苗床 触手使いと少年《催眠音声》

サークル「Hypnotic_Yanh」さんの催眠音声作品。
本日発売されたばかりの、同サークルさんの最新作になります。

本作品は少年が女体化して、触手の卵を産み付けられ、産卵するという
他に類を見ないプレイがテーマとなっています。
前々から面白い作品を作られている方でしたが、今回は極め付けです。

前作「ヴァーチャル電気拷問催眠」に比べると若干ストーリー性があり
主人公が女性に変えられ、触手の卵を生み落とすまでが
流れるように描かれています。

また、かなりぶっ飛んだ内容であることを踏まえて
聴き手がイメージしやすいようにと
プレイの様子をとても綿密に描写しているのも特徴的です。

今回は「肉塊」パートを入れた、フルバージョンでのレビューとなります。



大好きな触手の世界へご招待
触手使いのお姉さんに触手部屋に連れていかれ、触手の苗床にされるお話。

「私は テンタクルマスター 触手使いです」
お姉さんは事務的な口調の、非常に整った声の女性。
触手の苗床になれそうな人材を探していたようで
その適性があると判断した主人公を
まずは触手たちのいる世界へと引きずり込もうとします。

催眠は2パートに分かれており、合計で43分と結構長め。
前半が導入、後半が女体化となっており
最初は軽くストレッチと深呼吸をしてから
お姉さんの話を聴いていくことになります。

「苗床にされた人間は 常に強力な媚薬を与えられ
精神が快感の虜になって イき続けます」

内容は物語の舞台となる触手の洞窟に関することで
ここで何をやっているかだとか、中に入ったらどうなるかだとかを
実際に触手に凌辱されている女性の様子を見せながら説明してくれます。

本作品は設定が設定なだけに、この説明にかなり力が入れられています。
女体化に仮想生物ですから、イメージできるかはとても重要になりますし
そのへんを考慮してあるのはありがたいことです。

そして、そのお話の合間にちょっとした暗示をかけていきます。
これが後々まで催眠状態を維持できるかのカギとなるでしょう。

「男性の精神なのに 女性の肉体 このギャップが あなたの精神を蝕んでいくのです」
女体化は変化ではなく、作り変えるという形で進められており
水時計の音を1カウントごとに鳴らしながら
右側でカウントを刻む一方
左側は女性に変化していく様子を描写するという
左右で別々の音声を同時に聴かせる形式が採られています。

さらに聞こえる位置を時折反転させるなど、かなり手が込んでおり
頭の中を軽く揺さぶられているような感覚を味わえるでしょう。
水時計の音も、終わりに近づくにつれて微妙に変化していくのがいいですね。

前作と同じく、お姉さんの声を聴いていくことで
徐々に催眠に入っていくようなタイプです。
導入部分は最後にきちんと落としてくれますし
ここだけでも普通に催眠状態に入ることができるでしょう。
内容的に初心者でもいけると思います。

女体化は変化していく様子を描くことが中心となっており
変化した後の主人公の肉体的な特徴の描写については
女体化メインで作られているサークルさんの作品などと比べると
やや説明不足に感じました。

ただ水時計でのカウントダウンはとても良いです。
声によるギミックも凝っていますし、時間も十分にありますから
自分が女性になったらどうなるかをイメージするのは
女体化作品を経験済みの方なら、そこまで難しくはないでしょう。



奇想天外なプレイの数々
エッチシーンは3パートに分かれており、合計で55分とこちらも長時間。
プレイはイラマチオ、おまんこいじり、子宮への卵注入、SEX、アナルSEX
搾乳、産卵、連続絶頂
を触手にされるという
いい意味でわけのわからないレベルの内容です。

エッチ関係の効果音はありません、
女体化モノですから、セルフも当然ありません。

「最初は…そうですねぇ あなたのお口で 触手を味わってもらいます」
触手によって強制的に女性の体に変えられてしまった主人公に
様々なタイプの触手たちが襲い掛かります。

触手たちによって体を拘束された主人公が
子宮に触手の卵を産み付けられ、精液を流し込まれ
最終的には彼らの卵を産み落としてしまうというシチュですから
ドM向け、かつかなり人を選ぶエッチと言えるでしょう。
少なくとも「一般的」には程遠い内容です。

エッチシーンでは、主人公視点でのかなり細かい描写を聴けるのが特徴です。

例えば、卵を産み付けられるシーンでは
1個目「今まで感じたことのない部分に しこりのようなものを感じる」
2個目「さっきよりは弱い感覚 でも お腹に鈍い重さを感じ始めます」
このように、一つ一つの動作に対しても
できるだけイメージしやすいように、具体的にどういったものなのかを
お姉さんが割と的確に教えてくれます。
私が聴いていた限りでは、そこまでイメージが難しいと感じた場面はありません。

「あなたの初めての相手は このおぞましい触手」
お姉さんは直接的な罵声はほとんど浴びせてはこないものの
主人公を精神的に貶めるという点では容赦がなく
触手という得体の知れない生物の苗床にされてしまった主人公を
その状況を敢えて口に出して認識させることで
絶望の淵へと叩き落そうとしてきます。

本作品はドライオーガズムを追求するタイプで
自分が触手に犯されている様子を頭でイメージして
タイミングに合わせて快感を走らせることになります。
初心者にはやや敷居が高いものの、上記の通り描写が細かいおかげで
かなりなりきりやすい作品だと思います。

個人的には産卵シーンが一番ツボに入りました。
生むたびに段階的に感覚を増幅させるといったもので
ラストシーンでは、両太ももに勝手に力が入って
「きゅーっ」と内側に強く締まるのと同時に
会陰部に「きゅいーん」という感じの快感が走り
その状態が1分位続きました。

ちょっと他の作品では体験したことのないものだったので
それを味わえたのはかなりの収穫です。



色んな意味でハイレベルな作品
前作よりずっと良い作品という印象です。

多少流れに強引な部分があるものの
触手に滅茶苦茶に犯されて、おもちゃにされてしまうという
至ってシンプルなストーリーですし
プレイ自体も背徳感たっぷりで、催眠抜きでもゾクゾクするものを感じます。

2時間近くとかなりの長編であることも考慮して
絶頂後などに適度に深呼吸やイメージ誘導を挟んでいるおかげで
催眠状態を維持しやすくなっているのもいいところ。
プレイ中も催眠は続きますから
比較的長時間、催眠状態を味わえると思います。

エッチは内容的についていけるのならばかなり楽しめます。
凌辱モノのエロゲーなんかにありそうなシチュではありますが
それを音声作品として、ここまで表現できたのは素晴らしいの一言。
内容的に余計だと感じる部分もあまり見られません。

総合的に見て、催眠もエッチもハイレベルな良作と言えます。

ネックはハイレベルすぎるエッチでしょうね…
射精無しでも十分楽しむことができるし
私個人は平気で抜ける内容とも思うのですが
世間的にこれを受け入れられる人間は、「変態」と言われても仕方ないのかなぁと。

本作品には時間の無い方向けとして
合計で18分短縮することができる、ショートバージョンファイルも同梱されています。
ただ作者さん曰く、矛盾の発生している部分もあるそうですから
余程の事情が無い限りは、標準のファイルを聴いた方がいいでしょう。

CV:紅月ことねさん
総時間
本編 1:54:28(「肉塊」パート含む)
Short_TM01導入 21:35
Short_TM03種付 22:16
Short_TM04産卵 24:41


オススメ度
■■■■■■■■■□ 9点


体験版はこちらにあります

2024年3月11日追記
再レビューをアップしました。
https://doonroom.blog.jp/archives/92494923.html