おゆうぎのじかん

サークル「キャンドルマン」さんの催眠音声作品。
前作「ヒプノドラッグレディ」(以下HDL)から実に1年5か月振りとなる
同サークルさんの最新作になります。

催眠は「レイプ・サウンド・ガール♪」(以下RSG)、HDLと
ここ2作品ほどは音を中心としたものが続いていましたが
今回は幼児プレイにガラリとテーマを変えてきました。

本作品はそのシチュを生かすために
催眠は絵本を読み聞かせるように進める珍しい形式となっています。
また擬音語を多用しており、それに残響音をかけたり左右に動かすことによって
ある意味「音」として強く印象付けているのが特徴です。

「おはなしのじかん」(催眠パート 約68分)
「おゆうぎのじかん」(エッチパート 約73分)
「おわかれのじかん」(解除パート 約37分)

また、作品は大きく上記3つのパートに分かれており
さらにそれぞれが2~6のパートに分かれるなど
とてもとても長い作品であるのも特徴です。

とにかく聴くだけでも結構大変ですから、
基本的には休日など時間のある日に聴いた方がいいでしょう。



少しずつ絵本の人物に自分を重ね合わせていこう
とある少女に催眠をかけられ、幼児になってお漏らしをするお話。

「ねぇお兄さん お兄さんは 私に何をしてほしいの?」
少女はやや嗜虐的な口調で、甲高い声の女の子。
さる事情により、主人公を幻想の世界で優しく躾けて
幼児マゾペットにするために来ました。

「危なそうだったら 途中でやめればいいし」
催眠に入る前にちょっとした諸注意を言われるのですが
上のセリフのように軽く誘うシーンなどは
過去作である「Parasite ~寄生概念~」を思い出す方もいるのではないでしょうか。

催眠は事前のやり取りなどを除くと、4パート62分30秒ほど。
深呼吸などのよくあるものとはまったく違い
少女が絵本を読み聞かせながら進めてくれます。

物語はとある国の王子様を主人公としたもので
国の重要人物として衆望も厚かった彼が、ふとした出来事を機に堕落していく。
おおまかな内容としてはこんな感じです。

「すーっと すーっと 抜けていく」
「すーっと すーっと 薄れていく」

ここでは少女が意識して同じ言い回しを使っており
そうすることで言葉の音や印象を強く頭に植え付けていきます。


少女の声には常にエコーがかかっていますから
強く響いて少し残るその音を聴いていると
なんだか頭が軽く揺さぶられるような感覚が生まれるかもしれません。

「すーやすや すーやすや」
「ぎゅっ ぎゅっ ぎゅー」

また、眠りについたり抱きしめられたりと
物語の場面に応じて、強めの残響処理を施した擬音語が流れます。

この音は単に流れるだけではなく、音の聞こえてくる位置を右へ左へと変えたり
流れながら耳の中央から後ろの方に移動したりと
まるで生きているかのようにさまざまな動きをする
のが面白いですね。
こういう音の動かし方は「ヒプノマルチボイス」に近いものを感じます。

このように、どちらかというと物語の内容よりは
意味を持たない音を効果的に使うことで、心を責めてくるような催眠となっています。
そう考えると案外RSGやHDLに似ている作品なのかもしれません。

あと、催眠なのにエッチな表現が割と出てくるのも珍しいかも。



射精ではなく「お漏らし」
エッチシーンは5パート69分とこちらも長時間。
プレイは太ももを撫でる、おちんちんをにぎにぎする、オナニー、親指をしゃぶる
ママのおっぱいを吸う
、といかにも幼児プレイらしいラインナップ。

エッチな効果音はありません。
セルフは有りになります。

「これから 物語の王子様と同じように お漏らしさせてあげまちゅね」
催眠によって徐々に物語の王子と自分を重ね合わせ
「おゆうぎ室」へとたどり着いた主人公は
ママとなった少女にお漏らしを手伝ってもらうことになります。

「ボクが ママの子になるっていうなら お漏らしさせてあげてもいいでちゅよ」
ここでは、幼児プレイの醍醐味である赤ちゃん言葉を大量に聴くことができます。
非催眠ではそこそこあるのですが
催眠で赤ちゃん言葉を使う作品はかなり珍しいと言えるでしょう。

「しーこしこ しーこしこ」
「ちゅーぱちゅぱ ちゅーぱちゅぱ」

ここでも擬音語が非常に多く使われており
催眠状態を維持する手助けをしています。

催眠パートでは適宜流れていたのが、エッチでは常に流れる感じになりますから
やはりこの音にどれだけ体を慣らせるかがカギになるのではないでしょうか。

また、これだけでは足りないと判断したのか
序盤のおちんちんを握るだけのシーンでは同時に脱力していったり
少女が本当のママになるシーンでは契約を結ぶなど
催眠音声らしくエッチシーンでも催眠要素が数多く含まれています。

長い作品だとどうしても催眠状態を維持しにくいので
こういった配慮はかなりありがたいですね。

「あったかくて 柔らかいママの手で 優しく手助けして お漏らしさせてあげる」
メインとなるオナニーシーンでは、最初自分の手で行った後
射精させずに一旦止めて、今度は自分のパンツを被せながら扱きます。
パンツの温もりをママの手とイメージして優しく刺激していきましょう。

そして、目の前にあるママのおっぱいにむしゃぶりつく。
ママがちょっぴり意地悪に振る舞うシーンもありますが
基本的にはあまあまな展開となっています。

「ほらいくよ だらしなーくお漏らしをして ママの子に 完全に生まれ変わりましょうね」
フィニッシュは勢いよく飛び出す射精ではなく
おしっこを出すように精液を垂れ流す「お漏らし」をすることになります。

カウントダウンではなく、幾重にも重なり合う音で〆ているのは
ある意味キャンドルマンさんらしいフィニッシュと言えるでしょう。



声を音として効果的に使用している作品
赤ちゃんプレイを題材にした普通の作品だろうと思って蓋を開けてみたら
かなり音モノに近い作風という印象を受けました。

とにかく擬音語をこれでもか、というくらいに多用していて
そのすべてに残響処理がされています。
エッチシーンではママのプレイに合わせて左右からそれが鳴るなど
意識させようとする意図を強く感じます。

催眠は絵本を読むだけの型破りな手法です。
ただ物語の中にきちんとキーワードが潜んでいて
それが何度も登場することで、聴き手に自然と刷り込まれていきます。
中級者以上なら催眠に入れるとは思いますが
やや特殊なため、初心者にはあまりお薦めしません。

エッチはママに優しく抱かれながら射精させてもらう典型的な幼児プレイです。
自分の心を一時的に開放し、幼児になってたっぷりと甘える。
そんな甘美な時間がゆっくりと流れていきます。

自分の親指をしゃぶらせるところなどは実にいいですね。
放尿シーンはありません。

総合的に見ると、声という「音」を中心に据えた良作です。
キャンドルマンさんの過去作が好きな方なら、まず安心して聴けるでしょう。
それくらいサークルさんらしさを感じました。

CV:椎那 天さん
総時間 3:02:11


オススメ度
■■■■■■■■□□ 8点


体験版はこちらにあります

追記
完成度はそこまで高くないと思う。
催眠と解除パートが非常に長いのはなんとも…
人間の集中力の持続時間が平均で50~90分と言われていることから
1時間30分以内に収まる作品が理想じゃないかなと。