死の世界とひとりぼっちの雪女

サークル「恋夢」さんの同人音声作品。

今回紹介する作品は、体は寒いけど心は温かい雪女が
自分の家に迷い込んできた男性を心を込めて愛します。

全身をくまなく舐めながら彼女が優しい言葉をかける癒しに満ちたエッチが行われており
乳首、耳、おちんちんといった代表的な部位だけでなく
腋や指の一本一本まで丁寧に舐めて彼にひと時の安らぎを与えます。
極寒の地で紡がれる温かな物語
雪女の雪那とたっぷり愛し合うお話。

「あの…大丈夫 ですか…? ちょっと 失礼しますね」
雪那は明るくお淑やかな声の女性。
とある雪山で猛吹雪に見舞われ遭難した主人公が彼女の家にたどり着き
力尽きて倒れた彼を看病しようと服を脱がすところから物語は始まります。

本作品は彼女の住む領域に迷い込み、生死の境をさまよっている彼を助けるために
彼女が上半身から下半身までくまなく舐めたりSEXをしたりします。
特に体を舐めるシーンは4パート50分近くと時間が非常に長く
部位に応じて声の位置を若干変えながら様々なちゅぱ音を鳴らしてくれます。

ですが元々の目的が快楽ではなく人命救助にあること
雪那自身がエッチに慣れていないことからちゅぱ音のペースは全体的に緩やかで
そのしっとりとした質感がエロよりも癒しの気分を強く与えてくれます。
抜きよりは女性に愛されているシチュに幸せを感じるエッチです。

「私自身から発せられる冷気で ここは完全に 人間の生活できる空間ではなくなっております」
本作品が癒し重視と言えるもうひとつの理由は雪那自身にあります。
彼女はこの地域に吹雪を発生させるほどに強い力を持っており
主人公が迷い込んだ小屋も火を起こせないくらいに冷たく凍りついています。
そして呪われた力のせいで長い間一人きりの寂しい生活をしています。

そんな彼女が偶然とはいえ久しぶりに他人と出会い
自分には無い生命の温かさを感じ、だんだんと彼を異性として好きになっていきます。
この彼女の心情の移り変わりと彼の命を一生懸命繋ぎ止めようとする姿が心を潤してくれます。
物語の舞台が冷たいからこそ、そこに生まれた小さな温もりがとても大きなものに感じられるでしょう。
舐めを中心としたあまあまラブラブなエッチ
エッチシーンは6パート68分30秒ほど。
プレイは全身舐め、乳首責め、フェラ、玉舐め、手コキ、シックスナインでのパイズリ&クンニ、SEX(騎乗位)、キスです。
乳首責め、手コキ、SEX、射精の際にややリアルな効果音が鳴ります。

「ん… 乳首の上まで まくりあげました こんなに冷え切って 今 なんとかします」
雪ですっかり濡れて重くなっている主人公の衣服を脱がせてあげると
雪那は自分も裸になり、まずは彼の乳首を舐め始めます。

エッチは体温低下と凍傷で動けない彼に彼女が終始ご奉仕します。
最初の4パートは彼女が舌を使って彼を看病するプレイ。
前半は乳首、首、腋、手の指、耳などの上半身を
後半は足、おちんちん、金玉、アナルなど下半身を愛おしそうに舐めます。
お話を聞く限り、彼女の舌には切り傷や擦り傷を治す能力があるようです。

先ほども書いたようにちゅぱ音自体は全体的にまったりしており
最初の方はセリフを多めに織り交ぜながら、後になるほどちゅぱ音の割合を増やして
少しずつエッチな雰囲気を出していく丁寧な責めをしています。

サークルさんは作品説明文でこの作品をM向け、あるいは焦らし要素が強めとおっしゃられていますが
私個人は彼女の舐めっぷりにそれほど意地悪さを感じません。
どの部位も時間をかけてしっかり舐めてくれていますし
イキそうになったところでわざと手を止めるようなシーンも特にありません。
男性と交わるのが初めてだから傷つけないよう慎重に行っているように見て取れます。

「目に見える情景から 肌の交わりや 愛されることの温かみを…ご想像ください 私の身体に 人肌の温もりが 備わっていることを」
「では おっきした乳首を この舌で イジめてあげますね… あ、その前に 髪の毛の束をもってきて…」

最中に彼女が投げかけるセリフも癒しに満ちたものばかり。
自分の体温では温められないからと彼に人間の女性に舐められているイメージをさせたり
髪の毛を使って両乳首に別の刺激を与えたりしています。

髪の毛ならば彼の体に触れてもそこまで寒さを感じないでしょう。
自分が雪女だからと諦めたりはせず、今できる最善の方法を考え実行しています。
彼女の特性をエッチにきちんと盛り込み、良い形で個性を与えています。

「なんで こんな…最初 ちっさかった、のに… わから、ない… どう、して…?」
「これっ これほんと すごいっ あったかすぎてっ 私 溶けちゃいそう」

そんな彼女の態度が一気に変化するのが3番目の「足舐め→肉棒舐め」パート。
初めて見る勃起したおちんちんに驚いて足を舐めるの優先したり
その後軽く先っぽを舐めただけで飛び出してきた精液の独特の味にうっとりした声を漏らします。

ずっと一人で暮らしてきた彼女が初めて男性の逞しさ、温かさに触れ
徐々に女性の悦びに目覚めていく様子がとてもよく描かれています。
彼女が彼を癒すのと共に、彼女も彼に安らぎを感じているのです。

フェラと手コキでもう1回射精させた後に始まる終盤の2パートは
シックスナインの体勢でお互いの性器を刺激したりSEXをする恋人に近いプレイ。
彼女が大事な部分を責められて喘ぎ声を漏らしながら彼に愛の言葉をたっぷりと投げかけます。

「人間と違う部分があったと しても 変わらない部分もあるって わかった…から それだけでもう 嬉しくて うれしくて 貴方を迎え入れている自分が 愛おしくて うれしい」
「ああぁっ すきっ! だい、すきっ! まだ 傍にいて くださいっ 一緒にいたいと 想って ください」

ちゅぱ音重視からくちゅ音+喘ぎ声へとエロの要素が切り替わり
純粋なエロさが一気に上がっているのに加えて
彼女のストレートな言葉の数々がとても温かい雰囲気を作り上げています。
終盤のディープキスをしながら中出しするシーンなどはまさしく恋人同士そのものです。

好奇心による人助けをしてみようと思った雪女が
いつの間にか人間が持つ温もりに心とも体も溶かされていく。
物語の背景や登場人物の特性を活かした心温まるエッチが繰り広げられています。
生命の力強さと儚さを教えてくれる作品
すべてが冷え切った世界に少しずつ温かさが生まれていく展開に魅力を感じる作品です。

人里離れた場所で生きる意味もわからずひっそりと暮らしていた雪女が
死に瀕している男性と出会い、自分には無かった生命の温もりを感じていきます。
そして最後はその熱にすっかり染まり、人間に近い反応を見せるようになります。

おそらく彼女は最初から彼の助かる見込みは薄いと考えていたのでしょう。
だからせめてひと時の癒しや快楽を与え、安らかに眠らせてあげたかったのだと思います。
それがいつしか彼の持つ魅力に強く惹かれ、本気で生き延びて欲しいと願うようになります。
この彼女の心情の変化がとても掴みやすく、物語の世界にどっぷりと浸かることができます。
ドラマ性において非常に優れたものを持っている作品です。

「貴方がここにきてくれて よかった… この気持ちを はっきりと知ることができたから」
すべてが終わった後に彼女が語るお話も心を揺さぶります。
このエンディングがあるからこそエッチが盛り上がるのだと思います。
ほろりと泣けてくる人がきっといるでしょうね。
詳しい内容は伏せますがバッドエンドに近い終わり方をしています。

そんなとても良い作品なのですが、残念だったところが一つだけあります。
それはバイノーラル録音ではないことです。
本作品のエッチの内容ならバイノーラルの方がずっとずっとリアルさが出ます。
声の位置や距離、ちゅぱ音の品質の違いなどが主な要素です。
良い作品だからこそ、そこがどうしても引っかかりました。

エッチは時間に対するエロさは結構控えめです。
抜けないことはないのですが全身を舐めるシーンが少し弱いかなと。
むしろ性に不得手な女性が一生懸命頑張るシチュに興奮を覚えます。
射精回数は全部で4回。
ちゅぱ音多め、くちゅ音それなり、淫語と喘ぎ声そこそこです。

冷え切った心をたっぷりと温めてくれる良作です。
女性に尽くされたい願望を抱いている人には特におすすめします。

CV:暁鞠子さん
総時間 1:31:57

オススメ度
■■■■■■■■□□ 8点


体験版はこちらにあります

追記
もう少しちゅぱ音を固めて鳴らしてくれていたらエロさが増したように思えます。

本作品は2015年11月23日頃まで300円引きの700円で販売されています。
その場合の点数は9点です。