ご耳愛部!~夏の章~

サークル「藤和工場」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

サークルさんの人気作品「ご耳愛部!」の続編にあたるこちらは
夏の太陽のように明るい女の子が耳かきと添い寝で心身を癒します。
前作同様雰囲気を出すための環境音に非常に力を入れており
夏にちなんだ様々な音が耳に心地よさを与えてくれます。



邪魔にならない柔らかな効果音の数々
ご耳愛部の部長「紬愛莉(つむぎあいり)」から耳を中心とした癒しを受けるお話。

「ようこそ ご耳愛部へ」
愛莉は明るく溌剌とした声の女の子。
心が落ち込んでいる主人公を励ますために
学校が決めた「浴衣デー」に合わせて浴衣姿で彼を明るく出迎えます。

本作品は夏の日の午後から夕方にかけてを舞台に
その様子を声だけでなく環境音によってもわかりやすく表現しています。
具体的にはセミや鳥の鳴き声、それから風鈴が時折鳴って風情を出しています。

最近こういった環境音をバックで流す作品が徐々に増えてきていますが
藤和工場さんの環境音はどれも音の感じが柔らかく
長時間聴いていてもあまり気にならないところが一番の特徴です。
「自然に溶け込んでいるような音」とでも言えばいいのでしょうか。

この前発売されたAtelier Honey*さんの「雨恋女の子守唄」でも
環境音を担当されていて非常に好評でした。
本作品でも多くの人がこれらの音に安らぎを感じることでしょう。

「君 少し汗ばんでるから これで拭くわね じっとしてて」
お話は最初に軽いやり取りがあった後、準備として上半身をペーパータオルで拭き
その後左右の肩を擦るようにマッサージします。

ペーパータオルは「スッスー シャッシャ」とやや湿り気のある乾いた音
マッサージは「スイーッ」とペーパータオルより重く滑らかな音が使われており
ペーパータオルは擦るように左右に小まめに、マッサージは右から左へ長くと
それぞれの素材や目的に合わせたリアルな音を鳴らします。

特にペーパータオルは愛莉が言った部位に合わせて数秒ごとに音が変化する細かい作りで
実際の行為に非常に近い表現がされています。
メインのサービスではないため合わせて3分ほどと短時間なのですが
ここだけでもサークルさんの作品に対する熱意が十分に伝わってきました。



環境音と効果音が織りなす静かなひととき
メインとなる耳かきは左右合わせて14分ほど。
愛莉に膝枕をしてもらいながら耳かき棒のみを使って右→左の順にお掃除します。
ちなみに合間に何回かに分けて息吹きを挟むやや変則的な部分もあります。

耳かき音は「ポリ ジョリ」と乾いたざらつきのある音が使われており
下から上に短いストロークで軽く円を描くように動きます。
「どこをどうやってお掃除します」といったセリフを敢えて挟まずに
3段階くらいのペースを小まめに変化させながら行うリアル志向の耳かきです。

特にペースを遅くしてぐぐっと力強くかき出す際に
耳の中をこしょこしょと軽くくすぐられるような感覚がするでしょう。
耳の外側・内側みたいな概念が無く1カ所を集中攻撃されますから
これらの感覚を比較的長時間に渡って味わえるのもポイントです。

「風鈴 鉄器なのよ ガラスのともまた違う 凛とした 澄んだ音色でしょ?」
また耳かき中の愛莉はそこまで多くをしゃべらずに熱心に奉仕をしてくれます。
耳かきの効果音とバックの環境音、そして時折存在感のある音を鳴らす風鈴。
効果音と環境音が見事に融合してそれがとても安らぐ空間を形成しています。
安眠効果の高い耳かきと言えるでしょう。

このように、作品の長所を活かした趣のある耳かきが楽しめます。



何もかもが優しい作品
愛莉のキャラ、諸々のサービス、環境音と効果音
これらすべてが優しさに溢れていて大いに癒しを感じる作品です。

「こうして 何事も無く ただ 夏の声を聞いてるっていうのも 悪くないでしょ?」
前作のビシッとご耳愛する、みたいなスタイルからやや方針を変えて
愛莉はサービスを行いながら人の温もりや生きることの素晴らしさを説くことで
主人公の心に光をもたらそうと働きかけます。
2人の仲が若干進展したのか、女の子らしい仕草を見せてくれるシーンもありますし
彼女との心の距離の近さもある程度感じられて心を温めてくれました。

環境音については間違いなくトップクラスです。
実際に野外で録られた音だからとても自然で聴けば聴くほど耳に馴染んできます。

「あら 目が覚めたかしら? 君 ちょっと眠ってたのよ」
耳かきが終わって最後に愛莉が添い寝をする際に
これまで鳴いていた蝉の声がニイニイゼミからヒグラシに変わっていたりと
環境音によって時間の変化を伝えているところが特に素晴らしいです。
一つの表現方法として今後の作品にも通用しそうな要素と言えます。

効果音についてもバイノーラルでない分、位置や距離の面では劣る部分もあるのですが
音質はどれもレベルが高くそれぞれに適した動きがされています。
耳かき棒をあまり尖っていない音にしたのも安眠を妨げたくなかったからでしょう。
音のリアルさだけでなく性質についても考えながら作られているように思えます。

最大の武器である環境音を活かした雰囲気重視の作品です。
聴いているだけで自然と眠くなるほどに心安らぐひと時を過ごすことができました。

おまけはさくら真咲さんのフリートークです。

CV:さくら真咲さん
総時間 本編…37:25 おまけ…4:09


オススメ度
■■■■■■■■□□ 8点


体験版はこちらにあります