体感音声シリーズ「透鏡の怪談-赤い女-」

サークル「Brain Junction」さんの同人音声作品。
催眠音声サークル「F・A・S」さんの姉妹サークルで今回が処女作になります。

こちらはは久々に里帰りした青年が、とある物の怪に襲われる様子を
怖く、そしてエッチに描いた作品です。

聴き手が本当に怖がってもらえるようにキャラやストーリーはもちろん
シーンに適した効果音にまでこだわりながら作られており
聴いていくうちにその世界に引き込まれていくような魅力を感じるでしょう。

ちなみに作品説明文には記載がありませんがバイノーラル録音と思われます。



伏線を引きながら進められる聴きごたえのあるストーリー
青年が物の怪に精液を搾り取られるお話。

「こんばんは 私は怪談の語り手の 透鏡(レンズ)と言います」
透鏡はややトーンが低い淡々とした声の女性。
物語の語り手として軽い挨拶や注意事項を述べると
早速web掲示板に書かれたとある体験談を語り始めます。

本作品は平たく言うとホラー+エロをコンセプトとしており
怖い話で適度に恐怖心を植え付けながら臨場感たっぷりのエッチで性的興奮を促します。
この手の作品と言うと他にはサークル「GREENWAY」さんの
いやらし怪談娘」シリーズがあるのですが
あちらが物の怪に犯されるプレイを中心に描いているのに対して
こちらは登場人物の特徴やストーリーといった背景部分もしっかりと描かれており
作品の世界にどっぷりと浸かりながら主人公と同じ気持ちでプレイを楽しめます。

「実家は 下宿先から3時間もかかる田舎だった」
音声開始から1分30分経つと主人公になりきった透鏡が
先ほどとは違う少し明るく溌剌とした声で物語を始めます。

冒頭の彼が電車に乗っているシーンではモーター音や電車の走る音
駅に着いて実家に向かい際は鈴虫の声や踏切の音など
シーンに応じてクリアでリアルな効果音が随所に登場し、物語に臨場感を与えています。
サークルさん自身が「こだわって作った」と言われている通りものすごくリアルです。

今回の物語について簡単に説明しますと
大学卒業と同時に逃げ出すように家を出た主人公が久々に里帰りをするのですが
そこで彼にとってなじみのある物の怪と出会います。
彼女は挿し絵の通り赤いワンピースに赤い帽子の恰好をしており
初めは彼の実家に、その後彼がかくまわれる神社へと出没し接触を図ります。

「自分には 小学校の間の記憶があまりない」
「ズキリと 頭に 鈍い痛みが走る 知らない 知らない そんなやつのこと知らない」

また主人公は一部で記憶喪失になっており
最初の時点では彼女が何者か、そして彼女との間に何があったのかを知りません。
そういう謎が随所に散りばめられているからこそ
「この先どうなるんだろう?」という興味が湧き、聴き続ける面白さが生まれています。
私はそれこそ時間が経つのを忘れるほどにのめり込むことができました。



主人公自身の恐怖と快感を味わいやすいエッチ
エッチシーンはおよそ11分間。
プレイは手コキ、乳首舐め、耳舐め、SEXです。
手コキとSEXの際にリアルな効果音が流れます。

物の怪「やっと会えた やっと会えた 離さない 離さない 離さない」
物の怪の仕掛けた罠に引っかかって神社にある部屋の扉を開けてしまった主人公は
たちまち彼女にベッドへと倒され、服を脱がされて
露わになったおちんちんを手のようなもので撫でられます。

エッチは恐怖に慄いて身動きが取れなくなった彼を彼女が一方的に襲います。
物の怪が相手となると謎生物やぶっ飛んだプレイが登場する場合もあるのですが
本作品ではイメージの容易さを優先して敢えてノーマルなプレイに徹しています。

「人の形をした という表現は正しい だって それは 人の動きをしていなかったから」
しかしノーマルなのはあくまでプレイの大まかな枠組みだけに過ぎません。
実際は人間離れした彼女の凄惨な姿が簡潔ながらもリアルに描かれており
明らかにヤバい生き物と交わっているシチュに恐怖を感じさせながら
まとわりつくような粘液質のちゅぱ音やくちゅ音
さらに普通の女性に近い熱さを感じる吐息で徐々に興奮を高めてくれます。

「上へ 下へ ゆっくり ゆーっくりと その感覚は 理性も意識も 簡単に溶かしていく」
「そいつの指が 右へ 左へと先端をなぞり まるで体にで電気が走るような感覚を与える」

またプレイのほとんどを主人公視点で描いているのも大きな特徴です。
催眠音声のエッチシーンでよく使われる表現法なのですが
「物の怪が主人公のおちんちんを優しく撫でまわす」みたいな客観描写に比べて
聴き手自身が責めを受けているのが実感しやすく
よりプレイに没頭しやすい環境が出来上がっています。
催眠音声を作られているサークルさんらしい見事なアプローチですね。

プレイは亀頭を中心に手で愛撫するところから始まり
長い舌による乳首舐めと耳舐めによって快感への欲求を盛り上がらせてから
最後におまんこのようなものでおちんちんを包み込んで何度も射精へと導きます。

「声にならない声が漏れる 全方向から 軟体質の肉がぐちゃぐちゃと絡みつき 奥から吸いたてられ あちこちを 滅茶苦茶に揉みまわされるっ!」
SEXシーンはにちゃにちゃとしたいやらしい音、彼女の艶めかしい声を響かせながら
腰のようなものを激しく動かして主人公から何度も精液を搾り取る様子が
いつもと違った興奮を掻き立ててくれました。
ちょっとした背徳感を感じながらの絶頂と言えばいいのでしょうか。
それはここまで様々なものを積み重ねてきたからこそ得られたのだと思います。

このように、禍々しいものとの交合を臨場感たっぷりに味わうことができます。



シナリオ力の高い作品
適度に恐怖感や切迫感を得ながら興奮もさせてくれる作品です。

主人公が物の怪に襲われるまでの過程を、開始からおよそ25分もの時間をかけて描き
十分に物語の世界に取り込んでからねっとりとしたエッチで心と体を興奮させてくれます。
エッチについても時間は短めですがセリフや効果音のレベルが高く
作品の世界に浸りやすい分抜きやすくなっています。
ジャンルのレア度抜きでもかなりシナリオのしっかりしている作品と言えます。

今回は作品の性質上ネタバレしすぎるとつまらないだろうと思いまして
いつも以上に内容を伏せながら記事を書かせていただきました。
ですからどんな作品なのかがわかりにくかったかもしれません。

私としてもそのさじ加減に疑問を感じてますので
詳しく知りたい部分がありましたら個別にコメントをお願いします。
当たり障りのない範囲で説明させていただきます。

「鍵を開けて 夜食を用意したから」
個人的に最も印象的だったのは神社に閉じこもった主人公を
物の怪がなんとかして扉を開かせようとするシーンです。
人外ってことで母親に成り代わって警戒心を解こうとするのですが
その手口や演出が怖くもあり面白くもあります。
急転直下の展開もありますし、これを予測できる人は少ないのではないでしょうか。

ホラー要素はストーリーだけでなく効果音に気を配っているおかげで
物語に常にピリピリとした緊迫感が漂っています。
透鏡がいきなり叫んでびっくりさせるようなことはなく
じりじりとした雰囲気で徐々に恐怖感を煽っていく感じです。
主人公が干からびて死ぬわけでもないですし、割と誰でも聴ける内容かなと。
めちゃめちゃ怖いってほどでもないですが一部で背筋が凍る思いがしました。

エッチはバイノーラルを活かした近さのある吐息・ちゅぱ音や
物の怪の質感にぴったりなくちゅ音が自然な興奮を誘います。
ですがストレートに抜くタイプのエッチとは違うのでそこだけご注意ください。
「ああ、やってしまった」みたいなちょっとした後味の悪さが残るかもしれません。
でもそれこそがホラー系エロボイスの醍醐味なのだと思います。
くちゅ音・ちゅぱ音・喘ぎ声そこそこ、淫語ごく僅かです。

ホラー+エロという珍しいコンセプトを持ったハイレベルなボイスドラマです。
ストーリー性の高い作品を聴きたい、女性から性的に襲われたい人にお薦めします。

CV:野上菜月さん
総時間 39:09


オススメ度
■■■■■■■■■□ 9点


体験版はこちらにあります

追記
もう少し安かったら満点にしていたかもしれない作品。
伏線を張りながらプレイに持って行くまでを慎重に進めています。

あとは野上さんの演技が素晴らしいです。
まさに迫真の演技と言うにふさわしく、声によって恐怖感を見事に煽ってくれます。
あまあまなお姉さん役で有名な声優さんですが
それとは違った彼女の別の顔を垣間見ることができるでしょう。