すくりぷてっどこねくしょんさんで配布されている無料の催眠音声作品。

こちらは2ちゃんねるの催眠音声スレに投稿された台本を
サークルさんが加筆修正されたというちょっと変わった経緯を持つ作品です。
ジャンルも女体化、触手、ふたなりとサークルさんの他作品とは全く違い
過去作をいくつか聴いている人でも新鮮な気持ちで楽しめます。

催眠はシーンごとに一つの目的を定め
多種多様な催眠法を使いながらそれに向かって聴き手を誘導していきます。



様々な技法を駆使しながら少しずつ催眠の世界へ
お姉さんの催眠でふたなりの女の子へと姿を変えられ
触手に犯されて気持ちよくなるお話。

「仰向けに寝転がって リラックスしましょう」
お姉さんは落ち着いた声の女性。
挨拶や自己紹介といった前置きは一切省いて早速催眠誘導を開始します。

催眠はおよそ29分30秒間。
最初に深呼吸や手足の脱力を行い軽く体をリラックスさせてから
自分が真っ白なミルクの海に浮かんでいるのをイメージします。

「重くなった体が ミルクの海に沈んでいく」
お風呂に入っているかのような温かく心地いい気分に全身を浸しながら
彼女の言う「沈む」感覚をイメージしてみましょう。
脱力の時に特に手足が「重くなる」感覚を暗示として入れられていることもあって
ベッドで寝て聴いている場合は吸い込まれていくような感じがするかもしれません。

「沈む 沈む どんどん沈む どこまでも沈んでしまう」
また彼女は聴き手にどう感じてほしいかを暗示として何度もストレートに伝えてくれます。
催眠音声にあまり慣れていない方はこの言葉を受け入れていけば大丈夫。
このように、シーンによって一つの感覚をテーマとして設定し
それを何度も何度も繰り返し語り掛けてくる
のが催眠における特徴の一つです。

途中で「深く」をかなり間を開けながら囁くような声で言ってくるシーンがあるのですが
私はそこで全身が一気に落ちていくような感覚が味わえました。

「白い空間のずっと先に ピンクの割れ目が見えます どんどんと近づいていきます」
軽く意識を落としながら湖の底に到着した後は、その感覚をさらに強めます。
柔らかく温かいピンクの割れ目に侵入して全身をとろとろに溶かしていきましょう。
淫語を一切使わず客観的な表現に徹しているのですが
場所が場所なだけにほんのりエッチな気分がしてくるかもしれません。
そうやって催眠を深めながらエッチを始めるための準備も整えていくわけです。

「心も体も女 でも男性のアレも股間にはついている 両性具有 それがあなたの求めていたもの」
そして最後の最後にその場所で女性へと生まれ変わり、外の世界に戻ります。
本作品の女体化は変化や変身ではなく再生と呼ぶのが最もふさわしく
具体的な描写がされていないこともあって自分の理想の容姿を自由にイメージできます。
自分がふたなり少女になるというのも展開的にちょっと珍しいですね。

凝視法、弛緩法、イメージ利用法、揺さぶり法といった古典系の技術を繋げながら
暗示の内容を少しずつシフトさせて催眠を深めていく割と手堅い催眠です。
聴き始めの段階ではちょっと慌ただしく感じるかもしれませんが
やってる事はシンプルですから暗示に集中してさえいればある程度の深さまで入れます。
暗示の内容も「重い」「沈む」「落ちる」「溶ける」とびっくりするほど簡潔なものばかりです。

ミルクの海に沈む、子宮に抱かれるといったイメージから安らぎを与えていたり
腕に重さを感じさせる際のカウントを「◯㎏」と表現するなど
聴き手に対して言葉だけでなく感覚的な側面でもアプローチを仕掛けてきています。
我々が普段の生活で培ってきた何気ない価値観、つまり無意識を利用して
暗示の効果を強めているところが実に見事です。



男女両方の気持ちよさを感じながら
エッチシーンは13分ほど。
プレイは触手責め、母乳噴出、出産です。

エッチな効果音はありません。
セルフもありません。

「あなたの形をした透明なものが あなたに迫ってきます やがてそれが形を変える あちこちから触手を生やし始める」
ふたなり少女として元の世界に戻ってきた主人公は
目の前に現れた触手生物によって全身を犯され始めます。

エッチは時間のほとんどを触手にまさぐられるかなり特殊なプレイです。
こちらがついてこれるように何をしているのかをしっかりと伝えてくれますから
それを聴きながらここまでで得た感覚をエッチな気持ちよさへと変えていきましょう。
手足から始まってパーツごとに全身を撫でながら感度を高めたり
口に突っ込んで媚薬を流し込んだりと奇抜で背徳的な責めが繰り広げられます。

「先端が女性器のようになっている触手が あなたの男の部分に近づいてくる」
「触手が真ん中辺りまで入ってくる 真ん中 真ん中 真ん中 異物感が増す」

プレイはふたなりであることを最大限に活用して
最初はおちんちん、後におまんこと男女両方の快感を味わうのが一番の特徴です。
おちんちんはオナホのようなものをイメージすれば問題ないでしょう。

おまんこについても最初に異物感、のちに気持ちよさと
男性側に比べてやや丁寧な暗示を入れてプレイを楽しめるように導いてくれます。
股間を中心にかなりの熱さを感じるのではないでしょうか。

「育つ 大きくなる お腹が膨らむ 中から 中から 何かが出てくる」
もちろん最後に行われる出産シーンも外せません。
触手の精液を膣内で受け止め、その結果子供を孕む様子を
短い言葉を繋げる形でダイジェスト風に描写しています。
得体の知れない生物の子を出産するややブラックな雰囲気にゾクゾクする方もいるでしょう。
肉体的な快感を味わう先ほどとは違い、こちらは精神的な快楽を目的にしています。

このように、奇抜なジャンルを扱った他ではなかなか見られないプレイが繰り広げられます。



独特な世界観を持った作品
比較的古い作品だからか特にエッチシーンに個性を感じる作品です。

女体化されての触手責めからイメージされるハードな凌辱とは少し違い
触手に優しく愛撫されて気持ちよくなるようにお姉さんは誘導しています。
この手のジャンルで有名なKUKURIさんの作品に比べるとかなりソフトに感じました。

それは彼女の言葉の雰囲気が催眠に引き続き穏やかなのと
プレイの様子よりも得られる感覚を重点的に刷り込んでくるからだと思います。
触手プレイ初心者向けの作品とでも言えばいいのでしょうか。

この手のプレイにありがちな連続絶頂が無いのも理由の一つです。
それどころかカウントを刻んだり、叩きつけるような言葉で絶頂を促したりといった
明確な形での絶頂シーンもありません。
「あなたは射精してしまうかもしれない」とかなり曖昧な表現がされています。

ただ昔の作品だと18禁でも絶頂シーンの無いものがちらほらありますし
それ自体を悪いと言うつもりはありません。
声に従いながら性的快感を楽しみ続けるのも一つの立派なプレイです。
現在の18禁催眠音声ではあるのが当たり前なため、注意点として挙げさせていただきました。
淫語ごく僅か、ちゅぱ音と喘ぎ声はありません。

序盤のセリフの間が短いこと、深化を終えた後にも一時的に半覚醒させていることなど
若干気になる部分もあるためまったくの初心者にはお薦めしませんが
10作品程度の経験を積んだ方なら十分に楽しめる作品と言えます。

CV:誠樹ふぁんさん
総時間 47:47

すくりぷてっどこねくしょん
http://107baknyuata.blog.2nt.com/blog-date-200712.html
(上から3番目「第4弾(cv誠樹ふぁん)」が本作品です)