仮面屋さいみん

サークル「窓際クルセイダーズ」さんの催眠音声作品。

今回紹介する作品は、心を塗り替えられる特殊な仮面を扱うお店を舞台に
店員さんがそれらを使った非日常的なエッチを提供します。

主人公がつけている「自分」という仮面を外して心を開放したり
動物の仮面をつけてちょっぴり恥ずかしいオナニーをするなど
仮面の特徴に合わせた様々なプレイが登場します。
心の仮面を外してくれるお店
仮面屋の店員さんに催眠をかけられ、その後2種類のエッチを楽しむお話。

「あら いらっしゃいませ 今日は何かお探しですか?」
店員は上品でおっとりした声の女性。
仮面屋に偶然迷い込んできた主人公に丁寧な挨拶をすると
早速ベッドに横になり目を閉じるように言います。

このお店は名前の通り数多くの仮面を扱っており
それらは顔につけるだけで絵柄通りの人格に心が塗り替えられる特殊な力を持っています。
リアルでも仕事とプライベートでまったく違う顔を見せる人がいると思います。
その感覚を仮面に例え、いつもとは違った自分を体験してもらうのが目的です。

最初から言ってしまうと催眠、エッチいずれもイメージ力を重視しています。
ですからそういうのが苦手な人だと楽しみにくいかもしれません。
イメージ自体は誰にでもできる簡単なものばかりです。

催眠は3パート28分30秒間。
ベッドに横になり目を瞑った状態で軽く深呼吸をした後
地下へと続く階段を下りていくイメージをします。

「すとん、と 小さな浮遊感を感じながら あなたは 一段一段ゆっくりと下りていく」
「温かい光が周りを囲んでいて 安心感がじんわりと広がっていきますね」

階段を下りる際に得られる僅かな浮遊感
そしてレンガ作りの壁にかけてある温かな光。
そういった心に安らぎを感じる描写を数多く取り入れながら彼女は語りかけてきます。

催眠において階段を下りるイメージは多くの作品で登場しますし
誰にでもイメージできることから催眠音声経験者はこれだけでも軽くトランスに入るかもしれません。
母性を感じる柔らかさに満ちた店員の声や口調にも癒しを感じます。

「歩いていくうちに 肩から手の先まで すとん、と力が抜けて ぼやけていきます」
しばらくすると彼女はよりリラックスできるように体を脱力させる暗示を入れ始めます。
階段を下りながら脱力するというのも奇妙に思えるでしょうが
力が入らなくなる、というより階段を下りる以外のことをしたくなくなる表現がされています。
階段を下りることに集中・没頭させ、その結果リラックスを促すといったアプローチです。

続く深化パートは階段を下りた先にある仮面屋に入り
彼女の手に引かれて奥にある仮面置き場へと移動します。

「深く深く 下りていった まっさらな世界 少し暗くて だけど 確かな明かりがあるから とても心地いい」
やってることは前のパートにかなり近いのですが
カウントや深化の暗示が増えているため意識のぼやけが強くなるかもしれません。
心と体の状態を一旦リセットし、新しい自分に生まれ変わりやすい環境を整えてくれます。

「常識 理性 あなたが快感を得るのに邪魔なものすべて 外してあげます」
「体がそのまま性感帯になったみたい 外気より 鮮明に感じる 気持ちいい 気持ちいい」

そして最後の暗示パートで自分が今つけている仮面を取り外すイメージをします。
リアルで色々抱えている人ほど聴いたときにスッキリするでしょうね。
仮面を心の足かせに例え、イメージを使ってそれを解きほぐしています。

仮面屋にたどり着き仮面を外すまでの様子に技術を絡めたシンプルな催眠です。
聴き手を他の仮面をつけられるまっさらな心と体にするのを目的に
階段を下りる、仮面を外すイメージに催眠が深まる暗示を絡めて語りかけています。

「力が抜けるということは 頑張る必要がないこと それって とっても安らかで 気持ちいいですよね」
特定の暗示を重ねるのではなく、イメージの中に込めて言う散りばめ式の入れ方をしているため
最後のほうになって気づいたら催眠に入っていた感覚がすると思います。
私の場合は途中から右腕だけが妙に重たくなりました。
サークルさんの過去作に比べると暗示の表現力がパワーアップします。

まとめると、わかりやすいイメージを主体にした取り組みやすい催眠です。
他の仮面をつけてなりきりながら
エッチシーンは2パート41分ほど。
プレイは全身愛撫、キス、全身舐め、乳首オナニー、擬似交尾、オナニーです。

エッチな効果音はありません。
セルフは有りになります。

「つんつん つんつん うふふっ 気持ちいいですか?」
催眠を使って主人公を心だけのまっさらな存在に作り変えた店員は
まずは敢えて仮面をつけずにその体を触ったり舐めたりします。

エッチは最初がドライ、次がセルフと絶頂形式を切り替え
その中にテーマの仮面を絡めたプレイがいくつも登場します。
一般的な催眠音声と大きく異なるのはプレイごとに聴き手の姿が変わることです。
それらの生き物になりきって楽しむ風変わりなエッチをしています。

ドライパートは仮面が無い状態ということで
聴き手は魂のような真っ白な球体の姿をしており
彼女が抱きついたり舐めたりしてソフトな刺激を与えます。
仮想的なプレイなのでやはりイメージ力が重要になります。

「白い球体の中に 私の舌がするっと入って 一番感じるところを舐め回すんです」
催眠音声を色々聴いている人ならどんなプレイか掴めそうではありますが
パートで投げかけられる彼女のセリフの多くが状況説明に費やされており
それらをされるとどう気持ちいいのかを伝える暗示がかなり少ないです。

そのためイメージはできても実際に感じられる人は少ないと私は考えています。
この後のセルフパートも含めてイメージさせることに力を入れるあまり
肝心の快感を聴き手に伝えられていないのが非常に残念です。
少なくとも私はドライパートで快感が高まる気分がまったくしませんでした。
純粋なエロ要素が極端に少ないのも気持ちを高めにくい理由だと考えています。

続くセルフパートは30分近くの長い時間に渡り
女の子は乳首オナニー、猫は床うつ伏せで腰を動かす擬似交尾、犬は普通のオナニーといったように
別の仮面を順に装着しプレイを楽しみます。
女体化はともかく本物の猫や犬になってエッチする作品は珍しいです。

「なぞったり擦ったり 触れば触るほど 擦れば擦るほど 自分の敏感さを感じることができますね」
ですが残念ながらこちらも色々な問題を抱えています。
女の子の仮面は実際に乳首をいじることになるため
男性の体を思い出し催眠が解ける危険性をはらんでいます。

例えば「心なしかいつもより胸が大きくなった気がする/柔らかくなった気がする」など
多少なりともフォローするセリフが入っていれば違ったのかもしれません。
正直なところ、この内容なら無理に女体化を絡めず敏感な体になる仮面に変えて
純粋な乳首の気持ちよさを楽しませたほうがすんなりいったと思います。
簡単に言うと女体化させたことによるメリットよりデメリットの方が遥かに大きいプレイをしています。

「あなたは 猫…ですよ?」
「意識すると 心も体も塗り変わる あなたは犬 マゾ犬」

続く猫や犬も彼女がそれらになったことを軽く告げ、オナニーの指示を出すのに終始しています。
最中で動物のように鳴くシーンもありますが、これだけで猫や犬になりきれるかと言われれば首を捻ります。
オナニーは猫の時にうつ伏せになって腰を動かす動物らしいプレイが登場します。

このように、なりきるイメージを中心に据えたプレイが繰り広げられています。
催眠は良いのだが…
どちらかといえば催眠パートのほうに魅力を感じる作品です。

店員は主人公が仮面屋に来た気分に浸れるように、そして心の仮面を違和感なく取り外せるように
主に階段を下りるイメージに暗示を絡めて少しずつ確実に催眠を深めます。
階段自体は催眠音声だとかなりメジャーなイメージです。
しかし本作品における使い方は他の作品と明らかに違います。

それは催眠の最後のほうで説明した暗示の入れ方です。
移動する様子を普通に会話するのに近い表現で描写し
その至るところに「気持ちいい」とか「安心する」といった催眠にプラスに働く単語を組み込んでいます。

サークルさんが前作「催眠吸精 ~絶望快楽~」で現代催眠の技術を取り入れていたところを見ると
その後さらに本を読んだり大手さんの作品を聴いて勉強されたのだと思います。
催眠においては以前に比べて明らかに進化しているのが窺えます。

しかし総時間の大部分を占めるエッチの完成度に難があります。
ドライパートの開始時点で主人公が突然白い球体に変化していると告げられたり
猫化や犬化をごくごく軽いセリフで済ませエッチをしていることなど
聴いてて「あれ?」と思う要素があまりにも多すぎます。

発想自体はすごく面白いです。
だからこそ「どうしてこうなったの?」と思えてなりません。
催眠がある程度良かっただけにエッチの作りの甘さがどうしても気になりました。
ちゃんとそれらになりきらせてからプレイをして欲しかったです。
もっと仮面やプレイのバリエーションを絞り、その分暗示を充実させたほうが良いプレイになったと思います。

絶頂はドライが1回、セルフが1回の合計2回。
淫語そこそこ、ちゅぱ音ごく僅か、喘ぎ声はありません。

以上のことから今回はかなり厳しい点数とさせていただきました。

CV:伊東もえさん
総時間 1:22:33

オススメ度
■■■■□□□□□□ 4点


体験版はこちらにあります

追記
催眠が7点、エッチが1点、足して2で割って4点としました。