カット×彼女×シャンプー

サークル「ドット*ハーフ」さんの同人音声作品。
2週間ほど前に発売された、同サークルさんの最新作(全年齢向け)になります。

サークルさん自身が「音フェチ作品第一弾!」と銘打っているように
本作品は登場人物の声よりも
何かをする際に発生する音を聴かせることに重点を置いているのが特徴です。

今回は美容院を舞台に、髪を切ったり洗ったりする音を聴くことになります。
このあたりをテーマにした作品は非常にレアですから
音好きにはかなり楽しめるのではないでしょうか。

最近耳かきが注目されるに従って
音声作品でも効果音に力を入れた作品が増えてきました。
女の子の可愛い声を聴くのはもちろん好きですけど
こういった方向性の作品にはもっと増えてほしいものです。



彼女さんは美容師さん
美容師をやっている彼女にお店で髪を切ってもらうお話。

「いらっしゃいませ お待ちしておりました 本当に来てくれたんだ」
彼女は明るくて甘い声の女の子。
プロの美容師として働いており、その仕事風景を見せるために
この日は彼氏をお店に招待して髪を切ってあげることにします。

「本日はどうしますか? …カタログとか見る?」
おそらく2人の関係は他の美容師も知っているのでしょう。
彼女はお店にも関わらず、割とくだけた調子で話しかけてきます。
ただ所々で丁寧な言葉遣いになるのが
接する際の距離感を掴み切れていない感じがして面白いですね。

本作品最大の特徴、それはもちろん「効果音」です。
主にシャンプーをするパートとカットするパートで聴くことができますが
どの音も非常にクリアでリアルと言い切れます。

最初のシャンプーは洗面器に頭を乗せて行うお馴染みのスタイル。
聴き始めたときに驚いたのが、シャワーをかける際に鳴る音が
お湯の音だけでなくお湯が洗面器に当たる音や
お湯が流れていく際に排水溝に
「ごぼ ごぼ」と飲み込まれていく音まで入っていることです。

髪を洗う際の音も「しゃわ しゃわ」とややざらつきのある音など
3種類程度のリズムの音が用意されており
それが右へ左へ位置を変え、音の強弱も変えながら流れます。

若干撫でている対象が、頭ではなく平らな板っぽい音な気もするのですが
髪を洗っている音として十分認識できるほどにリアルと言えます。



飛び回るハサミの音が心地よい
次のカットパートでは、彼女が数種類のハサミを使い分けて髪を切ったり
肩のあたりをマッサージしてくれます。

カット音は「しょり しょり」「かちん かちん」「しゃく しゃく」と
どれもハサミで紙を切るような小気味良い金属音が使われており
それが頭の全方向を適度に動きながら鳴ることで
頭に程よい感覚が伝わってきます。

特にもみあげのあたりを切る時が一番音が耳に近づきますから
最もその感覚を味わいやすいシーンと言えるでしょう。

また、カットをしている最中は彼女のセリフが極端に減るおかげで
効果音だけに集中できる
のもいいところ。
静かな空間に時折鳴り響く効果音だけを聴いていると
なんだか自然と心が落ち着いてきます。

「かっこいいと思うよ 私好みだと思う」
もちろん恋人らしい親しげなやり取りも登場します。
仕事をきちんとこなしつつ、心のケアも忘れない。
彼女の細かい心配りを随所で感じ取ることができました。



音を通じて雰囲気を感じ取れる作品
物語の中で効果音を聴かせるタイプの作品ながら
そのリアルさや使い方によって、効果音が十分に存在感をアピールできています。

音自体はステレオなため、バイノーラルのような立体感には欠けるのですが
バイノーラル特有の反響音が無いおかげで、音をしっかりと味わうことができます。
音の強弱や位置取りがきちんとしてるのもあって
下手なバイノーラルよりずっとリアルです。

セリフや口調から2人の仲の良さも伝わってきますし
幸せ成分も十分に補充できるのではないかなと。
月宮さんの声自体がとってもあまあまですから
それだけでも十分ほっこりできると思います。

…と、ここまではべた褒めなのですが
最後のパートが個人的には少し残念でした。

ここではカット後にファストフードで軽く食事をする風景が描かれています。
ハンバーガーの袋を開ける音などの他に
それらを食べる際に咀嚼音が鳴るシーンがあるのですが
音量が小さいためにやや聴き取りにくくなっています。

確かに下品な部類に属する音ではありますが
そういった音だからこそ、聴きたい方もいるのではないかなと。

シリーズ化するようですし、今後どういったシチュを持ってくるかが楽しみです。

CV:月宮怜さん
総時間 36:22


オススメ度
■■■■■■■■□□ 8点


体験版はこちらにあります