怪しい団体のマインドセッション催眠

サークル「F・A・S」さんの催眠音声作品。

今回紹介する作品は、とある怪しい団体に潜入取材を試みたライターが
その構成員たちの催眠によって操られてしまう様子を彼の立場になって楽しみます。

前作「サキュバスのエナジードレイン催眠」で好評だったアンビエントテクノに加えて
胡散臭さを匂わせるストーリー、数字に関する印象操作とそれを活用したエッチなど
催眠音声としての個性やクオリティがパワーアップしています。
怪しさ満載の団体を取材するつもりが…
フリーライターが謎の団体員の催眠とエッチによって破滅するお話。

「それではまず 催眠に入りやすくなる 簡単なリラックス運動をしましょう」
案内役のお姉さん(たぶん挿し絵左)はお淑やかで穏やかな声の女性。
音声を聴く際の注意や身の周りの環境などを確認した後
立った状態でちょっとした運動をするよう呼びかけます。

本編を始める前に本作品ではおよそ10分間の準備運動を行います。
内容は肩幅で立ち、左右の手を前後にブラブラさせるだけと至って簡単。
これによって肩や首の筋肉をほぐし、催眠により入りやすくするための環境を整えます。

また最中はバックで「ぶくぶく ぱしゃぱしゃ」と水が湧き上がって弾ける効果音が鳴り続けます。
他にも本編ではヒーリングCDにあるような癒しを感じる音楽がシーンに応じて変化しながら流れるなど
音や音楽を交えながら催眠を進めていく珍しい展開がとられています。
運動・音楽共に誰にでも通用するリフレッシュの手段ですし、かなりの癒し効果が見込める作品と言えます。

本編はフリーライターがたまたま新聞で見かけた広告に興味を持ち
自分の素性や目的を告げず電話で見学を申し込んだところから始まります。
一般的な催眠音声のようにいきなり催眠誘導をするのではなく
キャラやシチュといった背景部分を説明しながら進めるボイスドラマ性も持ち合わせています。

「数字があなたを幸せにする 奇跡の数字 6と0のスピリチュアルパワー 神聖惑星団体」
今回彼が取材を試みるのはこの団体。
数ある数字の中でこの2つを異常なほどに崇拝しているようです。
団体名やキャッチコピーを見た瞬間、妙な胡散臭さを感じた人もいるのではないでしょうか。
これから行う催眠は聴き手の疑念を解き、数字の力をわからせる方向で進められています。

催眠はおよそ28分30秒間。
ライターの最寄り駅で待ち合わせ、彼女の車に乗り込んだ後
例の音楽を聴きながらまずはカウントに合わせて全身の力を入れる/抜くを繰り返したり
窓の外に映る景色をイメージしながら体をパーツごとに脱力していきます。

「リラックスしてきたでしょう? 全身の筋肉がほぐれて 体が少し軽くなったような気がするかもしれません」
事前に長めの準備運動をしてきただけあって、この時点でもう体にうまく力が入らないかもしれません。
最中の彼女の暗示もややぼかした柔らかい表現で統一されており
音楽の効果も手伝ってリラックス状態にあるのが実感しやすいです。

「体に伝わってくる車の揺れや 音がとても心地いい そして 実際に体が揺れるのが気持ちいい」
続く脱力では現在の状況を利用し、車の揺れを感じさせながら行うところが印象的でした。
外の景色を実況する際も「うとうと」「ぼんやり」「ぼーっと」「眠い」などリラックスを促す単語を数多く散りばめており
言葉とイメージの両方から効果的に聴き手の力を奪っていきます。
私の場合は特に左足に強烈な重さを感じました。

そして準備が整ったところで最初の深化シーンへと突入します。
ここでは団体が崇めている数字の一つ「0」を持ち出し
その素晴らしさや力をわかりやすく説明しながらカウントを数える変わった手法が楽しめます。

「0という数字には 何かと掛け合わせるとき すべてを飲み込み 真っ白な空白にする力があるのです」
「ほら 全身からふっと疲れが消える 意識がストンと落ちる 一気に落ちる 落ちる 落ちていく」

催眠音声においてカウントを数える形で深化するケースは非常に多いのですが
「数字が減るにつれて催眠が深まる」と暗示を入れるそれらに対し
本作品は0という数字そのものにイメージを持たせ、その効果によって深化を促しています。

暗示を受け入れやすい精神状態が整っていれば
0を聴いた瞬間、体の中心に電流が走ったような感覚がするかもしれません。
作品のテーマにふさわしい特定の数字をトリガーにした催眠が繰り広げられています。

その後は団体の本拠地へと到着し、軽く催眠を解除してからとある部屋へと移動すると
より上位の構成員と思しき別のお姉さん(挿し絵右)が登場し
彼女がもう一つの数字「6」に関する説明をしながら催眠状態を更に深めていきます。

「あなたは今まで考えたこともないでしょうが 私たちの世界は 6という数字に支配されているのです」
「あなたは 6という数字を感じるたびに 浮遊感も感じることができるようになりました」
DNAや宇宙の構成など具体例を挙げながら6の重要性を語る彼女の言葉は自信に満ち溢れており
ただの数字にしか思えなかった6に対して、ちょっぴり違った印象を抱くようになるかもしれません。
案内役のお姉さんもそれを助けるように6をトリガーに反応を促す暗示を入れてきます。

2人が同時に、あるいは交互に語りかけてくる双子システムも耳に心地よく
頭の中がより一層ぼやける不思議な感覚が広がっていくのを感じるでしょう。

団体の活動拠点へと移動する風景を描きながら0と6の印象操作をしていく個性的な催眠です。
事前の準備運動に長めの時間を割いていることやBGMのおかげでリラックスがとてもしやすく
その後に登場する脱力や深化の暗示を受け入れやすい環境ができています。
肝心の数字も歴史や物質の構造といった事実を先に説明してから進めているため
「なるほど」と納得できるぶん、イメージを掴みやすくなっています。

中でも終盤に登場する「6をどうやって特別な数字に思い込ませるか」が一番の聴きどころです。
0は元々特別な数字ですし、催眠音声では決め手に使われることが多いのでなんとなくわかるのですが
6というある意味中途半端な数字の素晴らしさを尤もらしく語る姿が面白く
催眠がある程度の深さまで入っていれば、この後のエッチでその効果を思う存分実感できます。
結構挑戦的なんだけど印象操作の進め方が非常に上手です。

「右側には オープンカフェで新聞を読みながら うとうとしている人もいます 日も昇ってきて 温かいから眠くなるのも仕方ないですよね」
個人的に印象的だったのが序盤に登場する暗示の表現方法です。
上のセリフは窓の外に映る人々を実況するシーンで登場するものなのですが
他人の描写をする形で聴き手自身にもその感覚を伝えようとしています。

いわゆる現代催眠に登場するテクニックで過去の作品にはあまり見られなかったアプローチです。
以前の良い部分はきちんと押さえ、なおかつ新しい要素を取り入れていく。
サークルさんの製作に対する意欲や向上心の強さが垣間見えます。

まとめますと、王道的な部分をしっかり押さえつつ個性も持たせているレベルの高い催眠です。
暗示の質・ボリューム・表現方法・使い方もしっかりしてますし
催眠特有の脳がとろけるような心地よさを多くの人が感じるでしょう。
数字に心を揺さぶられる心地よさ
エッチシーンは23分ほど。
プレイはカウントに合わせての連続絶頂、オナニーです。

エッチな効果音はありません。
セルフは有りになります。

「6の存在を感じるたび あなたの体に快感が流れ込んでいき 蓄積されていくのです」
「あなたの体には 逃げ場のない快感が溜まっていきます そして最後には無の数字で あなたに蓄積した快感を 一気に開放してあげます」
言葉と音楽を駆使してライターを深い催眠状態へと誘導した2人は
その効果を確かめるためにカウントを使って彼を何度も絶頂へと追い込みます。

エッチは案内役のお姉さんが左、もう一人のお姉さんが右に陣取り
左右から別々に語りかけながら彼の心身を操作します。
前半の連続絶頂シーンは数字だけでイキ狂わせる珍しいプレイ。
100カウントを左右で数え上げる/数え下ろすと逆の形で刻んだり
6の倍数をカウントしながら徐々に感度を高め、ある程度溜まったところで0を数えて発散させます。

「送り出された快感は 60秒ごとに回り溶かしていく」
「頭の中にできた快感は ぐるぐると渦を巻き 強くなっていくでしょう?」
最中に繰り出される暗示も双子システムを利用しながら
6カウントごとに入れていくテーマを強く意識した内容です。
これだけ6を前面に押し出されると特別な数字に思わざるを得ません。
6を聴くたびに体がビクンと反応するようになるかもしれませんね。

その後の6の倍数を数えるシーンでは
6と0を上手に使い分けながらおよそ5分間に渡って断続的に絶頂を促してくれます。
これが催眠パートで2つの数字にイメージを持たせた一番の理由です。
絶頂タイミングが不意を突く感じに不規則に設定されていますから
暗示が効いていれば突然体が熱くなったり快感がこみ上げる不思議な感覚が味わえるでしょう。
エッチな要素を若干の淫語だけに留めた催眠音声らしいプレイです。

後半のオナニーは彼女たちに寄り添われながらおちんちんをしごくノーマルなスタイル。
…なのですが、射精した場合のペナルティが設定されているおかげで
射精したい願望とそれを我慢しようとする理性の狭間で葛藤しながら気持ちよくなることができます。

「あなたは自分から堕ちていくの 我慢なんてできず 自分から私たちのモノになっていく」
「気持ちいいことをやめたくない 破壊的な気持ちよさ イっちゃったら破滅しちゃう でもイキたい」
やってはいけないことを犯すのは背徳的だからこそ刺激的です。
その心理を掻きたてるように、そして見られていることを意識させるように
2人は今まで以上に声を近づけながら悪魔の囁きを繰り返します。

怪しい団体に探りを入れるつもりが、いつの間にか屈服させられている。
そんな展開を催眠の技術を使って違和感なく主観的に楽しめるよう演出されています。

このように、タイプのまったく違った2種類の心を堕とすプレイが繰り広げられています。
聴き進めるほど引き込まれていく作品
変わったテーマ、BGMを織り交ぜた催眠誘導、数字を使ったエッチなど数々の魅力を兼ね備えている作品です。

団体関係者の2人は自分たちに興味を持ったライターを確実に取り込むために
その真意を最後まで隠しながら様々な技術を使って徐々に抵抗力を削いでいきます。
聴き始めた段階では胡散臭さしか感じなかった彼女たちに対し
最後のほうになると「声を聞いているのが幸せ」とかいい印象を抱くようになるかもしれません。
声質やキャラに悪意が微塵も感じられないからこそ、その誘惑を断ち切るのは至難の業です。
聴き手が自らそう望むよう心を誘導しているのだから尚更です。

BGMについても同じ曲をだらだらと流し続けるのではなく
シーンに応じて微妙に曲調を変えてきたり、後半に入るとバイノーラルビートらしき振動音まで加わります。
声だけの作品に比べて雑音が聞こえにくいから作品の世界に没頭しやすく
リラックス、集中力という催眠にとって非常に重要な要素の両方をカバーしています。
聴き終えた後はスッキリとした気分を感じるのではないでしょうか。

そしてエッチはどちらも暗示で心を操作するものなのですが
前半は催眠パートで育ててきた数字に対する印象で
後半はそれをまったく使わず性的快感の誘惑と戦わせる形でプレイを進めています。
ドライ慣れしている人は前半、そうでない人は後半の方が楽しみやすいと思います。

私個人は前半の方が催眠音声ならではって感じがして好きですね。
数字というエッチとはほとんど関係ない要素でイカされる快感は格別です。
序盤のリラックスなども踏まえると、サークルさんができるだけ多くの人が楽しめるように
催眠やエッチを組み立てているように思えます。
変態的なプレイも特に登場しませんし、幅広い属性の方が楽しめるところも魅力です。
淫語ごく僅か、ちゅぱ音と喘ぎ声はありません。

一風変わったテーマに挑戦していながら安定したクオリティも持っている総合力の高い作品です。
他のサークルさんには無い個性を数多く持っていますから
作品の内容に少しでも興味を持った方は是非ともお試しください。

CV:沢野ぽぷらさん
総時間 1:14:24

オススメ度
■■■■■■■■■□ 9点


体験版はこちらにあります