サークル「エロトランス」さんの無料の催眠音声作品。

最近、有名サークルさんの初期の作品を聴いて
現在の作品との違いを比較するのが趣味になりつつあります。
今回紹介するのは、現在催眠音声の最大手と言ってもいいくらいに人気のある
エロトランスさんの処女作です。

内容としては催眠の基本を追っていくような無難な作りで
無理な冒険はせずに、聴き手を催眠にかけることを第一としているように思われます。
ただイメージ部分は独特の表現がされており
初期の段階からその実力の一端を垣間見ることができます。



リラックスして落ちていくストレートな流れ
お姉さんに催眠をかけられて気持ちいい事をするお話。

「まずは体をリラックスさせて 催眠にかかりやすくしましょう」
お姉さんはがきはきと話すしっかりした声の女性。
事前に簡単な諸注意をした後、諸々の背景には一切触れずに
早速主人公を催眠の世界へ導き始めます。

催眠はおよそ15分間。
3回ほど深呼吸を行った後、全身をパーツごとに細かく分けて脱力していきます。

「瞼の力を抜くと 眠くなってくるかもしれません」
脱力の際には一部でイメージを添えることもあります。
それらを頭に入れながら脱力していく方が、より効果的に行えるでしょう。

「下に降りれば降りるほど とても気持ちがいい世界へ連れて行ってくれる階段です」
後半はとある場所へ移動し、そこにある階段を下りていきます。
カウントダウンを絡めて1段1段下りながら心を沈めていきましょう。
何度か繰り返すことで威力を上げているところがいいですね。

このように、今の作風と比べたらびっくりするほどオーソドックスな催眠です。
深呼吸と脱力で心身をリラックスして、階段を下りながら落ちていく。
余計な小細工は一切入れず、一直線に催眠へと導いてくれます。

ただ全体的にお姉さんの話すペースが非常に速いため
私は初心者にはあまり向いていないと考えています。



ピンクの部屋にいると心がムラムラしてくる
エッチシーンは7分間。
プレイはオナニーとフェラです。

エッチな効果音はありません。
セルフは有りになります。

「さぁ まずは私に 一人でしてるところを見せなさい」
階段を下りた先にあるピンクの部屋にたどり着いた主人公は
そこの主であるお姉さんに軽い調教を受けることになります。

赤やピンクなどの暖色は人の心を興奮させます。
まずはピンク色に囲まれていることをイメージして
自分の心をそういう方向にもっていきましょう。

プレイは催眠音声らしくカウントを絡めながら進められています。
「5 6 6 6 7 7 7 8 8 88888888」
お姉さんはこのように焦らしに焦らすことで聴き手の心を煽ってきますから
催眠にかかっていればいるほど、とてももどかしい気分になることでしょう。
もちろん彼女の許可無しで射精することは許されません。

「私の唾液で ぐちょぐちょになったおちんちんを扱きなさい」
オナニー→フェラ→オナニーの順に進められる点がやや珍しいですね。
合間にわざとフェラを挟んで別の快感を与えることで
その後のオナニーで行う焦らしをより効果的にしています。



光るものを持っている作品
多くのサークルさんの処女作がそうであるように
無理をせず催眠音声としての枠組みに気を使っている作品ではありますが
イメージやエッチの部分できちんと独自性を打ち出しています。

催眠は分割弛緩法、イメージ誘導法、沈黙法といった
催眠における基本的な手法を繋げることで流れを作っています。
何をすればいいかがとても明確な万人向けの内容と言えます。
お姉さんのペースについていくことさえできれば、誰が聴いても大丈夫。

エッチもイメージ重視ですが、色を意識させたりカウントを絡めたりと
催眠音声らしい部分が色濃く出ています。
カウントを途中で止めたり、逆に早めたりすることで
聴き手の心を揺さぶろうとしている意図がうかがえます。
実際に聴いてみると軽く頭が混乱する場面にぶち当たるでしょう。
淫語とちゅぱ音が若干、喘ぎ声は皆無です。

ここからヒプノマルチボイスのような作品を作るためには
催眠に関する知識や技術に加えて、相当な発想力が必要と思われます。
本作品を聴く限りでは元々才能があったのでしょうが
それらを十分に発揮するための努力を怠らなかったからこそ
今のように多くの方から支持を受けているのではないでしょうか。

CV:紗藤ましろさん
総時間 23:59

ピンクの部屋
http://erotrance.blog.fc2.com/blog-entry-2.html

追記
個人的にはここからわずか9か月で
リミットマリオネットを作り上げていることに愕然としました。

2014年3月21日追記
本作品のリメイク作である新ピンクの部屋のレビューも掲載しました。
できればこちらもご覧ください。
新ピンクの部屋