ボクっ子催眠

サークル「ホワイトピンク」さんの催眠音声作品。

先日のコミックマーケット88でサークルさんが出品されていたこちらの作品は
中性的な声の優しいボクっ子が催眠を使って気持ちいいひと時を提供します。

許容暗示を初めとする現代催眠の技術を織り交ぜながら行われる緩い催眠
色や女性の象徴的な部位といった一般的なイメージによって気持ちを盛り上げていくエッチ、など
聴き手に対してある程度の自由を与えながらサービスを行っているのが大きな特徴です。

特にエッチはストレートなエロ要素を極力排した催眠特有のプレイに挑戦されており
彼女の言葉につられてなぜか心と体が熱くなる不思議な感覚が味わいやすくなっています。
気持ちよくなりたいキモチが大事
ボクっ子の催眠で心身をリフレッシュするお話。

「こんばんは それとも こんにちは かな?」
ボクっ子は優しくて中性的な声の女の子。
気持ちよくなりたい願望を抱いてやってきた主人公を温かく出迎えると
催眠を使ったエッチな体験でそれを満たしてあげます。

本作品は男性・女性どちらでも楽しめるように
催眠パートはもちろん、エッチでも淫語などのストレートな表現はできるだけ使わず
色や物から連想される潜在的なイメージを使って心身を高ぶらせ
最終的にはドライオーガズムへと誘導する変わったプレイが行われています。

ごく一部で女性の性的な部分(おっぱいやお尻)を強く意識させたり
女性とのエッチを連想させて興奮を煽るシーンがありますが
それ以外の部分は男女どちらでも無理なく聴ける内容になっています。
ですから女性の方でも興味が湧いたのなら体験版を聴いてみることをお薦めします。

本作品のテーマはずばり「自由」。
ボクっ子は聴き手ができるだけ多くの束縛から解放され
いい気分に浸りながら自分のサービスを受けられるようにと
様々なシーンで選択肢を与えながら催眠やエッチを進めていきます。

「眠る体勢は 仰向けがいいかな お部屋の明るさは 真っ暗か 薄暗い感じがいいと思うよ」
例えば催眠を開始する直前に身の回りの環境を確認するシーンがあるのですが
彼女は上のセリフのように語尾の表現をやや曖昧にしながら
自分に合ったものを好きに選ぶよう呼びかけます。

人間は相手から決め付け、押し付けられると拒絶反応を示す一方で
複数の中から選ぶように言われると割と抵抗無くそれを受け入れることができます。
そうやって彼女はやや遠まわしに聴き手の心と体を誘導していくわけです。

催眠は2パート19分30秒ほど。
最初の誘導パートは彼女の暗示を受け入れやすくするために
深呼吸や脱力を行いながら心身をリラックスさせます。

「ぐっすり眠っていると 心が落ち着いて 気持ちいい 心が落ち着いて リラックスリラックス」
深呼吸を一通り終えた後に彼女が眠るときの心構えをレクチャーするシーンがあり
そこでは実際に眠ったときの感覚をイメージさせながら
「心が落ち着く」「気持ちいい」などの暗示を入れてよりリラックスした気分にさせてくれます。

本作品にはこういうインターバル部分にも様々な癒しのテクニックが潜んでおり
聴いているだけで自然にリラックスできるよう優しく導いてくれます。
普通に会話をするような言い回しばかりですから催眠っぽさをあまり感じないでしょうね。

「右腕からも 力がすーっと抜けていく 右腕全体から さらに力が抜けていく 風船の空気が抜けるように すーっと抜けていく」
続く脱力では右腕、左腕、右足、左足と体をいくつかのパーツに分けながら
その都度言われた部位を意識し、彼女の声に耳を傾けます。

よくある「力が抜ける」だけでなく簡単な比喩を取り入れているのがいいですね。
できるだけ多くの人が脱力感を得られるよう努めてくれています。
かなり初心者に配慮した作りをしていると言えます。

続く深化パートは雲の中のような周りがすべて真っ白な世界に場所を移し
そこで彼女が言うことを自分の好きなようにイメージします。

「一口に好きって言っても 色々あるかもしれないけれど 誰かを好きでいることは とっても幸せなんだってことは 変わらないね」
家族、友達、恋人、有名人など自分が好意を寄せいている人と一緒にいれば
誰だって自然に幸せな気分になるものです。
その心理を上手に活用し、彼女はその人と遊園地でデートをする様子をイメージさせながら
「楽しい」「幸せ」などの暗示を要所に交えて聴き手をより良い気分へと導きます。

終盤には遊園地ならではのアイテムを使って深化を促したりと
彼女がお話の流れに合わせながら催眠を進めてくれているのがよくわかります。
そういった違和感の無さが彼女の暗示に対して受け入れやすい気分にさせてくれるのです。

十分にリラックスさせてからイメージで深化するシンプルな作りながらも
その進め方や細部の言い回しなどが練りに練られているかなり個性的な催眠です。
ボクっ子の声を素直に受け入れる心を身につけてもらうことを目的に
序盤から選択肢を設けたり、小話を挟んで聴き手の興味を引いたり警戒心を解きながら
シーンに即した暗示を入れることで効果的に催眠状態を深めてくれます。

実際に聴いてみるとかなりゆるーい印象を受けるでしょうね。
暗示の表現方法・重ね方・使い方もしっかりしてますし
彼女の安らかな声にも大きな癒しを感じます。
私の場合は手足の脱力感が強かった反面、意識のぼやけはそれほどでもなかったのですが
技術的にそこまで問題があるとも思えませんし、逆あるいは両方の感覚を覚える人も普通にいるでしょう。

過去作との決定的な違いは現代催眠の技術をそれなりに取り入れていることにあります。
具体的には許容暗示、ダブルバインド、散りばめなどです。
これらを上手に使い分けながらリラックス→脱力→心地よさ→浮遊感と感覚をシフトさせ
ひとつの流れに沿う形で巧みに催眠状態を深めています。

ホワイトピンクさんといえば古典系の割と素直な催眠を今まで施されていただけに
良い意味で色々な部分が激変していて正直驚きました。
テーマである「自由」に合わせた技術を使われているところが素晴らしいです。

まとめると、大きな癒しを感じながら催眠に入れる比較的レベルの高い催眠です。
言葉のイメージだけでイカされる心地よさ
エッチシーンは3パート28分間。
プレイは声による絶頂です。

エッチな効果音はありません。
セルフもありません。

「今からこの真っ白な空間を とーってもいやらしい世界へと変えてあげる」
催眠を使って主人公を自分の声の虜に作り変えたボクっ子は
白い世界を少しずつピンク色に塗り替えながら彼のエッチな気分を高めていきます。

エッチは彼女の声や言葉で気持ちを高め、絶頂する催眠色の強いものです。
最初の2パート19分間は感度上昇がメイン。
ストレートに感度上昇の暗示を入れたり、エッチなイメージを用いながら
聴き手の股間にエッチな熱が集まるよう誘導します。

「おっぱい? それともお尻? むにむに ぎゅっぎゅーって押し付けられたり 甘い匂いを感じたり あるいは あそこを想像しちゃったり」
ここでも彼女の「聴き手に選ばせる」スタンスは健在。
特定のプレイを敢えて指定せず、性的に魅力を感じる部位や行為をリストアップすることで
こちらが無意識的に反応し、それらをイメージできるような環境を整えます。

例えばおっぱいが好きな人におっぱいの話をしたら
本人の意思に関わらずどうしてもそのイメージが頭をよぎるものです。
ピンクという色もエッチな気分を湧き上がらせるのによく使われますし
そういった無意識に眠っている「なんとなく興奮するもの」を呼び覚ましながら興奮を煽ってきます。
今までのホワイトピンクさんの作品とはまったく違うタイプのプレイです。

「ほら 一気に走り抜ける! 猛スピードで快楽の世界を走り抜ける! 快感が始める イクっ! イクっ!」
最後の絶頂もドライオーガズムへの道のりをとある乗り物に例え
高いところから駆け下りる様子とリンクさせながら暗示でイカせる独自性の強いものです。

催眠の入り具合によって得られる快感は変わるでしょうが
私の場合はおちんちんの根元から先っぽに向けてお湯が流れるように熱がこみ上げ
頭の方は軽く何かが爆発するような感覚がありました。
前者はややゆっくりと、後者は唐突に訪れる射精とは違ったタイプの快感です。

このように、言葉だけで感覚を操作し絶頂させる不思議なプレイが繰り広げられています。
あらゆる部分が挑戦的な作品
催眠・エッチいずれもサークルさんのならではの発想力をふんだんに盛り込んでいる意欲的な作品です。

「~かもしれないね」などの緩い言い回しを数多く交え
聴き手が自主的に催眠状態を深められるように誘導する催眠
エッチなシチュを選ばせながら気持ちを高めていくエッチなど
ボクっ子は聴き手が堅苦しさを感じないよう最大限の自由を与えながら
その心に眠っている諸々の情報をシーンに応じて引き出していきます。

彼女の穏やかな声が生み出す気配りの行き届いた言葉の数々はそれだけで十分に心地よく
それを聴いているだけでもぬるま湯に浸かっているようないい気分が湧いてきます。
良い印象を抱いている人物の言うことに従いたくなるのは当然の心理です。
その関係をできるだけ維持しながら彼女は最後のドライまで的確に心を操作します。
おかげで若干弱めではありますが十分に気持ち良いと言える快感が味わえました。

サークルさんのお名前にちなんだ色を有効活用しているところも面白いですね。
催眠パートではホワイトを使って意識の力が弱まっていく感覚を
エッチではピンクを使ってムラムラする気分を刺激しています。
色は他の催眠音声でも使われますし、素材としても有効だと思います。

エッチは幼児プレイや幼児化調教といった直接的なプレイではなく
間接的なイメージや暗示で段階的に絶頂へと追い込んでくれます。
過去2作とは随分と違うためファンの中でも好みが分かれるかもしれません。
催眠としては順当なのですが、そんなにエロくはないことだけご注意ください。
淫語ごく僅か、ちゅぱ音と喘ぎ声はありません。

癒しの気分や催眠特有の快楽が比較的味わいやすい作品です。
催眠そのものが好き、ドライオーガズムに挑戦したい人には特にお薦めします。

CV:沢野ぽぷらさん
総時間 57:44


オススメ度
■■■■■■■■■□ 9点


体験版はこちらにあります

追記
作品自体の点数は8点。
コスパがいいので+1してあります。