雑談です。

今年も残すところあと2日となりました。
そこで今年発売・公開された作品の中で特に印象に残ったものを
昨年に引き続きランキング形式で紹介していきます。
まずは同人音声編、早速いってみましょう。



2014年発売の同人音声ランキング

第1位 「雨恋女の子守唄

雨恋女の子守唄

雨の日にだけ登場する心優しい幽霊のお姉さんが耳かきなどをしてくれます。
梅雨時にふさわしいしっとりとした柔らかい耳かき音や雨音によるリラックス効果のみならず
優雨役の野上菜月さんが織りなす儚さのこもった演技が深く心に染み入りました。

2人の会える時間がどんどん減っていってるからこそ
そのひと時がとても貴重に、濃密に感じられます。
ここまで泣ける作品はそうそうありません。
心の汗を洗い流してくれる珠玉の一作。

第2位 「智美先生の早漏とれーにんぐ♪

智美先生の早漏とれーにんぐ♪

シロクマの嫁さんの新しい可能性を感じさせてくれた作品。
耳かき音声でメジャーなサークルさんだけにエッチは大人しい印象が強かったのですが
この作品では長時間に渡って下品で濃厚なプレイを繰り広げています。
トレーニング形式を採用してプレイを段階的にハードにするなど
聴き手が継続的に興奮できるような配慮も随所に見られました。
抜き目的なら絶対に損をさせない一作。

第3位 「【耳なめ】道草屋 すずしろ 連夜【マッサージ】

【耳なめ】道草屋  すずしろ 連夜【マッサージ】

効果音を巧みに使った演出が光る作品。
敢えてセリフを減らしリアルな効果音のみで状況を表現したり
何も言わずに突如エッチを開始し、さらに抜ける雰囲気を構築するなど
音声作品の新たな方向性を切り開いてくれました。

これ以前の桃色CODEさんはキャラを売りにするような作風だったのですが
これ以降は効果音をパワーアップし、環境音を導入する音重視の作風へと変貌します。
道草屋シリーズの一つの原点となっている興味深い一作。

第4位 「ダミーヘッドマイクの音声を生配信してみた

ダミーヘッドマイクの音声を生配信してみた

ネットの生放送を音声化した非常に珍しいスタイルの作品。
全編をアドリブにした自然な会話風景の中
リスナーと対話しながら徐々にプレイをエスカレートさせていきます。
紅月ことねさんの作品を数多く聴いてきましたがこんな演技は初めてです。
世相を反映した見事な発想力が光る一作。

第5位 「半自動オナサポソフト シコリーダー!

半自動オナサポソフト シコリーダー! Ver1.1

まったく新しいタイプのアプリケーション形式作品。
痒い所に手が届く柔軟なカスタマイズ性、音声の豊富なバリエーションなど
聴き手にオナニーを楽しんでもらおうとする心遣いが至るところに垣間見えます。
その作りの細かさには度肝を抜かれました。
オナサポ系では一歩先の時代を行っている一作。

…以上の5作品を紹介させていただきました。
皆さんのランキングと比較してみていかがだったでしょうか?
「雨恋女の子守唄」が強く印象に残った人は多いでしょうが
並み居る18禁作品を押しのけてまでトップに据えた人はそこまでいないと思います。



2014年注目のサークル
お次は個人的に特に目立った活躍をされていると感じたサークルさんの紹介です。
あまり多くしてもアレなのでこちらは3つに絞らせていただきました(敬称略)。

桃色CODE

【田舎耳かき】道草屋 すずしろ-縁側 【あまがみ】

今年発売された10作品すべてが1000本オーバーという驚異的な実績を誇るサークルさん。
その人気の第一はハイクオリティな効果音や環境音が生み出す独特の雰囲気と
それぞれに別々の癒しの個性を持った店員たちにあります。
前者は癒しにとって必要不可欠な現実逃避できる環境を形成し
後者は男性が無意識的に常に求めている女性への依存心を満たします。
音声作品における声と音の比重を逆転させた作りも大きな特徴です。

妹すたー

お兄ちゃんは妹のオナホ奴隷~搾精調教編~

妹がオナホを使って精液を搾り取ってくれる作品だけを作り続けているサークルさん。
好きなシチュを音声にしただけあって内容はどの作品も非常にハードで濃厚。
特にオナホの効果音は1コキ1コキまで微妙に違っており
音声作品全体を見てもトップレベルの抜けるクオリティを誇ります。
作り手の魂を感じる作品ばかりでした。

B-bishop

自虐オナニー恥辱少女 羞恥拷問椅子に晒される私

M向けのブラックな作品を数多く送り出しているサークルさん。
昨年までは機械人形シリーズというどぎつい作品に注力していたのが
今年は比較的多くの人が聴ける様々なシチュに挑戦し、その多くで成功を収めています。
その底なしの発想力や表現力が大きな感銘を与えてくれました。

他にも今年活躍をされたサークルさんは数多くいらっしゃいます。
その中でこの3つを選んだのは実績を大きく伸ばされたことや
今までの作風を大きく転換されたといった変化が見られたからです。
とりわけ妹すたーさんには同人活動そのものを表すようなすさまじい情熱を感じました。
来年どういった活躍をされるのかが楽しみなサークルさんばかりです。



業界の流れと来年の展望
ここからは2014年に生まれた同人音声界隈の大きな動向について説明していきます。

昨年はまさに耳かきの年と呼べるほどに数多くの耳かき音声がリリースされました。
しかしそのブームも今年に入ってからは収束する方向へと向かっています。
半ば氾濫していたものが競争の結果整理されたわけですが
その一方で耳かきを含む癒し系音声の新たな可能性が切り開かれていきました。

1、癒し系音声の多様化
癒し系要素として昨年不動の地位を築いた耳かきですが
今年は耳かきに加えてマッサージやヘッドスパといった
別タイプのリラクゼーションサービスを織り交ぜた作品が数多く登場しています。
しかし他とは違った耳かき音声を作るための一つの手段として端を発したこの行動が
今度は逆に耳かきを切り捨ててマッサージをメインにするなど
耳かき以外の癒し系作品が生まれる土壌になりました。

来年も引き続き大手のサークルさんを中心に数多くの耳かき音声が出される一方で
耳かき以外のサービスによる癒しが模索される可能性は大いにあります。
もし耳かきに代わる新たな癒しが確立されたら再びブームが巻き起こるかもしれません。

2、全年齢向け作品の台頭
昨年までは「同人音声=エロボイス」の色が非常に強く
エロとは正反対の属性を持つ耳かき音声ですら
その多くが耳かきの後にエッチをするハイブリッドな作品形態を持っていました。
しかし今年に入ってからは声だけでなく効果音までもバイノーラル録音が施されるようになり
エロが無くても十分な魅力を持つ作品が数多く世に送り出されています。

それを最も如実に表すのが全年齢向け作品のリリース数。
調べてみたところ2013年には141本だった有料作品が
2014年は265本と倍近くにまで膨れ上がっています。

これだけでも全年齢向け作品の認知度がどれだけ上がっているかがわかるはずです。

その傾向が一気に強まったのが今年の6月。
シロクマの嫁さんを初め、この月は1000本超えの全年齢向け作品が3本も出ています。
私もこれ以降全年齢向けのウェイトをかなり重くしました。
少なくとも昨年のようにエロを優先させるわけにはいかないほどの存在感を持っています。
「雨恋女の子守唄」を一位に据えたことがこの情勢を何よりも物語っています。

…以上の2点がレビューを書き続けていった中で特に強く感じた変化です。
全年齢と18禁が両立できるなんて去年は露ほども思いませんでした。
大手のサークルさんがこぞって全年齢向けをリリースされたのも大きな要因です。
この「癒しとエロの分化」は来年もおそらく継続するでしょう。
裏を返すとハイブリッド作品にこそ活路があるのかもしれません。

随分と長くなってしまいましたが以上で今年の同人音声部門の総括とさせていただきます。
色々な事を書きましたが全体を見ると業界の規模が大きくなりつつあるのを感じます。
以前は平日は0、休日に3本くらいリリースされていた新作が
現在は平日でも2~3、休日は多い時だと5本以上出ることもあります。
そして聴き手の耳が肥えたのか、生半可な作品では大ヒットになりにくくなりました。

作り手にとってはやや厳しい情勢かもしれません。
でも裏を返せば一つの工夫で一気に駆け上がる可能性も秘めています。
レビューサイトの管理者として、また一人の聴き手として
来年も魅力溢れる作品が一つでも多く世に送り出されることを願っています。