innocent-color~彼女達のフォトグラフ~春の章

サークル「KUKURI」さんの催眠音声作品。

こちらはとある女学校の生徒になって友人の女の子と性的に愛し合います。
百合をテーマにしていることに加えて、キャラやストーリーにきちんと設定がされており
催眠音声でありながらドラマ的な要素も兼ね備えた様々な面白さを持っています。
登場する2人の女の子が相思相愛なだけあって雰囲気もあまあま。
そんな彼女たちがお互いを求め合う姿にエロさと幸福感の両方を感じることでしょう。



夕暮れの校舎で少女に出会う
紀代ノ森学園の生徒「七尾 里沙(ななおりさ 挿し絵左)」になって
友人の「久瀬 明日花(くぜあすか 挿し絵右)」と愛し合うお話。

「それでは 私の声に耳を澄ませてください」
お姉さんはややトーンの低い落ち着いた声の女性。
物語の案内役であり催眠者でもある彼女の声に従って
まずは里沙になりきるために催眠状態に入ります。

催眠はおよそ29分間。
事前にちょっとしたストレッチをしてから軽く深呼吸をして
その後どこでもいいので部屋の中の一点をじっと見つめ続けます。

「そうですね だんだんと目が疲れてきます 瞼がうとうとしてきて 重く感じて」
最中に彼女が「瞼が重い」などの暗示を入念に入れてくるおかげで
徐々にですが確実に目を閉じたくて仕方なくなってきます。
人間の生理現象を利用した、誰にでも効果のある手堅い手法です。

「あなたの心 筋肉 神経 そして細胞一つ一つまでが リラックスしていきます」
お次は腕・脚・胴体・頭部の順にパーツを指定しながら脱力感を全身に広げます。
先ほどの凝視で精神的に程よく疲れている分、普段よりも自然な脱力ができるでしょう。
直前にちょっとしたイメージを交えて物語の世界に引き込もうとしてくるのもいいですね。

「どうやら この学校を舞台にした 短編小説のようです タイトルは 彼女たちのフォトグラフ」
準備が整ったらいよいよ物語の舞台となる紀代ノ森学園へと足を踏み入れます。
中庭・教室・図書室・美術室と次々と場面を変えながら
青春の日々を送る少女たちの姿を描いていくのですが
全体的に描写がとても細かく、イメージとして何やら引き込まれるようなものを感じます。

途中で催眠音声としては珍しくピアノの伴奏も入ったり
学生時代の懐かしい思い出を呼び起こす要素に溢れています。
最後の最後、階段を2回に分けて下りていくシーンを聴く頃には
催眠状態特有の体が重くなったり意識がぼやける感覚が全身を覆っているでしょう。

「その膣に何かが入ってきたら あなたの体はとても気持ちよくて 体がビクビクと反応します」
女体化シーンは4分ほどで主に性器を女性のものへと変えていきます。
エッチでより楽しめるように感覚に言及しているのはいいのですが
その他の部分、容姿や胸についてはさらりと触れるのみでやや淡白です。
ある程度女体化音声を経験した方向けの簡略化された女体化ですね。

サークルさんの別作品と同様に古典系の技法に物語のイメージを絡めた催眠です。
内容がとてもシンプルで多くの人が取り組みやすさを感じるでしょう。
進め方も十分にリラックスさせてからイメージ誘導で深化させる手堅さが光ります。
「ピアノの音を聴くほど懐かしさを感じる」と暗示を入れているシーンが印象的でした。

女体化はもしかしたら今までで最短かもしれないほどに色々と省略されています。
それなりのイメージ力が要求されることにご注意ください。
個人的にはこの先のプレイを見据えておっぱいにも感覚を刷り込んでほしかったです。
女体化音声を最低でも5本聴いた後で挑戦するのが望ましいです。



最愛の親友とようやく一つに
エッチシーンは2パート26分ほど。
プレイはオナニー、キス、相互愛撫、明日花のクンニ/手マン、貝合わせです。

エッチな効果音はありません。
セルフもありません。

「私の名前は久瀬明日花 これからよろしくね」
催眠パート終了後は一転してボイスドラマ風に変わり
里沙になりきって明日花とのあまあまなひと時を過ごします。
エッチの直前と間に非エロのドラマパートがあって
そこで2人がどういった関係にあるかが自然にわかるようになっています。

最初のパートは部屋でのオナニー。
昼間明日花にちょっぴりエッチなアプローチをして興奮した里沙が
お風呂に浸かりながらおっぱいとおまんこを一心不乱に慰めます。

「この両手が 明日花のだと思って刺激していると ぞくぞくして 快感が高まります」
エッチはどちらのパートも催眠音声らしく客観描写+感覚系の暗示が中心で
プレイの様子を追いながら里沙が受けている気持ちよさをリアルに実感できます。
割と乳首をいじる/いじめるシーンが多いため、乳首開発済みの方がより楽しめるでしょう。
同性の友達をおかずに慰める、やや背徳的なシチュにもゾクゾクするものがあります。

「あなたは ベッドに乗って 明日花の横に座ります 明日花の手を 優しく握ります」
エッチのメインとなるのはその後のパート。
ちょっとしたすれ違いを経てお互いの想いを確認した2人が明日花の部屋で結ばれます。
甘いキスから始まって胸を揉み、生まれたままの姿を見られて恥ずかしがったりと
相思相愛の関係にふさわしいあまあまな展開が幸せな気分を呼び起こします。

「明日花が 自分の脚を絡めてきます 2人の秘所を合わせて ゆっくりと動かします」
プレイでは最後に登場する貝合わせが一番のポイント。
十分に濡れたおまんこを重ね合わせて一緒の絶頂を目指します。
ここまで適度にカウントを使った感度上昇の暗示を受け続けてきたこともあって
2人の乱れる様子を聴いて股間が熱くなったり軽く痙攣する方もいるでしょう。
何より彼女たちの幸せそうな姿が心を大いに温めてくれました。

このように、愛し合う女性同士のやり取りを主観的に楽しめるエッチが繰り広げられます。



ストレートに百合を描いた催眠風ボイスドラマ
女性として女性を愛する気分が味わえる、今までありそうでなかった作品です。

1年以上にも渡って想いを我慢し続けてきたこともあって
2人はそれを晴らすかのように深く積極的に相手を愛し続けます。
その様子や明日花の声が幸せに溢れていて、とても心満たされるものを感じました。

女体化音声自体は結構あるのですが、おちんちんやバイブをぶち込まれる展開が多く
こういうストレートな百合を描いた作品はそこまでありません。
だから女体化音声を色々聴いてきた人でも割と新鮮な気持ちで楽しめます。
女性になりきって女性を愛するのも、女体化音声の一つの楽しみ方ではないでしょうか。

催眠は前半は催眠状態に持っていくのに徹して
後半でイメージを絡めながら催眠と没入感を深めていきます。
序盤の凝視法を終えた段階である程度意識がぼやけているでしょうから
その後の脱力やイメージも違和感なく受け入れられると思います。
上で触れた女体化の条件さえクリアしていれば誰が聴いても大丈夫。

エッチはKUKURIさんの作品の中では時間が極端に短く
内容もプレイをダイジェスト風にお送りする雰囲気重視の作りです。
でも最後の貝合わせだけはしっかりとやってくれていますし
ドライの感覚はある程度味わえるのではないかなと。
淫語そこそこ、喘ぎ声ごく僅か、ちゅぱ音はありません。

ノーマル~ちょいM向けのラブラブあまあまな作品です。

CV:胡桃れみさん
総時間 1:18:33


オススメ度
■■■■■■■□□□ 7点


体験版はこちらにあります