[Conception]

サークル「.␣(Dot-Space)」さんの催眠音声作品。

サークルさん初の有料作品となるこちらは
催眠を使って「受胎」をテーマとした長い長い旅へと繰り出します。
それぞれのパートに色を定め、それに適した暗示によって
少しずつ確実に催眠の世界へと引きずり込んでくれます。

その先にあるお姉さんとのプレイはかなりの異色。
お姉さんと文字通り一つになって無上の快感と幸福感を味わいます。



卵にたどり着けるのはたった一人
お姉さんに導かれて卵のもとへ向かうお話。

「こんばんは 今日も一日 お疲れさまでした」
お姉さんは穏やかで可愛い声の女性。
日頃頑張っている主人公へのご褒美として、彼をちょっとした旅に招待します。

催眠は4パートあり、合わせて26分ほど。
最初は天井の一点をじっと見つめてからカウントに合わせて目を閉じたり
深呼吸をして心身を軽くリラックスさせます。

ちなみに2番目以降のパートは「黒の世界」「白の世界」「ピンクの世界」と
いずれもタイトルに色がつけられています。

「瞼がゆっくり閉じる 瞼が閉じると 周りが暗闇になる 暗闇に あなたの意識が溶け出す」
天井を凝視し続けると目が疲れて瞼が重くなり、やがて目を閉じたくなります。
目を閉じると当然目の前は真っ黒、つまり黒の世界になりますよね。
それぞれの催眠に色を絡めることで、よりイメージしやすい環境を整えているわけです。
色の世界を移動していく流れも旅らしさを感じます。

「ゆらゆらして 揺れる頭に意識が集まると 体の余計な力はどんどん抜けて とてもリラックスしてきます」
続く白の世界はミルクのように白い湖が舞台。
お姉さんの声に合わせてゆっくりと首を左右に揺らしながら
同時に暗示で心の方にも揺さぶりをかけます。

リズミカルに聞こえてくる「ゆーら ゆーら」の声に心地よさを感じたり
意識がぼんやりとするのを強く感じる人もいるでしょう。
頭の中を軽くかき混ぜられている感覚とでも言えばいいのでしょうか。

「ピンクの快感が再びあなたをとろけさせる 同時に自分が何者なのか わからなくなってしまう」
そして最後のピンクの世界で自分の存在がわからなくなるほどに心を溶かします。
黒の世界と白の世界が主に単一の催眠法を使用していたのに対して
ここでは一旦沈黙して今の感覚を実感させたり
一度催眠を解除してから再度落とすなど
あの手この手を使って聴き手の催眠状態をさらに深めるように働きかけてきます。

寝起きの時のまどろむような感覚が大いに味わえるでしょう。
そうやって少しずつ卵のある場所へと近づいていくのです。

古典系の催眠法にテーマの一つである色を絡めた比較的オーソドックスな催眠です。
各パートを6~10分の短い時間で区切って、それぞれでやることを明確にし
それらを行ってから最後にカウントを刻んで段階的に催眠を深めていきます。

こういうタイプの場合、催眠法同士を違和感なく繋げるのがやや難しいのですが
本作品では例えば白の世界はミルクの海にぷかぷか浮かんでいる、といったように
まず色の世界ごとに現在置かれている状況のわかりやすいイメージを与えて
それらにちなんだ催眠を施すスタイルが取られています。
カウントも前に入れる暗示が非常に丁寧でやりやすく感じます。

ピンクの世界だけは時間の割に色々と詰め込み過ぎている感がありますが
その前の3パートを聴き終えた段階でそれなりの深さに到達しているでしょうし
やっていること自体は間違ってないので、そこで催眠が解ける可能性は低いです。
比較的初心者でも催眠の感覚が味わえるでしょう。



卵に全身を包まれる快感
エッチシーンは3パート15分30秒。
プレイは門との接触、合体、ママのエネルギー投与です。

門をくぐる時と合体時にややリアルなくちゅ音が流れます。
セルフはありません。

「さあ 最後の門をくぐり抜けて 卵に会いに行きましょう」
長い長い旅を経てピンクの世界の最深部へと到達した主人公は
そこに待ち構える門に身を投じ、その先にある卵と接触します。

エッチは女性の体のとある部分で全身を愛撫されます。
ここまで読めば主人公が何者で門が何を表しているのかだいたいわかるでしょうが
そのへんは聴いてのお楽しみということで明言は控えさせていただきます。

「あなたの全身が門をくぐり 中に入る 柔らかい肉の奥へ 奥へと進んでいく」
プレイの方は人間の視覚ではほぼ確認できない仮想的なものであることを考えて
それぞれで主人公がどんなことをされているのかがわかりやすく語られています。
その一方でプレイを通じて得られる感覚についての表現はやや淡白なため
ある程度のイメージ力が要求されるかもしれません。

「とろーり あっという間に全身が取り込まれる すぐにあなたたちの周りに膜ができて 何も通さなくなる」
「生命の鼓動を感じるたびに どんどん快感が溢れていく」

山場はやはり生命誕生の瞬間となる合体シーンでしょう。
お姉さんのややぼやけた温かい声と控えめに鳴るくちゅ音の相乗効果で
心と股間が同時に熱くなるのを感じました。
最後にカウントを刻んで絶頂を促すシーンもありますが
この卵に包まれる心地よさや幸福感が何よりの醍醐味と言えます。

「ママの愛情は 坊やの心の隙間を埋め尽くし そのすべてが 坊やの中で快楽を与え続ける」
最後の終点パートはその後のお話。
母親となったお姉さんの愛情と栄養を一身に受ける様子を描きながら
長めのカウントを刻んで少しずつ心と体を盛り上げていきます。
こちらもシチュ的には幸せを感じるのがメインになるでしょう。
心が満たされることで体も満たされる、そんな展開を狙っているように思えます。

このように、生命の神秘を描いた非常に奇抜なプレイの数々を楽しめます。



心を満たしてくれる作品
肉体的な快感よりも精神的な充足感の方に重点を置いているように思える作品です。

お姉さんは主人公が無事卵へとたどり着けるように
道筋を明確にしながらゆっくりと丁寧に導いてくれます。
そして門へと到達してからは声の感じがその前よりもずっと穏やかなものとなり
母親のような面影を見せながら彼のすべてを包み込みます。
そんな彼女の愛に溢れた姿に多くの人が心満たされるものを感じるでしょう。

今回描いている生命の神秘も世間的には「気持ちいい」より「おめでたい」ものです。
だから股間よりも脳により強い衝撃を味わう可能性が高いと言えます。
特に卵にたどり着き、一つになった時の達成感はかなりのものでした。
快感の方向性がよくある催眠音声とは明らかに違って面白いです。

催眠は前作「Recording」よりもずっと抑えた内容にしています。
有料になると商品としての面白さを出す必要が出てきますが
現時点でそれを求めるのは酷というものです。
ある程度の深さまでは十分到達できますし、個性は今後に期待したいです。
「ゆーら ゆーら」「とろとろ」といった擬音語・擬態語を多用しているのが印象的でした。

エッチは現実世界だとまず味わえないものばかりでかなり個性的です。
それだけに作者さんが色々と苦労された様子が窺えます。
前項でも書きましたが何でもかんでもやってくれるようなものではなく
ある程度描写して後は聴き手自身にイメージしてもらうような作りです。
他の作品で経験を積んで、催眠に前向きに臨む姿勢がついてからのほうが楽しめるでしょう。
淫語そこそこ、喘ぎ声ごく僅か、ちゅぱ音はありません。

サークルさんの発想力や制作意欲の高さが感じられる作品です。
「母親に甘やかされたい」とか幼児趣味のある方が一番楽しめるでしょう。

CV:鹿乃仔さん
総時間 1:00:35


オススメ度
■■■■■■□□□□ 6点


体験版はこちらにあります