恋人催眠 妄想彼女

サークル「メルティービーンズ」さんの催眠音声作品。

今回紹介する作品は、理想の女性とのあまあまラブラブなエッチをテーマに
お姉さんが主人公の妄想を膨らませるためのお手伝いをします。

催眠音声としての要素は極めて薄いものの、雰囲気作りやオカズの面はしっかりしており
特にエッチシーンではバイノーラル録音ならではのエッチな声やちゅぱ音をたっぷり鳴らし
気持ちよく射精できる環境づくりに努めています。
理想の女性と楽しむ幸せなひと時
恋人のお姉さんと甘いエッチをするお話。

「ようこそ お待ちしてました ここは妄想の世界」
お姉さんは明るくてお淑やかな声のお姉さん。
ここが主人公と自分の妄想が生み出した世界であることを告げると
彼の理想の姿になってたっぷり気持ちよくしてあげます。

この世界はリアルとは違うイメージによって作り上げられた空間で
最初の時点では彼女の容姿は一切定まっていません。
そこで彼女が催眠を使って聴き手を妄想しやすい精神状態へと誘導し
より自分の理想に近い女性とのエッチを実現させる、というのが本作品の趣旨です。

簡単に言えば音声を使ってバーチャルSEXの感覚を楽しもうということですね。
全編バイノーラル録音なおかげで声や息遣いが生々しく
彼女がすぐ近くにいる気分がとても味わいやすいです。

催眠は3パート19分ほど。
最初から裸になり、横になった状態でまずは深呼吸や脱力をします。

「何も考えず この音を聴いてください」
ここではメトロノームの音を鳴らし、それに合わせて深呼吸をする凝った演出がされています。
「コツ コツ」とやや遅いペースでリズミカルに鳴り響く効果音を聴いているだけでも
なんとなく落ち着くとか、癒される気分を感じるでしょうね。
恋人とのエッチに相応しい暖かな空気が常に流れています。

多少リラックスした後はエッチに向けての下準備。
彼女の体を手、足、体のライン、おまんこといくつかの部位に分け
それらを軽くイメージさせてからそれぞれにカウントを刻みます。

「触ると柔らかい? 手 温かい? あなたに触れる指は どんな指?」
「ここからが重要よ? いっぱい考えて いっぱい妄想して」

聴き手が自由に妄想できるように具体的な描写を避けている点は良いのですが
それらを思い浮かべるのではなく考えるように呼びかけているのは疑問です。

催眠は無意識に働きかける行為ですから、無意識が受け取りやすい言葉を投げかけるのが有効です。
ですが「考える」という行為は意識が司っています。
つまり彼女のセリフは催眠にとって逆効果になってしまっているのです。

そもそも事前に軽い深呼吸をさせた程度では深い催眠にそうそう入れません。
その状態で「妄想して」と言っても催眠者の狙った結果はまず得られないでしょう。
それ以前に本作品には暗示と呼べるセリフがほとんどありません。
催眠にとって必要不可欠な要素が決定的に不足しているのです。
これが私が冒頭で「催眠音声としての要素は極めて薄い」と言った理由の一つです。

「好き 好き 好き 好き あなたが好き あなたがだーいすき」
そして最後は深化として彼女が耳元で「好き」を何度も囁きます。
これも催眠の技術から完全に離れているアプローチですので
残念ながら深化としての効果は皆無です。
催眠を施すにあたっての基本的な枠組みを無視した行為をしてしまっています。

軽くリラックスさせてから妄想するシンプルな催眠です。
お姉さんの容姿をより鮮明に妄想できる心にすることを目的に
メトロノームの音を鳴らしたり、部位ごとにイメージするゆとりを与えるなど
良い雰囲気を維持しながら彼女が優しく働きかけてくれます。
声の温かさやリアルさのおかげで癒しを感じる人がそれなりにいると思われます。

ですが催眠は技術ですから、正しい知識に基づき的確に行使しなければなりません。
その大前提とも言える部分が完全に崩壊しているというのが正直なところです。
この音声を聴いて催眠状態に入れる人はまずいないでしょう。
先ほど挙げた部分以外にも改善したほうがいいと思う点が数多く見られます。

せめてしっかり深化させた後に妄想する展開ならよかったのですが…。
まとめると、テーマに沿っているのだけど実用度は極めて低い催眠です。
エッチな要素がたっぷり詰まったエッチ
エッチシーンは2パート48分間。
プレイは乳首オナニー、オナニー、耳舐め、乳首舐め、フェラです。

エッチな効果音はありません。
セルフは有りになります。

「それじゃあ 始めるね 気持ちいいこと」
催眠によって主人公の理想の姿へと生まれ変わったお姉さんは
もっと幸せな気分を味わってもらおうと彼に寄り添い、乳首オナニーをするよう指示します。

エッチは彼女に言われた部分を自分でいじったり、彼女にいじられたりします。
最初の「まずはあなたから、私は耳舐め」パートはセルフプレイがメイン。
乳首や胸→おちんちんの順にいじりながら
彼女の息遣いや耳舐めが生み出すちゅぱ音を聴いて興奮を高めます。

本作品のエッチは催眠音声のような暗示で心身を操作するものではなく
彼女のエッチな声や音を聴いて楽しむエロボイスに近い作りです。

そんなわけでこちらも催眠から脱線してしまっているのですが
純粋なエロさがかなりあるのでオナニーのオカズとしての実用性は結構高いです。
同人音声で行われているエッチとほぼ同じ感じと思ってください。

「いいよ 触って でも 最初はゆっくり 優しくね」
そして心も体も満たされる最高のエッチを演出するために
お姉さんはエッチをする際しきりにゆっくり、じっくり体をいじるよう言います。
どちらのパートも20分以上と長めの時間を取っていることからも
刹那的な快楽ではなく深く繋がったプレイを楽しみたいとするのがよくわかります。
多少焦らしてしっかり性感を高めてから最後に勢いよく射精するスタンスです。

このパートのポイントは終盤に登場する耳舐め。
「こりこり ぴちゅっ」という特徴的なちゅぱ音が耳の至近距離で鳴り響きます。
お姉さん役が耳舐めにこだわりを持ってらっしゃる伊ヶ崎綾香さんということで
生暖かさすら感じられるほどにリアルな音を楽しめます。
ちゅぱ音のクオリティは極めて高く、ボリュームも豊富です。

「私はあなたの妄想なの だから こんなこともできるのよ?」
「こんなこともできるのよ?」
もうひとつの「こんなことも出来るのよ」パートもちゅぱ音尽くし。
開始直後にやや大人っぽい声の別のお姉さんが登場し
左右の乳首を舐めた後、おちんちんをじっくり愛する濃厚なフェラが登場します。
当然のように乳首舐めは左右で別々のちゅぱ音が鳴り響きます。

もう1人のお姉さんが5分程度で退場してしまうのは残念ですが
「ずびびびっ びりゅっ」とやや下品なちゅぱ音をたっぷり鳴らして責めるフェラは絶品。
前半は全体を舐め、後半は咥えてしごくなどちゅぱ音の質も上手に変化させながら
合間に熱っぽい吐息を漏らして彼女の興奮具合もたっぷりアピールしてくれます。
恋人同士のエッチですから2人が一緒に上り詰めていく雰囲気はとても大事です。

このように、質の高いちゅぱ音をふんだんに駆使した抜きやすいエッチが繰り広げられています。
同人音声としての色が濃い作品
催眠音声ではなく催眠っぽいことをしているエッチなボイスドラマです。

お姉さんは2人だけで愛し合うこの空間を主人公にたっぷり感じてもらうために
リラックスさせてから自分の体をたっぷり妄想させ
その上で自分がご奉仕する形のエッチをじっくりと行います。

エッチの時間が50分近くと非常に長く、その多くでちゅぱ音を鳴らす抜き重視の作りから
この音声を聴いて興奮する、射精したいと思う人はかなりいると思います。
純粋なエロさだけを見ればかなりのものです。

一方催眠音声として見る場合は問題が多々あると言わざるを得ません。
古典・現代いずれにも属さないオリジナルの催眠を施していること
聴き手の無意識を揺り動かすための暗示を入れていないことが特に痛いです。

大手のサークルさんになると自由度のかなり高い催眠を施されている場合がありますが
それらもじっくり読み解けばきちんと催眠のルールや技術に則っています。
催眠と感じさせないために言葉使いや表現を工夫されてもいます。
ですが本作品には残念ながらそういった意図は特に見られませんでした。

エッチはバイノーラル録音の長所を十分以上に活用しています。
催眠パートを聴かずにここだけ楽しむのも大いに有りです。
射精シーンは各パート1回ずつの合計2回。
ちゅぱ音多め、淫語それなり、喘ぎ声そこそこです。

以上のことから当サイトでは非常に厳しい点数とさせていただきました。

CV:伊ヶ崎綾香さん
総時間 1:18:07

オススメ度
■■□□□□□□□□ 2点


体験版はこちらにあります

追記
同人音声として見るなら6点です