先生催眠

サークル「俺だけが得する音声工房」さんの催眠音声作品。

当サイトではおよそ11か月ぶりと久々の紹介となるサークルさんの新作は
学校の教室で優しいお姉さん先生とあまあまなエッチを楽しみます。
催眠音声としては珍しい幼児退行をテーマに
彼女が当時の様子を思い出させるようなアプローチを何度も行ってくれますから
一時的に小学生に戻った感覚を味わう人もいるでしょう。



楽しかった子供の頃に戻ってみよう
お姉さんの催眠で小学生に戻り教室でエッチするお話。

「ねぇ 聞こえてる? 聞こえてるんでしょ?」
お姉さんは穏やかで色っぽい声の女性。
現実とは別の世界にいる彼女は、主人公に自分のそばへと来てもらうために
甘い言葉をかけながら言う通りにするよう願いします。

催眠は4パート64分30秒と長時間。
深呼吸をしながら彼女の長いカウントを聴いてリラックスしてから
学校でよく見かけるような黒板を目の前にイメージします。

「黒板の隅っこには その日の日付や天気 日直の人の名前が書いてあったり 先生がその日の連絡事項を メモの代わりに書いていったりしたよね?」
学校に置かれている黒板をそのままイメージさせるために
そこに書かれているものなどを細かく表現してくれています。
社会に出てからの月日が長い人ほど懐かしい気分がより強く湧いてくるでしょう。

「こくご さんすう りか しゃかい えいご」
実際に黒板に文字を書くイメージをさせてくるシーンがあるのは面白いですね。
単に風景を描写するだけでなく自分がそこにいるかのような感覚を味わわせ
それによって幼児退行を進めやすくする。
催眠誘導の段階からテーマに即した内容を絡めてくるのが一つの特徴です。

作品の要となる幼児退行シーンは18分ほど。
先ほど思い描いた教室に小学生の子供たちを登場させながら
より本物の学校らしい雰囲気を作り上げ、そこに聴き手がいることを自覚させます。

「足が速くて 女の子に人気があった? 毎日本を読んでいて 頭のいい委員長タイプ?」
小学生と言えば個性が出始める時期なだけあって、色々なクラスメイトがいたと思います。
彼女が様々な子供のタイプを列挙してくれるのに合わせて
その頃の記憶をより鮮明にしていきましょう。
基本的には彼女から明確なイメージを押し付けられるのではなく
こちらが自分で思い出すようなアプローチがされています。

「ほーら落ちていく落ちていく 深いところへ落ちていく」
そして最後の最後に教室にいるお姉さんと手を繋ぎながら
深い深い催眠状態へと落ちていきます。
カウントを数回刻んで段階的に落とすような進め方がされていることから
そのたびに軽く立ちくらみするような感覚が襲ってくるかもしれません。

前半はカウント、後半は学校でのイメージを中心に据えたやや珍しいタイプの催眠です。
前半はリラックスだけを目的に彼女が意識的にゆっくりかつ間を開けて話しかけてくれており
そこから生まれる雰囲気によっても心落ち着くものを感じます。
カウント自体が長いこともあって途中で寝落ちする人がきっといるでしょう。

対する後半は舞台となる教室やそこにいる生徒をできるだけ具体的に描きながら
同時に聴き手自身もその一人であるように思わせてきます。
聴く前は聴き手の精神的・肉体的な幼児化に力を入れるスタンスと予想していただけに
この展開は少々驚きましたし感心もしました。

今回はお姉さんが先生、自分が小学生とある程度の具体像を設けていますし
かなりイメージしやすいのではないでしょうか。
私も聴いていて「あぁ こんな子がいたなぁ」と忘れていた記憶が蘇ってきました。

しかし全体的に暗示のボリュームが少ないため、ある程度意識がぼやけることはあっても
催眠状態に入ったりそこに漂うような感覚は得にくいかもしれません。
深化パートでカウントの前後や最中にこれといった暗示を入れてこないのが一番の原因です。
ここできっちり暗示を使って落としていれば、その後の感覚も随分変わっていたでしょう。

他には退行パートでお姉さんが「思い出して」と終盤まで何度も語り掛けてくるのですが
ある程度幼児化が完了した後にもそう言ってくるのはマイナスに働くように思えます。
小学生になった自分が小学生の頃を思い出す必要はありませんから。
そこまでいったら教室の様子を生き生きと描写していく方向に転換してほしかったです。

枠組みや進め方は面白いのですが、完成度は残念ながらあまり高くないと私は考えています。



先生と2人きりの世界で
エッチシーンは5パート29分ほど。
プレイは指での愛撫、先生の指舐め/乳首舐め、性器の擦りあわせ、耳舐め、SEX(騎乗位)です。

SEXの際に若干リアルな効果音が流れます(無しも選択可)。
セルフは無しですが射精表現があります。

「これからお姉さんが あなたを可愛がってあげちゃう」
クラスメイトがいる教室から2人だけの教室へと移動すると
お姉さん改め先生は指を使って主人公の体を優しく撫で始めます。

エッチシーンは一番最初の「お話」パートだけが本編扱いで
その後の「指」「おっぱい」「挿入」「絶頂」パートはボーナストラックとなっています。
本編は額に指を添えられるだけの極めてソフトなプレイですから
エッチを十分に楽しみたいのならボーナスも合わせて聴くことを強くお薦めします。

「あなたは子供 心も体も 子供」
プレイは若干焦らしながら少しずつハードにしていくおねショタらしいスタイル。
2番目の「指」パートは彼女の指、その次の「おっぱい」パートは乳首を舐めながら
今度は心の方を子供へと作り変えていきます。

自分の指をしゃぶっている赤ちゃんはよく見かけますし
プレイそのものから幼児化を自覚させる面白いアプローチと言えます。
こちらも暗示が全体的に少ないのが残念なのですが
被暗示性の高い人なら赤ちゃん気分を味わえると思います。
先生の母親のような柔らかい声もそれをうまくサポートしています。

「擦れば擦るほど 気持ちが高まり 欲望が大きくなる 快感を求めて感度が上がる どんどん敏感になっていく」
山場となるのは一番最後のSEXシーン。
主人公の上に跨って性器を擦りあわせたり耳舐めをしながら感度を高めた後
カウントに合わせて一気に挿入します。
カウント後のスピード感溢れる暗示が股間を大いに熱くしてくれるでしょう。

挿入から絶頂までの時間が9分と長めに楽しめますし
バージョンによってはくちゅ音+喘ぎ声を同時に聴くこともできます。
催眠音声的にどうかな?と思うところもあるのですがかなりエロいです。
フィニッシュの熱く切ないイキ声やその後の追い込み暗示も印象的でした。

このように、年上の女性に甘やかされるタイプのエッチが繰り広げられます。



コンセプトは素晴らしいのだが
催眠音声の中でもやや難しいジャンルに挑戦した催眠風ボイスドラマです。

幼児退行をテーマにした作品と言えば
ホワイトピンクさんの「幼児化あまあま催眠」を初めごく少数しかありません。
しかも本作品は赤ちゃんではなく小学生をターゲットにしています。
赤ちゃんに比べると記憶を掘り起こせる可能性が高い分
より多くの人がその頃に戻った気分を味わえる可能性を秘めています。

また教室やクラスメイトの描写が生活感に溢れています。
黒板の様子だけでなく「生徒の机の大きさは体格に合わせてまちまち」とか
「やんちゃな生徒のランドセルはボロボロ」など細かい部分にまで焦点を当て
当時の教室の風景やそこに通う子供たちの姿をわかりやすく描いています。

ある程度具体的に表現しつつ、それを決して押し付けようとしてこないのもポイント。
彼女のセリフをトリガーに、こちらが自発的にイメージできるよう進められています。

しかし純粋な催眠音声として本作品を見た場合
どうしても首をひねってしまう部分がいくつかあるのも事実です。
暗示のボリュームを上げ、カウントの数え方にもっと気を遣われていれば
作品のクオリティは今よりずっとずっと高くなっていたに違いありません。

エッチについても先生の指で体をなぞられる時には
「触れられた部分が温かくなる」といった暗示を軽く入れてきますが
彼女の指や乳首を舐めている最中はその様子を客観的に描くに留まっています。
これが催眠音声ではなく催眠風ボイスドラマと表現させていただいた理由です。
ノーハンドでの射精を目指しているところにも疑問を感じます。
淫語、ちゅぱ音、喘ぎ声ごく僅かです。

総合的に見て、テーマは非常に興味深いのですが形になりきっていない作品と判断しました。

CV:野上菜月さん
総時間 本編…1:22:49 ボーナストラック…42:45 合計…2:05:34


オススメ度
■■■■□□□□□□ 4点


体験版はこちらにあります