安深催眠 -星南編-

サークル「Eryps」さんの催眠音声作品(全年齢向け)。

【立体音響】安深催眠 -楓編-」に続くシリーズ2作目となるこちらは
不眠症の改善を目的にお姉さんが催眠を使って優しく眠りへと導いてくれます。
聴き手がそのまま眠りにつくことを想定してリラックスに十分な時間が取られていたり
その後も安心できるイメージや静かな時間を演出するテーマに即した作りが特徴です。



良い睡眠には心の平穏が不可欠
催眠サロンの店員「星南」に安眠できる催眠をかけてもらうお話。

「初めまして ようこそ 催眠サロンへ」
星南は誠実そうな優しい声の女性。
不眠症に悩んで初めて来店した主人公に対して
お店やサービスの内容を簡単に説明してあげます。

本作品は有料の催眠音声では珍しく全年齢ということもあって
作品の大部分が催眠導入及び深化に費やされているのが特徴です。
催眠音声だと深化後にエッチな事をする作品が多いのですが
催眠は本来心の病を治すために行うもので、本作品のように用いる方がむしろメジャーです。

「私の手のひらが あなたの素肌を滑って 硬い筋肉を指圧します」
本格的に催眠を開始する前に、星南は足・太もも・背中・腕をマッサージしてくれます。
これは初来店で緊張しているであろう主人公を催眠に入りやすくするためでしょう。
時間が2分程度と短く効果音も無いため、聴き手に対しては雰囲気づくり的なシーンと言えます。

催眠は3パート23分ほど。
最初は拳や目に意図的に力を入れてからカウントを数え
それに合わせて脱力することでより自然な体のリラックスを行います。
「~を意識して脱力してください」とか言われるものよりはずっとやりやすく感じるはずです。
脱力した瞬間に軽い暗示で効果を強めているところもいいですね。

「桜以外の草木を見てください 目に優しい綺麗な緑色 それを眺めてると だんだん心が落ち着いていきます」
軽い深呼吸を挟んだ後、今度は春夏秋冬をイメージしながら体に寒さや温かさを感じます。
春の穏やかな空気、夏の強い日差し、秋のほんのりとした肌寒さ、冬の身を切るような冷たさ。
それぞれの条件に合わせて暗示として入れられる正反対の感覚が
だんだんと心を疲れさせ、自然な眠気を誘ってくれるでしょう。
こういった正反対の感覚を交互に植え付けていく手法は他の作品でもしばしば登場します。



数字だけが刻まれる静かなひと時
十分にリラックスできたところで星南は長い螺旋階段をイメージし
そこをカウントに合わせて下りながらゆっくりと意識を沈めていくように言います。
催眠音声では割と見かけるシーンですね。

「深く 深く あなたの意識は沈んでいく」
彼女が100の数字を逆に数えていくのを聴きながら更に意識をぼんやりさせていきましょう。
今回は合間に暗示を一切入れないシンプルな構成で
聞こえ続ける数字に耳を傾けているとそれだけで眠くなるかもしれません。
人間は数字を数えるととてもリラックスするらしいですから、それはごくごく普通の反応です。

「明日になったら きっと今まで以上に 頭がよく回って どんな問題も すぐに解決できます」
そして最後に本題である不眠症を改善するための暗示を入れていきます。
自分が楽しいと思うときの情景を思い描かせたりして
仕事や自分への不安を取り除き、明日への活力を生み出す。
そんな催眠らしい無意識を利用したアプローチが印象的でした。

主人公の悩みを踏まえてかなりリラックスに力を入れた比較的シンプルな催眠です。
体の脱力を2回に分けて行ったり、イメージも人に優しい自然の情景を描いたりと
とにかく相手に安らいでほしいと思いながらそれに適した手法を投入しています。

個人的にはもうちょっと暗示を厚くした方がいいとも思うのですが
そうすることで心が必要以上に疲れるのを避けたかったのかもしれません。
ゆったりとした雰囲気や静かなひと時はそれだけでリラックス効果をもたらしてくれますから。
そう考えると催眠音声よりも安眠音声の色が濃いかな?とも思えます。



思いやりが感じられる作品
主にセリフ周りが聴き手を労わる気持ちに溢れている作品です。

星南の発する声は清らかで癒しのパワーがあり
それと催眠が合わさることで一段階上のリラックス効果を生み出してます。
先程書いたように彼女の話す内容には一切棘が無く安心して聴くことができます。
総合すると安眠効果は十分に見込めると言えるでしょう。

一方催眠音声としてこの作品を見た場合、もっと声を有効活用する必要性を感じました。
例えばもう少し間を置いたり話すスピードを緩めてゆったりとした雰囲気を作り出したり
声に緩急をつけてセリフ以外の部分でもイメージを埋め込んだりといったところです。

最も残念だったのが深化の100カウントの数え方に一切変化が無かったこと。
後になるほどゆっくりと、トーンを落としながら数えるだけでも大きな違いが生まれたはずです。
台本についてはそれほど問題を感じません。

そんなわけでちょっと辛めの点数とさせていただきました。
安眠特化型ってことで難しいところなんですけどね…
でも催眠を扱っている以上、催眠音声としてどうかという基準で判断しました。

体験版に全編の台本が収録されています。
本作品についてもっと詳しく知りたい方はそちらもご覧ください。

CV:伊藤あすかさん
総時間 31:33


オススメ度
■■■■□□□□□□ 4点


体験版はこちらにあります