催眠メルトダウン

サークル「キャンドルマン」さんの催眠音声作品。
同サークルさん最初の有料作品になります。

本作品はお姉さんの暗示を受け続けることで
聴き手は徐々に心を動かされ、屈服させられていくことになります。
このじんわりと体の芯を侵されていく様子は
確かに「メルトダウン」の名に恥じないと言えるでしょう。

頭がぼんやりととろけた先には、数々の羞恥プレイが待ち構えています。
それを一つずつクリアするたびに心が開放され、マゾに目覚めていく。
すべてを聴き終えたとき、何かを達成した喜びと同時に
何か大切なものを失ったような感覚を受けることになります。



催眠と覚醒を繰り返しながら、徐々に落ちていく
お姉さんに催眠をかけられ、羞恥プレイをさせられるお話。

「ゆったりと 楽な体勢で 楽な呼吸で聴いてください」
お姉さんは丁寧な口調で語り掛けてくる、甘さの漂う声の女性。
催眠にかかるための割と細かい諸注意を行った後
無心になってその声に耳を傾けるように言ってきます。

催眠は2パートに分かれており、合計で18分ほど。
まずは特に意識して深呼吸などをせず、ただぼーっとするように指示をしてきます。

ぼーっとしろといっても、本当にそうする必要はありません。
心身をリラックスさせるために、自分が楽だと思える姿勢で聴いてみましょう。
そうすることで自然とほぐれていきます。

「あなたは 私の言葉の言うとおりに 変化していきます」
程よく心地よい気分が全身に行き渡った後は
カウントダウンを小まめに行い、催眠と覚醒を繰り返すことで
徐々に心と体を沈めていくことになります。

このカウントダウンがとてつもなく多いのが特徴で
合間合間に少しずつ暗示を加えていくことで
じわじわと主人公の中を彼女の声が侵していきます。

本当にびっくりするほど多いため、最初はくどいようにも思えたのですが
3歩進んで2歩下がるくらいの
とてもゆっくりとしたペースで暗示にかけていく流れを把握すると
そんなに不自然さも感じなくなっていました。

キャンドルマンさんだからどんなタイプかなと、期待と不安半々で聴いてみたら
かなりオーソドックスに進めてくれています。

「あなたは~になりました」などの
一方的に決めつけるようなセリフがそこそこ登場するため
被暗示性のかなり低い方や、経験の浅い方が聴くと抵抗を感じるかもしれませんが
そのへんをクリアできさえすれば、結構どっぷりと浸かれるのではないかなと。



一歩ずつ変態への階段をのぼっていく
エッチシーンは3パート合計で28分30秒。
プレイはオナニーのみです。

エッチな効果音はありません。
セルフは有りです。

「今からめいっぱい辱めて マゾの快楽の味をたっぷりと
心と体に教え込んであげます」

彼女の声に従って恥ずかしい行為をするのが大好きになった主人公は
オナニーの準備をするために服を脱がされることになります。

本作品のエッチは、わざと立ち止まったり焦らしたりしながら
少しずつ進めることで、聴き手の心理を責めてくる
のが特徴です。

この「少しずつ」がポイントですね。
服を脱がせるにしても、一気に脱がさずに
見えるか見えないかのところまでもっていって、そこで一呼吸を置く。
そうすることで「あとちょっとで見えてしまう」危機感を煽ることができます。

「あなたのマ・ゾ・チ・ン・ポ ぜーんぶ見えてますよ」
そして見えてしまったら敢えて口に出すことで辱め、そのことを意識をさせる。
このようにして聴き手の理性を徐々に溶かしていきます。

オナニーをする際も、いきなり扱かせるようなことはしません。
男には弱すぎる刺激を少しだけ与えることで、もどかしい感覚に悶えさせます。
寸止めプレイなどを好む方にとって、かなり相性のいいプレイと言えるでしょう。

30分近くの時間がありますが、射精はたったの1回です。
それだけ色々と我慢させられることになりますから
男としては辛いと思う部分もあるでしょうけど
最後の最後に得られる快感は、いつもとはちょっと違ったものになるはずです。



「~させられる」快感に目覚めさせてくれる作品
お姉さんの声に従わされ、服を脱がされ、射精させられる。
自分の意志ではなく、他人の命令によって何かを行うことに
喜びや安心感を得るようになる作品です。

スタンスが完全にM向けですから、Mならかなり楽しめます。
途中でマゾ認定するために復唱するシーンなどもありますし
そこで声に出すことができれば、より感情移入できるようになるかなと。

催眠は敢えて呼吸や脱力を最初から意識させないのが面白いですね。
そうすることで、よりお姉さんの声だけに意識を向けることができます。
ただ後半のカウントを絡めた暗示部分を考えると
すんなりと彼女に心を預けることができるかどうかで
催眠に対するかかりやすさが大きく変わるでしょう。

エッチは羞恥心を徹底的に刺激してきます。
自分の恥ずかしい所、恥ずかしい姿を見られる恥ずかしさを意識すればするほど
心と股間に熱いものを感じ、同時に理性やプライドが崩れていきます。
ラストが意外にあっさりしているようにも思えたのですが
それは彼女なりの優しさなのかもしれません。

処女作であることを考えてか、割と無難な作りながらも
きちんと光るものを内包している作品です。

なぜキャンドルマンさんが現在も根強い支持を受けているのか。
この作品を通じて、その理由を私なりに感じ取ることができました。

CV:みる☆くるみさん
総時間 57:29


オススメ度
■■■■■■■■□□ 8点


体験版はこちらにあります

2018年1月31日追記
再レビューをアップしました。
http://doonroom.blog.jp/archives/74479780.html