OFFICE SWEET PAIN~上司から受ける癒やし術~

サークル「招き★ネコ」さんの催眠音声作品。
声優の伊東もえさんの個人サークルでおよそ2年ぶりの新作になります。

本作品は「双子」シリーズをフリーで公開されている
四九発苦さんが台本を担当されたとのことで、個人的にもかなり期待していました。
有料作品だと「双子のい・い・な・り~性感開発ボイス~」が代表作です。

内容の方は上司のお姉さんが部下をリフレッシュさせるために
暗示を上手に使いながらとても丁寧に進めてくれます。
今回は一般的な催眠音声とはやや違ったタイプの暗示が登場するのが特徴で
心地よい感覚と共に軽くズキッとする痛みを味わうことになるでしょう。

人間は自分にとってマイナスに働く暗示を基本的には受け付けません。
「痛い」という感覚をお姉さんがどうやって主人公に刷り込んでいくか
そのへんがこの作品の聴きどころとなります。



とてもとても入念な催眠導入
会社の上司である神谷みちるさんに催眠をかけてもらうお話。

「あら 今終わったところなのね ごくろうさま」
みちるさんは落ち着いた感じで話す色っぽい声の女性。
仕事をやり終えた主人公の顔色が悪いのを見て心配した彼女は
自分が家で行っているリラックス法を彼にもしてあげることにします。

催眠導入は37分30秒とかなりの長時間。
まずはお馴染みの深呼吸や脱力で体をリラックスさせていきます。

リラックスはここだけで24分もの長い時間が取られており
普通に深呼吸と脱力を行うだけではなく、その後に重さや温かさを感じさせるなど
数回にわたって全身をパーツごとに分けて心地よい感覚に浸していきます。
(パーツごとに脱力→パーツごとに重さを感じる→パーツごとに温かさを感じる、こんな感じ)
ここまで入念な作品は他だと「ヒプノリラクゼーション」くらいしか思いつきません。

「自分でもつぶやくと もっと効果的よ 心の中だけでもいいから ね?」
ここで面白いのが聴き手にも「重くなる」などの暗示を復唱させていること。
うまく催眠に入るためには聴き手の協力が不可欠ですから
口に出さなくてもいいのでみちるさんの言葉をなぞっていきましょう。
そうすることで、ただ言葉を聴いているよりもずっとすんなりと催眠状態に移れます。

「再生には痛みを伴う 痛いということは 回復している証拠 あなたの体が元気になっていく証拠」
準備が整った後は自分の体の疲れている部分に軽い痛みをイメージさせます。
この痛みは体を苦しめるためではなく、リフレッシュするためのもの。
だから痛みを感じるのは幸せで、それを与えてくれるみちるさんは幸せをもたらす人。
そんな風に暗示を使って主人公の心を少しずつ屈服させていきます。

このように導入は無難ながらも深化の流れがやや珍しい催眠です。
基本的に催眠音声で聴き手にネガティブなイメージをさせるのは良くないと思うのですが
敢えてそういった方向に挑戦している点に作り手の剛毅さを感じます。
暗示は痛みそのものよりも、その先にある幸せに注目させているのはいいですね。

他には復唱させたり同意を促すなど聴き手に主体性を持たせているのが特徴です。
これはエッチシーンでも継続しますから
導入の時点である程度慣れておいた方がいいでしょう。
ただ聴くだけの作品よりは疲れますが、その労力に見合った効果が十分にあると思います。



焦らしに焦らして快感を高めていく
エッチシーンは2パートあり合計で25分30秒ほど。
プレイは乳首オナニーとオナニーです。

エッチな効果音はありません。
セルフはありになります。
(乳首オナニーがドライなので正確にはドライとセルフの両方があります)

「じゃ まず乳首からいじめてあげようかしら」
痛みという快楽を提供してくれるみちるさんに忠誠を誓った主人公は
彼女の指示に従う形でまずは乳首を自分で慰め始めます。

プレイ時間の内訳は乳首オナニー19分30秒、オナニー6分ですので
「ラビットストラテジー」「朝倉催眠診療所 Vol.03」など
乳首特化の作品が好きな方だと比較的適性は高いと思います。
もちろん普通のオナニーもありますのでそうでなくても大丈夫。

「そのムズムズも もどかしさも 快感を増やすエッセンスよ」
乳首オナニーは最初触れるだけ、その後も軽くさする程度に留めたり
オナニーもゆっくりゆっくり擦って最後にスピードアップと
プレイはどちらも「焦らす」ことを徹底しています。
スッキリできなくてなんだかもどかしいと思う一方で
みちるさんの命令に従う心地よさを感じることでしょう。

「(指が乳首に)吸い寄せられる 吸い寄せられる ゆっくり吸い寄せられる」
みちるさんはエッチシーンでも数々の暗示を使って主人公の心を縛ってきます。
特に乳首オナニーシーンでは両手が勝手に動く感覚が味わえるかもしれません。
まさに彼女に操られている気分を存分に味わえる作りと言えます。

「上り詰めなさい 心も頭も全部射精と一緒に噴射して 空っぽになりなさい」
フィニッシュは乳首オナニーがカウントによるドライ
オナニーが声での合図とやや変則的です。

特にオナニーは射精を伴うおかげで
カウント無しだとやや合わせにくいところもありますが
射精の合図が出てから次に移るまでの時間がおよそ25秒と長めに取られていますので
事前にある程度快感を高めることができていれば十分可能だと思います。
射精中はみちるさんがやや語気を強めた声でしっかりと促してくれます。

このように、みちるさんの声に従い操られながら行う
実に催眠音声らしいエッチを楽しむことができます。



従う幸せを感じさせてくれる作品
聴く前から期待していた通り、シナリオが非常にしっかりとしている作品です。
催眠にはきっちりかかれるし、エッチも催眠状態だからこその感覚が味わえます。

暗示やエッチの内容はややM向けの色が強いものの
きつい言葉責めを与えたりはしませんし、射精後は穏やかな声で眠らせてくれるなど
主人公の心身をリフレッシュする方向でうまくまとめられています。
「一時的にいつもと違う自分になってスッキリしたい」
なんて思っている方には打ってつけの作品と言えるでしょう。

催眠はとにかく最初のリラックス部分が丁寧で
ここだけでも結構いい気分に浸ることができます。
ただ聴き終えた今になって考えると、あそこまで入念に行った理由は
その後に続く暗示が聴き手にやや抵抗感を与えるものだったからなのかなと。
たぶんよくある普通の導入から「体に痛みが走る」などと言われたら
今回ほどすんなりとは受け入れられなかったと思います。

エッチは暗示に従って行う、催眠状態を維持しやすい作りです。
みちるさんの指示に従う嬉しさがなんだかすごく湧きあがってきて
えらく前向きに取り組めたおかげで私は非常に楽しめました。
み「おちんちんいじりなさい!」私「はい!喜んで!」
こんな感覚が割と味わえると思います。
淫語そこそこ、ちゅぱ音と喘ぎ声はありません。

「痛み」をどう捉えるかで評価がそれなりに分かれる作品と言えるでしょう。

CV:伊東もえさん
総時間 1:19:08


オススメ度
■■■■■■■■□□ 8点


体験版はこちらにあります

追記
この記事を書いている12月29日現在、DLsiteに体験版はありません。
実は製品版には体験版が同梱されていまして(5分32秒のダイジェスト)
特に内容に問題もありませんし、おそらくかなり近い未来に公開されると思われます。 
価格が1200円と高めですから、とりあえずは体験版を待った方がいいでしょう。

2013年12月30日追記
体験版公開されました。


2017年12月29日追記
再レビューを公開しました。
http://doonroom.blog.jp/archives/74094361.html