手に盛り上げてくれます。

テーマとなっている時計の存在も忘れてはいけません。
時を知らせる、刻むといった本来の使い方だけでなく
リズミカルな音を使って快感を制御したり本作ならではの機能を用意したりと
聴き手が時計に快感を支配されている気分を味わえるよう様々な趣向が凝らされています。

エッチシーンのほとんどで時計の秒針が鳴り、彼女がそれに暗示を入れてくることから
多少ではありますが音モノっぽい要素も持っています。
また絶頂までの残り時間を敢えて告げることで期待感や焦燥感を煽ったりもします。
人間の日常生活に根付いている「時」の概念を活用している点も大きな魅力です。
物語形式で進めるユニークな催眠
初回用の催眠はおよそ37分間。
軽く深呼吸をして心身をリラックスさせた後、お姉さんの物語に耳を傾けます。

「むかーし  小さな田舎町に 一人の若い医者が 小さな診療所を開いていました」
物語のあらすじはとある田舎で医者をしていた人物が
時計塔のある屋敷に仕える執事の依頼を受け、そこのお嬢様の具合を診ます。
彼女は挿し絵のような愛らしい容姿とは不釣合いな大きな懐中時計を首にかけ
それを使って自分を何度も何度も慰めています。

この時計はぜんまい式になっており
巻いた後に0時を刻んだら持ち主が絶頂する効果と
0時になるまでは持ち主にずっと快感を与え続ける効果を持っています。
催眠をかけた後に聴き手はこれを使ってエッチを楽しむわけです。

「まるで魂が スーッと吸い取られるように感じてしまう 奇妙な感覚がしました」
「お話を聞いて そのシーンを想像し続けると だんだん だんだん 目が重くなって 閉じたくなってきますよね」

そして物語の中に彼女はこちらの意識を弱める暗示を紛れ込ませ
聴けば聴くほど催眠が深くなるように誘導します。
普通にお話をする感じで進むため、最中は催眠をかけられてる感じがしないかもしれません。
ですがよく聴いてみると前半はリラックス、後半は深化を重視して進めているのがわかります。
途中からバックで鳴り始める「カチ カチッ」というリズミカルで心地いい時計の音もそれを助けています。
サークルさんらしいテーマに溶け込ませた巧みな催眠と言えます。

お話を終えた先はエッチを存分に楽しむための準備として
彼女が懐中時計を実際に見せ、その効果を暗示を使って心にしっかりと刻みつけます。

「もう この世の物とは思えない気持ち良さ 普通のセックスやオナニーでは絶対に味わえない 神経を鷲掴みにして犯されるような そんな快感が 全身に走るんです」
しかし彼女はここまできても聴き手に決して無理強いをしません。
決心がつかないならいつでもやめていいよと呼びかけながら
この時計によって得られる快感や、絶頂をコントロールされる心地よさを教えます。
そしてこれらの中に聴き手が「なんとなくいいな」と思えるように催眠の技術を潜り込ませています。

物語を通じて事前に時計の効力を理解しイメージできていること
彼女が最終的な決定権をこちらに委ねてくれていることから
この提案に対し悪い気分がする人はそんなにいないはずです。
指定の時間が経ったらきちんと絶頂できる保証があるのも大きいです。
彼女はエッチに対し聴き手が前向きに取り組める姿勢も整えてくれます。

「そして 廊下が 下り坂になっている事に 気付く だんだんと下に 降りていく 降りれば降りるほど 闇は深くなる」
そうやって諸々の準備ができたところで最後の最後に物語の世界へ足を踏み入れます。
長めのカウントを刻み最後に追い込み暗示を入れるオーソドックスなものなのですが
これまで彼女の声や言葉をずっと聴き続け、受け入れられる心が出来上がってるおかげで
今まで感じていた心地よい感覚が一気に強くなるのを感じるでしょう。

テーマである時計に関する物語をしながら無意識的に興味を引き、その世界に引き込む。
オリジナリティがあり技術的にも大変優れている催眠です。
聴き手の心と体を懐中時計の機能に反応できるようにするのを目的に
最初は物語を通じてリラックスやイメージ力を十分に膨らませ
それから2つの機能を説明し、使うかどうかの判断をさせながらさらに催眠を深めます。

一般的な催眠音声と作りが大きく違うので多くの人が新鮮さを感じながら聴けると思います。
それは催眠にとって重要な集中力やイメージ力を高めるのに大いに役立ちます。
技術についても古典と現代の比重をシーンに応じて切り替える質の高いものです。
特にセリフの表現や言い回しが催眠にプラスに働くようにと工夫されています。

またこれは個人的な感想なのですが、お姉さんの話すペースが絶妙に感じました。
催眠音声でよくあるゆっくり話して長めに区切る話し方よりも
ペースや間を若干速くして声が途切れにくくしています。
それでいて慌しさを感じることもなく、声に包まれ続ける環境を違和感なく作り上げています。

まとめると、エッチの準備としてこれ以上ないクオリティを持つ洗練された催眠です。
イきたいけどイけないギリギリの快感
初回通常版のエッチシーンは42分ほど。
プレイは絶頂の我慢、声による絶頂です。

エッチな効果音はありません。
セルフもありません。

「今から30分 イク直前の状態を 味わってくださいね」
催眠を使って主人公を物語の世界に招待したお姉さんは
その首に懐中時計をかけ、ぜんまいを巻いて30分後に絶頂させてあげると言います。

エッチは物語に倣って時刻を11時30分に設定し
時間が来るまでの間、彼女が様々な方向からこちらの心を執拗に煽ります。
プレイの序盤は絶頂ギリギリの感覚まで持っていくシーン。
バックで時計の音を鳴らしながらイメージや暗示で徐々に絶頂感を盛り上げます。

「様々ないやらしい事 ふしだらな事が 頭の中を走馬灯のように流れる」
「ほら この快感が あなたの胸 時計の置かれている みぞおちのあたりから だんだん だんだんと 広がっていくのが 分かりますか」

本作品のエッチは時計を使ってイかせるのが目的ですから
彼女が淫語を連呼したり脱いだりするシーンは一切ありません。
(バックでお嬢様が喘ぐシーンがごく一部あります)
その代わりにエッチな事を遠まわしにイメージさせる、時計の音に反応して体を火照らせるなど
聴き手の今の状況を活用した言葉を巧みに投げかけます。

実際に聴いてみたところ、まず時計の音が鳴り始めた段階で股間がちょっぴり疼きました。
先ほどの物語に登場したお嬢様の痴態を反射的にイメージしたのでしょう。
そして時計の音に関する暗示を入れられたところで若干強まり、股間の筋肉が引き締まり始めました。
少し響く音なので股間にほんの少しですが刺激を感じます。
時間が十分あるのを踏まえてゆっくり、じっくり性感を高めてくれます。

「この時計の音 カチカチという 時を刻む音が聞こえている間は あなたはイくことはできません」
気持ちを煽る一方で鎮める暗示も並行して入れてくるのが面白いですね。
絶頂感をひたすら高めていったらそのまま果ててしまいますから
適度にブレーキをかけて発散できないようにコントロールします。
上の暗示以外にも絶頂のトリガーを用意し、それを敢えてお預けにしたりもします。
難しいプレイを絶妙のバランス感覚を持って上手に進めています。

「さぁ やっと5分経過しましたよ」
もうひとつのポイントは最中彼女が節目節目で残り時間を教えてくれること。
「やっと」5分、「ようやく」あと20分といった具合に
こちらが絶頂までの時間を長く感じる表現を織り交ぜながら伝えてきます。

趣味に熱中していると時間が経つのを早く感じる経験をしたことがあると思います。
その感覚を逆に使って期待感やもどかしさを煽っています。
絶頂のタイミングが定まってるプレイだからできる効果的なアプローチと言えます。

プレイ開始からおよそ10分後に差し掛かったあたりから彼女の責めがさらに手厳しくなります。
催眠音声ではお馴染みのカウントを使って感度強化や
さらなる深化を挟んでから時計の音を一段階大きくするなど
言葉と音の両方を使って絶頂ギリギリの感覚をできる限り維持させます。

「ビリビリ ビリビリと 神経が痺れ始める。強烈な快感が蘇り始める。肉が 血液が 神経が 快感をビリビリと発し始め 全身の細胞を変化させ 甘美な快感に染め上げる」
「普段なら もう何回も 何十回もイっているはずの快感に 責められ続けているのに あなたはまだ イくことが出来ません」

このあたりまで来ると催眠にうまく入っている人なら股間が少しぷるぷるしてくるかもしれません。
でもあと一押しが足りないからどうしてもイけない。
最後の瞬間に向けて嫌というほど性感を蓄積させてくれます。
そうしようと思わなくても勝手になるから本当に不思議です。

溜めに溜めた快感をようやく開放する瞬間が訪れるのはプレイ開始から実に40分後。
これまで我慢に我慢を重ねてきたおかげか、他の催眠音声とはやや違う強烈な快感が味わえました。

「全身の硬直と 異常な発汗 そして 股間から漏れ出す 大量の液体。何十回分もの絶頂感覚が まるで決壊したダムのように あなたを押し潰します。すごい すごすぎる快楽」
快感の質はドライよりも射精の感覚に近かったです。
おちんちんの根元から先端にかけて温かいものが通り過ぎる感覚が湧き
それと同時に脳や股間に心地よい痺れが走ります。
しかしその時間が異常に長く、およそ35秒間に渡って味わえました。

射精の快感が平均6秒ですから約6倍の長さです。
今まで450作品ほど催眠音声を聴いてきましたが
ここまで長いオーガズムを鮮明に味わえたのは初めてです。
厳しい道中に見合った十分な快感が味わえて非常に満足しています。

このように、じっくり時間をかけてドライへと導く厳しくも心地よいエッチが繰り広げられています。
ドライ系の名作
テーマに沿った質の高いエッチが楽しめる作品です。

お姉さんは主人公が時計だけでイかされる快感を存分に味わえるように
催眠を通じて時計のイメージや効果を心にはっきりと焼き付け
その上で実際に使う形で長時間に及ぶドライの寸止めプレイをします。

催眠音声におけるドライは段階的に気持ちを高めてイかせるか、連続でイかせるのがほとんどで
本作品のようにセルフじゃないタイプでの寸止めを行うケースは極めて稀です。
一応あるにはあるのですが、実際に聴いてみて寸止めが成功したことはありません。
その難事をしっかりとやり遂げていることにとにかく驚きました。
不可能を可能にしている作品です。

そして聴き手を最後の絶頂へと導くために催眠の技術を活用しています。
全体的な流れ、セリフの細かな表現、お姉さんの演技に至るまでが練りに練られています。
彼女が興味を引きながらそれらを行っているので90分間ずっと集中して聴くことができます。
純粋に聴いてて面白いからエッチでがっつりイけるわけです。

サークルさんの中ではテーマが大衆的なのも魅力です。
スク水を着たり苗床になるニッチな描写が一切なく
「おちんちん」「おまんこ」といった性差を感じさせるセリフもないので男女を問わず誰でも聴けます。
また2回目以降は催眠パートが短くなりエッチをより集中的に楽しめます。
今までサークルさんの作風を見て敬遠していた人にこそ是非聴いてみてほしいです。

エッチは最後の絶頂が何より衝撃的でした。
今まで味わったドライとは明らかに違うのにすごく気持ちいいです。
それでいて事後に疲労をさほど感じなかったのも射精との違いがよく出ています。
ドMな人向けに長いバージョンもあるなど至れり尽くせりです。

絶頂シーンは最後の最後に1回。
喘ぎ声そこそこ、淫語ごく僅か、ちゅぱ音はありません。

今までになかったタイプのドライを味わわせてくれる作品です。
総時間に対する価格も安くコスパも申し分ありません。
以上を踏まえて本作品を催眠音声では20本目の満点とさせていただきました。

CV:分倍河原シホさん
総時間 4:42:52(音声ファイルの合計) 初回通常版…1:30:45

オススメ度
■■■■■■■■■■ 10点


体験版はこちらにあります