サークル「すくりぷてっどこねくしょん」さんの無料の催眠音声作品。

今回紹介する作品は大人の色気漂うお姉さんの声に従いながら
徐々に催眠を深め、やがて奴隷としての心を身につける作品です。
「声による調教」を催眠のテーマとして掲げ、まずは声に良い印象を抱いてもらい
心地よい気分に浸らせてから離れられなくなるよう巧みに心を誘導します。

エッチもその路線に従って極力ストレートな表現を避けています。
淫語や喘ぎ声といった要素が少ないからこそ
彼女の声だけで感覚を操作される気分が存分に味わえます。



私の声は あなたを幸せにする 魔法の言葉
お姉さんの声の奴隷になって絶頂するお話。

「怪しいお姉様に捕えられて おちんちんを犯される」
お姉さんは穏やかで妖艶な声の女性。
「これから起こるのは夢の世界の出来事である」と告げてから
自分の言うことをイメージするように言います。

催眠はおよそ24分間。
まずは彼女の言うイメージがしやすい環境を整えるために
深呼吸をしながら彼女の言葉に耳を傾けます。

「余計な力が抜けていると ふわ~っと体が浮いているような不思議な感じがします この浮遊感は あなたを 幸せな気分に していきます」
「耳から 体中に 心地よ~く 声がひろがっていきますね そうすると 幸せな気分が 全身に 広がっていきます」

彼女は深呼吸によって得られる心地よさを「幸せな気分」と形容し
それと彼女自身の声とをリンクさせることで
聴き手に声に対してできるだけ良い印象を持ってもらうように働きかけます。

声自体も調教を扱った作品とは思えないほどに穏やか。
暗示抜きでも聴いていて嫌な感じはほとんどしないでしょう。
深呼吸の効果もあって頭の中にとろんとした感覚が少しずつ湧いてきます。

「脳が 気持ちいい 気持ちいいって 喜んでる 喜んでる わかるよね しあわせだもんね」
「息を吸うと 白い光が す~っと 脳の中へ 入ってくる 幸せになる 白い光 魔法の光」

違和感なく声を聴ける状態を構築したところで
彼女は主に聴き手の頭の中が気持ちよくなる類の暗示を入れます。

「気持ちいい」「嬉しい」「幸せ」といったプラスのイメージを持つ単語を何度も聴いていると
首から頭にかけてがぽかぽかしたり、スッキリとした清涼感に包まれるかもしれません。
彼女の声によって心身に何らかの変化が起きているのを実感し始めるでしょう。

「全身が幸せ 満たされている 満たしている ただただ 気持ちいい 痺れが 気持ちいい」
そうやって頭の中を十分に気持ちよくしたら今度は体です。
彼女に言われた部位を意識しながらそこに心地よい痺れを感じてみましょう。
上から下へ順番に感覚を伝えるのですが
特に手の指先や足の裏といった末端部分に痺れを感じやすいです。
長時間正座をした時のピリピリより少し優しい、心地よさを伴った痺れです。

古典型のような明確な催眠法をほとんど使わず
感覚操作系の暗示を繋げながら催眠を深めていく独特な催眠です。

エッチでの絶頂形式を見据えて声に対する印象や反応を磨くことに力を入れており
最初はただの情報伝達手段に過ぎなかった彼女の声や言葉が
最後の方になると音楽のような心地よさを持つものへと変わります。
意識がぼやける感覚、温かさ、ほんのりとした痺れのいずれも普通に感じられるでしょう。

多くの催眠音声が体→頭の順で脱力感や幸福感を伝えていくのに対して
本作品ではまったく逆の順に進めているところも非常に面白いです。
頭がしっかり催眠に入っているからこそ
体の変化がより実感しやすいのではないでしょうか。
徐々に痺れが広がっていく感覚をここまで鮮明に感得できたのは初めてです。

またお姉さんのかける言葉に細心の注意が払われている点も
催眠への入りやすさを大いに助けています。

「そのほうが もっとしあわせに なれるので そのままで いいですよ そう そのままで いいですよ そのままで」
例えば上のセリフですと「そのままでいる」ことは聴き手にとっての幸せであり
彼女にとっては聴き手を自分の言う通りにしていることになります。
催眠と言うとシーンによってはやや強引に事を進める場合もあるのですが
本作品では常に聴き手が無理なく、気持ちよく催眠に取り組めるよう配慮してくれます。

声の雰囲気、セリフから漂う雰囲気、催眠の進め方が生み出す雰囲気
それらすべてが聴き手を第一に考えているからこそ催眠に入りやすいのです。
「催眠の主役は聴き手」という大原則をそのまま形作ったかのような催眠です。



声だけでイかされる感覚
エッチシーンは15分ほど。
プレイは声による絶頂です。

エッチな効果音はありません。
セルフもありません。

「あなたの射精は 私が 管理してあげるよ? 私の許可なしでは 逝けなくなる そんな体に今から調教してあげる」
催眠を使って主人公を自分の声の虜にしたお姉さんは
ご主人様らしくちょっぴり嗜虐的な雰囲気を漂わせながら
言葉だけで彼の性的快感を膨らませていきます。

エッチはフェラやSEXといった一般的なプレイは一切行わず
引き続き彼女の声を聴くスタイルで進められます。
最近の作品ではほぼ見られない催眠色の非常に強いプレイです。

「マゾは命令に忠実に従う それは 命令を聞くことが気持ちいいから」
また彼女は気持ちよくさせるのと同時に自分の奴隷になるよう仕向けてきます。
といっても「私の奴隷になりなさい!」みたいに強要することはありません。
奴隷になることの気持ちよさや幸福感を前面に押し出しながら
聴き手自身が自らそうなりたいと思うように誘導します。

作中で命令じみた行為があまり行われないのもあって
奴隷になることにそれほどのデメリットもありません。
「奴隷になっちゃった」的感覚を呼び起こしてゾクゾクさせるのが目的に思われます。
私の場合は「変態」と言われるたびにおちんちんが軽くビクビクと反応していました。

「じゃあ 許してあげるから 私の声を聴いて 勝手に絶頂を迎えなさい」
復唱を交えて正式な隷属の儀式を終えた後
最後の最後に彼女のカウントを聴きながら絶頂へと向かいます。
ラストカウントでイクような明確なタイミングは敢えて設けず
カウント内ならタイミングや回数を問わないフリーダムなスタイルとなっています。

やや特殊なタイプなので他で味わったようなドライの感覚はなかったのですが
カウントが増えるにつれて脳や股間がせり上がってくる感覚はありました。
性的感覚よりも操られる感覚の方が味わいやすいエッチだと思います。

このように、声だけで絶頂を促す個性的なエッチが繰り広げられます。



幸福感を実感しやすい作品
作中を通じて流れ続ける彼女の声に満たされるものを感じました。

彼女の最終的な目的は聴き手を声の言いなりにすることなのですが
強引なことは一切せず、聴き手が快くそうなれるよう慎重に催眠を進めます。
おかげで声を聴いている間は何やら安心できる心地がしました。
そして試しに少しだけ音声を止めてみたら妙に落ち着かない気分にもなりました。
それが実感できたことが本作品における一番の収穫です。

「繰り返し 聴けば聴くほど イかされれば イかされるほど あなたはどんどん落ちていき 奴隷として マゾの快楽に目覚めていく」
また本作品は複数回聴くことを想定しており
彼女が絶頂後にもっと楽しめるようになる暗示を入れてくれます。

私は主にエッチシーンで十分に楽しめないまま終わりを迎えたのですが
期間を置いて2度3度と聴き続ければまた違った感想を抱くのかもしれません。
だから1回聴いて上手くいかなかったとしても気にすることはありません。
無料ですし何度も聴いて少しずつ扉を開いていくのも一つの楽しみ方です。

催眠は諸々の感覚を呼び起こしながらゆっくりと催眠状態を深めます。
すくりぷさん独自の進め方なので序盤は戸惑うかもしれませんが
声を聴いてさえいればだんだんと心が浮き上がったり温かくなる感覚が湧いてきます。
基本的に声を聴いてイメージすればいいだけですし初心者でも大丈夫でしょう。

エッチは昔の作品によく見かける暗示だけでイクタイプです。
引き続き催眠状態の維持に務めながら進められるため
感覚の変化が比較的味わいやすいと思います。
エロエロなエッチとは違うことだけご注意ください。
淫語ごく僅か、ちゅぱ音と喘ぎ声はありません。

とても柔らかい雰囲気で調教してくれる変わった趣向の作品です。
著しく催眠に傾倒している内容から、催眠そのものを存分に楽しみたい人にお薦めします。

CV:誠樹ふぁんさん
総時間 45:28

すくりぷてっどこねくしょん
http://107baknyuata.blog.2nt.com/blog-date-200712.html
(上から6番目の「第7弾(cv誠樹ふぁん)」が本作品です)