稲荷神のやすらぎ催眠

サークル「Muse」さんの催眠音声作品。

今回紹介する作品は、やや子供っぽい雰囲気を持つ心優しい神様が
催眠を使って主人公の悩みを取り除いたり性欲解消のお手伝いをします。

「やすらぎ催眠」の名の通り癒しをかなり重視した内容となっており
全編にわたってのんびりと話す彼女の可愛い声や
聴き手にある程度の選択肢を設けた催眠が心にゆとりを与え、リラックスした気分にさせてくれます。
迷い人に心の安らぎを
稲荷神(いなりのかみ)の催眠やエッチなサービスで心身をリフレッシュするお話。

「ん? 君は どうしたの? こんな夜更けにここに来るなんて」
稲荷神はのんびりと話す可愛い声の女の子。
心に安らぎを求めた人が来る場所へと迷い込んできた主人公に声をかけると
彼の悩みを取り除くお手伝いをしてあげます。

彼女は挿し絵の通り人間と狐の両方の特徴を持った容姿をしており
神様らしからぬ人懐っこい態度で常に接してくれます。
声の質が甘いのに加えて、意識して間を長く取りながら語りかけてくれるため
催眠抜きでもなんとなく落ち着くとか眠くなる気分がするでしょう。
テーマの癒しに適した穏やかな空気が終始漂っています。

「一言一言に意識を集中するように聴いてくれてもいいし 音楽を聞き流すように かるーく 耳に入れてくれてもいいんだよ」
また彼女は催眠やエッチを行う最中、至るところで聴き手にある程度の選択権を与えます。
何から何まで催眠者がやってくれるタイプの作品に比べて自由度があり
これも彼女の声に対する受け入れやすさやリラックスを助けています。
適度なゆるさのある催眠といった感じです。

催眠はおよそ31分間。
最初は深呼吸をしたり両手両足の脱力をして心身をリラックスさせます。

「肩の力を抜いて 鎖に釣られた全身を そっと 横たえるように 水の流れに身を任せるように」
「ほら 君の右手の鎖が 音も無く消えていく 消えていく すーっと 砂のように 淡く 淡く 儚く 雪のように」

やってることが至ってシンプルなのに加えて、彼女は聴き手が取り組みやすさを感じるようにと
これらを行う際にわかりやすい比喩を交えてコツを教えてくれます。
一通りやり終えた段階で現在の心身の状態を確認するよう呼びかけてもくれますし
催眠に不慣れな人に対する心遣いが随所に見られます。

お次は緑、青、白、黄など彼女が挙げるいくつかの色から好きなものを選び
それが持つ印象をイメージしながら心地よい気分を全身に広げていきます。

「見渡す限り 青々とした草原の中 心落ち着く色」
「どこまでも飛んでいける 君の心を軽くしてくれる 魔法の羽 不思議な 安心感を持った色」

色は信号など人間の日常生活に密接している要素ですから
皆さんも無意識的に何らかの感覚を抱いているはずです。
それを彼女は活用し、さらに心にプラスに働く感覚を強調することで
癒しの気分を効果的に膨らませようとしてくれます。
候補をいくつか用意しているのも本作品の特徴に沿っていて面白味があります。

「君の心に安らぎが戻りますように 嫌なことを全部忘れますように 包まれて 落ちていく 深く 深く 深いところまで」
そして最後は改めて深呼吸をしながら彼女の声に耳を傾けます。
囁くような優しい声でゆっくりと語りかけてくれる空間は癒しに満ちており
そのまま眠ってしまいたくなるほどの安らぎを感じる人もいるでしょう。

古典系の技法をとことんまでゆっくり施しているゆったりした催眠です。
聴き手の心を解きほぐしリラックスした気分を与えることを目的に
深呼吸や分割弛緩といった催眠音声ではお馴染みの要素を
ゆっくりとした口調で意識的に間を長く取りながら少しずつ進めていきます。

そして合間合間に小休止の意味も込めて聴き手に感覚を実感してもらう時間を設けたり
「~かもしれない」といった婉曲な表現を多めに用いたり
イメージをする際に複数の選択肢を設け、自由に選んでもらったりしています。

あらゆる要素をゆるいもので統一し、その印象によって癒しを与えているわけです。
このおかげでリラックスや眠いといった癒しの感覚がかなり強く得られます。

しかし、比喩やイメージの描写に力を入れるあまり
「力が抜ける」「重くなる」といった心身の変化を促す暗示が少なくなっており
眠くはなっても催眠特有の見えない力で押さえつけられるような不思議な感覚は味わいにくいです。
また〆にあたる深化も「深く」を数回言うだけの極めて淡白なものになっています。

序盤に深呼吸などをして聴き手をリラックスさせるのは
結局のところ暗示を受け入れやすい精神状態に誘導するためです。
その準備に力を入れ過ぎたあまり、肝心の深化が弱くなっているのは本末転倒ではないでしょうか。
最低でもカウントを絡めた前後の暗示でビシッと落とすシーンが1回は欲しいところです。

まとめますと、癒しは感じるけど催眠に入った感覚はいまいち実感しずらい催眠です。
自分のものではない手にしごかれる快感
エッチシーンは17分30秒ほど。
プレイはオナニー(擬似手コキ)のみです。

エッチな効果音はありません。
セルフは有りになります。

「余計な力が入らないように 君の両手におまじないをかけちゃおうね」
じっくりと時間をかけて主人公に催眠を施した稲荷神は
その効き具合を確認しようと彼の両手にお札を貼り付けます。

エッチは先の脱力で両腕の自由を奪われた背景を利用し
彼女がこちらの両腕のコントロールを奪ってある程度好きに動かしながら
感覚操作の暗示や間接的なイメージによって興奮を促し、射精へと追い込みます。
淫語などのストレートなエロを控えめにした催眠色の強いプレイです。

「頭の中に気持よさが広がると同時に 少し汗ばんできた体 隣にいる私を 意識して 速まる胸の鼓動」
プレイの序盤はオナニーをより楽しむための下準備として
お札を貼られた腕を彼女の声に合わせて上下したり
主に熱や興奮が高まる暗示に耳を傾けます。

催眠パートに比べて時間がかなり短くなっていることもあり
人によっては慌しさを感じるかもしれません。
私の場合腕浮揚はさっぱりでしたが、温感操作は腕の裏あたりが軽くピリピリする感じがしました。

本格的なオナニーをする時間はおよそ8分間。
右手でおちんちんを、左手で別の性感帯を好きにいじらせながら言葉で気持ちを煽ります。

「AV? エッチな本? ゲーム? エッチなサイト? 誰でもいいから ひとつ思い浮かべてみて? そのときの興奮を思い出して欲しいなぁ」
ここでは聴き手が過去に体験した印象的なオナニーをイメージさせ
その時使っていたオカズによって興奮させる変わったアプローチが登場します。
彼女におちんちんをいじられてることを意識させるとか、言葉責めをしてくることはなく
あくまで聴き手が自分自身で気持ちよくなれる環境を整えることに徹しています。

このように、他人に操られている気分を重視したエッチが繰り広げられています。
適度に癒される作品
全体に漂う様々な癒しの要素に魅力を感じる作品です。

稲荷神は主人公を心身共にスッキリした気分で送り出すために
終始優しい面持ちでのんびりと語りかけながら催眠とエッチを進めます。
時間に対してやることが意外に少ないおかげで、文字通り頭を空っぽにしながら取り組める気楽さがあり
慌しい日常生活を送っている人ほどいつもと違ったいい気分が味わえます。

「ゆらゆらと ふわふわと 一緒に眠ろう?」
何より稲荷神自身のほんわかとした佇まいが非常に印象的でした。
エッチのごく一部でちょっぴり意地悪な素振りをするところもありますが
基本的にはこちらが安心できるよう気配りしながら優しい言葉をかけてくれます。
神様なんだけど動物に見られるような子供っぽい側面を持つ愛らしいキャラです。

しかし本作品は催眠音声ですから、癒しの感覚だけでなく催眠状態にきちんと誘導し
それでしか味わえないタイプのエッチを楽しませることも大事です。
その観点で見た場合、いささか難があるというのが正直な感想です。

やはり一番のキーは深化でしょうね。
ここをもっとしっかり行っていれば後のエッチが随分違うものになっていたはずです。
そこに至るまでの過程はしっかりしていたので尚更惜しく思います。
まだ活動を開始されたばかりのサークルさんですから今後に大いに期待したいです。

エッチについては腕のコントロールを奪っていたので運動操作主体でいくのかと思いきや
実際は自由にしごかせて感覚操作やイメージでの感度上昇を促していたところが気になります。
数回寸止めさせてから射精させる流れの方が自然だし抜きやすいんじゃないかなと。
テーマの癒しを重視するなら腕の力を戻して自由にしごかせるのも有りです。
淫語ごく僅か、ちゅぱ音と喘ぎ声はありません。

タイトル通り十分な安らぎを与えてくれる作品です。
仕事で嫌なことがあったなど、リアルに疲れている人には特にお薦めします。

CV:餅よもぎさん
総時間 1:04:15

オススメ度
■■■■■■□□□□ 6点


体験版はこちらにあります

追記
作品自体の点数は5点。
コスパがいいので+1してあります。

あと本作品の解除音声はそのまま寝る流れになっています。
直後に出かける用事がある人は無料作品などから解除音声を用意し、聴いてください。