機械は無慈悲な夜の女王

サークル「Hypnotic_Yanh」さんの催眠音声作品。

サークルさんとしてはおよそ1年8か月ぶりの無料作品となるこちらは
地球を守るアンドロイドの生体ユニットになって何度も何度も絶頂を繰り返します。
所謂ドライでの連続絶頂をテーマとしているため絶頂シーンが非常に多く
タイトルに違わぬ無慈悲なまでの責めが若干の苦しさと大量の性的快感を与えます。

今回は追加の音声をすべて盛り込んだフルバージョンでのレビューとなります。



巧みな話術による目的のすり替え
地球の平和を守る自律型アンドロイド「MHM001」の生体ユニットになるお話。

「それでは まずリラックスするために 目を閉じて 全身の力を抜いてください」
MHM001はやや無機質だが甘い声の女性。
最初の時点では自分の素性や目的について一切語らずに
簡単な諸注意をした後早速催眠誘導を開始します。

催眠は2パート36分ほど。
事前に全身を軽く脱力させ、ちょっとした質問を受けてから彼女の話に耳を傾けます。

「今からあなたには 私の生体ユニットになっていただきます」
お話の内容は彼女の生体ユニットになってもらうための説得。
彼女が活躍するためには人間の生体エネルギー(絶頂した時に発生)が必要で
それを得るためには主人公のような特殊な脳波周波数を持った人が生体ユニットになり
彼女の体内で何度も何度も絶頂してもらわなければなりません。
そういった諸々の事情を彼女の自己紹介も兼ねて教えてくれます。

ここだけ読むと「本当に催眠音声なの?」と疑われそうなので付け加えますと
お話の合間に適度に深呼吸をさせながら暗示でリラックスを促したり
「チキチキ」というちょっと変わった効果音を鳴らしてそれに気持ちよさを刷り込んだりしてきます。
そうやって彼女はまず生体ユニットになることへの抵抗感を取り除くのです。

「あなたには 今から私の生体ユニットになり 究極の快感を 究極の絶頂を 体感していただきます よろしいですね?」
また上のセリフのように「快楽を与える」という餌を敢えて後ろに置くことで
本来の目的である「生体ユニットになってもらう」の存在をぼかしたりもしています。
文末の「よろしいですね?」も断りにくくするための効果的なセリフです。

最初に行う質問のシーンもそうですが、現代催眠をやや意識した言い回しをしています。
少なくとも強烈に拒絶したくなるような感情は湧いてこなくなるでしょう。

同意後はいよいよMHM001へと搭乗します。
目の前にある穴から階段を下り、格納庫へと到着したら
彼女の放つリトラクタービームを浴びて体内に侵入
そして体内を滑り降りてコアカプセルへと到着します。

「ふわふわと 静かに浮かび上がります そして どんどん どんどん上昇し 私の胸の入り口に 引き寄せられていきます」
「機械に吸い込まれる すーっと 視界が暗くなる そして 急に体の 重さが戻ったことを感じる」

当然それぞれをただ客観的に描くのではなく
階段では落ちる、ビームを受けた時は心が軽くなるといったように
実際の情景に合った暗示を入れることでさらに催眠状態を深めます。
それぞれに適したリアルな効果音がその場の臨場感を出してくれていました。

「私の声は ずっと気持ちいい 私の声を ずっとずっと好きになる」
「私の声を聞く 私の声を聞き続けることだけが あなたに残された最後の意識」

そして最後はMHM001とより心を一つにするために
彼女の声により心地よさを感じさせ、「ブーン ポワポワ」という不思議な音を聞かせます。
この効果音は後々でも登場しますのでよく心に焼き付けておきましょう。
またこの後のプレイを存分に楽しむために射精禁止の器具を装着するシーンもあります。

一つのストーリーを描くように進めながら、それらに適した技法で並行して催眠も深める
あまり他では見られない非常に手の込んだ催眠です。

催眠音声でありながらボイスドラマらしさも持たせたいと作者さんが思われたようで
途中から結月ゆかりさんが状況報告を行うようになったり
それぞれに適したリアルな効果音が鳴って物語の雰囲気を大いに盛り上げてくれます。
催眠において雑音と思われがちな要素なのですが、今回はプラスに働いているように思えます。

催眠自体は前半が現代寄り、後半がほぼ古典でスタイルがガラリと変わります。
最初の段階では2人がほぼ他人の関係で、まず信頼関係を築くことが必要不可欠です。
そういうケースにおいて現代催眠の柔らかい表現は非常に有効と言えます。
そして同意後はやや指示的な表現を多くして主従関係を明確にする。
古典と現代の特質を理解し、シーンに合わせて組み込む技術は見事と言う他ありません。

作品のテーマに興味のある方なら多少経験が浅くても普通に催眠に入れるでしょう。
演出が本当に凝っていて没入感が得やすいです。



絶え間なく襲い掛かる絶頂の波
エッチシーンは10パートあり、合わせて55分。
プレイは胸への刺激、アナル責め、おちんちんへの責め、脳への音責めです。
それぞれの責めを行う際にその都度リアルなくちゅ音やモーター音が鳴ります。

「N73号 生体エネルギーの回収を始めます よろしいですね?」
MHM001の催眠によって生体ユニット「N73号」へと変わった主人公は
手足を拘束された状態で彼女からとてもとてもハードな責めを受けます。

エッチは事前に催淫ガスを吸引したりオカズを鑑賞して感度を高めた後
胸および乳首、アナル、おちんちんおよび睾丸の3つを個別に責め上げ
それから全部を一気に行い最後に脳を責める機械姦に特化した内容です。
時間も長いですし機械に犯される感覚を嫌と言うほど味わえるでしょう。

「胸の奥が脈打つような感じ 乳首の裏側に電マを押し込まれたような 壮絶な刺激があなたの量胸を襲います」
プレイの方は仮想的なものであることを考慮して
それぞれ何をするかをわかりやすく説明してから開始し
責めに応じた感覚操作の暗示を入れて主人公の感覚をダイレクトに味わいます。

しかし、どのプレイも終始暗示でガチガチに縛るようなタイプには敢えてせずに
プレイの様子や効果音といったイメージの素材を十分すぎるほどに提供し
聴き手にある程度自由に感じ取ってもらおうとする意図も見られます。
このへんがサークルさんが本作品に「ボイスドラマ」をつけている一つの理由かなと。
テーマが機械姦なのに暗示責めをするのも確かにおかしいですからね。

そして機械姦らしさを最も如実に表しているのがとんでもなく多い絶頂回数です。
その数なんと27回
もしかしたら今まで聴いてきた中で一番多いかもしれません。

結月ゆかり「自動モードのため 引き続きプロセスを継続します」
特にすさまじいのが終盤の陰茎連続絶頂(追加)パート。
ここではおちんちんの内外から同時に刺激を与えながら
一定の間隔で睾丸に電流を流して強制的に何度も射精を促します。
(尿道が塞がれているため射精はできない設定です)
7分間で7回と恐ろしくハードですので自信のある方は完遂に挑戦してみてください。
私は2回が限界でした。

「あなたはイクのが仕事 イクのがN73号に求められる 機能なんですから」
そしてプレイのハードさと正反対に聞こえてくる機械たちの冷淡な声が
この場の雰囲気をより悲壮かつ残酷にしています。
彼女たちは絶頂できませんから当然主人公の苦しみもわかりません。
だからこそ彼に対してここまで無慈悲になれるのです。

このように、テーマに即した非常にハードなプレイの数々が繰り広げられます。



良い意味で愛の無い作品
催眠だけでなく奇想天外なストーリーから機械姦に持っていく展開も面白く
催眠音声としてもボイスドラマとしても優れた面を持っている作品です。

聴き手にストーリーやシチュに対してできるだけ疑念を持たせないように
誤解や偏見を説くようなスタンスの柔軟な催眠を施しています。
過去作にもいくつかありますが世間一般的な催眠音声とは明らかに違ったもので
普通に話しているように見えながら随所に現代催眠のテクニックを登場させ
意識を回避しつつ少しずつ無意識に彼女の良いイメージを植え付けていきます。

説得されている段階ではそれほどでもなかった意識のぼやけが
同意後の階段を下りるシーンで一気に強くなるのがわかりました。
それはつまり説得の結果、私の無意識が彼女の言うことを受け入れる姿勢を持ったからです。
「あれ? なんで?」と体の異変にちょっとした驚きを感じる人がきっといるはずです。
今回のプレイを楽しむための十分な催眠効果を持っている催眠と言えます。

各パーツの責めを終了した後で2分程度の再深化パートが用意されており
プレイを存分に楽しんでもらいたいとする作者さんの心遣いも感じられます。

ボイスドラマの側面については、プレイがとんでもなくハードなのも大きな特徴ですが
それ以上に主人公に対するMHM001の接し方の変化が実に興味深いです。
彼女は最初は普通の人間に対するように感情を込めて話しかけてくれていたのに
N73号として扱われるようになると一段階冷たくなり
さらにプレイが進むほどにどんどん感情が消えて機械の顔が浮き彫りになります。

「続けて 3回」
終盤に差し掛かると心身に明らかな異常を来していると報告されているにもかかわらず
無理矢理絶頂を繰り返させて神経をショートさせようとするシーンも登場します。
彼女にとって主人公は単なるエネルギーの供給装置に過ぎません。
だからこそ壊れないギリギリのレベルで無慈悲な責めを繰り返します。
ぼろ雑巾のように扱われる展開からM属性が強い人ほどより大きな快感を得るでしょう。

ドライオーガズムはさすがに全部をこなすのは無理そうですが
それでも最低2、3回はイケる人が多いのではないでしょうか。
射精一切無しなので複数回の絶頂は十分に可能です。

中でも陰茎刺激のパートが一番狙いやすいかなと。
竿と睾丸の両方がきゅーっと締まり、絶頂と同時にぱぁーっと気持ちいい波が襲ってきました。
ドライ未経験者は是非この作品で初体験を目指してみてください。
淫語それなり、喘ぎ声ごく僅か、ちゅぱ音はありません。

長々と書かせていただきましたが一言で言えば良作です。
これだけのボリュームと内容で無料はまさに驚きとしか言いようがありません。
機械姦が苦手な人でもなければすべての人に聴いてみてほしいと声を大にして言います。

CV:みる☆くるみさん、VOICEROID+結月ゆかりさん
総時間 ショートバージョン…1:20:14 フルバージョン…1:51:00

Hypnotic_Yanh
http://blog.livedoor.jp/yanh_japan/archives/7378972.html