【192khzハイレゾ】道草屋 たびらこ【古宿耳かき】

サークル「桃色CODE」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

道草屋シリーズ6番目の店員さんが初登場するこちらの作品は
お世話をするのが大好きな温かいお姉さんが耳かきやマッサージをしてくれます。

今回は初めてハイレゾ音源を採用し
彼女が生み出す様々な音、バックで流れる鉄瓶の音など
古い宿の営みを臨場感たっぷりにお届けします。
本シリーズを初めて聴く方はもちろん
ずっと聴き続けてきた常連さんも新鮮な驚きを感じることでしょう。



温かい声、温かい音
道草屋の店員「たびらこ」から耳かきやマッサージのサービスを受けるお話。

「夜のお散歩ですか? お散歩も結構ですが あまり冷えると 眠れなくなりますよ」
たびらこは素朴で温かい声のお姉さん。
店を出て夜道をぶらつく主人公を心配して呼び止めると
冷えないうちに一緒に帰るよう優しく諭します。

本作品は冬の終わりにお店で静かに行われる諸々のサービスを
まるで自分がその場にいるかのような気分に浸りながら楽しむことができます。
冒頭で触れたハイレゾ音源を使用していることがその理由の一つです。

調べたところによると、ハイレゾ音源はCD以上の音質を持つ音声データの総称で
CDではどうしても収録できなかった細かい部分の音までしっかり取り込み
コンサート会場に実際足を運んだ時のような臨場感のある音が楽しめるそうです。
情報量がCDの6.5倍近くになるとのことですから随分と違うのでしょう。

…で、実際に聴いた感じはどうなのかと言いますと
空気の揺れや震えといった音にならない音が感じられたり
声と効果音たちの間に継ぎ目がなく滑らかになった印象を受けます。

後者は口でうまく表現できないところもあるのですが
音声作品は通常ですと声や効果音を別々に録音し
それを製作者が作品として形になるよう繋ぎ合わせていくことで生まれます。
ですが本作品を聴いていると実際に道草屋という場所が存在し
そこで録った音をそのまま持ってきたんじゃないかと思えるくらいに
彼女の声や個々の効果音が違和感なく融合しています。

あくまで私個人の意見なので過信はしないでほしいのですけど
今までの道草屋シリーズよりも作品全体に柔らかさを感じます。
これがサークルさんがアピールされている「安心感」や「存在感」なのかなと。

「上着が半纏だけでは お寒くありませんでしたか?」
今回お相手を務めるたびらこ(ホトケノザの別名)は母性を感じるお姉さん。
お客とはいえ初対面の男性に対して様々な気遣いを見せたり
時には母親が子供にするようなお節介を焼きます。

道草屋シリーズは店員と客の距離感を大事にしている作品が多く
それらに比べると親密感や密接感の強いキャラです。
人恋しい時ほどその温かさに心が癒されるでしょうね。

また外からお店の部屋に戻った時に
右手後方あたりでチリチリとした沸騰音が鳴り始めるのに気づくでしょう。
これが本作品の特徴の一つ南部鉄瓶です。

やかんや火鉢に比べて柔らかい質感の音が耳に心地よく
作品全体にしっとりとした落ち着いた雰囲気を与えています。
聴き続けていると時折音に微妙な変化があることからループ音とは違うようです。
長時間聴いていても嫌な感じのしない不思議で複雑な音に思えます。



安定感のある温もりに溢れたサービス
本作品で行われるサービスは大きく分けて2つ。
1つは肩や首周りへのマッサージ、もう1つは定番の耳かき&耳への甘噛みです。

最初のマッサージは3パート13分ほど。
半纏を脱がせてから肩を一通り揉みほぐし
そのまま体を倒して膝枕の体勢になってから首周りを擦ります。

マッサージ音は肩だと「すすー しゅるー」と布を擦るような滑らかな音
首周りは肩より少し重みのある音が使われており
前者は大きくまっすぐ上下に往復させるようにゆっくりと
後者も同じくゆっくりですが軽い楕円を描くように動かす、といったように
音そのものだけでなく動かし方も実際のサービスさながらの演出がされています。

マッサージする部位に応じて音の鳴る位置まで変化するのがいいですね。
彼女に実際に体を擦られている感覚が非常に味わいやすくなっています。
服を脱ぐ、体を倒すシーンも効果音だけでしっかりと表現されていますし
どこを聴いてもまったく隙が無い完璧なサービスが行われています。

「あの子(=鉄瓶)は 今年から新人さんで まだ成長途中なんですよ」
「按摩を受けるのも いいですけど その日の疲れは その日のうちに 毎日のお風呂は 欠かせませんよ」

また最中に時折投げかけられるたびらこの言葉も心を解きほぐします。
鉄瓶のことを自分の子供のように紹介するところなどを見ると
やはりお姉さんよりは母親に近いものを感じます。

ですがお客に対して「~しなさい」みたいに押し付けてくることはないですし
元々の声が柔らかいので優しく構ってくれるあたりに留まっています。
心身両面をバランスよくケアしてくれるありがたい女性ですね。

その後に続く耳のお手入れは6パート39分間。
引き続き仰向けに膝枕された状態でまずは両耳をおしぼりで拭き
右→左の順に耳かき棒で縁と中の汚れを落としてから
仕上げに綿棒で細かい部分を綺麗にします。
ちなみに甘噛みは右耳では耳かき後、左耳は耳かき前に行います。
息吹きはありません。

耳かき棒は「ズリズリ コシュコシュ」と乾いた軽い音
綿棒は「こすこす しゅりしゅり」とやや摩擦感のある柔らかい音が使われており
いずれもゆっくりとしたペースで前者は小さくかき出すように
後者は最初耳の穴の縁を小刻みに撫でる動作をしてから
耳の中を往復するように何度も動きます。

特に耳かき棒の音が乾燥系のため
耳の中が湿っている人だと違うように感じそうな反面
乾燥している人ならリアルに思えるだろうと言えるレベルのクオリティを持っています。
作品の性質に合わせてあまり響かない弱めの刺激にしているのもポイント。
聴いたまま眠ることもできるような柔らかい音で統一されています。
動かし方についても器具や部位ごとにきちんと切り替えています。

「では 眠気を取ってしまわないよう 優しく 気持ちよく」
合間に行われる甘噛みも愛情たっぷり。
ちゅぱちゅぱではなく、はむはむするタイプのため唾液音はあまり鳴らないのですが
耳かきよりもずっと近い彼女の声や息遣いから温もりが感じられます。

このように、シンプルながらも温かみに溢れた癒しのサービスが繰り広げられます。



すべてが柔らかく温かい作品
定番のサービスを音の質感やたびらこのキャラで一層温かく演出している作品です。

冒頭のお客を連れ戻すシーンから最後の退室シーンに至るまで
彼女は常にお客の心と体を気遣い様々な言葉を投げかけてきます。
ややお節介に感じる部分が無いとは言い切れないのですが
道草屋に訪れるような癒しに飢えてる人にとっては
これくらい構ってくれた方が寛げるようにも思えます。

また2人のやり取りを彩る効果音や環境音も
全編を通じて柔らかい質感で統一し、それらを意識してゆっくりと鳴らしています。
おかげで聴いている最中は時間が緩やかに流れている感じがしました。
彼女のキャラと効果音を丁度いい具合に融合させ
道草屋という癒しの空間をこの上ないほどまでリアルに再現しています。

ほぼすべてのシーンに違和感が無い、自然であることが一番の驚きでした。

しかしサービスの内容自体は正直なところもう少し個性が欲しいです。
初回はどの店員もノーマルなサービスを行うのが道草屋のセオリーなのですが
さすがに6人目ともなると1つくらいはオリジナルな部分があるのが望ましいです。
鉄瓶は一応初登場ですけどバックで鳴るだけなのでなんとも…
「落ち着けるけど新鮮味には欠ける」というのが個人的な感想です。

専門店でありながら家庭的な要素をかなり重視している作品です。
先ほど手厳しいことを言いましたが、それは私が色々聴きまくってるからであって
浴びるほどに耳かき音声を聴いている人でもなければ確実に満足できます。
サービス自体は完璧すぎて何も言うことはありません。

ハイレベルな耳かきを楽しみたい、たびらこの温もりに触れたいなど
癒しを求めるすべての人に強くお薦めします。

CV:愛枝今日子さん
総時間 1:06:21


オススメ度
■■■■■■■■■□ 9点


体験版はこちらにあります