姉の処女(はじめて)は、弟が奪うものなんだよ?

サークル「#define」さんの催眠?音声作品。

サークルさんとしてはおよそ11ヶ月ぶりの新作となるこちらの作品は
男性に対して心を開けないけど弟だけは大好きなお姉ちゃんが
催眠を使って自分の処女を奪ってもらえるよう誘導します。

世間一般的な催眠音声に比べてボイスドラマ的な要素が非常に強く
聴き手自身が催眠状態に入れる可能性が低い反面
2人が愛し合う様子に催眠を上手に絡めて性的興奮を促してくれます。



催眠を使って弟をエッチな気分にさせよう
お姉ちゃんが弟に催眠をかけてエッチするお話。

「あれ まだ起きてるの? 眠れないの?」
お姉ちゃんは明るくて優しい声のお姉さん。
どうにも寝付けない弟に最近の女性事情を尋ねてから
スッキリ眠れるようにと催眠をかけてあげることにします。

本作品ではサークルさんがAVGをメインにされているからか
導入から解除に至るまで、パートごとに違ったBGMが流れます。
無しのバージョンはありません。

多くの催眠音声がBGMを流さないため、最初は違和感を覚える人もいるかもしれませんが
ゆったりとした曲調の癒しを感じるもので統一されていますし
そこまで催眠の邪魔になっているとは思えません。
2人の間に流れる温かい雰囲気が音楽によって演出されています。

催眠はおよそ6分と短時間。
まずはお馴染みの深呼吸をしながら彼女の声に耳を傾けます。

「(心臓が)力強く 打ってるね それが 段々 落ちついてくるよ」
彼女はこちらができるだけリラックスできるようにと
長めに息を止めてから吐いたり、心臓の鼓動に合わせて呼吸をさせたりと
多少の変化をつけながら深呼吸をするよう言ってきます。

息を止めてから吐くまでに30秒近くかけているので
途中で苦しいと感じた場合は無理せず吐くのがいいでしょう。
緊張と弛緩の落差が大きいぶん、吐いた直後にリラックスを大きく感じます。

「力が抜けて どんどん 力が抜けていって 気持ちよく 気持ちよく 気持ちよーく 降りていく」
その後は上のセリフのようなさらにリラックスできる暗示を入れたり
短めのカウントを刻んで催眠状態を深めます。
最後に彼女の言葉に従うようになる暗示なんかも入れていました。

軽くリラックスしてから暗示を入れる極めて簡素な催眠です。
2人が肉親、つまり十分な信頼関係が構築されている設定を活かし
余計な部分を極力挟まずストレートに催眠を進めています。
最中の彼女の声が温かく慈愛に満ちていて癒しを感じました。

ですがそもそもの時間がとんでもなく短いこと
深呼吸や脱力を促す際の暗示のボリュームや入れ方に問題があることから
この音声を聴いて催眠状態に入れる人は皆無と私は考えています。

時間が短いのはそうとしか言いようがないので置いておくとして
深呼吸では実際にやったら苦しくなるほど長く息を止めさせていたり
心臓の鼓動に合わせて呼吸をする際、4拍ごとにするよう言われます。

人間は誰しも4拍ごとに自然と呼吸をしているらしいので、それ自体は問題ないのですが
「4拍ごとに呼吸してね」と「いつも通りに呼吸してね」では
少なくとも私は前者のほうが窮屈と言うか、難しいことを要求されているように思えます。
聴き手にそう感じさせることはリラックスを妨げるのではないでしょうか。
吐くのに合わせて声をかけていないところも疑問です。

その後の深化と思われるシーンにおいても
3カウントを数えた後にこれといった後追い暗示を入れずに
「あなたはお姉ちゃんの催眠術に深くかかりました」と断言していますし
技術的に改善したほうがいい部分がいくつも見られます。

以上のことから、催眠として非常に厳しいというのが率直な感想です。



初めての快感にたっぷり乱れるお姉ちゃん
エッチシーンは3パート25分。
プレイは手コキ、キス、パイズリ、お姉ちゃんへの乳責め、クンニ、SEX(騎乗位)です。

手コキ、クンニ、SEXの際に効果音が流れます。
セルフはありません。

「やった かかったわ これで もう 私の思い通りに ふふっ」
弟に催眠をかけて自分の言いなりにしたお姉ちゃんは
自分の欲望をかなえるために、彼の硬くなったおちんちんへと手を伸ばします。

エッチは最初のパートがお姉ちゃん、次は弟がリードし
最後は2人が一緒に気持ちよくなります。
ちなみに本作品のエッチはドライ・セルフ・ウェットいずれにも該当しません。
聴き手に対してそれらを指示するシーンが特に無いんです。
ですから聴きながら普通にオナニーするのが一番楽しめると思います。

最初のパートは事前に感度が上昇する暗示を軽く入れてから
手コキ、全身へのキス、パイズリを順に行います。
催眠音声らしくプレイ中も弟の感覚を操作する暗示が適度に登場し
彼が彼女に操られながらエッチをしている雰囲気がしっかりと出ています。

エッチのコンセプトが「お姉ちゃんの処女を奪ってもらう」ですから
彼女はもちろん、弟もエッチをするのはまったくの初めて。
それを踏まえてエッチではお姉ちゃんの初々しい反応がたっぷりと楽しめます。

「ほら 体の力を抜いて お姉ちゃんがおちんちんを擦ってあげる こすこす ほら とっても気持ちいい どんどん 気持ちよくなってく」
初めて触れる男性器の熱さに驚きながらも
最初は一生懸命刺激を与えていたお姉ちゃんなのですが…

「ふあ 熱いの おっぱいの間 擦れて…んんっ」
自分のおっぱいでそれを挟んだあたりから
体に走るエッチな刺激に早速エロ可愛い喘ぎ声を漏らし始めます。
その後登場する2つのパートも彼女の喘ぎ声のボリュームが多くなっており
催眠はともかくエッチな興奮はかなりのものが得られます。

それを最も実感しやすいのが2番目の彼女が責められるパート。
事前におっぱいが大好きになる暗示を入れてから目を開いた弟が
一心不乱に彼女のおっぱいやおまんこへとむしゃぶりつきます。

「はあ はあ 気持ちいい 乱暴におっぱいを揉まれると 感じちゃう あ ああっ」
「や だめっ そこ おしっこするところ だからぁ きたない 舐めちゃだめ んっ」

エッチの最中にこれといった理由もなく開眼の指示をしていたり
彼女がエッチな声を漏らして乱れる様子が主に描かれているため
残念ながら催眠音声からは完全に脱線してしまっているのですが
エロボイスとして見るのなら抜きやすいポイントと言えます。

そして最後はいよいよお待ちかねのSEXシーン。
「姉の処女は 弟が奪うものなんだよ?」と言いながら弟の上で腰を下ろします。

「はぁ はぁ セックスって こんなに 痛いんだね うっ はああ」
「あ… 催眠で おまんこの痛み 感じなくなる 気持ちいいだけ」

ここでは初めての挿入に痛みを感じるお姉ちゃんに
弟が催眠をかけて痛みを緩和する変わった演出を交えながら
女性が生み出すエッチな声をたっぷり聞かせてくれます。

普通なら絶対に結ばれることのなかった2人が
催眠というコミュニケーションツールを通じて愛のあるエッチを繰り広げる。
テーマとしての催眠を上手に活用したエッチが繰り広げられています。



ボイスドラマとしてなら
催眠音声ではなく催眠を題材としたエッチなボイスドラマです。

男性は苦手だけど弟にだけは密かな恋心を抱いているお姉ちゃんが
催眠を使った結果、彼を自分の思い通りに染め上げることに成功し
様々な暗示を入れながら少しずつ自分の欲望を満たしていきます。
そういうテーマのボイスドラマとして見るなら全体的に作りはしっかりしてますし
エッチな要素も豊富で十分抜きに使えるクオリティを持っています。

私がこの作品を催眠音声ではないと言う最大の理由は
催眠という技術を魔法の類として扱っているシーンがちらほら見られるからです。

「私の 目を見て ほら 催眠術にかかっちゃう 気持ちよくなっていくよ」
例えばエッチの最中にお姉ちゃんが目を見ただけで催眠に入ると言ってきたり
SEXシーンでは「ぽわーん」と短く効果音が鳴っただけで
彼女が弟の催眠にかかってしまう、といった特殊な演出がされています。

有料・無料問わず世に出ている催眠音声のほとんどは
様々な技術を使って聴き手自身がそうなるように誘導しています。
ですが残念ながら本作品の演出では弟しかそうなりません。
簡単に言えば催眠系AVGみたいなことをやられているんです。
これに照らし合わせれば催眠パートがあそこまで短いのも頷けます。

エッチは何度も言いますがお姉ちゃんの声や演技はかなりエロいです。
なのでボイスドラマとして割り切るのならそこそこ楽しめます。
絶頂回数はお姉ちゃん、弟ともに3回です。
喘ぎ声それなり、淫語とくちゅ音そこそこ、ちゅぱ音ごく僅かです。

今回は大変申し訳ありませんがかなり厳しいことを書かせていただきました。
処女作にあったピー音がなくなったおかげで聴きやすくはなったのですが…
ただただ残念でなりません。

CV:ヒマリさん
総時間 57:22


オススメ度
■■■□□□□□□□ 3点


体験版はこちらにあります

追記
作品自体の点数は2点。
コスパがいいので+1してあります。
催眠モノの同人音声としてみるなら5点です。